第5【経理の状況】

1.連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について

(1)当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第93条の規定により、国際会計基準(以下「IFRS」という。)に準拠して作成しております。

 

(2)当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成しております。

 また、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しております。

 

2.監査証明について

 当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2023年1月1日から2023年12月31日まで)の連結財務諸表及び事業年度(2023年1月1日から2023年12月31日まで)の財務諸表について、有限責任監査法人トーマツによる監査を受けております。

 

3.連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組み及びIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備について

 当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組み及びIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備を行っております。その内容は以下のとおりであります。

(1)会計基準等の内容を適切に把握し、又は会計基準等の変更等について的確に対応できる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構に加入し、同機構及び監査法人等が主催するセミナー等に参加する等を行っております。

 

(2)IFRSの適用については、国際会計基準審議会が公表するプレスリリースや基準書を随時入手し、最新の基準の把握を行っております。また、IFRSに基づく適正な連結財務諸表を作成するために、IFRSに準拠したグループ会計方針及び会計指針を作成し、それらに基づいて会計処理を行っております。

 

1【連結財務諸表等】

(1)【連結財務諸表】

①【連結財政状態計算書】

 

注記

前連結会計年度

(2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(2023年12月31日)

 

 

百万円

 

百万円

資産

 

 

 

 

流動資産

 

 

 

 

現金及び現金同等物

7,31

7,247

 

6,722

営業債権及びその他の債権

8

292

 

324

その他の金融資産

 

77

 

その他の流動資産

10

846

 

637

流動資産合計

 

8,462

 

7,683

非流動資産

 

 

 

 

有形固定資産

11

734

 

535

使用権資産

18

279

 

139

無形資産

12

3,992

 

4,136

持分法で会計処理されている投資

13

156

 

8

その他の金融資産

9,31

1,401

 

2,652

その他の非流動資産

 

8

 

2

非流動資産合計

 

6,571

 

7,471

資産合計

 

15,033

 

15,155

 

 

 

注記

前連結会計年度

(2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(2023年12月31日)

 

 

百万円

 

百万円

負債及び資本

 

 

 

 

負債

 

 

 

 

流動負債

 

 

 

 

営業債務及びその他の債務

15,31

281

 

229

未払法人所得税等

 

35

 

22

社債及び借入金

16,31

3,000

 

3,958

リース負債

16,18,31

135

 

124

引当金

20

23

 

その他の金融負債

17,31

1

 

585

その他の流動負債

21

332

 

250

流動負債合計

 

3,808

 

5,169

非流動負債

 

 

 

 

社債及び借入金

16,31

3,887

 

450

リース負債

16,18,31

124

 

引当金

20

52

 

52

繰延税金負債

14

1,005

 

1,184

Saiseiファンドにおける外部投資家持分

31

838

 

3,522

その他の金融負債

31

250

 

250

その他の非流動負債

21

686

 

659

非流動負債合計

 

6,842

 

6,118

負債合計

 

10,650

 

11,287

資本

 

 

 

 

資本金

22

4,566

 

1,678

資本剰余金

22

5,182

 

2,287

自己株式

22

1

 

1

その他の資本の構成要素

22

2,979

 

1,772

利益剰余金

22

2,386

 

1,665

親会社の所有者に帰属する持分合計

 

4,382

 

3,856

非支配持分

 

0

 

12

資本合計

 

4,382

 

3,867

負債及び資本合計

 

15,033

 

15,155

 

②【連結損益計算書及び連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】

 

注記

 前連結会計年度

(自 2022年1月1日

 至 2022年12月31日)

 

 当連結会計年度

(自 2023年1月1日

 至 2023年12月31日)

 

 

百万円

 

百万円

売上収益

23

90

 

121

売上原価

 

 

13

売上総利益

 

90

 

109

研究開発費

 

3,808

 

2,304

販売費及び一般管理費

24

1,449

 

1,184

その他の収益

25

10

 

2

その他の費用

25

22

 

2

営業損失(△)

 

5,179

 

3,379

金融収益

26

346

 

456

金融費用

26

500

 

704

持分法による投資利益

13

3

 

2

税引前当期損失(△)

 

5,330

 

3,626

法人所得税費用

14

160

 

187

当期損失(△)

 

5,170

 

3,813

 

 

 

 

 

当期損失の帰属

 

 

 

 

親会社の所有者

 

5,169

 

3,823

非支配持分

 

1

 

10

当期損失(△)

 

5,170

 

3,813

 

 

 

 

 

1株当たり当期損失

 

 

 

 

基本的1株当たり当期損失(△)(円)

28

90.67

 

56.22

希薄化後1株当たり当期損失(△)(円)

28

90.67

 

56.22

 

【連結包括利益計算書】

 

注記

 前連結会計年度

(自 2022年1月1日

 至 2022年12月31日)

 

 当連結会計年度

(自 2023年1月1日

 至 2023年12月31日)

 

 

百万円

 

百万円

当期損失(△)

 

5,170

 

3,813

 

 

 

 

 

その他の包括利益

 

 

 

 

純損益に振り替えられることのない項目

 

 

 

 

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産

27

1,616

 

39

純損益に振り替えられることのない項目合計

 

1,616

 

39

 

 

 

 

 

純損益に振り替えられる可能性のある項目

 

 

 

 

在外営業活動体の換算差額

27

54

 

26

純損益に振り替えられる可能性のある項目合計

 

54

 

26

税引後その他の包括利益

 

1,562

 

65

当期包括利益

 

6,732

 

3,878

 

 

 

 

 

当期包括利益の帰属

 

 

 

 

親会社の所有者

 

6,731

 

3,885

非支配持分

 

1

 

7

当期包括利益

 

6,732

 

3,878

 

③【連結持分変動計算書】

前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)

 

注記

親会社の所有者に帰属する持分

 

資本金

 

資本剰余金

 

自己株式

 

その他の資本の構成要素

 

 

 

 

その他の包括

利益を通じて

公正価値で測定

する金融資産

 

在外営業

活動体の

換算差額

 

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

2022年1月1日時点の残高

 

6,179

 

6,569

 

1

 

1,426

 

9

当期損失(△)

 

 

 

 

 

その他の包括利益

 

 

 

 

1,616

 

54

当期包括利益合計

 

 

 

 

1,616

 

54

減資

22

2,736

 

2,736

 

 

 

欠損填補

22

 

5,473

 

 

 

新株の発行

22

50

 

46

 

 

 

新株の発行(新株予約権の行使)

22

1,074

 

1,063

 

 

 

新株予約権の失効

 

 

3

 

 

 

非支配持分に対する配当金

 

 

 

 

 

株式に基づく報酬取引

30

 

242

 

 

 

所有者との取引額等合計

 

1,613

 

1,388

 

 

 

2022年12月31日時点の残高

 

4,566

 

5,182

 

1

 

3,042

 

63

 

 

注記

親会社の所有者に帰属する持分

 

非支配持分

 

合計

 

その他の資本の構成要素

 

利益剰余金

 

合計

 

 

 

合計

 

 

 

 

 

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

2022年1月1日時点の残高

 

1,417

 

2,692

 

8,639

 

6

 

8,645

当期損失(△)

 

 

5,169

 

5,169

 

1

 

5,170

その他の包括利益

 

1,562

 

 

1,562

 

 

1,562

当期包括利益合計

 

1,562

 

5,169

 

6,731

 

1

 

6,732

減資

22

 

 

 

 

欠損填補

22

 

5,473

 

 

 

新株の発行

22

 

 

96

 

 

96

新株の発行(新株予約権の行使)

22

 

 

2,137

 

 

2,137

新株予約権の失効

 

 

3

 

 

 

非支配持分に対する配当金

 

 

 

 

6

 

6

株式に基づく報酬取引

30

 

 

242

 

 

242

所有者との取引額等合計

 

 

5,475

 

2,475

 

6

 

2,469

2022年12月31日時点の残高

 

2,979

 

2,386

 

4,382

 

0

 

4,382

 

当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)

 

注記

親会社の所有者に帰属する持分

 

資本金

 

資本剰余金

 

自己株式

 

その他の資本の構成要素

 

 

 

 

その他の包括

利益を通じて

公正価値で測定

する金融資産

 

在外営業

活動体の

換算差額

 

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

2023年1月1日時点の残高

 

4,566

 

5,182

 

1

 

3,042

 

63

当期損失(△)

 

 

 

 

 

その他の包括利益

 

 

 

 

39

 

23

当期包括利益合計

 

 

 

 

39

 

23

減資

22

4,447

 

4,447

 

 

 

欠損填補

22

 

8,893

 

 

 

新株の発行

22

1,501

 

1,474

 

 

 

新株の発行(新株予約権の行使)

22

57

 

55

 

 

 

新株予約権の失効

 

 

249

 

 

 

自己株式の取得

22

 

 

0

 

 

株式に基づく報酬取引

30

 

240

 

 

 

その他の包括利益累計額から利益剰余金への振替

 

 

 

 

1,268

 

その他

 

 

31

 

 

 

所有者との取引額等合計

 

2,888

 

2,895

 

0

 

1,268

 

2023年12月31日時点の残高

 

1,678

 

2,287

 

1

 

1,812

 

40

 

 

注記

親会社の所有者に帰属する持分

 

非支配持分

 

合計

 

その他の資本の構成要素

 

利益剰余金

 

合計

 

 

 

合計

 

 

 

 

 

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

2023年1月1日時点の残高

 

2,979

 

2,386

 

4,382

 

0

 

4,382

当期損失(△)

 

 

3,823

 

3,823

 

10

 

3,813

その他の包括利益

 

62

 

 

62

 

3

 

65

当期包括利益合計

 

62

 

3,823

 

3,885

 

7

 

3,878

減資

22

 

 

 

 

欠損填補

22

 

8,893

 

 

 

新株の発行

22

 

 

2,976

 

 

2,976

新株の発行(新株予約権の行使)

22

 

 

112

 

 

112

新株予約権の失効

 

 

249

 

 

 

自己株式の取得

22

 

 

0

 

 

0

株式に基づく報酬取引

30

 

 

240

 

 

240

その他の包括利益累計額から利益剰余金への振替

 

1,268

 

1,268

 

 

 

その他

 

 

 

31

 

5

 

35

所有者との取引額等合計

 

1,268

 

7,873

 

3,358

 

5

 

3,363

2023年12月31日時点の残高

 

1,772

 

1,665

 

3,856

 

12

 

3,867

 

④【連結キャッシュ・フロー計算書】

 

注記

 前連結会計年度

(自 2022年1月1日

 至 2022年12月31日)

 

 当連結会計年度

(自 2023年1月1日

 至 2023年12月31日)

 

 

百万円

 

百万円

営業活動によるキャッシュ・フロー

 

 

 

 

税引前当期損失(△)

 

5,330

 

3,626

減価償却費及び償却費

 

386

 

224

金融収益

 

346

 

456

金融費用

 

500

 

704

持分法による投資損益(△は益)

 

3

 

2

営業債権及びその他の債権の増減額(△は増加)

 

130

 

20

営業債務及びその他の債務の増減額(△は減少)

 

133

 

56

その他の流動資産の増減額(△は増加)

 

48

 

210

その他の流動負債の増減額(△は減少)

 

45

 

85

その他の金融負債の増減額(△は減少)

 

83

 

その他

 

198

 

202

小計

 

4,511

 

2,905

利息の受取額

 

1

 

14

持分法適用会社からの配当金の受取額

 

 

150

利息の支払額

 

83

 

73

法人所得税の支払額

 

7

 

8

営業活動によるキャッシュ・フロー

 

4,601

 

2,822

投資活動によるキャッシュ・フロー

 

 

 

 

有形固定資産の取得による支出

 

207

 

25

無形資産の取得による支出

 

55

 

3

投資有価証券の取得による支出

 

605

 

1,183

投資有価証券の売却による収入

 

 

33

敷金及び保証金の差入による支出

 

42

 

0

敷金及び保証金の回収による収入

 

 

77

資産除去債務の履行による支出

 

 

20

投資活動によるキャッシュ・フロー

 

909

 

