(はじめに)
当社グループは、2005年6月に企業向けアプリケーションの部品化と再利用を可能とするプラットフォーム(※)開発を目的として設立された株式会社レジェンド・アプリケーションズ(実質的な存続会社)(以下、旧株式会社レジェンド・アプリケーションズ)を前身としております。設立後、順調に事業を拡大してまいりましたが、お互いの強みを相互補完的に統合し、より総合的なソリューションを顧客企業に提供するため、2011年9月に株式会社ワークスアプリケーションズが、株式譲渡により、当社株式の100%を保有し当社の親会社となり、同月にリソースの有効活用を目的として、株式会社ワークスアプリケーションズの子会社である株式会社ワークスソリューションズと吸収分割契約により事業統合いたしました。
その後、株式会社ワークスアプリケーションズの経営方針転換に伴い、2017年10月に創業者である久保努へ旧株式会社レジェンド・アプリケーションズの株式を譲渡することを目的として、受皿会社としてLAI HOLDING株式会社を設立しました。2017年11月に経営陣によるマネジメント・バイアウト(MBO)によりLAI HOLDING株式会社が旧株式会社レジェンド・アプリケーションズの全株式の買取を実施いたしました。
2018年3月にLAI HOLDING株式会社を存続会社として旧株式会社レジェンド・アプリケーションズを吸収合併し、商号を株式会社レジェンド・アプリケーションズに変更、その後2019年10月に商号を株式会社ラキールに変更して現在に至っております。
※ ソフトウェアを開発、運用、監視する基盤となる環境のこと。
以上の当社グループの事業運営主体の変遷を図示いたしますと、次のようになります。
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回次 |
第3期 |
第4期 |
第5期 |
第6期 |
第7期 |
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決算年月 |
2019年12月 |
2020年12月 |
2021年12月 |
2022年12月 |
2023年12月 |
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売上高 |
(千円) |
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経常利益 |
(千円) |
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親会社株主に帰属する当期純利益 |
(千円) |
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包括利益 |
(千円) |
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純資産額 |
(千円) |
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総資産額 |
(千円) |
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1株当たり純資産額 |
(円) |
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1株当たり当期純利益 |
(円) |
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潜在株式調整後1株当たり当期純利益 |
(円) |
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自己資本比率 |
(%) |
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自己資本利益率 |
(%) |
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株価収益率 |
(倍) |
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営業活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
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投資活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
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財務活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
△ |
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△ |
△ |
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現金及び現金同等物の期末残高 |
(千円) |
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従業員数 |
(人) |
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(注)1.第3期及び第4期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であるため、期中平均株価が把握できませんので記載しておりません。第5期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、当社株式は2021年7月16日に東京証券取引所マザーズに上場したため、新規上場日から第5期末までの平均株価を期中平均株価とみなして算定しております。
2.自己資本利益率は、親会社株主に帰属する当期純利益を自己資本(期首及び期末における連結純資産(新株予約権及び非支配株主持分控除後))の平均で除した数値であります。
3.第3期及び第4期の株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。
