当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績
当第2四半期連結累計期間(2023年8月1日~2024年1月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大防止による社会経済活動の制約がほぼ解消され、緩やかながらも回復基調にありました。一方で金融引き締めに伴う海外景気の下振れや原材料価格やエネルギー価格の高騰、令和6年能登半島地震等による国内経済への影響に対し、引き続き注視する必要があります。
国内の情報システム投資については、人手不足への対策とするデジタル技術を活用したビジネス変革を行うDX(デジタルトランスフォーメーション)を中心に活況を呈しています。このような状況のもと、当社グループは、ITの有効活用が必要な中堅・中小企業顧客の経営課題を解決するための商材を「リアル」と「Web」の両面から開発・提案し、顧客の企業力強化を図ることを「CROSS-OVER シナジー」戦略とし取り組んでまいりました。「CROSS-OVER シナジー」戦略は、当社グループが提唱してきた独自の提案スタイルで、「リアル」と「Web」それぞれの商材を複合的に提案することで、顧客の業務効率と販売力強化を実現するものであり、当社グループにとって商談時の競合力を強化するだけでなく、顧客満足度も向上させるものであります。また、持続的成長を促進するため、営業とSEを同一組織に配置し相互の連携を強化する製販一体体制を導入しています。これにより、見積時の顧客要件見極めによる案件精度の向上やプロジェクトマネジメント体制の強化、納品品質の向上によるシステム稼働後のアフターサポート工数の減少が図られ、利益体質が強化されてきております。
販売実績につきましては、「リアル」面では、主力のパッケージソフトウェア「アラジンオフィス」の商品力の強化を、業種別に継続して進め、販売面でもパートナー企業との連携に加え、豊富な業種別の導入事例をもとに顧客毎に最適なシステム活用方法をご提案させていただくことで、受注実績も堅調に推移いたしました。収益面につきましても、製販一体体制による案件回転率の向上、新パッケージの投入や機能強化とオプション充実による粗利率向上等により各段階利益が前四半期連結累計期間の業績を上回る結果となりました。
「Web」面では、複数ネットショップ一元管理クラウドサービスである「CROSS MALL」について、新たなネットショップとの連携開発を当期も継続して取り組んでまいりました。今後も引き続き、複数モールとの連携機能強化を行うとともに、後継サービス「BACKYARD™」のリリースやサービスショールーム「BACKYARD TOKYO」のオープン等先行投資を継続することで、中長期的に販売実績を伸ばしてまいります。また、ネットショップと実店舗のポイント・顧客一元管理クラウドサービスである「CROSS POINT」につきましても、販売実績を伸ばしております。
当四半期連結累計期間においても、継続して製品の開発に注力しており、将来における新たな技術開発による市場競争力向上に向け、研究開発費30,261千円を計上しております。島根県松江市の研究開発拠点である「アイル松江ラボ」においては、プログラミング言語「Ruby」によるシステム強化の活動を本格的に始動しており、今後も研究開発人員を増加し、研究開発活動の強化を図ってまいります。
この結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績は売上高8,571,461千円(前年同期比12.9%増)、営業利益2,238,764千円(前年同期比34.9%増)、経常利益2,249,141千円(前年同期比34.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,489,936千円(前年同期比34.8%増)となりました。
②財政状態
当第2四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末と比べて707,093千円増加し、12,822,420千円となりました。これは主に、ソフトウエア148,025千円等が減少した一方、現金及び預金413,575千円、ソフトウエア仮勘定238,811千円、受取手形、売掛金及び契約資産146,981千円等が増加したことによります。
また、負債合計は、前連結会計年度末と比べて262,669千円減少し、4,112,242千円となりました。これは主に、流動負債の「その他」に含まれる未払消費税等213,533千円、未払金125,085千円等が減少したことによります。
純資産合計は、前連結会計年度末と比べて969,763千円増加し、8,710,178千円となりました。これは主に、剰余金の配当500,650千円による減少があった一方、親会社株主に帰属する四半期純利益1,489,936千円等による増加があったことによります。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて413,575千円増加し、6,053,426千円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、増加した資金は1,306,564千円(前年同四半期は1,052,152千円の増加)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益2,249,141千円、減価償却費195,351千円、売上債権及び契約資産の増加146,981千円、法人税等の支払額679,390千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は392,090千円(前年同四半期は282,100千円の減少)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出243,255千円、投資有価証券の取得による支出100,000千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、減少した資金は500,898千円(前年同四半期は250,397千円の減少)となりました。これは主に、配当金の支払額500,379千円等によるものであります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、30,261千円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
また、当社グループは単一セグメントであるため、セグメントによる情報については記載を省略しております。
(5)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。