1,121

財務活動によるキャッシュ・フロー

 

 

 

 

長期借入れによる収入

29

 

450

長期借入金の返済による支出

29

 

3,000

リース負債の返済による支出

29

185

 

135

新株予約権付社債の償還による支出

29

5,000

 

新株の発行による収入

 

2,220

 

3,089

自己株式の取得による支出

 

 

0

新株予約権の発行による収入

 

3

 

26

非支配持分からの払込による収入

 

 

9

Saiseiファンドにおける外部投資家からの払込による収入

29

466

 

2,765

外部投資家へのSaiseiファンドに対する持分売却による収入

29

 

133

非支配持分への配当金の支払額

 

6

 

財務活動によるキャッシュ・フロー

 

2,502

 

3,337

現金及び現金同等物に係る換算差額

 

133

 

82

現金及び現金同等物の増減額(△は減少)

 

7,879

 

524

現金及び現金同等物の期首残高

15,126

 

7,247

現金及び現金同等物の期末残高

7,247

 

6,722

 

【連結財務諸表注記】
1.報告企業

 株式会社ヘリオス(以下「当社」という。)は日本に所在する株式会社であります。その登記されている本社及び主要な事業所の住所は当社のウェブサイト(https://www.healios.co.jp/)で開示しております。2023年12月31日に終了する当社の連結財務諸表は、当社及びその子会社(以下「当社グループ」という。)、並びに当社の共同支配企業に対する持分により構成されております。当社グループは医薬品事業を行っており、体性幹細胞再生医薬品分野、及びiPS細胞に関連する技術を活用した再生医療等製品(iPSC再生医薬品)の研究・開発・製造を行うiPSC再生医薬品分野において事業を推進しております。

 

2.作成の基礎

(1)IFRSに準拠している旨

 当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、同第93条の規定により、IFRSに準拠して作成しております。

 本連結財務諸表は、2024年3月27日に執行役会によって承認されております。

 

(2)測定の基礎

 当社グループの連結財務諸表は、注記「3.重要性がある会計方針」に記載のとおり、公正価値で測定されている特定の金融商品等を除き、取得原価を基礎として作成しております。

 

(3)機能通貨及び表示通貨

 当社グループの連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円を表示通貨としており、百万円未満を四捨五入して表示しております。

 

3.重要性がある会計方針

(1)連結の基礎

① 子会社

 子会社とは、当社グループにより支配されている企業をいいます。当社グループがある企業への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利を有し、かつ、当該企業に対するパワーにより当該リターンに影響を及ぼす能力を有している場合に、当社グループは当該企業を支配していると判断しております。

 子会社の財務諸表は、当社グループが支配を獲得した日から支配を喪失する日まで、連結の対象に含めております。

 子会社が適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該子会社の財務諸表に調整を加えております。当社グループ間の債権債務残高及び内部取引高、並びに当社グループ間の取引から発生した未実現損益は、連結財務諸表の作成に際して消去しております。

 非支配持分の調整額と対価の公正価値との差額は、親会社の所有者に帰属する持分として資本に直接認識しております。

 

② 共同支配企業

 共同支配企業とは、当社グループを含む複数の当事者が経済活動に対する契約上合意された支配を共有し、その活動に関連する戦略的な財務上及び営業上の決定に際して、支配を共有する当事者すべての合意を必要とし、かつ当社グループが当該取り決めの純資産に対する権利を有している企業をいいます。

 共同支配企業に対する投資は、当社グループが共同支配を獲得した日から喪失する日まで持分法によって会計処理しております。

 共同支配企業が適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該共同支配企業の財務諸表に調整を加えております。

 

(2)企業結合

 企業結合は取得法を用いて会計処理しております。取得対価は、被取得企業の支配と交換に譲渡した資産、引き受けた負債及び当社が発行する持分金融商品の取得日の公正価値の合計として測定されます。取得対価、被取得企業のすべての非支配持分及び取得企業が以前に保有していた被取得企業の資本持分の取得日公正価値の総計が識別可能な資産及び引き受けた負債の公正価値を超過する場合は、連結財政状態計算書においてのれんとして計上しております。反対に下回る場合には、直ちに連結損益計算書において純損益として計上しております。

 非支配持分を公正価値で測定するか、又は識別可能な純資産の認識金額の比例持分で測定するかについては、企業結合ごとに選択しております。

 仲介手数料、弁護士費用、デュー・デリジェンス費用等の、企業結合に関連して発生する取引費用は、発生時に費用処理しております。

 

(3)外貨換算

① 外貨建取引

 外貨建取引は、取引日の為替レート、又はそれに近似するレートにより当社グループの各社の機能通貨に換算しております。

 期末日における外貨建貨幣性資産及び負債は、期末日の為替レートで機能通貨に換算しております。

 公正価値で測定される外貨建非貨幣性資産及び負債は、当該公正価値の算定日における為替レートで機能通貨に換算しております。

 換算又は決済により生じる換算差額は、純損益として認識しております。ただし、その他の包括利益を通じて測定される金融資産については、その他の包括利益として認識しております。

 

② 在外営業活動体の財務諸表

 在外営業活動体の資産及び負債については期末日の為替レート、収益及び費用については平均為替レートを用いて日本円に換算しております。在外営業活動体の財務諸表の換算から生じる換算差額は、その他の包括利益として認識しております。在外営業活動体の換算差額は、在外営業活動体が処分された期間に純損益として認識されます。

 

(4)金融商品

① 金融資産

(ⅰ)当初認識及び測定

 当社グループは、金融資産について、純損益又はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産、償却原価で測定する金融資産に分類しております。この分類は、当初認識時に決定しております。

 当社グループは、金融資産のうち、営業債権及びその他の債権は、これらの発生日に当初認識しております。その他の金融資産は、当該金融資産に関する契約の当事者となった取引日に当該金融商品を認識しております。

 すべての金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定される区分に分類される場合を除き、公正価値に取引費用を加算した金額で測定しております。ただし、重大な金融要素を含まない営業債権は、取引価格で測定しております。

 金融資産は、以下の要件をともに満たす場合には、償却原価で測定する金融資産に分類しております。

・契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、資産が保有されている。

・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。

 償却原価で測定する金融資産以外の金融資産は、公正価値で測定する金融資産に分類しております。

 公正価値で測定する資本性金融資産については、純損益を通じて公正価値で測定しなければならない売買目的で保有される資本性金融資産を除き、個々の資本性金融資産ごとに、純損益を通じて公正価値で測定するか、その他の包括利益を通じて公正価値で測定するかを指定し、当該指定を継続的に適用しております。

 

(ⅱ)事後測定

 金融資産の当初認識後の測定は、その分類に応じて以下のとおり測定しております。

(a)償却原価により測定する金融資産

 償却原価により測定する金融資産については、実効金利法による償却原価により測定しております。

(b)公正価値により測定する金融資産

 公正価値により測定する金融資産の公正価値の変動額は純損益として認識しております。

 ただし、資本性金融資産のうち、その他の包括利益を通じて公正価値で測定すると指定したものについては、公正価値の変動額はその他の包括利益として認識しております。その他の包括利益として認識した金額は、認識を中止した場合にその累計額を利益剰余金に振替えており、純損益には振替えておりません。なお、当該金融資産からの配当金については、金融収益の一部として当期の純損益として認識しております。

 

(ⅲ)金融資産の認識の中止

 当社グループは、金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅する、又は当社グループが金融資産の所有のリスクと経済価値のほとんどすべてを移転する場合において、金融資産の認識を中止しております。

 

(ⅳ)金融資産の減損

 償却原価により測定する金融資産については、予想信用損失に対する貸倒引当金を認識しております。

 当社グループは、期末日ごとに各金融資産に係る信用リスクが当初認識時点から著しく増加しているかどうかを評価しており、当初認識時点から信用リスクが著しく増加していない場合には、12ヶ月の予想信用損失を貸倒引当金として認識しております。一方で、当初認識時点から信用リスクが著しく増加している場合には、全期間の予想信用損失と等しい金額を貸倒引当金として認識しております。

 契約上の支払の期日経過が30日超である場合には、原則として信用リスクの著しい増大があったものとしております。

 なお、金融資産に係る信用リスクが期末日現在で低いと判断される場合には、当該金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していないと評価しております。

 ただし、重大な金融要素を含んでいない営業債権については、信用リスクの当初認識時点からの著しい増加の有無にかかわらず、常に全期間の予想信用損失と等しい金額で貸倒引当金を認識しております。

 予想信用損失は、契約に従って企業に支払われるべきすべての契約上のキャッシュ・フローと、企業が受け取ると見込んでいるすべてのキャッシュ・フローとの差額の現在価値として測定しております。

 金融資産に係る貸倒引当金の繰入額は、純損益で認識しております。貸倒引当金を減額する事象が生じた場合は、貸倒引当金戻入額を純損益で認識しております。

 

② 金融負債

(ⅰ)当初認識及び測定

 当社グループは、金融負債について、純損益を通じて公正価値で測定する金融負債と償却原価で測定する金融負債のいずれかに分類しております。この分類は、当初認識時に決定しております。

 当社グループは、発行した負債証券を、その発行日に当初認識しております。その他の金融負債は、全て、当該金融商品の契約の当事者になる取引日に当初認識しております。

 すべての金融負債は公正価値で当初測定しておりますが、償却原価で測定する金融負債については、直接帰属する取引費用を控除した金額で測定しております。

 

(ⅱ)事後測定

 金融負債の当初認識後の測定は、その分類に応じて以下のとおり測定しております。

(a)純損益を通じて公正価値で測定する金融負債

 純損益を通じて公正価値で測定する金融負債については、当初認識後公正価値で測定し、その変動については当期の純損益として認識しております。

(b)償却原価で測定する金融負債

 償却原価で測定する金融負債については、当初認識後実効金利法による償却原価で測定しております。

 実効金利法による償却及び認識が中止された場合の利得及び損失については、金融費用の一部として当期の純損益として認識しております。

 

(ⅲ)金融負債の認識の中止

 当社グループは、金融負債が消滅したとき、すなわち、契約中に特定された債務が免責、取消し、又は失効となった時に、金融負債の認識を中止しております。

 

③ デリバティブ

 デリバティブは、契約が締結された時点の公正価値で当初認識され、その後も公正価値で再測定しております。公正価値の変動は純損益を通じて認識しております。

 主契約である非デリバティブ金融商品に組み込まれているデリバティブ(組込デリバティブ)は、組込デリバティブの区分処理の要件を満たす場合には、組込デリバティブを主契約から分離して独立したデリバティブとして会計処理しております。

 

④ 複合金融商品

 当社グループは、新株予約権付社債の発行による収入を、発行条件に基づき負債部分と資本部分に分類しております。発行した新株予約権付社債の分類が負債部分と資本部分の両方を含む場合には、負債部分を資本への転換オプションがない類似の負債の公正価値により測定し、当初認識しております。資本部分は、当該複合金融商品全体の公正価値から負債部分の公正価値を控除した金額で測定し、当初認識しております。直接取引コストは負債部分と資本部分の当初の帳簿価額の比率に応じて配分しております。

 当初認識後は、複合金融商品の負債部分は実効金利法を用いた償却原価により測定しております。複合金融商品の資本部分については、当初認識後の再測定は行っておりません。

 

⑤ 当初認識時の公正価値と取引価格の差額

 金融商品の取引価格が取引開始時の公正価値と異なり、その公正価値が同一の資産又は負債についての活発な市場における相場価格の証拠がある場合、又は観察可能な市場からのデータのみを用いた評価技法に基づいている場合には取引価格と公正価値の差額を純損益に認識しております。公正価値が観察不能なインプットを用いて算定されている場合には取引価格と公正価値の差額は繰り延べられ、インプットが観測できるようになったとき、又は当該金融商品の認識を中止したときにのみ純損益に認識しております。

 

(5)現金及び現金同等物

 現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資から構成されております。

 

