第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更があった事項は、次のとおりであり、当該変更及び追加箇所については   罫で示しております。

なお、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

 

(18)業績の季節的変動(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)

 当社の顧客である中小足場施工業者における受注案件の納期は3月末に集中する傾向にあり、その前段階で必要となる足場の施工は納期よりも前に行われるため、当社の売上高は第3四半期に偏重する傾向がありますが、仮設機材から生じる減価償却費や機材センター運営費用の多くは売上高に関わらず生じる固定費用であるため、売上高の低迷等により営業損失が発生する可能性があります。

(参考)2023年3月期 四半期ごとの売上高及び営業利益(損失)

 

 

 

(金額単位:百万円)

 

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

売上高

673

789

894

782

営業利益(損失)

△21

11

146

50

※ 第3四半期より連結決算に移行しております。

(20)海外事業について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:小)

 当社グループは、ベトナムでの事業拡大を戦略の一つとしております。しかしながら、為替リスクに加え、政情不安、経済動向の不確実性、法規制、商慣習等、海外事業において一般に内在するリスクを負っております。これらが当社グループの事業に影響し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社が保有する子会社出資金は原価法により評価しておりますが、市場価格のない出資金であり、財政状況の悪化等により実質価額が著しく下落した場合、子会社出資金の評価損を計上する可能性があり、個別財務諸表における業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(23)盗品の買取について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)

 当社は2023年5月に仮設機材の買取、販売をネット上で決済可能なECサイトである「ASNOVA市場」をローンチしております。現段階において取り扱い規模は大きくないものの、仮設機材のリユース市場の成長、リユース商品の流通量増加に伴い、盗品の売買が社会的な問題となっております。当社グループは少しでも盗品と疑わしい商品については買取を控え、警察当局とも密に連携を図る等、盗品の流通を阻止すべく事業を展開しております。また、古物営業法遵守の観点から、古物台帳(商品の買取記録を詳細に記載した台帳)を作成することで、盗品買取が発生した場合にも適時適切に警察当局の捜査に協力できる体制を整えております。しかしながら、事業特性上、盗品の買取を完全に防止することは困難であり、盗品の買取によるトラブル発生に起因した当社への信頼低下により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(24)当社株式の流動性について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)

 当社は、2023年12月に東京証券取引所グロース市場へ上場しており、公募及び売出しによって当社株式の流動性の確保に努めておりますが、株式会社東京証券取引所の定める上場維持基準は25%以上であるところ、流通株式比率は新規上場時において25.5%にとどまっております。今後は大株主への一部売出しの要請等により、流動性の向上を図っていく方針ではありますが、何らかの事情により上場時よりも流動性が低下する場合には、当社株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それにより当社株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。

 なお、株式会社東京証券取引所での上場が廃止となった場合でも、株式会社名古屋証券取引所での当社株式の取引は引き続き可能であります。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行に伴い、社会経済活動の正常化が進む中で、雇用、所得環境の改善など引き続き緩やかな景気の持ち直しが見られました。一方で、エネルギー価格や原材料価格は依然として高位に推移し、円安進行等による消費者物価への影響の懸念など、引き続き先行きは不透明な状況が続いております。また、当社グループの業績に影響を与える国内建設業界におきましては、公共投資は引き続き堅調に推移し、民間投資については持ち直しの動きが見られるものの、建設資材価格の高騰や世界的な景気後退リスクへの不安等が当社経営環境への影響を及ぼす可能性があり、注視が必要な状況であります。

 このような状況のもと、当社グループにおきましては、仮設機材のレンタルから販売に至るまでワンストップで行えるサービスの強みを活かし、引き続き顧客満足度の向上に取り組んでまいりました。当社グループが扱う仮設機材価格は引き続き高騰しており、購入を控える動きに伴って仮設機材レンタルの需要が高まっております。当社グループにおきましては、需要に応えるべく賃貸資産への積極的な投資を実施いたしました。また、本来廃棄されるはずだった仮設機材の買取・販売によって循環型社会への貢献を目指すべく、2023年5月にECサイト「ASNOVA市場」を公開しました。以上の結果、売上高2,760百万円(前年同期比17.1%増)、営業利益222百万円(同61.7%増)、経常利益210百万円(同43.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益122百万円(同34.2%増)となりました。

なお、当社グループはレンタル関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

(2)財政状態の状況

当第3四半期連結会計期間末の総資産は、9,655百万円となり、前連結会計年度末と比べ2,366百万円増加いたしました。この主な要因は、現金及び預金の増加389百万円、新規機材センター用土地の取得や賃貸資産へ積極的に投資を行ったことによる有形固定資産の増加1,861百万円等によるものであります。

 負債合計は、6,708百万円となり、前連結会計年度末と比べ2,209百万円増加いたしました。この主な要因は、未払法人税等の増加78百万円、賃貸資産の取得等に備えた1年内返済予定の長期借入金を含む長期借入金の増加2,042百万円等によるものです。

 純資産合計は、2,947百万円となり、前連結会計年度末と比べ157百万円増加いたしました。この主な要因は、新株発行により資本金及び資本準備金がそれぞれ25百万円増加したこと、親会社株主に帰属する四半期純利益122百万円の計上及び剰余金の配当24百万円の実施など利益剰余金が98百万円増加したことによるものであります。

 

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4)経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

該当事項はありません。

 

(7)経営成績に重要な影響を与える要因

当第3四半期連結累計期間において、経営成績に重要な影響を与える要因に変更はありません。

 

(8)資本の財源及び資金の流動性についての分析

前事業年度の有価証券報告書に記載した資本の財源及び資金の流動性について重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。