第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

① 経営成績の状況

 経営成績に先立ち、令和6年能登半島地震により被災されました皆様に心より、お見舞い申し上げます。被災地域での一日も早い復旧をお祈り申し上げます。

 当第1四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルスに係る行動制限の解除を受けて社会活動の正常化に向けた穏やかな回復が続きました。一方ロシアによるウクライナ侵攻の長期化や中国の不良債権問題の悪化による不動産市場の低迷や円安、物価上昇等により、景気の先行きは依然として不透明な厳しい状況になりました。

 企業においては、これまでの少子高齢化に伴う労働人口の減少や働き手ニーズの多様化に加え、働く場所にとらわれない新しい働き方の定着、生成AIの急速な進展等に伴い、業務プロセスの効率化や自動化等の推進によるデジタルトランスフォーメーション(DX)や、さらには地球にやさしい環境を追究するグリーントランスフォーメーション(GX)がますます重要になってきています。自動車や鉄道等の交通産業、金融機関、電力・ガス等のインフラ産業、自治体をはじめとする公共機関など、すべての事業体でITを活用したトランスフォーメーションの重要性がさらに高まるとともに、セキュリティ対策が併せて最重要テーマとなっております。

 このような環境下で当社は、長年当社の製品をご利用いただいているお客様へのサービス拡充およびネットワークやセキュリティ対策のコンサルティングの強化をおこない、さらにパートナー企業様との連携分野では自治体・教育委員会・大学をはじめとしたお客様におけるITシステム管理強化支援も実施してきました。

 「ITコストの最適化」「IT資産管理の効率化」に寄与する、自社開発のITシステム性能監視/情報管理ツール「System Answer シリーズ」の機能拡充も図ってまいりました。昨年9月にリリースした、PCやスマートフォンなどのユーザー端末からクラウドサービスまでのレスポンス体感を可視化するオプション機能「CX監視オプション」の拡販強化を図るとともに、さらなる操作性、運用性の向上に向けた機能強化の開発を実施してまいりました。さらに、導入いただいた機器の脆弱性情報が公開された際のパッチ適用、コンフィグ管理、機器故障時の連絡や障害時の切り分け支援等を行う「IBC Careサービス」の提供(2024年1月リリース)に向けた準備を進めてまいりました。24時間365日の監視サービス「SAMS」とともに、情報システム部門の人手不足をサポートして参ります。また、昨年11月には当社初めてのプライベート展示会を開催し、多数のお客様にご来場いただきました。

 当社グループは、ソフトウエア・サービス関連事業のみの単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。ソフトウエア・サービス関連事業の内、当社におけるITシステム監視関連に係る売上区分別の業績は以下のとおりです。

 ライセンスの販売については、System Answerを導入、運用されているお客様の更新や最新のSystem Answerへの切替えを多く実施頂くとともに、ネットワークの見直しに伴う物販を多く頂くことができました。その結果、ライセンス販売については売上高161,951千円(前期比2.7%増)、サービスの提供については売上高126,817千円(前年比4.2%減)、その他物販等については売上高79,530千円(前期比26.8%増)となりました。また、連結子会社の株式会社サンデーアーツにおきましては、若干の黒字となりました。

 以上の結果、当第1四半期連結累計期間の経営成績は、売上高393,201千円(前期比4.7%増)、営業損失17,376千円(前期は14,283千円の営業利益)、経常損失は13,446千円(前期は20,894千円の経常利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失は8,049千円(前期は14,568千円の親会社株主に帰属する四半期純利益)となりました。

 

② 財政状態の状況

(資産)

 当第1四半期連結会計期間末における資産合計は、2,977,862千円(前連結会計年度末は3,264,088千円)となり、286,226千円減少しました。その主な要因は、棚卸資産が24,528千円増加した一方で、売掛金が323,021千円減少したことによるものであります。

 

(負債)

 当第1四半期連結会計期間末における負債合計は、1,207,775千円(前連結会計年度末は1,436,894千円)となり、229,119千円減少しました。その主な要因は、未払法人税が62,499千円、長期借入金が24,999千円、その他流動負債が111,791千円減少したことによるものであります。

 

(純資産)

 当第1四半期連結会計期間末における純資産合計は、1,770,087千円(前連結会計年度末は1,827,194千円)となり、57,107千円減少しました。その主な要因は、利益剰余金が41,226千円減少したことによるものであります。

 

(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第1四半期連結累計期間において新たに発生した優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題はありません。

 

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。