(6)有形固定資産

 有形固定資産については、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しております。

 取得原価には、資産の取得に直接関連する費用及び解体・除去費用が含まれております。

 土地及び建設仮勘定以外の各資産の減価償却費は、それぞれの見積耐用年数にわたり、定額法で計上されております。主要な資産項目ごとの見積耐用年数は以下のとおりであります。

・建物及び構築物     8年~18年

・工具、器具及び備品   4年~15年

 なお、見積耐用年数、残存価額及び減価償却方法は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しております。

 

(7)無形資産

 個別に取得した無形資産は、当初認識時に取得原価で測定されます。

 当社グループは、個別に取得した仕掛中の研究開発投資を、以下の認識要件を満たした場合に資産として認識しております。

・将来の経済的便益をもたらす蓋然性が高いこと

・取得原価について信頼性をもって測定できること

 他社から仕掛中の研究開発投資を取得する際の支出(契約一時金及びマイルストン)は、上記の認識要件を満たしているため、無形資産として認識しております。仕掛中の研究開発投資は、規制当局からの販売承認が得られ使用可能となった時点で販売権に振り替え、その見積耐用年数にわたって定額法で償却します。見積耐用年数は、関連する特許権の法的保護期間などを考慮したキャッシュ・フローの予測期間に基づいて決定します。

 内部発生の研究費用は発生時に費用として認識しております。内部発生の開発費用は、資産として認識するための基準がすべて満たされた場合に限り無形資産として認識しておりますが、臨床試験の費用等、規制当局からの販売承認を得るまでに発生する内部発生の開発費は、開発に関連する不確実性の要素等を伴い資産計上基準を満たさないと考えられるため、発生時に費用として認識しております。

 仕掛中の研究開発投資として計上された無形資産以外の無形資産は、当初認識後の測定は原価モデルを採用しており、それぞれの見積耐用年数にわたって定額法で償却され、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しております。

 主要な無形資産の見積耐用年数は以下のとおりであります。

・ソフトウエア   5年

・特許実施権     19年

 なお、見積耐用年数、残存価額及び償却方法は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しております。

(8)リース

 当社グループは、契約の開始時に当該契約にリースが含まれているか否かを判断しております。リース取引におけるリース負債は、リース開始日におけるリース料総額の未決済分を借手の追加借入利子率で割り引いた現在価値で測定しております。リース負債の測定に際しては、リース要素とこれに関連する非リース要素は分離せず、単一のリース構成要素として認識することを選択しております。リース負債は、リース負債に係る金利を反映するように帳簿価額を増額し、支払われたリース料を反映するように帳簿価額を減額することにより事後測定しております。

 使用権資産については、リース負債の当初測定額から当初直接コスト、リース・インセンティブ等を調整し、契約に基づき要求される原状回復義務等のコストを加えた額で当初測定し、リース期間又は使用権資産の耐用年数のいずれか短い方の期間に渡り定額法により減価償却を行っております。

 当社グループは、リース期間が12ヶ月以内の短期リース及び少額資産リースについて、使用権資産及びリース負債を認識しないことを選択し、これらのリースに係るリース料をリース期間にわたり定額法により費用として認識しております。

 

(9)非金融資産の減損

 棚卸資産及び繰延税金資産を除く当社グループの非金融資産の帳簿価額は、期末日ごとに減損の兆候の有無を判断しております。減損の兆候が存在する場合は、当該資産の回収可能価額を見積っております。未だ使用可能ではない無形資産については、減損の兆候の有無にかかわらず回収可能価額を毎年同じ時期に見積っております。

 資産又は資金生成単位の回収可能価額は、使用価値と売却費用控除後の公正価値のうちいずれか大きい方の金額としております。使用価値の算定において、見積将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間的価値及び当該資産に固有のリスクを反映した税引前割引率を用いて現在価値に割引いております。減損テストにおいて個別にテストされない資産は、継続的な使用により他の資産又は資産グループのキャッシュ・インフローから、概ね独立したキャッシュ・インフローを生成する最小の資金生成単位に統合しております。

 当社グループの全社資産は、独立したキャッシュ・インフローを生成いたしません。全社資産に減損の兆候がある場合、全社資産が帰属する資金生成単位の回収可能価額を決定しております。

 減損損失は、資産又は資金生成単位の帳簿価額が見積回収可能価額を超過する場合に純損益として認識しております。過去に認識した減損損失は、毎期末日において損失の減少又は消滅を示す兆候の有無を評価しております。回収可能価額の決定に使用した見積りが変化した場合は、減損損失を戻入れております。減損損失は、減損損失を認識しなかった場合の帳簿価額から必要な減価償却費及び償却額を控除した後の帳簿価額を上限として戻入れております。

 

(10)従業員給付

 短期従業員給付は、割引計算を行わず、従業員が関連するサービスを提供した時点で費用として認識しております。短期従業員給付に係る債務は、支払いを行う法的債務又は推定的債務を有し、信頼性のある見積りが可能になった時点で認識しております。

 

(11)株式に基づく報酬

 当社は、持分決済型の株式に基づく報酬制度として、ストック・オプション制度を採用しております。ストック・オプションは、付与日における公正価値によって見積り、最終的に権利確定すると予想されるストック・オプションの数を考慮した上で、権利確定期間にわたって費用として連結損益計算書において認識し、同額を連結財政状態計算書において資本剰余金の増加として認識しております。付与されたオプションの公正価値は、オプションの諸条件を考慮し、ブラック・ショールズ・モデル等を用いて算定しております。また、条件については定期的に見直し、必要に応じて権利確定数の見積りを修正しております。

 

(12)引当金

 引当金は、過去の事象の結果として、当社グループが、現在の法的又は推定的債務を有しており、当該債務を決済するために経済的資源の流出が生じる可能性が高く、当該債務の金額について信頼性のある見積りができる場合に認識しております。貨幣の時間的価値が重要な場合には、見積将来キャッシュ・フローを貨幣の時間的価値及び当該負債に特有のリスクを反映した税引前の利率を用いて現在価値に割引いております。時の経過に伴う割引額の割戻しは金融費用として認識しております。

(13)収益

 当社グループは、以下の5ステップアプローチに基づき、収益を認識しております。

ステップ1:顧客との契約を識別する

ステップ2:契約における履行義務を識別する

ステップ3:取引価格を算定する

ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する

ステップ5:企業が履行義務の充足時に収益を認識する

 当社グループは、医薬品事業において実施許諾契約等に基づく契約一時金及びマイルストン収入を収益として認識しております。医薬品事業における実施許諾契約等に基づく契約一時金及びマイルストン収入については、契約における履行義務が一時点で充足される場合には、対価として受領した契約時の一時金及びマイルストン収入を一時点で収益として認識しております。一方、履行義務が一定期間にわたり充足される場合には、当該対価を契約負債として計上し、個々の契約ごとに決定した進捗度の測定方法に基づき実施許諾契約期間等の一定期間にわたって収益として認識しております。なお、マイルストン収入は、事後に重大な戻入れが生じる可能性を考慮し、契約上定められたマイルストンが達成された時点から収益として認識しております。

 実施許諾契約における対価は、マイルストン達成時の契約に基づく合意時点から主として1年以内に受領しております。

 

(14)法人所得税

 法人所得税費用は、当期税金及び繰延税金から構成されております。これらは、その他の包括利益又は資本に直接認識される項目から生じる場合、及び企業結合から生じる場合を除き、純損益として認識しております。

 当期税金は、税務当局に対する納付又は税務当局からの還付が予想される金額で測定しております。税額の算定に使用する税率及び税法は、期末日までに制定又は実質的に制定されているものであります。

 繰延税金は、期末日における資産及び負債の税務基準額と会計上の帳簿価額との差額である一時差異、繰越欠損金及び繰越税額控除に対して認識しております。

 なお、以下の一時差異に対しては、繰延税金資産及び負債を計上しておりません。

・のれんの当初認識から生じる将来加算一時差異

・企業結合取引ではなく、取引時に会計上の利益にも税務上の課税所得(欠損金)にも影響を与えず、かつ、取引時に同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異とを生じさせない取引から発生する資産及び負債の当初認識により生じる一時差異

・子会社に対する投資及び共同支配の取決めに対する持分に係る将来減算一時差異に関しては、予測可能な将来に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合、又は当該一時差異の使用対象となる課税所得が稼得される可能性が低い場合

・子会社に対する投資及び共同支配の取決めに対する持分に係る将来加算一時差異に関しては、一時差異の解消する時期をコントロールすることができ、予測可能な期間内に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合

 繰延税金負債は原則としてすべての将来加算一時差異について認識され、繰延税金資産は将来減算一時差異を使用できるだけの課税所得が稼得される可能性が高い範囲内で、すべての将来減算一時差異について認識しております。

 繰延税金資産の帳簿価額は毎期見直され、繰延税金資産の全額又は一部が使用できるだけの十分な課税所得が稼得されない可能性が高い部分については、帳簿価額を減額しております。未認識の繰延税金資産は毎期見直され、将来の課税所得により繰延税金資産が回収される可能性が高くなった範囲内で認識しております。

 繰延税金資産及び負債は、期末日において制定されている、又は実質的に制定されている税率及び税法に基づいて、資産が実現する期間又は負債が決済される期間に適用されると予想される税率及び税法によって測定しております。

 繰延税金資産及び負債は、当期税金資産と当期税金負債を相殺する法律上強制力のある権利を有しており、かつ同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合又は別々の納税主体であるものの当期税金負債と当期税金資産とを純額で決済するか、あるいは資産の実現と負債の決済を同時に行うことを意図している場合に相殺しております。

 

(15)1株当たり利益

 基本的1株当たり当期利益は、親会社の普通株主に帰属する当期損益を、その期間の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して計算しております。希薄化後1株当たり当期利益は、希薄化効果を有するすべての潜在株式の影響を調整して計算しております。

 

(16)株主資本

普通株式

 当社が発行した資本性金融商品は、発行価額を資本金及び資本剰余金に計上し、直接発行費用は資本剰余金から控除しております。

 

(17)自己株式

 自己株式は取得原価で評価され、資本から控除しております。当社の自己株式の購入、売却又は消却において利得又は損失は認識しておりません。なお、帳簿価額と売却時の対価との差額は資本として認識しております。

 

(18)Saisei Bioventures, L.P.に関する重要性がある会計方針

① 当社によるSaisei Bioventures, L.P.の連結

 当社は、Saisei Bioventures, L.P.(以下「Saiseiファンド」という。)を以下の理由により連結しています。

 当社は、ゼネラル・パートナーであるSaisei Capital Ltd.(当社連結子会社)を通じて、Saiseiファンドの投資の意思決定を行い、Saiseiファンドに対するパワーを有しています。また、Saisei Capital Ltd.が成功報酬を受け取り、当社はリミテッド・パートナーに帰属する投資成果に応じた配分をリターンとして受け取ります。当社はSaiseiファンドに対するパワーを通じ、当該リターンに影響を及ぼす能力を有していることからSaiseiファンドに対しIFRS第10号「連結財務諸表」に基づく支配力を有しています。

 なお、Saiseiファンドから支払われるSaisei Capital Ltd.への管理報酬及び成功報酬等は内部取引として連結上消去しています。

 

② Saiseiファンドに対するリミテッド・パートナーの出資持分

 Saiseiファンドは、出資する各リミテッド・パートナーに対して資金拠出の要請(以下「キャピタル・コール」という。)を行います。

(ⅰ)当社以外のリミテッド・パートナーの出資持分

 Saiseiファンドは、リミテッド・パートナーシップ・アグリーメントにおいて存続期間が予め定められており、Saiseiファンドに出資する当社以外のリミテッド・パートナー(以下「外部投資家」という。)が保有するSaiseiファンドに対する持分は、分配及び払戻しされることが明記されています。

 このため、連結財政状態計算書上「Saiseiファンドにおける外部投資家持分」として負債に計上し、「償却原価で測定する金融負債」に分類しています。

 「Saiseiファンドにおける外部投資家持分」は、キャピタル・コールに基づく外部投資家からの払込、外部投資家への分配・払戻し、Saiseiファンドの業績により変動します。

 このうち、業績による変動は、連結損益計算書上、「金融収益」または「金融費用」として表示しています。

 