4.従業員数は他社からの出向者を含み他社への出向者を除く正社員及びフルタイムの契約社員の人数であり、臨時雇用者数(フルタイムではない契約社員、アルバイト、インターン及び派遣社員)は、従業員数の100分の10未満であるため、記載しておりません。
5.当社は、2020年12月3日付で普通株式1株につき、100株の株式分割を行っておりますが、第3期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額、1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益を算定しております。
6.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第6期の期首より適用しており、第6期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
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回次 |
第3期 |
第4期 |
第5期 |
第6期 |
第7期 |
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決算年月 |
2019年12月 |
2020年12月 |
2021年12月 |
2022年12月 |
2023年12月 |
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売上高 |
(千円) |
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経常利益 |
(千円) |
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当期純利益 |
(千円) |
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資本金 |
(千円) |
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発行済株式総数 |
(株) |
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純資産額 |
(千円) |
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総資産額 |
(千円) |
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1株当たり純資産額 |
(円) |
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1株当たり配当額 |
(円) |
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(うち1株当たり中間配当額) |
( |
( |
( |
( |
( |
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1株当たり当期純利益 |
(円) |
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潜在株式調整後1株当たり当期純利益 |
(円) |
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自己資本比率 |
(%) |
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自己資本利益率 |
(%) |
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株価収益率 |
(倍) |
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配当性向 |
(%) |
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従業員数 |
(人) |
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株主総利回り |
(%) |
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(比較指標:配当込みTOPIX) |
(%) |
( |
( |
( |
( |
( |
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最高株価 |
(円) |
- |
- |
3,440 |
2,456 |
2,941 |
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最低株価 |
(円) |
- |
- |
1,488 |
1,080 |
1,100 |
(注)1.第3期及び第4期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であるため、期中平均株価が把握できませんので記載しておりません。第5期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、当社株式は2021年7月16日に東京証券取引所マザーズに上場したため、新規上場日から第5期当連結会計年度末までの平均株価を期中平均株価とみなして算定しております。
2.1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため記載しておりません。
3.第3期及び第4期までの株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。
4.従業員数は他社からの出向者を含み他社への出向者を除く正社員及びフルタイムの契約社員の人数であり、臨時雇用者数(フルタイムではない契約社員、アルバイト、インターン及び派遣社員)は、従業員数の100分の10未満であるため、記載しておりません。
