第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1) 経営成績に関する説明

子育て支援事業を取り巻く状況につきましては、共働き世帯数の増加や女性の就業率上昇等を背景に保育所利用者数は高水準で推移しておりますが、2025年4月時点の全国待機児童数が2,254人と前年比313人減少したほか、2025年の全国出生数(速報値)は前年比2.1%減の70万5,809人と減少が続いております。一方、当社グループが重点的に施設を展開する東京都の出生数(速報値)は、前年比1.3%増の8万8,518人と9年ぶりに増加に転じるなど、需要の地域的な偏在が鮮明になっております。

政府は子どもに関する政策を一元化し社会の中心に据える「こどもまんなか社会」を掲げ、家庭を取り巻く諸問題に本格的に取り組む「こども家庭庁」を2023年4月に設置するなど、関連施策が推進されております。また、2023年12月に閣議決定された「こども未来戦略」には、76年ぶりとなる保育士の配置基準の見直しや保育士の処遇改善を進めることなどが盛り込まれています。さらに2023年12月には「こども大綱」が閣議決定され、2024年5月には同大綱に基づく「こどもまんなか実行計画2024」が決定されました。これは幅広いこども政策の具体的な取り組みを一元的に示した初のアクションプランであり、児童手当の拡充や「こども誰でも通園制度」の創設、保育士等の処遇改善やICT化の推進などその政策は多岐にわたっております。「こども誰でも通園制度」は、2026年4月より全国で本格実施されております。

また、幼児教育・保育の無償化については、国の制度として3~5歳児を対象に2019年10月から実施されました。これに加え、東京都では独自の制度により2025年9月から0~2歳の第一子の保育料無償化が開始されております。

このように子育て支援事業を取り巻く外部環境が大きく変化する中、当社グループは2024年11月14日に『「2030トリプルトラスト」実現に向けた経営戦略』を公表しており、当社グループのビジョン「2030トリプルトラスト」(2030年までに職員と親子と地域に最も信頼される存在になり、子ども達の育ちと学びの社会インフラになる)を実現するため以下の経営戦略を推進して参ります。

・保育事業

保育事業については、「安心安全の担保」を最優先課題として位置づけ安心安全確保の仕組みの整備を図ります。また、保育の質向上を目指し「イエナプラン教育」の導入を進め差別化を図ります。収支改善の取り組みとしては、①マーケティング強化による入所率向上に伴う売上増加、②職員配置適正化による利益率改善、③生産性向上によるコスト削減を引き続き推進します。さらに東京都及び横浜市を中心にM&Aによる規模拡大を目指します。

・新規事業

複数ある新規事業施策の位置づけを明確化したうえで、収益ソースの多様化を目的に保育周辺事業の開拓・拡大を進めます。具体的には、習いごと教室(GlobalKids Plus+)、当社グループ独自の体操プログラム(体育あそび)等の展開を推進します。

・ICT戦略

従業員エンゲージメントの高い企業、保護者と園児に選ばれる施設、保育業界におけるリーダーシップを目指しデジタル基盤の活用を強化しております。業界トップレベルのデジタル活用で業務効率化、品質向上を追求します。

・人事戦略

「経営戦略と連動した人事戦略」を打ち出し『「2030トリプルトラスト」に向けた経営戦略』の施策実行に必要なスキル・経験を持った人財の確保を目指します。人的資源充足のために、メンター制度の導入等による育成、ミスマッチを回避した採用を進めるほか、生産性向上による働きやすい環境を整備するなど選ばれる組織にして参ります。

・資本戦略

安定的な事業運営、成長投資に耐えうる財務健全性に一定の目処がつき、今後は財務健全性を維持したうえで資本コストを意識した収益性の向上を進め、資本効率改善及び株主還元の充実を図ります。なお、『「2030トリプルトラスト」実現に向けた経営戦略』において「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」の開示を開始しております。

また、当社の連結子会社であるグローバルキッズの創業20周年を機に当社グループの存在意義をより明確にするため、企業ミッションとして「グローバル・シチズンシップを育む」を新たに策定いたしました。自律的な組織運営と地域社会との協働を通じて、持続的な企業価値向上を目指して参ります。