(ⅱ)当社の出資持分

 リミテッド・パートナーとしての当社のSaiseiファンドへの出資は、連結上消去しています。

 

4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断

 IFRSに準拠した連結財務諸表の作成において、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の金額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定を行うことが要求されております。実際の業績は、これらの見積りとは異なる場合があります。

 見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直されます。会計上の見積りの見直しによる影響は、見積りを見直した会計期間及びそれ以降の将来の会計期間において認識されます。

 

 連結財務諸表に重要な影響を与える会計方針を適用する過程で行った判断に関する情報は、主に以下のとおりであります。

・子会社及び共同支配企業の範囲(注記「3.重要性がある会計方針 (1)連結の基礎」、注記「32.主要な子会社及び共同支配企業」)

・収益認識(注記「3.重要性がある会計方針 (13)収益」、注記「23.売上収益」)

 

 連結財務諸表で認識する金額に重要な影響を与える見積り及び仮定は、以下のとおりであります。

・金融商品の評価(注記「3.重要性がある会計方針 (4)金融商品」、注記「31.金融商品」)

・非金融資産の減損(注記「3.重要性がある会計方針 (9)非金融資産の減損」、注記「12.無形資産」)

・繰延税金資産の回収可能性(注記「3.重要性がある会計方針 (14)法人所得税」、注記「14.法人所得税」)

・引当金(注記「3.重要性がある会計方針 (12)引当金」、注記「20.引当金」)

・株式に基づく報酬の測定(注記「3.重要性がある会計方針 (11)株式に基づく報酬」、注記「30.株式に基づく報酬」)

 

5.未適用の新基準

 連結財務諸表の承認日までに新設又は改定が公表された基準書及び解釈指針のうち、重要な影響があるものはありません。

 

6.事業セグメント

(1)報告セグメントの概要

 当社グループは医薬品事業のみの単一セグメントのため、記載を省略しております。

 

(2)製品及びサービスに関する情報

 製品及びサービスごとの外部顧客に対する売上収益は、「23.売上収益」をご参照ください。

 

(3)地域別に関する情報

 当社グループの顧客との契約から生じる売上収益の地域別内訳は、以下のとおりであります。

 

前連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(自 2023年1月1日

至 2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

日本

63

 

32

米国

17

 

87

その他

10

 

3

(注) 売上収益は、顧客の所在地を基礎として分類しております。

 

 地域別の非流動資産については、日本に所在している非流動資産の帳簿価額が、連結財政状態計算書の非流動資産の大部分を占めるため、記載を省略しております。

 

(4)主要な顧客に関する情報

 外部顧客への売上収益のうち、連結損益計算書の売上収益の10%以上を占める相手先は以下のとおりであります。

 

関連する主な

報告セグメント

 

前連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(自 2023年1月1日

至 2023年12月31日)

 

 

 

百万円

 

百万円

RxCell, Inc.

医薬品事業

 

 

70

住友ファーマ株式会社

医薬品事業

 

54

 

27

Vita Therapeutics, Inc.

医薬品事業

 

 

17

Tune Therapeutics, Inc.

医薬品事業

 

17

 

 

 

7.現金及び現金同等物

 現金及び現金同等物の内訳は以下のとおりであります。

 

前連結会計年度

(2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

現金及び預金

7,247

 

6,722

合計

7,247

 

6,722

 

8.営業債権及びその他の債権

 営業債権及びその他の債権の内訳は以下のとおりであります。

 

前連結会計年度

(2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

売掛金

46

 

未収入金

2

 

31

未収消費税等

245

 

293

合計

292

 

324

 

 営業債権及びその他の債権は、償却原価で測定する金融資産に分類しております。

 

9.その他の金融資産

(1)その他の金融資産の内訳

 その他の金融資産の内訳は以下のとおりであります。

 

前連結会計年度

(2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

その他の金融資産(非流動)

 

 

 

資本性金融資産

1,336

 

2,587

デリバティブ資産

0

 

0

その他

65

 

66

合計

1,401

 

2,652

 

 資本性金融資産はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産又は純損益を通じて公正価値で測定する金融資産、デリバティブ資産は純損益を通じて公正価値で測定する金融資産、その他は償却原価で測定する金融資産にそれぞれ分類しております。

 

(2)その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産

 その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の主な銘柄及び公正価値等は以下のとおりであります。

 

前連結会計年度

(2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(2023年12月31日)

銘柄

百万円

 

百万円

Athersys, Inc.

73

 

1

株式会社Arktus Therapeutics

 

0

 

 上記の株式は政策投資目的で保有しているため、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しております。

 

10.その他の資産

 その他の資産の内訳は以下のとおりであります。

 

前連結会計年度

(2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

その他の流動資産

 

 

 

前払費用

250

 

51

前渡金

272

 

275

その他

324

 

310

合計

846

 

637

 

(注) その他の流動資産のその他の主なものは、研究開発目的で取得し、将来商用薬製造に使用される可能性のあるiPS細胞であります。

 

11.有形固定資産

増減表

 有形固定資産の取得原価、減価償却累計額及び減損損失累計額の増減並びに帳簿価額は以下のとおりであります。

 

取得原価

 

建物及び構築物

 

工具、器具及び備品

 

建設仮勘定

 

合計

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

2022年1月1日残高

256

 

835

 

55

 

1,146

取得

0

 

195

 

 

195

売却又は処分

△0

 

△3

 

 

△3

科目振替

 

50

 

△50

 

その他

 

 

△5

 

△5

2022年12月31日残高

256

 

1,077

 

 

1,334

取得

 

25

 

 

25

売却又は処分

△67

 

△9

 

 

△76

2023年12月31日残高

189

 

1,093

 

 

1,282

 

減価償却累計額及び減損損失累計額

 

建物及び構築物

 

工具、器具及び備品

 

建設仮勘定

 

合計

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

2022年1月1日残高

△50

 

△376

 

 

△426

減価償却費

△26

 

△150

 

 

△176

売却又は処分

0

 

3

 

 

3

2022年12月31日残高

76

 

524

 

 

599

減価償却費

△62

 

△162

 

 

△224

売却又は処分

67

 

9

 

 

76

2023年12月31日残高

71

 

676

 

 

747

 

帳簿価額

 

建物及び構築物

 

工具、器具及び備品

 

建設仮勘定

 

合計

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

2022年1月1日残高

206

 

459

 

55

 

719

2022年12月31日残高

181

 

554

 

 

734

2023年12月31日残高

118

 

417

 

 

535

 

(注)1.有形固定資産の減価償却費は、連結損益計算書の研究開発費並びに販売費及び一般管理費に含まれております。

2.有形固定資産の取得に関するコミットメントは、注記「34.コミットメント」をご参照ください。

3.負債の担保に供されている有形固定資産はありません。

4.有形固定資産の取得原価に含めた借入費用はありません。

 

12.無形資産

(1)増減表

 無形資産の取得原価、償却累計額及び減損損失累計額の増減並びに帳簿価額は以下のとおりであります。

 

取得原価

 

無形資産

 

特許権及び

ライセンス等

 

ソフトウエア

 

その他

 

合計

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

2022年1月1日残高

3,930

 

40

 

15

 

3,986

取得

50

 

4

 

0

 

54

2022年12月31日残高

3,980

 

44

 

16

 

4,040

取得

150

 

3

 

 

152

2023年12月31日残高

4,130

 

47

 

16

 

4,193

 

償却累計額及び減損損失累計額

 

無形資産

 

特許権及び

ライセンス等

 

ソフトウエア

 

その他

 

合計

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

2022年1月1日残高

 

△25

 

△15

 

△40

償却費

△2

 

△6

 

△0

 

△8

2022年12月31日残高

2

 

31

 

15

 

48

償却費

△3

 

△6

 

△0

 

△9

2023年12月31日残高

4

 

38

 

15

 

57

 

帳簿価額

 

無形資産

 

特許権及び

ライセンス等

 

ソフトウエア

 

その他

 

合計

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

2022年1月1日残高

3,930

 

15

 

0

 

3,946

2022年12月31日残高

3,979

 

12

 

1

 

3,992

2023年12月31日残高

4,126

 

9

 

1

 

4,136

 

(注)1.無形資産の償却費は、連結損益計算書の研究開発費並びに販売費及び一般管理費に含まれております。

2.無形資産の取得に関するコミットメントは、注記「34.コミットメント」をご参照ください。

3.前連結会計年度及び当連結会計年度において、重要な自己創設無形資産はありません。

4.負債の担保に供されている無形資産はありません。

 

(2)重要な無形資産

 無形資産のうち主要なものは、特許権及びライセンス等に含まれるAthersys,Inc.とのライセンス契約により取得した幹細胞製品MultiStemを用いた日本国内における脳梗塞急性期に対する治療法の開発・販売権及び日本国内における急性呼吸窮迫症候群に対する治療法の開発・販売権です。帳簿価額は前連結会計年度及び当連結会計年度ともに3,930百万円であります。当該無形資産は個別に取得した仕掛中の研究開発投資であり、未だ使用可能でないため、償却を開始しておらず、毎期減損テストを実施しています。

 なお、減損テストにおける回収可能価額は、見積将来キャッシュ・フローを基礎とした使用価値としております。また、使用価値の算定における主要な仮定は規制当局からの販売承認を得る可能性、製品の販売計画、割引率等です。これらの見積りに使用した仮定に変化が生じた場合、翌連結会計年度の連結財務諸表において無形資産の金額に影響を与える可能性があります。

 

13.持分法で会計処理されている投資

共同支配企業に対する投資

 個々には重要性のない共同支配企業に対する投資の帳簿価額は以下のとおりであります。

 

前連結会計年度

(2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

帳簿価額合計

156

 

8

 

 個々には重要性のない共同支配企業の当期包括利益の持分取込額は以下のとおりであります。

 

前連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(自 2023年1月1日

至 2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

当期利益に対する持分取込額

3

 

2

当期包括利益に対する持分取込額

3

 

2

 

14.法人所得税

(1)繰延税金資産及び繰延税金負債

 繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳及び増減は以下のとおりであります。

前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)

 

2022年

1月1日

 

純損益を

通じて認識

 

その他の

包括利益に

おいて認識

 

資本に

直接認識

 

その他

 

2022年

12月31日

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

繰延税金負債

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

無形資産

703

 

153

 

 

 

 

856

その他の流動資産

70

 

 

 

 

 

70

減価償却費

33

 

6

 

 

 

 

39

その他の金融資産

 

6

 

 

 

 

6

転換社債型新株予約権付社債

365

 

△331

 

 

 

 

35

合計

1,171

 

△165

 

 

 

 

1,005

 

当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)

 

2023年

1月1日

 

純損益を

通じて認識

 

その他の

包括利益に

おいて認識

 

資本に

直接認識

 

その他

 

2023年

12月31日

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

繰延税金負債

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

使用権資産

 

43

 

 

 

 

43

無形資産

856

 

154

 

 

 

 

1,011

その他の流動資産

70

 

 

 

 

 

70

減価償却費

39

 

△6

 

 

 

 

33

その他の金融資産

6

 

 

 

 

 

6

転換社債型新株予約権付社債

35

 

△22

 

 

 

 

13

その他

 

10

 

 

 

 

10

合計

1,005

 

179

 

 

 

 

1,184

 

 繰延税金資産を認識していない税務上の繰越欠損金及び将来減算一時差異は以下のとおりであります。

 

前連結会計年度

(2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

税務上の繰越欠損金

26,107

 

31,864

将来減算一時差異

3,541

 

3,979

合計

29,648

 

35,843

 

 繰延税金資産を認識していない税務上の繰越欠損金の失効予定は以下のとおりであります。

 

前連結会計年度

(2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

1年目

412

 

869

2年目

869

 

1,563

3年目

1,563

 

1,009

4年目

1,009

 

2,254

5年目以降

22,253

 

26,168

合計

26,107

 

31,864

 

 前連結会計年度及び当連結会計年度において、繰延税金負債を認識していない子会社等の投資に係る将来加算一時差異はありません。

 