5.当社は、2020年12月3日付で普通株式1株につき、100株の株式分割を行っておりますが、第3期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額、1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益を算定しております。
6.当社株式は、2021年7月16日付をもって東京証券取引所マザーズに株式を上場いたしましたので、第3期から第5期までの株主総利回り及び比較指標については記載しておりません。
7.最高株価及び最低株価は、2022年4月4日より東京証券取引所グロース市場におけるものであり、それ以前は東京証券取引所マザーズにおけるものであります。なお、2021年7月16日付をもって東京証券取引所マザーズに株式を上場いたしましたので、それ以前の株価については記載しておりません。
8.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第6期の期首より適用しており、第6期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
当社及び当社の前身企業である旧株式会社レジェンド・アプリケーションズの沿革を記載しております。
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2005年6月 |
東京都中央区に株式会社レジェンド・アプリケーションズ(旧株式会社レジェンド・アプリケーシ ョンズ)を設立(資本金12,000千円) |
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2005年9月 |
子会社マネジメント・バイアウト(MBO)を目的として、株式会社イーシー・ワンよりEC-One China Holding, Inc.(現 Legend Applications China Holding, Inc.)の発行済株式を74.3%取得し、同社と同社完全子会社である北京一希望信息技術有限公司(現 北京利衆得応用技術有限公司)を子会社化 (注)EC-One China Holding, Inc.は2001年9月に、北京一希望信息技術有限公司は2002年1月に、株式会社イーシー・ワンの子会社としてそれぞれ設立されました。 |
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2011年2月 |
本社を東京都港区虎ノ門へ移転 |
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2011年9月 |
株式会社ワークスアプリケーションズが、株式譲渡により、旧株式会社レジェンド・アプリケーシ ョンズ株式の100%を保有し同社の親会社となる |
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2011年9月 |
旧株式会社レジェンド・アプリケーションズが株式会社ワークスアプリケーションズの子会社である株式会社ワークスソリューションズと吸収分割により事業統合 |
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2012年8月 |
メッセージングツール「LaKeel Instant Messenger(現LaKeel Messenger)」リリース |
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2013年9月 |
データを集約・加工し、経営戦略のための意思決定を行う製品であるBI(ビジネス・インテリジェンス)ツール「LaKeel BI」リリース |
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2016年5月 |
本社を東京都港区赤坂へ移転 |
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2017年10月 |
株式会社ワークスアプリケーションズからのマネジメント・バイアウト(MBO)を目的として、LAI HOLDING株式会社を設立 |
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2017年11月 |
経営陣によるMBOにより旧株式会社レジェンド・アプリケーションズの全株式の買取実施 |
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2018年3月 |
LAI HOLDING株式会社を存続会社として旧株式会社レジェンド・アプリケーションズを吸収合併し、商号を株式会社レジェンド・アプリケーションズに変更 |
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2018年12月 |
インフラ技術の吸収とリソース強化を目的として、株式会社マーベリックの発行済株式を100%取得し、同社と同社子会社株式会社ZESTを完全子会社化 |
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2019年3月 |
管理体制の強化を目的として、株式会社マーベリックを吸収合併 |
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2019年5月 |
本社を東京都港区愛宕へ移転 |
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2019年5月 |
デジタルビジネスプラットフォーム「LaKeel DX」リリース |
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2019年5月 |
eコマース(*1)向けツール「LaKeel Commerce」リリース |
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2019年10月 |
商号を株式会社ラキールに変更 |
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2020年6月 |
データ分析・再利用基盤「LaKeel Data Insight」リリース |
