第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 なお、当第3四半期連結累計期間における新型コロナウイルス感染拡大の影響は、「2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績の状況」に記載の通りですが、今後の経過によっては当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

①全般的概況

 当第3四半期連結累計期間における当社グループを取り巻く事業環境は、新型コロナウイルス感染症の影響によるインバウンド需要は急速な回復を見せておりますが、コロナ禍によって激減したサポートニーズは回復のペースが追いついておらず、マルチリンガルCRM事業における多言語分野に係る業務の受注及び入電数についても増加傾向にあるものの、依然不透明な状況が続いております。一方、コロナ禍による生活様式の変化に伴い、ワクチン接種受付業務などのスポット案件を受注してまいりましたが、緩やかなシュリンクは続いており、その減少分を官公庁や自治体などの公共関連業務の受注に注力することで、当事業全体として成長軌道で推移しております。また、当社グループにおいては、連結子会社である株式会社OmniGridが計画通りの進捗となり、マルチリンガルCRM事業におけるセグメント売上高及び利益に貢献いたしました。

 セールスアウトソーシング事業においては、主力業務である東京電力グループとの委託業務が前年度に比べて縮小となり、また、期首から計画しておりました新案件が期待通りの収益計画に至らなかったために撤退したことなどから計画との乖離が生じた一方、大手携帯キャリアの契約切替勧奨業務が予想を上回る形で推移したこと及び外注費の圧縮を始めとしたコストコントロールによって利益の確保に努めてまいりました。また、連結子会社である株式会社シー・ワイ・サポートについて、期中より業務内容の見直しによってセールスアウトソーシング事業関連の業務に取り組む形で組織のリニューアルを行っております。

 その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は前年同期と比べ80,709千円増加し2,485,424千円、営業利益は前年同期と比べ108,476千円減少し255,224千円、経常利益は前年同期と比べ109,734千円減少し250,593千円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期と比べ85,594千円減少し155,665千円となりました。

 セグメント別の状況は以下のとおりであります。また、各事業分野のセグメント利益は、全社管理部門費用317,673千円を含まない額であります。

 

 

前第3四半期連結

累計期間(千円)

当第3四半期連結

累計期間(千円)

売上高

2,404,714

2,485,424

営業利益

363,701

255,224

経常利益

360,328

250,593

親会社株主に帰属する四半期純利益

241,259

155,665

 

 

②セグメント別概況

・マルチリンガルCRM事業の概況

 マルチリンガルCRM事業におきましては、日本語を含む13カ国語を活用し、外国人と日本人のコミュニケーション問題を解決する多言語・通訳ソリューションを24時間365日体制で提供しております。

 今般訪日外国人観光客はコロナ禍以前の水準に戻りつつあり、実需における多言語によるサポートニーズも復調傾向にありますが、当社のビジネスモデルはエンドユーザーからの直接課金ではないため、セグメントにおける業績への貢献については限定的であると認識しております。また、コロナ禍において発生した企業のテレワーク推進による一次受付需要の発生や、ワクチン接種受付業務及び新型コロナウイルス感染者のサポート業務といった利益率の高いスポット案件は緩やかにシュリンクしておりますが、官公庁や自治体などの公共関連業務の受注拡大が続いております。こうした点から、日本語を中心とした国内におけるサポート業務の受託が安定して増加を続ける形となり、売上高においては前年同期比で増加となりましたが、利益面においてはスポット案件の高利益率には及ばず減少となりました。また、当社グループの株式会社OmniGridについては計画通りの進捗となりました。

 以上の結果、マルチリンガルCRM事業全体では、売上高は前年同期と比べ11,839千円増加し1,724,773千円、セグメント利益は前年同期と比べ111,671千円減少し419,662千円となりました。

 

 

 

前第3四半期連結

累計期間(千円)

当第3四半期連結

累計期間(千円)

売上高

1,712,933

1,724,773

セグメント利益

531,334

419,662

 

・セールスアウトソーシング事業の概況

 セールスアウトソーシング事業では、主に当社がクライアント企業に代わって見込みユーザーに対してインサイドセールス等を行っております。当第3四半期連結累計期間については、主力業務である東京電力グループとの委託業務が前年度に比べて縮小となり、また、期首から計画しておりました新案件が期待通りの収益計画に至らなかったために撤退したことなどから計画との乖離が生じた一方、大手携帯キャリアの契約切替勧奨業務が予想を上回る形で推移したことから売上高においては前年同期を上回る着地となりました。また、連結子会社である株式会社シー・ワイ・サポートについて、期中より業務内容の見直しによってセールスアウトソーシング事業関連の業務に取り組む形で組織のリニューアルを行っており、セグメント売上高、利益共に貢献しております。しかしながら、利益面においては大手携帯キャリアの契約切替勧奨業務における外注費の増加及び、セグメント利益を牽引している東京電力グループとの委託業務が縮小となったことに連動する形での利益減少などが重なったことで前年同期を割り込む結果となりました。

 以上の結果、セールスアウトソーシング事業全体では、売上高は前年同期と比べ70,160千円増加し762,758千円、セグメント利益は前年同期と比べ69,637千円減少し153,235千円となりました。

 

 

前第3四半期連結

累計期間(千円)

当第3四半期連結

累計期間(千円)

売上高

692,597

762,758

セグメント利益

222,872

153,235

 

(2)財政状態の分析

資産、負債及び純資産の状況

(資産)

 当第3四半期連結会計期間末における総資産は現金及び預金の減少及び有形固定資産の取得並びに無形固定資産の償却などにより、前連結会計年度末に比べ300,159千円減少し3,681,089千円となりました。

 流動資産は前連結会計年度末に比べ317,498千円減少し2,187,863千円、固定資産は前連結会計年度末に比べ17,338千円増加し1,493,226千円となりました。

 

(負債)

 当第3四半期連結会計期間末における負債合計は買掛金、未払法人税等及び長期借入金の減少などにより前連結会計年度末に比べ284,124千円減少し1,065,184千円となりました。

 

(純資産)

 当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は利益剰余金の増加及び自己株式の取得などにより前連結会計年度末に比べ16,035千円減少し2,615,905千円となりました。

 

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

(7)経営成績に重要な影響を与える要因

 経営成績に重要な影響を与える要因として、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。