(2)法人所得税費用

 法人所得税費用の内訳は以下のとおりであります。

 

前連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(自 2023年1月1日

至 2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

当期税金費用

6

 

8

繰延税金費用

△165

 

179

合計

△160

 

187

 

 法定実効税率と平均実際負担税率との差異要因は以下のとおりであります。実際税負担率は税引前当期損失に対する法人所得税費用の負担割合を表示しています。

 

前連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(自 2023年1月1日

至 2023年12月31日)

 

 

法定実効税率

30.6

 

30.6

永久に損金に算入されない項目

△0.7

 

△0.9

未認識の繰延税金資産の変動

△32.3

 

△34.4

当初認識に関する適用除外の対象となった一時差異の変動(注)2

5.3

 

その他

0.0

 

△0.5

平均実際負担税率

3.0

 

△5.2

(注)1.前連結会計年度及び当連結会計年度は税引前当期損失を計上したため、正の値は税務便益、負の値は税金費用を表しております。

2.主に組込デリバティブを社債から分離して負債計上した転換社債型新株予約権付社債の事後測定(償却原価による測定)により生じた一時差異の変動の影響であります。

 

 当社グループは、主に法人税、住民税及び事業税を課されており、これらを基礎として計算した法定実効税率は、前連結会計年度及び当連結会計年度においてそれぞれ30.6%及び30.6%であります。ただし、海外子会社についてはその所在地における法人税等が課されております。

 

15.営業債務及びその他の債務

 営業債務及びその他の債務の内訳は以下のとおりであります。

 

前連結会計年度

(2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

未払金

281

 

229

未払消費税等

 

0

合計

281

 

229

 

 営業債務及びその他の債務は、償却原価で測定する金融負債に分類しております。

 

16.社債及び借入金(リース負債を含む)

(1)社債及び借入金、リース負債の内訳

 社債及び借入金、リース負債の内訳は以下のとおりであります。

 

前連結会計年度

(2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(2023年12月31日)

 

平均利率

 

返済期限

 

百万円

 

百万円

 

 

 

流動負債

 

 

 

 

 

 

 

1年内返済予定の長期借入金

3,000

 

 

 

転換社債型新株予約権付社債

 

3,958

 

(注)2

 

(注)2

リース負債

135

 

124

 

2.17

 

合計

3,135

 

4,082

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

非流動負債

 

 

 

 

 

 

 

長期借入金(1年内返済予定のものを除く。)

 

450

 

0.96

 

2026年

転換社債型新株予約権付社債

3,887

 

 

(注)2

 

(注)2

リース負債

124

 

 

 

合計

4,011

 

450

 

 

 

 

 

(注)1.平均利率については、当連結会計年度の期末残高に対する加重平均利率を記載しております。

2.社債については、下記の社債の発行条件の要約に記載しております。

3.社債及び借入金は、償却原価で測定する金融負債に分類しております。

 

 社債の発行条件の要約は以下のとおりであります。

会社名

 

銘柄

 

発行

年月日

 

前連結会計年度

(2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(2023年12月31日)

 

利率

 

担保

 

償還期限

 

 

 

 

 

 

百万円

 

百万円

 

 

 

 

 

当社

 

第2回無担保転換社債型新株予約権付社債

 

2019年

7月29日

 

3,887

(-)

 

3,958

(3,958)

 

1.00

 

なし

 

2024年

7月29日

 

 

合計

 

 

 

3,887

(-)

 

3,958

(3,958)

 

 

 

 

 

 

 

(注)1.( )内書は、1年以内の償還予定額であります。

2.当社が発行している転換社債型新株予約権付社債に関する記載は、次のとおりであります。

銘柄

第2回無担保転換社債型

新株予約権付社債

発行すべき株式

普通株式

新株予約権の発行価額(円)

無償

株式の発行価格(円)

1,965.0

発行価額の総額(百万円)

4,000

新株予約権の行使により発行した株式の発行価額の総額(百万円)

新株予約権の付与割合(%)

100

新株予約権の行使期間

自  2019年7月30日

至  2024年7月22日

(注) なお、新株予約権を行使しようとする者の請求があるときは、その新株予約権が付された社債の全額の償還に代えて、新株予約権の行使に際して払込をなすべき額の全額の払込があったものとします。また、新株予約権が行使されたときには、当該請求があったものとみなします。

 

(2)担保に供している資産

 借入金の担保に供している資産は以下のとおりであります。

 

前連結会計年度

(2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

現金及び現金同等物

650

 

450

合計

650

 

450

 

 対応する債務は以下のとおりであります。

 

前連結会計年度

(2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

1年内返済予定の長期借入金

1,000

 

長期借入金(1年内返済予定のものを除く。)

 

450

合計

1,000

 

450

 

17.その他の金融負債

 その他の金融負債の内訳は以下のとおりであります。

 

前連結会計年度

(2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

その他の金融負債(流動)

 

 

 

デリバティブ負債

1

 

585

合計

1

 

585

 

 デリバティブ負債は純損益を通じて公正価値で測定する金融負債に分類しております。

 

18.リース

(借手のリース取引)

 当社グループは、借手として、主にオフィスビル及び医薬品事業におけるラボ等の建物及び構築物をリースしております。

 リース契約の一部については、更新オプションが付されています。なお、リース契約によって課された重要な制限(追加借入及び追加リースに関する制限等)はありません。

 

(1)リースに係る費用及びキャッシュ・アウトフロー

 リースに係る費用の内訳は以下のとおりであります。

 

前連結会計年度

(2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

使用権資産の減価償却費

 

 

 

建物及び構築物

203

 

140

減価償却費合計

203

 

140

リース負債に係る金利費用

10

 

4

 

 リースに係るキャッシュ・アウトフローは以下のとおりであります。

 

前連結会計年度

(2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

リースに係るキャッシュ・アウトフロー

195

 

139

 

 リース負債の満期分析については、注記「31.金融商品 (4)流動性リスク管理」に記載しております。

 

(2)使用権資産の内訳

 使用権資産の内訳は以下のとおりであります。

 

前連結会計年度

(2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

建物及び構築物

279

 

139

合計

279

 

139

 

(3)使用権資産の増加額

 使用権資産の増加額は、前連結会計年度49百万円であり、当連結会計年度はありません。

 

(4)契約しているがまだ開始していないリース

 当連結会計年度において、すでにリース契約を締結しているもののリースが開始されていない重要な契約はありません。

 

19.従業員給付

従業員給付費用

 前連結会計年度及び当連結会計年度における連結損益計算書の研究開発費並びに販売費及び一般管理費に含まれる従業員給付費用の合計額は、それぞれ1,114百万円及び895百万円であります。

 

20.引当金

 引当金の内訳及び増減は以下のとおりであります。

 

資産除去債務

 

百万円

2022年1月1日残高

78

期中増加額

割引計算の期間利息費用

0

期中減少額(目的使用)

期中減少額(戻入)

見積りの変更による増減額

△3

2022年12月31日残高

75

期中増加額

割引計算の期間利息費用

0

期中減少額(目的使用)

△20

期中減少額(戻入)

△4

2023年12月31日残高

52

 

 引当金の連結財政状態計算書における内訳は以下のとおりであります。

 

前連結会計年度

(2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

流動負債

23

 

非流動負債

52

 

52

合計

75

 

52

 

 資産除去債務には、当社グループが使用する賃借事務所・建物等に対する原状回復義務に備え、過去の原状回復実績に基づき将来支払うと見込まれる金額を計上しております。これらの費用は、事務所等に施した内部造作の耐用年数を考慮して決定した使用見込期間経過後に支払われると見込んでおりますが、将来の事業計画等により影響を受けます。

 

21.その他の負債

 その他の負債の内訳は以下のとおりであります。

 

前連結会計年度

(2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

その他の流動負債

 

 

 

未払賞与

194

 

119

有給休暇に係る負債

61

 

59

契約負債

27

 

27

その他

50

 

45

合計

332

 

250

その他の非流動負債

 

 

 

契約負債

424

 

397

繰延収益

262

 

262

合計

686

 

659

 

22.資本及びその他の資本項目

(1)資本金及び資本剰余金

 授権株式数及び発行済株式総数の増減は、以下のとおりであります。

 

授権株式数

 

発行済株式総数

 

 

2022年1月1日残高

134,708,000

 

55,147,900

増加

 

8,056,300

減少

 

2022年12月31日残高

134,708,000

 

63,204,200

増加

 

11,339,400

減少

 

2023年12月31日残高

134,708,000

 

74,543,600

 

(注)1.当社の発行する株式は、すべて権利内容に何ら限定のない無額面の普通株式であり、発行済株式は全額払込済みとなっております。

2.前連結会計年度の発行済株式総数の増加は、第三者割当による新株の発行によるもの301,300株、新株予約権の行使によるもの7,755,000株であり、当連結会計年度の発行済株式総数の増加は、第三者割当による新株の発行によるもの10,879,400株、新株予約権の行使によるもの460,000株であります。

 

 なお、当社は、2022年3月25日開催の当社第11回定時株主総会において、資本金及び資本準備金の額の減少並びに剰余金の処分について承認可決され、2022年3月31日にその効力が発生しております。

 資本金及び資本準備金の額の減少は、日本における会社法(以下「会社法」という。)第447条第1項及び会社法第448条第1項の規定に基づき、資本金の額2,736百万円及び資本準備金の額2,736百万円を減少し、これらの合計額5,473百万円をその他資本剰余金に振り替えたものです。

 剰余金の処分は、会社法第452条の規定に基づき、その他資本剰余金5,473百万円を繰越利益剰余金に振り替えることで、欠損補填に充当したものです。

 また、当社は、2023年3月28日開催の当社第12回定時株主総会において、資本金及び資本準備金の額の減少並びに剰余金の処分について承認可決され、2023年4月30日にその効力が発生しております。

 資本金及び資本準備金の額の減少は、日本における会社法(以下「会社法」という。)第447条第1項及び会社法第448条第1項の規定に基づき、資本金の額4,447百万円及び資本準備金の額4,447百万円を減少し、これらの合計額8,893百万円をその他資本剰余金に振り替えたものです。

 剰余金の処分は、会社法第452条の規定に基づき、その他資本剰余金8,893百万円を繰越利益剰余金に振り替えることで、欠損補填に充当したものです。

 

(2)自己株式

 自己株式数の増減は以下のとおりであります。

 

株式数

 

2022年1月1日残高

276

増加

減少

2022年12月31日残高

276

増加

2

減少

2023年12月31日残高

278

(注) 当連結会計年度の自己株式数の増加は、単元未満株式の買取によるものであります。

 

(3)資本剰余金の内容

① 資本準備金

 会社法では、株式の発行に対しての払込み又は給付の2分の1以上を資本金に組み入れ、残りは資本剰余金に含まれている資本準備金に組み入れることが規定されております。また、会社法では、資本準備金は株主総会の決議により、資本金に組み入れることができます。

 

② 新株予約権

 当社のストック・オプション制度に基づき発行した新株予約権、及び転換社債型新株予約権付社債の発行時に資本部分として認識された金額が、資本剰余金に計上されております。

 

(4)利益剰余金の内容

 会社法では、剰余金の配当として支出する金額の10分の1を、資本準備金及び利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで資本準備金又は利益準備金として積み立てることが規定されております。積み立てられた利益準備金は、欠損填補に充当できます。また、株主総会の決議をもって、利益準備金を取り崩すことができます。

 

(5)その他の資本の構成要素の内容

① 在外営業活動体の換算差額

 在外営業活動体の財務諸表の換算から生じる為替換算差額であります。

 

② その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産

 その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の公正価値の変動部分であります。

 

23.売上収益

(1)収益の分解

 収益の内訳は以下のとおりであります。

 

前連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(自 2023年1月1日

至 2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

契約一時金及びマイルストン収入

80

 

121

その他

10

 

0

合計

90

 

121

 

 契約一時金及びマイルストン収入の内訳は、再生医療に関する実施許諾契約等に基づく契約一時金及びマイルストン収入であります。

 

(2)契約残高

 契約残高の内訳は、以下のとおりであります。

 