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2021年7月 |
東京証券取引所マザーズに株式を上場 |
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2021年9月 |
人事戦略実行支援プラットフォーム「LaKeel HR」リリース |
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2022年4月 2023年8月 |
東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所マザーズからグロース市場に移行 電子帳簿保存サービス「LaKeel eDocument」リリース |
本書(上表を含む)において(*)を付した用語については、「3 事業の内容」の用語集をご参照ください。
当社グループは、当社及び連結子会社3社(Legend Applications China Holding, Inc.、北京利衆得応用技術有限公司、株式会社ZEST)で構成されております。当社グループは、LaKeel事業の単一セグメントであるためセグメントごとの記載を省略しておりますが、当社グループのサービスは、プロダクトサービス及びプロフェッショナルサービスの2つに区分されます。
(1)LaKeel事業
①シェアリングエコノミー時代の到来と企業システムが直面する2つの問題点
PC・スマホ上のさまざまなサービス(動画配信サービス、音楽配信サービス、ストレージサービスなど)の例でも明らかなように、あらゆる業種・業態において資産を所有せず、利用料(サブスクリプション(*2))だけを支払ってサービスを享受するシェアリングエコノミーが2010年頃を境に出現しました。
企業システムの運用において、従来は各企業がデータセンターを所有し、その自社センター内に多くのサーバーを所有することで企業経営を支えてきました。しかし、近年のアマゾン、マイクロソフト、グーグル等の大手クラウド(*3)事業者の出現により、各企業はコンピュータの運用をこれら大手クラウド事業者のサービスに乗せ換える動き(所有から利用)が顕著になり、コンピュータを自社で所有する企業は大きく減少傾向にあります。
一方で、これら大手クラウド事業者サービスの利用を開始すると、新たな問題点が明らかになりました。1つは、その大手クラウドサービスの技術を熟知しないと、そのサービス上で思うようなシステムの開発・改変が出来ないという問題です。これは技術者の不足も相俟って大手企業といえども簡単には解決出来ない課題です。また、もう1つは、大手クラウドベンダー1社に絞ると効率的な運用を可能にするものの、1社のサービス内容の変更により経済合理性が崩れるなど、すべてを依存するのは危険ではないか、との指摘もなされるようになりました。
②当社が提供する解決策
上記の問題点を解決するために、当社はLaKeel DXを開発しました。LaKeel DXはアプリケーション開発を効率的に行うための環境です。LaKeel DXを活用することで、ユーザー企業はサーバーやネットワーク機器を準備することなく、アマゾン、マイクロソフト、グーグル等の大手クラウド事業者が提供する、主にサーバー運用のためのクラウドプラットフォームの上で、アプリケーションの開発・運用を行うことができます。
LaKeel DXはさまざまなクラウド事業者のサービスに対応しているため、ユーザー企業は大手クラウド事業者のサービス(安価なコンピュータリソース、安全な環境など)を享受しつつも、他の大手クラウド事業者への乗り換えが困難になることなく、状況に応じて最適な選択肢を得ることが可能になります。
③シェアリングエコノミー時代に相応しい開発手法
デジタルトランスフォーメーション(*4)が叫ばれる時代において、各企業は新たなビジネスモデルの創出、それに伴うITシステムの構築が必須となっています。これまでの企業のシステム開発においては、『小さな機能ごとの部品を組み合わせる』という開発手法は存在しておらず、ひとつひとつのシステム全体を手作りで構築していました。また、企業のシステムは自社固有のシステムであるべき、という考え方の下で自社所有が一般的でした。
当社のLaKeel DXは、企業のシステム開発を可能とする細かな部品(ファイル管理、検索、マスタ連携といった機能)を数多く用意しており、これらを自在に組み合わせることで必要な業務機能の実現(システム開発)が可能となります。この開発技術で当社は特許を取得しました。※特許番号 第6850859号及び第7017660号
勿論、LaKeel DX上でユーザー企業の情報システム部が機能部品を開発することも可能です。ユーザー企業は、この組み合わせ自在な機能部品を利用することで、大手クラウド事業者固有の技術に精通することなく、デジタルトランスフォーメーションに対するアプローチを採ることが可能になります。そして、これらを組み合わせることで『使えば使うほど便利になる仕組み』を実現するのがLaKeel DXです。従って、より少ない技術者によるシステムの開発・改変が可能となります。
同時に、ユーザー企業は必要な機能部品などの利用料を払うだけで必要な機能の入手が可能となり、将来ビジネスモデルが変更になり、その時点で不要となるシステムの減価償却を継続する、という必要がなくなります。
以上のような背景から、LaKeel DXは今後当社グループが最も注力していく製品サービスです。
(2)当社グループの事業モデル
①プロダクトサービス
1)製品サービス
LaKeel DX上で稼働する多くの製品を順次リリースしています。ユーザー企業は、これら製品を自社資産として所有することなく、必要な期間・必要な機能分の利用料を支払うことで、よりスピーディに新たな機能を活用し、自社の業務を支えるITサービスにおけるシェアリングエコノミーのメリットを受けることが可能となります。
これらの製品には、業務アプリケーションだけでなく、それを構成している機能部品群(LaKeel Components)、LaKeel DX上で自在に部品を組み合わせて開発を行う基盤(LaKeel Engine)、製品や開発された機能部品群を最適に運用する基盤(LaKeel Platform)が含まれています。