 

当社は、2025年6月20日及び2025年7月31日に公表いたしました「株式会社アソシエ・アカデミーの株式取得(子会社化)に関するお知らせ」のとおり、2025年7月31日付で株式会社アソシエ・アカデミー(以下、「アソシエ・アカデミー」)の全株式を取得いたしました。これにより、同社及びその子会社で子育て支援事業を営む株式会社アソシエ・インターナショナル(以下、「アソシエ・インターナショナル」)は、当社の完全子会社となりました。なお、みなし取得日を2025年9月30日として連結会計処理を行っており、アソシエ・アカデミー及びアソシエ・インターナショナルの損益については、当中間連結会計期間より反映しております。

この結果、当中間連結会計期間の経営成績は、売上高16,868百万円(前年同期比20.7%増)、EBITDA1,197百万円(同67.8%増)、営業利益724百万円(同142.8%増)、経常利益690百万円(同141.5%増)、親会社株主に帰属する中間純利益428百万円(同184.6%増)となりました。

アソシエ・アカデミー及びアソシエ・インターナショナルの新規連結が寄与したほか、保育サービス推進事業補助金の積み上げや採用費抑制、人件費率の改善が利益を押し上げました。また、投資一巡に伴うICT費用の減少や写真販売サービスの採算改善も業績向上に寄与いたしました。

 

(2) 財政状態及びキャッシュ・フローに関する説明

①資産、負債及び純資産の状況

(資産)

当中間連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比べ3,977百万円増加し24,043百万円となりました。これは主に現金及び預金が増加したことによるものです。

(負債)

当中間連結会計期間末の総負債は、前連結会計年度末と比べ3,723百万円増加し16,075百万円となりました。これは主に短期借入金が増加したことによるものです。

(純資産)

当中間連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末と比べ253百万円増加し7,967百万円となりました。これは主に利益剰余金が増加したことによるものです。

以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末と比べ、5.3ポイント下降し、33.1%となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」)は、6,460百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動による資金の増加は、315百万円(前中間連結会計期間は499百万円の増加)となりました。これは、非資金損益項目である減価償却費424百万円の計上が主因です。

また、前中間連結会計期間と比較して183百万円減少しております。これは、法人税等の支払額が226百万円増加したこと等によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動による資金の減少は、17百万円(前中間連結会計期間は9百万円の減少)となりました。これは有形固定資産の取得による支出が24百万円発生したことが主因です。

また、前中間連結会計期間と比較して8百万円減少しております。これは、有形固定資産の取得による支出が増加したこと等によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動による資金の増加は、3,520百万円(前中間連結会計期間は3,617百万円の増加)となりました。これは、短期借入金が純額で4,119百万円増加したことが主因です。

また、前中間連結会計期間と比較して96百万円減少しております。これは、短期借入金の純増減額の減少等によるものです。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(4) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

3 【重要な契約等】

財務上の特約が付された金銭消費貸借契約

当中間連結会計期間末において、当社が締結している財務上の特約が付された金銭消費貸借契約は以下のとおりであります。

金銭消費貸借契約

①本契約の締結をした年月日 2025年7月29日

②本契約の相手方の属性 株式会社りそな銀行、株式会社みずほ銀行、株式会社三菱UFJ銀行

③債務の元本の額 4,028百万円

④弁済期限 2029年11月30日、2032年11月30日、2035年7月31日

⑤当該債務に付された担保の内容 該当事項はありません

 

(注)当契約に付された財務上の特約は下記の通りであります。

 ①各年度決算期の末日における連結の貸借対照表において、純資産の部の合計額を、2024年9月決算期の年度決算期の末日における純資産の部の合計額又は前年度決算期の末日における純資産の部の合計額のいずれか大きい方の75%以上に維持すること

 ②各年度決算期の末日における連結の損益計算書において、経常損益の金額を2期連続マイナスとしないこと

 ③各年度決算期の末日における連結の損益計算書及び連結の貸借対照表において、以下の計算式の基準値の値を7倍以下に維持すること

※基準値=有利子負債÷EBITDA (営業利益+減価償却費+のれん償却費)