前連結会計年度期首

(2022年1月1日)

 

前連結会計年度

(2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

 

百万円

顧客との契約から生じた債権

14

 

46

 

契約負債

479

 

451

 

424

 

 顧客との契約から生じた債権は、連結財政状態計算書の営業債権及びその他の債権に、契約負債は、その他の流動負債及びその他の非流動負債に含まれております。

 契約負債は、主に契約に基づくマイルストン収入として受領した顧客からの前受金です。

 契約負債の期首残高のうち認識した収益の額は、前連結会計年度27百万円、当連結会計年度27百万円であります。

 前連結会計年度及び当連結会計年度において、過去の期間に充足された(又は部分的に充足された)履行義務に関して認識した収益の金額に重要性はありません。

 

(3)残存履行義務に配分した取引価格

 残存履行義務に配分した取引価格の総額及び収益の認識が見込まれる期間は以下のとおりであります。

 なお、当社グループはIFRS第15号第121項の実務上の便法を適用し、当初の予想契約期間が1年以内の残存履行義務に関する情報は開示していません。

 

前連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(自 2023年1月1日

至 2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

1年以内

27

 

27

1年超5年以内

109

 

109

5年超

315

 

287

合計

451

 

424

 

24.販売費及び一般管理費

 販売費及び一般管理費の内訳は以下のとおりであります。

 

 前連結会計年度

(自 2022年1月1日

  至 2022年12月31日)

 

 当連結会計年度

(自 2023年1月1日

  至 2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

人件費

793

 

589

支払報酬料

339

 

305

減価償却費及び償却費

71

 

68

その他

247

 

222

合計

1,449

 

1,184

 

25.その他の収益及び費用

 その他の収益の内訳は以下のとおりであります。

 

 前連結会計年度

(自 2022年1月1日

  至 2022年12月31日)

 

 当連結会計年度

(自 2023年1月1日

  至 2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

為替差益

 

1

その他

10

 

2

合計

10

 

2

 

 その他の費用の内訳は以下のとおりであります。

 

 前連結会計年度

(自 2022年1月1日

  至 2022年12月31日)

 

 当連結会計年度

(自 2023年1月1日

  至 2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

為替差損

22

 

その他

 

2

合計

22

 

2

 

26.金融収益及び金融費用

 金融収益の内訳は以下のとおりであります。

 

 前連結会計年度

(自 2022年1月1日

  至 2022年12月31日)

 

 当連結会計年度

(自 2023年1月1日

  至 2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

受取利息

 

 

 

償却原価で測定する金融資産

1

 

19

有価証券評価益

 

 

 

純損益を通じて公正価値で測定する金融資産

162

 

50

デリバティブ評価益

 

 

 

純損益を通じて公正価値で測定する金融資産及び金融負債

183

 

0

為替差益

1

 

73

受取手数料

 

6

Saiseiファンドにおける外部投資家持分への損益振替額

 

308

合計

346

 

456

 

 金融費用の内訳は以下のとおりであります。

 

 前連結会計年度

(自 2022年1月1日

  至 2022年12月31日)

 

 当連結会計年度

(自 2023年1月1日

  至 2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

支払利息

 

 

 

償却原価で測定する金融負債

408

 

142

リース負債

10

 

4

引当金に係る期間利息費用

0

 

0

デリバティブ評価損

 

 

 

純損益を通じて公正価値で測定する金融資産及び金融負債

53

 

542

Saiseiファンドにおける外部投資家持分への損益振替額

18

 

その他

11

 

16

合計

500

 

704

 

27.その他の包括利益

 その他の包括利益の各項目別の当期発生額及び純損益への組替調整額、並びに税効果の影響は以下のとおりであります。

 

前連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(自 2023年1月1日

至 2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

純損益に振り替えられることのない項目

 

 

 

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産

 

 

 

当期発生額

△1,616

 

△39

税効果額

 

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産

△1,616

 

△39

 

 

 

 

純損益に振り替えられる可能性のある項目

 

 

 

在外営業活動体の換算差額

 

 

 

当期発生額

54

 

△26

税効果額

 

在外営業活動体の換算差額

54

 

△26

 

 

 

 

その他の包括利益合計

△1,562

 

△65

 

28.1株当たり利益

 基本的1株当たり当期損失及び希薄化後1株当たり当期損失は、次の情報に基づいて算定しています。

 

(1)基本的1株当たり当期損失の算定上の基礎

 

前連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(自 2023年1月1日

至 2023年12月31日)

親会社の所有者に帰属する当期損失(△)(百万円)

△5,169

 

△3,823

親会社の普通株主に帰属しない当期利益(百万円)

 

基本的1株当たり当期利益の計算に用いる親会社の所有者に帰属する当期損失(△)(百万円)

△5,169

 

△3,823

発行済普通株式の加重平均株式数(株)

57,010,354

 

68,004,203

 

 

 

 

基本的1株当たり当期損失(△)(円)

△90.67

 

△56.22

 

(2)希薄化後1株当たり当期損失の算定上の基礎

 

前連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(自 2023年1月1日

至 2023年12月31日)

親会社の所有者に帰属する当期損失(△)(百万円)

△5,169

 

△3,823

希薄化後1株当たり当期利益の計算に用いる当期利益調整額(百万円)

 

希薄化後1株当たり当期利益の計算に用いる親会社の所有者に帰属する当期損失(△)(百万円)

△5,169

 

△3,823

 

 

 

 

発行済普通株式の加重平均普通株式数(株)

57,010,354

 

68,004,203

希薄化後1株当たり当期利益の算定に用いる普通株式の増加数

 

 

 

新株予約権(株)

 

希薄化効果調整後の加重平均普通株式数(株)

57,010,354

 

68,004,203

 

 

 

 

希薄化後1株当たり当期損失(△)(円)

△90.67

 

△56.22

逆希薄化効果を有するため、希薄化後1株当たり当期損失の算定に含めなかった金融商品の概要

新株予約権2種類(新株予約権の数9,591個(普通株式959,100株))及び転換社債型新株予約権付社債2種類(券面総額9,000百万円)

 

新株予約権1種類(新株予約権の数3,866個(普通株式386,600株))及び転換社債型新株予約権付社債1種類(券面総額4,000百万円)

 

29.キャッシュ・フロー情報

財務活動に係る負債の変動は以下のとおりであります。

前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)

 

2022年

1月1日

 

キャッシュ

・フローを

伴う変動

 

キャッシュ・フローを

伴わない変動

 

2022年

12月31日

 

 

新規リース

 

在外営業

活動体の

換算差額

 

償却原価法

による変動

 

その他

 

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

借入金

3,000

 

 

 

 

 

 

3,000

社債

8,552

 

△5,000

 

 

 

335

 

 

3,887

リース負債

403

 

△185

 

264

 

 

 

△224

 

259

Saiseiファンドにおける外部投資家持分

268

 

466

 

 

87

 

 

18

 

838

デリバティブ

183

 

 

 

 

 

△182

 

1

合計

12,406

 

△4,719

 

264

 

87

 

335

 

△388

 

7,984

 

当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)

 

2023年

1月1日

 

キャッシュ

・フローを

伴う変動

 

キャッシュ・フローを

伴わない変動

 

2023年

12月31日

 

 

新規リース

 

在外営業

活動体の

換算差額

 

償却原価法

による変動

 

その他

 

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

借入金

3,000

 

△2,550

 

 

 

 

 

450

社債

3,887

 

 

 

 

71

 

 

3,958

リース負債

259

 

△135

 

 

 

 

 

124

Saiseiファンドにおける外部投資家持分

838

 

2,898

 

 

120

 

 

△333

 

3,522

デリバティブ

1

 

 

 

 

 

584

 

585

合計

7,984

 

213

 

 

120

 

71

 

251

 

8,640

 

 

30.株式に基づく報酬

(1)株式に基づく報酬制度の内容

 当社は、ストック・オプション制度を採用しております。ストック・オプションは、企業価値向上に対する意欲や士気を高めることを目的として、当社の株主総会又は取締役会において承認された内容に基づき、当社の取締役、執行役、監査役、従業員又は社外協力者等に対して付与されております。当社が発行するストック・オプションは、全て持分決済型株式報酬であります。行使期間は割当契約に定められており、その期間内に行使されない場合は、当該オプションは失効いたします。なお、新株予約権者は、行使の条件として権利行使時においても、原則として当社の取締役、執行役、監査役、従業員又は社外協力者等であることを要します(ただし、任期満了による退任、定年退職、その他正当な理由があると取締役会が認めた場合を除きます。)

 当社が発行しているストック・オプションの内容は、以下のとおりであります。

 

付与数(株)

付与日

権利行使期間

権利行使価格

 

第1回新株予約権

1,500,000

2013年1月11日及び2013年3月26日

自2016年1月11日

至2025年1月10日

100

(注)2

第7回新株予約権

44,700

2016年5月31日

自2018年6月1日

至2026年5月22日

1,960

(注)2

第8回新株予約権

251,300

2016年11月2日

自2016年11月2日

至2026年11月1日

1,930

(注)2、3

第9回新株予約権

9,700

2016年11月2日

自2018年11月3日

至2026年10月17日

2,125

(注)2

第14回新株予約権

88,500

2020年10月9日

自2022年10月9日

至2030年9月23日

2,116

 

第15回新株予約権

169,900

2021年5月31日

自2023年5月31日

至2031年5月13日

1,739

 

第17回新株予約権

431,400

2022年4月11日

自2024年4月11日

至2032年3月24日

1,215

 

第19回新株予約権

1,332,200

2023年5月8日

自2025年5月8日

至2033年4月19日

333

 

第20回新株予約権

788,000

2023年5月8日

自2024年5月8日

至2044年5月7日

333

(注)3

(注)1.ストック・オプション数は株式数に換算して記載しております。なお、第1回新株予約権については、2014年12月10日付株式分割(1株につき100株の割合)による分割後の株式数に換算して記載しております。

2.本新株予約権は、移行日より前に権利確定しており、IFRS第2号「株式に基づく報酬」を適用しておりません。

 

3.第8回、第20回の新株予約権は、以下のとおり契約に定められた期間の経過に応じて段階的に権利行使が可能となります。

第8回

 本新株予約権者は、本新株予約権を次の各号に掲げる期間において、既に行使した本新株予約権を含めて当該各号に掲げる割合を限度として行使することができるものとしています。

(ア)2018年11月2日から2019年11月1日

新株予約権者が割当を受けた本新株予約権の総数の20%

(イ)2019年11月2日から2020年11月1日

新株予約権者が割当を受けた本新株予約権の総数の50%

(ウ)2020年11月2日から2022年11月1日

新株予約権者が割当を受けた本新株予約権の総数の100%

 

第20回

 本新株予約権者は、本新株予約権を次の各号記載の日をもって、それぞれに記載された割合において行使可能となるものとしています。

(ア)2024年5月8日:本新株予約権の15%

(イ)2025年5月8日:本新株予約権の10%

(ウ)2026年5月8日:本新株予約権の10%

(エ)2027年5月8日:本新株予約権の10%

(オ)2028年5月8日:本新株予約権の10%

(カ)2029年5月8日:本新株予約権の10%

(キ)2030年5月8日:本新株予約権の10%

(ク)2031年5月8日:同日までに行使可能となっていない全ての本新株予約権

 

(2)ストック・オプションの数及び加重平均行使価格

 

前連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(自 2023年1月1日

至 2023年12月31日)

 

株式数

 

加重平均行使価格

 

株式数

 

加重平均行使価格

 

 

 

 

期首未行使残高

1,796,100

 

1,337

 

2,165,400

 

1,314

付与

431,400

 

1,215

 

2,120,200

 

333

行使

△5,000

 

100

 

△10,000

 

100

失効

△57,100

 

1,418

 

△1,546,400

 

1,545

満期消滅

 

 

 

期末未行使残高

2,165,400

 

1,314

 

2,729,200

 

425

期末行使可能残高

507,250

 

1,487

 

275,200

 

1,227

(注)1.期中に行使されたストック・オプションの権利行使時点の加重平均株価は、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ332円及び331円であります。