また、LaKeel DXは、デジタルトランスフォーメーションを加速する仕組みとして、LaKeel DX上で運用されているシステムで生成されたデータに加え、ユーザー企業が開発・運用しているシステムで生成されたデータ、インターネット上に存在するオープンデータ等を収集しこれらを管理・分析する基盤、ワークフローを実行する基盤、及びID管理の基盤を備えています。
なお、本サービスの一部において、仕入先より購入した製品を販売しております。
プロダクトサービスで提供している製品サービス
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製品サービス |
製品サービスの特徴 |
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LaKeel DX |
業務アプリケーションとそれを構成している機能部品群(LaKeel Components)、自在に部品を組み合わせて開発を行う基盤(LaKeel Engine)、製品や開発された機能部品群を最適に運用する基盤(LaKeel Platform)が含まれる。 デジタルトランスフォーメーションを加速する仕組みとして、LaKeel DX上で運用されているシステムで生成されたデータに加え、ユーザー企業が開発・運用しているシステムで生成されたデータ、インターネット上に存在するオープンデータ等を収集し、これらを管理・分析する基盤を備える。 |
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LaKeel BI |
BI(Business Intelligence)ツール。 経営・会計・人事などの多くのデータを集約・加工し、これを判り易く可視化し、経営戦略のための意思決定を行う製品。 |
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LaKeel Data Insight |
データ分析・統合管理プラットフォーム。 クラウド技術を利用し超大規模のビッグデータアナリティクスに対応する他、マイクロサービス(*5)技術により可視化や分析の先にある行動に繋げることが可能。 |
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LaKeel HR |
人事戦略実行支援プラットフォーム。 人事戦略の実行支援がコンセプトの人事基幹業務システムです。タレントデータやピープルデータなどの幅広いデータ管理、業務の属人化を防止する業務プロセス管理、分析に加え次のアクションの自動化などの特徴的な機能を提供。 |
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LaKeel Messenger |
企業向けのSNS(*6)ツール。 大企業でのコミュニケーションをリアルタイムかつ安全に行えるように、お客様の運用方針に沿った設定に変更することが可能。 |
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LaKeel Commerce |
eコマースツール。 新しい決済手段が登場した場合も即座に部品を開発し、既存システムと組み合わせることが可能。 |
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LaKeel Online Media Service |
マイクロ・ラーニング(*7)プラットフォーム。 提供するコンテンツの分野は、労働・安全・食品・ハラスメント等。また、多言語(英語・中国語(簡体字)・ベトナム語・ネパール語・ミャンマー語・ポルトガル語(ブラジル))にも対応。 |
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LaKeel Workflow |
電子申請プラットフォーム。 すべての企業のあらゆる業務で必要となる「申請と承認」について、電子申請とこれの承認システムを極めて簡単に作成し、速やかに運用を開始することができる機能を提供。 |
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LaKeel Process Manager |
業務フロー管理プラットフォーム。 LaKeel Process Managerは、単一システム内だけでなく複数のシステムが提供する機能を、業務の流れにあわせて1つの業務フローとして作成し利用することのできるエンドユーザー・コンピューティング機能を提供します。 |
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LaKeel Passport |
ID管理・認証/認可統合管理プラットフォーム。 外部システムとの連携、既存システムとのシングルサインオン、多要素・多段階認証機能を提供し、ユーザーIDの一元管理・セキュリティレベルの強化と統一を実現。 |
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LaKeel Survey |
アンケート収集管理プラットフォーム。 一般的なアンケートを作成し収集するだけでなく、収集した結果はグラフで可視化されると共に、アンケートごとに設定された閾値や、繰り返し実施されるアンケート結果の傾向から、異常値を管理者に通知する機能を提供。 |
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LaKeel My Number |
マイナンバー管理プラットフォーム。 個人番号登録から法定帳票の出力まで、従業員、及びその家族のマイナンバーを一括でセキュアに管理することが可能。 |
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LaKeel Stress Check |
企業向けストレスチェックツール。 厚生労働省「職業性ストレスチェック簡易調査票」に準拠し、ストレスチェックの回答、結果確認、企業への情報提供同意、面接指導の申出、各種分析帳票をWeb上で実施できる。 |
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LaKeel eDocument |