2.期末時点で未行使のストック・オプションの行使価格は、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ100円~2,125円及び100円~2,125円であります。

3.期末時点で未行使のストック・オプションの加重平均残存契約年数は、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ9.90年及び10.99年であります。

 

(3)期中に付与されたストック・オプションの公正価値及び仮定

 期中に付与されたストック・オプションの加重平均公正価値は、以下の前提条件に基づき、ブラック・ショールズ・モデルを用いて評価しております。

 

前連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(自 2023年1月1日

至 2023年12月31日)

 

第17回

 

第19回

 

第20回

付与日の加重平均公正価値(円/株)

281

 

148

 

148-209

付与日の株価(円)

816

 

297

 

297

権利行使価格(円)

1,215

 

333

 

333

予想ボラティリティ(%)(注)1

48.9

 

58.1

 

57.65

~58.03

予想残存期間(年)(注)2

6.00

 

5.98

 

6

~13

予想配当(円/株)(注)3

 

 

リスクフリーレート(%)(注)4

0.066

 

0.163

 

0.175

~0.668

(注)1.予想ボラティリティは、予想残存期間に対応する直近の株価実績に基づき算定しております。

2.権利行使までの期間を合理的に見積ることができないため、権利行使期間の中間点において行使されるものと推定して見積っております。

3.予想配当は直近の配当実績(0円)に基づき算定しております。

4.リスクフリーレートは予想残存期間に対応した国債の流通利回りであります。

 

(4)株式報酬費用

 連結損益計算書の研究開発費並びに販売費及び一般管理費に含まれている株式報酬費用計上額は、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ242百万円及び240百万円であります。

 

31.金融商品

(1)資本管理

 当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指して、財務の健全性を確保することを資本管理において重視しております。特に、パイプラインの拡充や開発資金の確保のため、現金及び現金同等物及び有利子負債のポジションに注意しており、これらの指標は経営者に定期的に報告され、モニタリングしております。

 なお、当社グループが適用を受ける重要な資本規制はありません。

 

(2)財務上のリスク管理

 当社グループは、経営活動を行う過程において、財務上のリスク(信用リスク・流動性リスク・為替リスク・金利リスク・市場価格の変動リスク)に晒されており、当該財務上のリスクを軽減するために、一定の方針に基づきリスク管理を行っております。当社グループは、資金運用については短期的な預金等に限定し、資金調達については増資、社債発行、及び金融機関からの借入などによる方針であります。デリバティブ取引は為替変動リスクの回避のために利用しており、投機的な取引は行わない方針であります。

 

(3)信用リスク管理

 信用リスクは、保有する金融資産の相手先が契約上の債務に関して債務不履行になり、当社グループに財務上の損失を発生させるリスクであります。信用リスクは、主に当社グループの顧客に対する債権から生じます。

 当社グループは、与信管理規程に従い、取引先ごとの期日管理及び残高管理を行うとともに、主な取引先の信用状況を定期的に把握する体制としております。

 連結財務諸表に表示されている金融資産の帳簿価額は、当社グループの金融資産の信用リスクに係るエクスポージャーの最大値であります。これらの信用リスクに係るエクスポージャーに関し、担保として保有する物件及びその他の信用補完するものはありません。なお、当社グループは、特定の相手先又はその相手先が所属するグループについて、過度に集中した信用リスクを有しておりません。

 前連結会計年度及び当連結会計年度ともに期日が経過している債権はないため、貸倒引当金は認識しておりません。

 

(4)流動性リスク管理

 流動性リスクは、当社グループが期限の到来した金融負債の返済義務を履行するにあたり、支払期日にその支払いを実行できなくなるリスクであります。

 当社グループは、年間予算に基づく資金計画を適時に作成・更新し、借入金及び社債の返済のための資金を計画的に確保することで流動性リスクを管理しております。

 

 金融負債(デリバティブ金融商品を含む)の期日別残高は以下のとおりであります。

前連結会計年度(2022年12月31日)

 

帳簿価額

 

契約上の

キャッシュ

・フロー

 

1年以内

 

1年超

2年以内

 

2年超

3年以内

 

3年超

4年以内

 

4年超

5年以内

 

5年超

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

非デリバティブ金融負債

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

営業債務及びその他の債務

281

 

281

 

281

 

 

 

 

 

借入金

3,000

 

3,030

 

3,030

 

 

 

 

 

転換社債型新株予約権付社債

3,887

 

4,083

 

40

 

4,043

 

 

 

 

リース負債

259

 

271

 

142

 

129

 

 

 

 

Saiseiファンドにおける外部投資家持分

838

 

838

 

 

 

 

 

 

838

その他の金融負債(デリバティブ除く)

250

 

250

 

 

 

 

 

 

250

合計

8,515

 

8,754

 

3,494

 

4,172

 

 

 

 

1,088

 

 

当連結会計年度(2023年12月31日)

 

帳簿価額

 

契約上の

キャッシュ

・フロー

 

1年以内

 

1年超

2年以内

 

2年超

3年以内

 

3年超

4年以内

 

4年超

5年以内

 

5年超

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

非デリバティブ金融負債

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

営業債務及びその他の債務

229

 

229

 

229

 

 

 

 

 

借入金

450

 

463

 

4

 

4

 

454

 

 

 

転換社債型新株予約権付社債

3,958

 

4,043

 

4,043

 

 

 

 

 

リース負債

124

 

125

 

125

 

 

 

 

 

Saiseiファンドにおける外部投資家持分

3,522

 

3,522

 

 

 

 

 

 

3,522

その他の金融負債(デリバティブ除く)

250

 

250

 

 

 

 

 

 

250

デリバティブ金融負債

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

デリバティブ負債

585

 

585

 

585

 

 

 

 

 

合計

9,120

 

9,218

 

4,987

 

4

 

454

 

 

 

3,773

 

(注)1 デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しております。

 

(5)為替リスク管理

 当社グループの債権債務の一部は外貨建であり、主に米ドル建残高であります。

 当社グループは、定期的に為替相場を把握し為替リスクを管理しております。

 

為替感応度分析

 各報告期間において、日本円が米ドルに対して1%円高になった場合に、連結損益計算書の税引前当期利益に与える影響は以下のとおりであります。

 本分析においては、その他の変動要因は一定であることを前提としております。

 

前連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(自 2023年1月1日

至 2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

税引前当期利益

0

 

0

 

(6)金利リスク管理

 当社グループは、変動金利による借入を行っているため金利の変動リスクに晒されております。

 当社グループは、年間予算に基づく資金計画を適時に作成・更新し、借入金の返済及び金利の支払のための資金を計画的に確保することで金利リスクを管理しております。

 

金利感応度分析

 各報告期間において、変動金利による借入金の金利が1%上昇した場合に、連結損益計算書の税引前当期利益に与える影響は以下のとおりであります。

 本分析においては、その他の変動要因は一定であることを前提としております。

 

前連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(自 2023年1月1日

至 2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

税引前当期利益

△30

 

△5

 

(7)市場価格の変動リスク管理

 当社グループは、資本性金融商品(株式)から生じる株価の変動リスクに晒されております。

 当社グループは、定期的に時価や投資先の財務状況等を把握し、投資先との関係を勘案して、保有状況を継続的に見直すことで市場リスクを管理しております。

 

(8)金融商品の公正価値

 公正価値で測定される金融商品について、測定に用いたインプットの観察可能性及び重要性に応じた公正価値測定額を、レベル1からレベル3まで分類しております。

 

レベル1:活発な市場における同一の資産又は負債の市場価格(無調整)

レベル2:レベル1以外の、観察可能な価格を直接又は間接的に使用して算出された公正価値

レベル3:観察不能なインプットを含む評価技法から算出された公正価値

 

① 公正価値の算定方法

 金融商品の公正価値の算定方法は以下のとおりであります。

 

(現金及び現金同等物、営業債権及びその他の債権、営業債務及びその他の債務)

 短期間で決済されるため、公正価値は帳簿価額にほぼ等しいことから、当該帳簿価額によっております。

 

(Saiseiファンドにおける外部投資家持分)

 Saiseiファンドにおける外部投資家持分については、当該帳簿価額を同ファンドを清算したと仮定した場合の外部投資家に帰属する持分の金額としており、公正価値は帳簿価額にほぼ等しいことから、当該帳簿価額によっております。

 

(その他の金融資産、その他の金融負債)

 上場株式の公正価値については、期末日の市場価格によって算定しております。

 当社グループが保有する新株予約権の公正価値については、株式の市場価格、ヒストリカル・ボラティリティ等を考慮したブラック・ショールズモデルを用いて算定し、その他の金融資産として表示しております。

 非上場株式の公正価値については、直近の取引価格に基づく評価技法等により測定しております。

 敷金及び保証金については、合理的に見積もった返還予定時期に基づき、その将来キャッシュ・フローをリスクフリーレートで割り引いた現在価値によっております。

 新株予約権については、株式の市場価格、ヒストリカル・ボラティリティ等を考慮したモンテカルロ・シミュレーションを用いて算定し、その他の金融負債として表示しております。

 その他の金融負債(デリバティブを除く)については、当社グループが新規に同様の条件で借入を行う場合の利子率を使用した割引キャッシュ・フロー法により算定しております。

 

(社債及び借入金)

 社債については、当社グループが新規に同様の条件で借入を行う場合の利子率を使用した割引キャッシュ・フロー法により算定しております。

 全ての借入金は変動金利であり、短期間で市場金利を反映し、時価は帳簿価額に近似していると考えられるため、当該帳簿価額によっております。

 

② 償却原価で測定される金融商品

 償却原価で測定される金融商品の帳簿価額と公正価値は以下のとおりであります。

 

前連結会計年度

(2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(2023年12月31日)

 

帳簿価額

 

公正価値

 

帳簿価額

 

公正価値

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

資産:

 

 

 

 

 

 

 

償却原価で測定する金融資産

 

 

 

 

 

 

 

その他の金融資産

 

 

 

 

 

 

 

敷金及び保証金

142

 

142

 

66

 

66

合計

142

 

142

 

66

 

66

負債:

 

 

 

 

 

 

 

償却原価で測定する金融負債

 

 

 

 

 

 

 

社債及び借入金

 

 

 

 

 

 

 

社債

3,887

 

3,930

 

3,958

 

3,991

借入金

3,000

 

3,000

 

450

 

450

その他の金融負債

(デリバティブを除く)

250

 

220

 

250

 

231

合計

7,137

 

7,150

 

4,659

 

4,672

 

(注) 社債及び借入金、その他の金融負債(デリバティブを除く)の公正価値はレベル2に分類しております。

 

③ 公正価値で測定される金融商品

 公正価値で測定される金融商品の公正価値ヒエラルキーは以下のとおりであります。

前連結会計年度(2022年12月31日)

 

レベル1

 

レベル2

 

レベル3

 

合計

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

資産:

 

 

 

 

 

 

 

純損益を通じて公正価値で測定する金融資産

 

 

 

 

 

 

 

その他の金融資産

 

 

 

 

 

 

 

デリバティブ

 

 

0

 

0

資本性金融商品

 

 

1,263

 

1,263

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産

 

 

 

 

 

 

 

その他の金融資産

 

 

 

 

 

 

 

資本性金融商品

73

 

 

 

73

合計

73

 

 

1,263

 

1,336

負債:

 

 

 

 

 

 

 

純損益を通じて公正価値で測定する金融負債

 

 

 

 

 

 

 

その他の金融負債

 

 

 

 

 

 

 

デリバティブ

 

 

1

 

1

合計

 

 

1

 

1

 

 

当連結会計年度(2023年12月31日)

 

レベル1

 

レベル2

 

レベル3

 

合計

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

資産:

 

 

 

 

 

 

 

純損益を通じて公正価値で測定する金融資産

 

 

 

 

 

 

 

その他の金融資産

 

 

 

 

 

 

 

デリバティブ

 

 

0

 

0

資本性金融商品

 

 

2,586

 

2,586

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産

 

 

 

 

 

 

 

その他の金融資産

 

 

 

 

 

 

 

資本性金融商品

1

 

 

 

1

合計

1

 

 

2,586

 

2,587

負債:

 

 

 

 

 

 

 

純損益を通じて公正価値で測定する金融負債

 

 

 

 

 

 

 

その他の金融負債

 

 

 

 

 

 

 

デリバティブ

 

 

585

 

585

合計

 

 

585

 

585

 

 公正価値ヒエラルキーのレベル間の振替は、振替を生じさせた事象又は状況の変化が生じた日に認識しております。各年度において、公正価値レベル1とレベル2の間の重要な振替は行われておりません。

 

④ レベル3に分類された金融商品の公正価値測定に関する情報

 レベル3に分類された金融商品の評価技法及び重要な観察可能でないインプットは以下のとおりであります。

 純損益を通じて公正価値で測定する金融資産のうち、デリバティブは当社グループが保有する新株予約権であり、株式の市場価格、ヒストリカル・ボラティリティ等を考慮したブラック・ショールズモデルを用いて算定しております。また、資本性金融商品は非上場株式であり、直近の取引価格に基づく評価技法等により公正価値を算定しております。算定にあたり、必要に応じて類似企業の企業価値の変動率(-3.4%~59.5%)を考慮しており、類似企業の企業価値の変動率が上昇(下落)した場合、公正価値は増加(減少)します。

 純損益を通じて公正価値で測定する金融負債は新株予約権であり、株式の市場価格、ヒストリカル・ボラティリティ等を考慮したモンテカルロ・シミュレーションを用いて公正価値を算定しております。重要な観察可能でないインプットはヒストリカル・ボラティリティ(前連結会計年度71.7%、当連結会計年度64.9%)であり、ヒストリカル・ボラティリティが上昇(下落)した場合、公正価値は増加(減少)します。

 レベル3の金融商品に係る公正価値の測定は、関連する社内規程に従い実施しております。公正価値の測定に際しては、対象となる金融商品の性質、特徴及びリスクを最も適切に反映できる評価技法及びインプットを用いております。

 

⑤ レベル3に分類された金融商品の期首残高から期末残高への調整表

 レベル3に分類された金融商品の期首から期末までの変動は以下のとおりであります。

 

前連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(自 2023年1月1日

至 2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

資産:

 

 

 

期首残高

491

 

1,263

利得及び損失合計

 

 

 

純損益に含まれている利得及び損失(注)

109

 

50

取得

605

 

1,183

その他

58

 

89

期末残高

1,263

 

2,586

報告期間末に保有している資産について純損益に計上された当期の未実現損益の変動

109

 

50

 

 

前連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(自 2023年1月1日

至 2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

負債:

 

 

 

期首残高

183

 

1

利得及び損失合計

 

 

 

純損益に含まれている利得及び損失(注)

△183

 

542

発行

14

 

44

行使

△13

 

△1

期末残高

1

 

585

報告期間末に保有している負債について純損益に計上された当期の未実現損益の変動

△183

 

542

 

(注) 純損益に含まれている利得及び損失は、決算日時点の純損益を通じて公正価値で測定する金融資産及び金融負債に関するものであります。この利得及び損失は連結損益計算書の金融収益及び金融費用に含まれております。

 

⑥ 当初認識時点の公正価値と取引価格の差額

 活発な市場で取引されていない以下のデリバティブは米国Athersys, Inc.(以下「アサシス社」という。)の新株予約権であり、①及び④に記載のとおり、公正価値をブラック・ショールズモデルを用いて算定しております。

 新株予約権の取引価格はアサシス社との他の取引条件を考慮して決定されており、上記の評価技法を用いて算定された当初認識時における公正価値と取引価格に差異が生じております。

 期首及び期末において純損益に認識されていない差異の総額及び当該差異残高の変動の調整は以下のとおりであります。

 

前連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(自 2023年1月1日

至 2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

純損益を通じて公正価値で測定する金融資産

 

 

 

その他の金融資産

 

 

 

デリバティブ

 

 

 

期首残高

262

 

262

取得

 

期末残高

262

 

262

 

32.主要な子会社及び共同支配企業

 当社の主要な子会社及び共同支配企業は、「第1 企業の概況 4.関係会社の状況」において同様の情報を記載しているため記載を省略しております。

 

33.関連当事者

(1)関連当事者との取引

前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)

会社等の名称

又は氏名

事業の内容

又は職業

関連当事者との関係

取引の内容

取引金額

(百万円)

未決済残高

(百万円)

ポール・ブレズギー

当社社外取締役

コンサルティング契約

コンサルティング料の支払

42

(注)取引条件及び取引条件の決定方針等

米国における事業開発、臨床試験の計画、資金調達及びネットワークの構築等、特に専門性の高い分野でのコンサルティング業務を委託しております。取引条件については当該業務内容を勘案し、両者の協議により決定しております。

 

当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)

会社等の名称

又は氏名

事業の内容

又は職業

関連当事者との関係

取引の内容

取引金額

(百万円)

未決済残高

(百万円)

鍵本忠尚

当社取締役兼代表執行役社長CEO

当社取締役兼代表執行役社長CEO

第三者割当増資

101

リチャード・キンケイド

当社取締役兼執行役CFO

当社取締役兼執行役CFO

第三者割当増資

51

(注)取引条件及び取引条件の決定方針等

第三者割当増資については、2023年7月19日開催の当社取締役会において決議されたものであり、当社が行った増資(普通株式:10,879,400株、新株予約権:108,794個)の一部を、当社取締役兼代表執行役社長CEO鍵本忠尚(普通株式:362,300株、新株予約権:3,623個)及び当社取締役兼執行役リチャード・キンケイド(普通株式:181,100株、新株予約権:1,811個)がそれぞれ普通株式1株当たり276円、新株予約権1個当たり400円で引き受けたものです。

なお、普通株式1株当たりの発行価額は、上記取締役会の前営業日(2023年7月18日)の株価を基準として合理的に設定しております。また、新株予約権1個当たりの発行価額は、第三者算定機関の評価額に基づき合理的に設定しております。

 

(2)主要な経営幹部に対する報酬

 

前連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(自 2023年1月1日

至 2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

基本報酬及び賞与(注)

251

 

115

株式に基づく報酬

211

 

192

合計

462

 

308

 

(注)基本報酬及び賞与は、取締役及び執行役の基本報酬、執行役の報酬(業績連動型報酬)です。

 

34.コミットメント

 決算日以降の支出に関するコミットメントは以下のとおりであります。

 

前連結会計年度

(2022年12月31日)

 

当連結会計年度

(2023年12月31日)

 

百万円

 

百万円

有形固定資産の取得

4

 

無形資産の取得(注)

7,365

 

28,437

合計

7,368

 

28,437

(注)無形資産の取得

 当社グループは、第三者との契約により医薬品に関する製品及び技術に対する権利を取得しております。これらの契約は、契約締結時に支払う一時金に加え、開発目標の達成及び販売目標の達成に伴うマイルストン支払いを伴うことがあります。上記の金額は、現在開発段階にあるプロジェクトの開発目標の達成及び特定の販売目標を達成可能と見積った場合の全ての潜在的支払額を示しており、実際の支払額とは異なる可能性があります。

 

35.後発事象

(第三者割当による新株式及び第22回新株予約権の発行)

 当社は、2024年1月25日開催の執行役会において第三者割当の方法による新株式(以下「本株式」)及び第22回新株予約権(以下「本新株予約権」)の発行について決議しました。また、2024年2月9日に本株式及び本新株予約権の払込が完了しました。

 資金使途は、①HLCM051の開発資金、②eNK®細胞及び次世代eNK®細胞の研究開発資金、③社債の償還資金、④運営資金であります。

 

<本株式発行の概要>

(1)払込期日

2024年2月9日

(2)発行新株式数

普通株式15,586,700株

(3)発行価額

1株当たり144円

(4)調達資金の額

2,244,484,800円

(5)募集又は割当方法

第三者割当の方法による

(6)割当先

Athos Asia Event Driven Master Fund    11,701,300株

FMAP ACL Limited                           1,802,000株

Oasis Investments II Master Fund Ltd.      1,041,700株

Inicio Master SPC – Segregated Portfolio A 1,041,700株

(7)増加する資本金及び資本準備金の額

増加する資本金の額         1,122,242,400円

増加する資本準備金の額       1,122,242,400円

 

<本新株予約権発行の概要>

(1)割当日

2024年2月9日

(2)払込期日

2024年2月9日

(3)発行新株予約権数

155,867個

(4)発行価額

総額15,586,700円(本新株予約権1個当たり100円)

(5)当該発行による潜在株式数

潜在株式数:15,586,700株(本新株予約権1個につき100株)

(6)調達資金の額(新株予約権の行使に際して出資される財産の価額)

2,821,192,700円(注)

(7)行使価額及び行使価額の修正条件

行使価額180円

行使価額の修正は行われません。

(8)行使期間

2024年2月13日から2028年5月9日まで

(9)募集又は割当方法

第三者割当の方法による

(10)割当先

Athos Asia Event Driven Master Fund    117,013個

FMAP ACL Limited                          18,020個

Oasis Investments II Master Fund Ltd.     10,417個

Inicio Master SPC – Segregated Portfolio A 10,417個

(11)本新株予約権の行使により株式を発行する場合の増加する資本金及び資本準備金

本新株予約権の行使により株式を発行する場合の増加する資本金の額は、会社計算規則第17条の定めるところに従って算定された資本金等増加限度額に0.5を乗じた金額とし、計算の結果1円未満の端数を生じる場合はその端数を切り上げた額とします。増加する資本準備金の額は、資本金等増加限度額より増加する資本金の額を減じた額とします。

(注)本新株予約権の行使期間内に行使が行われない場合及び当社が取得した本新株予約権を消却した場合には、調達資金の額は減少します。

 

(資本金及び資本準備金の額の減少並びに剰余金の処分)

 当社は、2024年2月22日開催の取締役会において、2024年3月27日開催の第13回定時株主総会に資本金及び資本準備金の額の減少並びに剰余金の処分について付議することを決議し、同定時株主総会で承認可決されました。

1.資本金及び資本準備金の額の減少並びに剰余金の処分の目的

 繰越欠損を解消するとともに税負担の軽減を図ることを目的として、資本金及び資本準備金の額の減少並びに剰余金の処分を行います。

 

2.資本金及び資本準備金の額の減少の内容

 会社法第447条第1項及び会社法第448条第1項の規定に基づき、資本金及び資本準備金の額を減少し、これらをその他資本剰余金に振り替えるものです。

(1)減少する資本金及び資本準備金の額

資本金の額    1,441百万円

資本準備金の額  1,441百万円

 

(2)増加するその他資本剰余金の額

その他資本剰余金 2,881百万円

 

3.剰余金の処分の内容

 会社法第452条の規定に基づき、上記の資本金及び資本準備金の額の減少の効力発生を条件に、その他資本剰余金を繰越利益剰余金に振り替えることで、欠損填補に充当いたします。

(1)減少するその他資本剰余金の額

その他資本剰余金 2,881百万円

 

(2)増加する繰越利益剰余金の額

繰越利益剰余金  2,881百万円

 

4.資本金及び資本準備金の額の減少並びに剰余金の処分の日程

(1)取締役会決議日     2024年2月22日

(2)株主総会決議日     2024年3月27日

(3)債権者異議申述公示日  2024年3月28日

(4)債権者異議申述最終期日 2024年4月30日

(5)効力発生日       2024年5月1日

 

(2)【その他】

当連結会計年度における四半期情報等

(累計期間)

第1四半期

第2四半期

第3四半期

当連結会計年度

売上収益(百万円)

7

108

114

121

税引前四半期(当期)損失(△)

(百万円)

△735

△1,321

△2,030

△3,626

親会社の所有者に帰属する四半期(当期)損失(△)(百万円)

△732

△1,392

△2,092

△3,823

基本的1株当たり四半期(当期)損失(△)(円)

△11.51

△21.88

△31.79

△56.22

 

(会計期間)

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

基本的1株当たり四半期損失(△)(円)

△11.51

△10.37

△9.99

△23.22