電子帳簿保存システム 「電子帳簿保存法改正」に準拠し、公益社団法人日本文書情報マネジメント協会(以下、JIIMA)よりJIIMA認証「電子書類ソフト法的要件認証」を取得。法令を遵守した形で、ペーパーレス化による書類の保存コスト削減、電子化・デジタル化による業務の効率化が可能。 |
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MONEY/HUMAN |
中堅企業を中心に1,200社以上の導入実績を持つ、IBMiシリーズ(AS400)で稼働する会計・人事給与パッケージ。 |
その他、当社以外の製品サービスを提供する取引があります。
2)コンサルティングサービス
a. LaKeel DXコンサル
LaKeel DXを最大限に活用するためのコンサルティングサービスを提供することで、ユーザー企業の推進するデジタルトランスフォーメーションの実現とITを通じた経営戦略への貢献の最大化を図ります。
b. LaKeel DX Dataコンサル
LaKeel DX上に収集された膨大なデータを分析し、これを経営判断に活かすためのサービスです。
②プロフェッショナルサービス
プロフェッショナルサービスは、主に大手建設会社、大手不動産会社、大手金融機関等(銀行、生損保、リース)向けの基幹システムを対象に、システム開発サービス、システム保守サービスを展開しております。なお、本サービスの一部をビジネスパートナーに委託しております。
1)システム開発サービス
・レガシーマイグレーション(古い設計や仕様、製品に基づいて構築された基幹業務システムや周辺システムを新しい技術や製品をベースとしたものに置き換えるサービス)
・クラウドマイグレーション(自社内に機器を設置して運用してきたシステムをクラウド環境に移行するサービス)
・スクラッチの開発(顧客要望に基づき、一からシステムを開発するサービス)
2)システム保守サービス
・前述のシステム開発サービスにより開発されたシステムの運用や機能拡張を図るサービス
・特定アプリケーションの導入に伴うユーザーサポートサービス
上記、システム開発サービスに加え、システム保守サービスを併せて提供することにより、売切りの収益モデルであるフロービジネスを、持続的な安定収益モデルであるストックビジネスに転換を図り、より安定した収益を実現しております。
また、LaKeel DXを導入するにあたり、専門技術を有するリソースを持たない、もしくはリソースが不足しているユーザー企業向けに開発人材を投入し、LaKeel DXを活用し、ユーザー企業の既存のIT資産の迅速なクラウド化(リフト&シフト)を実現するサービスを提供します。これによりユーザー企業はデジタルトランスフォーメーションを推進するためのIT環境を手に入れることができ、ビジネスの俊敏性とIT投資効率向上、競争力向上が可能となります。
当社のソリューション構成図は以下の通りです。
また、連結子会社にて以下の事業を行っております。
・北京利衆得応用技術有限公司
主にLaKeel製品の開発拠点としての位置づけを担っており、開発人材の確保と技術面でプロダクトサービスに貢献しています。
・株式会社ZEST
コンサルティングサービス向けに開発人材供給を行っている他、金融機関向けの専門エンジニア派遣等といった一部独自のシステムエンジニアリングサービス業務を実施しております。
(3)当社グループの事業の収益モデル
①プロダクトサービス
1)製品サービス
製品サービスは、ライセンス型(*8)及びサブスクリプション型(*9)レベニューモデルがありますが、当社グループは、継続的に収益が積み上がるサブスクリプション型レベニューモデルを重視しています。サブスクリプション売上高は、市場のニーズに応じた製品ラインナップの拡充により顧客数が増加し、以下の通り順調に成長しております。
LaKeel製品(※1)サブスクリプション売上高/ユーザー数(※2)四半期推移
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||||||
|
第1四半期 |
第2四半期 |
第3四半期 |
第4四半期 |
第1四半期 |
第2四半期 |
第3四半期 |
第4四半期 |
|
|
売上高(千円) |
191,866 |
199,569 |
205,714 |
217,568 |
226,350 |
238,200 |
247,625 |
260,112 |
|
ユーザー数(社) |
263 |
265 |
272 |
278 |
286 |
297 |
310 |
324 |
※1 LaKeel製品には、LaKeel DX、LaKeel BI、LaKeel HR、LaKeel Workflow、LaKeel Commerce、LaKeel Online Media Service、LaKeel Data Insight、LaKeel Messenger、LaKeel My Number、LaKeel Stress Check、LaKeel Process Manager、LaKeel eDocumentが含まれます。
※2 ユーザー数は、取引社数(顧客数)ではなくエンドユーザー数です。
カスタマーチャーンレート(グロス(※3)及びネット(※4))は以下のとおりであります。
四半期カスタマーチャーンレート(ネット)は、継続してマイナスとなっており、ユーザーの獲得が安定して解約を上回っていることを示しております。
LaKeel製品のユーザー数解約率(カスタマーチャーンレート(グロス及びネット))四半期推移
※3 カスタマーチャーンレート(グロス):
「月中に解約したLaKeel製品サブスクリプションユーザー数÷前月末時点でのLaKeel製品サブスクリプションユーザー数」の対象期間の平均
※4 カスタマーチャーンレート(ネット):
「(月中に解約したLaKeel製品サブスクリプションユーザー数-月中に新規契約したLaKeel製品サブスクリプションユーザー数)÷前月末時点でのLaKeel製品ユーザー数」の対象期間の平均
また、LaKeel製品、及びこれを構成するLaKeel DXとLaKeel Appsの年間売上、ユーザー数、MRR(※5)、ARPU(※6)はそれぞれ以下のとおりであります。LaKeel製品において前述した4つの指標すべてが増加しており、サブスクリプションビジネスが順調に成長していることを示しております。
LaKeel DX及びLaKeel Appsの販売データ年度推移
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前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
|
|
LaKeel製品 |
サブスクリプション売上高(千円) |
814,719 |
972,288 |
|
サブスクリプションユーザー数 |
278 |
324 |
|
|
MRR(千円) |
72,522 |
86,704 |
|
|
ARPU(千円) |
260 |
267 |
|
|
LaKeel DX |
サブスクリプション売上高(千円) |
172,491 |
228,389 |
|
サブスクリプションユーザー数 |
8 |
12 |
|
|
MRR(千円) |
15,180 |
20,415 |
|
|
ARPU(千円) |
1,897 |
1,701 |
|
|
LaKeel Apps |
サブスクリプション売上高(千円) |
642,228 |
743,898 |
|
サブスクリプションユーザー数 |
270 |
312 |
|
|
MRR(千円) |
57,342 |
66,288 |
|
|
ARPU(千円) |
212 |
212 |
|
※5 MRR:月間経常収益のことです。各年度第4四半期のサブスクリプション売上高を3で割ることで算出しています。
※6 ARPU:ユーザー平均単価のことです。MRRを各年度末のユーザー数で割ることで算出しています。
2)コンサルティングサービス
コンサルティングサービスは、LaKeel DXユーザー向けの「DXコンサルティング」と、LaKeel BIまたはLaKeel Data Insightユーザー向けの「データ分析コンサルティング」があり、サービスの提供によりその対価を受領するフロービジネスです。
特に、LaKeel DXの拡大に伴いDXコンサルティングが大きく伸長しており、この結果コンサルティングサービスの売上は大きく拡大しております。
②プロフェッショナルサービス
プロフェッショナルサービスは、システム開発及びシステム保守を提供するモデルです。新規顧客向けのシステム開発案件はフロービジネスです。また、既存顧客向けのシステム開発案件、及び保守案件は持続的な安定収益をもたらすリカーリング型レベニューモデル(*10)です。それらの売上の比率は以下の通りとなっており、リカーリング型レベニューモデルがサービス全体の大半を占め、安定した収益確保に貢献しております。
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売上区分 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
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金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
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フロービジネス |
131,464 |
4.6 |
85,961 |
2.7 |
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リカーリングレベニュー |
2,753,958 |
95.4 |
3,123,376 |
97.3 |
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合計 |
2,885,422 |
100.0 |
3,209,337 |
100.0 |
<用語集>
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用語 |
説明 |
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*1 eコマース |
ネットショッピングに代表される、インターネット上での電子商取引のこと。 |
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*2 サブスクリプション |
顧客に対し提供するサービスの対価を使用した期間に応じて受領する契約方式のこと。料金は定額。 |
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*3 クラウド |
インターネットなどを経由して、コンピュータ資源をサービスの形で提供する形態のこと。 |
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*4 デジタルトランスフォーメーション(DX) |
デジタルテクノロジーにより企業の収益構造の転換、新たな事業創造等を図ること。 |
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*5 マイクロサービス |
アプリケーションを単一の機能を行う小さな単位(サービス)に分割し、それぞれを独立して開発し利用できるようにする、というソフトウエア開発の考え方のこと。 |
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*6 SNS |
社会的なネットワークや、人と人とのつながりを促進・サポートする仕組み。 元々は個人利用が中心だったが、近年では各国の企業だけでなく政府機関など多くの分野において利用が進んでいる。 |
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*7 マイクロ・ラーニング |
1回5分程の動画や、Webコンテンツなどの教材を使って学ぶ方法。 すき間時間での学習が可能となり反復学習がしやすくなるため、学んだ内容が記憶に定着しやすく、高い学習効果が期待できるメリットがある。 |
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*8 ライセンス型レベニューモデル |
顧客に対しサービスの提供を開始した時点で受領し、一時的に収益を上げるモデル。 |
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*9 サブスクリプション型レベニューモデル |
顧客に対し提供するサービスの対価を使用した期間に応じて受領し、継続的に収益を上げるモデル。 |
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*10 リカーリング型レベニューモデル |
単体の製品を売って終わりではなく、販売後も顧客から継続的に収益を上げるモデル。 |
[事業系統図]
以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
(連結子会社)
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名称 |
住所 |
資本金 |
主要な事業の内容 |
議決権の所有割合又は被所有割合 (%) |
関係内容 |
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Legend Applications China Holding, Inc. (注)2.5 |
英国領ケイマン島 |
1,551千USドル |
LaKeel事業 |
94.8 |
役員の兼任あり |
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北京利衆得応用技術有限公司 (注)2.3 |
中華人民共和国北京市 |
11,457千人民元 |
LaKeel事業 |
94.8 (94.8) |
役員の兼任あり 当社製品の開発 中国及び日本における当社製品及びサービスの提供 |
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株式会社ZEST |
東京都港区 |
10,000千円 |
LaKeel事業 |
100.0 |
役員の兼任あり 当社サービスの受託 |
(注)1.「主要な事業の内容」欄には、セグメントの名称を記載しております。
2.特定子会社に該当しております。
3.「議決権の所有割合又は被所有割合」欄の( )内は、間接所有割合で内数であります。
4.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。
5.Legend Applications China Holding, Inc.は、北京利衆得応用技術有限公司の発行済株式すべてを取得し、統括運営する中間持株会社として設立した連結子会社であります。
(1)連結会社の状況
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2023年12月31日現在 |
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セグメントの名称 |
従業員数(人) |
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LaKeel事業 |
433 |
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合計 |
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(注)1.従業員数は他社からの出向者を含み他社への出向者を除く正社員及びフルタイムの契約社員の人数であり、臨時雇用者数(フルタイムではない契約社員、アルバイト、インターン及び派遣社員)は、従業員数の100分の10未満であるため、記載しておりません。
2.当社グループは、LaKeel事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(2)提出会社の状況
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2023年12月31日現在 |
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従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(千円) |
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(注)1.従業員数は他社からの出向者を含み他社への出向者を除く正社員及びフルタイムの契約社員の人数であり、臨時雇用者数(フルタイムではない契約社員、アルバイト、インターン及び派遣社員)は、従業員数の100分の10未満であるため、記載しておりません。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.平均勤続年数は、2005年6月の旧株式会社レジェンド・アプリケーションズ設立以後の勤続年数を記載しております。
4.当社は、LaKeel事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(3)労働組合の状況
当社グループにおいて特記する事項はありません。労使関係は円満に推移しております。
(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金差異
①提出会社
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当事業年度 |
補足説明 |
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管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1) |
男性労働者の育児休業取得率(%)(注2) |
労働者の男女の賃金の差異(%)(注1) |
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全労働者 |
正規雇用労働者 |
パート・ 有期労働者 |
|||
|
6.9 |
100.0 |
87.6 |
87.3 |
96.6 |
- |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。