第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものです。

(1)経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間(2023年4月1日から同年12月31日までの9か月間)の経済概況は、世界的インフレに鎮静化の兆しがみられ、円安が進みました。国内消費は、賃上げ波及・インバウンド回復が鮮明化し、対面サービスの需要も回復しました。外食産業全般では、アフターコロナとして夜間マーケット縮小や、原材料等の高騰、人手不足問題等が続きました。

 

このような環境下で当社グループは、企業理念の浸透を中心に据え、人材育成・組織強化を図りつつ、着実な出店・リニューアル投資とともに、外食・中食ともに不採算業態・店舗の整理を進めました。また、仕入物流体制の改革を図り、プロデュース店を含むフランチャイズ事業の拡大を進め利益率改善に努めました。

 

当期間の出退店等としては、プロデュース事業で初開業した1店舗を含み、出店7店舗(愛知県5店舗・千葉県1店舗・兵庫県1店舗)、業態転換1店舗、改装6店舗、および退店9店舗(愛知県4店舗・岐阜県1店舗・京都府2店舗・滋賀県1店舗・大阪府1店舗)でした。

以上の結果、当期間末のグループ店舗数は126店舗(直営店112店舗、フランチャイズ店13店舗、およびプロデュース店1店舗、前年同期比6店舗の増加)となり、それらの内訳は下表のとおりです。

 

(単位:店舗)

部門/業態

当期間末

店舗数

前年

同期比

関東

地区

東海

地区

関西

地区

中国

地区

九州

地区

合 計

126

 +6

 9

101

10

 3

 3

 ラーメン部門

小計

 53

 -2

 3

 49

-

 1

-

 

 一刻魁堂

 41

 -2

 3

 37

-

 1

-

 

 有楽家

 11

 ±0

-

 11

-

-

-

 

 ロンフーエアキッチン

 1

 ±0

-

 1

-

-

-

 中華部門

小計

 17

 -2

 1

 7

 5

 1

 3

 

 ロンフーダイニング

 17

 -1

 1

 7

 5

 1

 3

 

 ロンフーキッチン加木屋中華

 0

 -1

-

-

-

-

-

 その他部門

小計

 56

+10

 5

 45

 5

 1

-

 

 コメダ珈琲店

 9

 +1

 4

 5

-

-

-

 

 ドン・キホーテ

 1

 -1

-

 1

-

-

-

 

 ドンキカフェ

 1

 ±0

-

 1

-

-

-

 

 鯱ひげ

 1

 +1

-

 1

-

-

-

 

 猪の上

 0

 -1

-

-

-

-

-

 

50年餃子

 30

 +5

-

 28

 2

-

-

 

一刻魁堂(フランチャイズ店)

 4

 +2

-

 4

-

-

-

 

有楽家(フランチャイズ店)

 2

 +1

-

 2

-

-

-

 

ロンフーダイニング(フランチャイズ店)

 1

 ±0

-

-

-

 1

-

 

50年餃子(フランチャイズ店)

 6

 +1

 1

 2

 3

-

-

 

その他、プロデュース店

 1

 +1

-

 1

-

-

-

 

外食事業では、新業態「鯱ひげ」を開発し中部国際空港セントレアに出店する一方で、「ロンフーキッチン加木屋中華」および「猪の上」業態を撤収しました。また、主力業態「一刻魁堂」のリブランディング改装を推進しました。これらにより、外食直営店の既存店売上高は前年同期比110.7%に伸張しました。

原価面では、食材仕入れ価格の高騰が続き、売上原価率31.6%となり前年同期比1.1ポイント悪化しました。

販売費及び一般管理費面では、不採算の業態・店舗の整理や売上高の伸びに対するコストコントロールが進んだ結果、その売上高に占める割合は66.6%となり、同6.5ポイントの大幅な改善となりました。

 

以上により、当第3四半期連結累計期間の売上高は、第3四半期として過去最高の5,692百万円(前年同期比7.9%の増収)となりました。

利益面では、営業利益102百万円(前年同期は営業損失191百万円)、経常利益111百万円(同経常損失189百万円)となりました。

また、退店・改装等に伴う固定資産除却損20百万円、減損損失14百万円および退店に伴う損失3百万円、以上合計38百万円を特別損失に計上した結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は32百万円(同親会社株主に帰属する四半期純損失110百万円)となりました。

 

部門別の状況は、次のとおりです。

 

(ラーメン部門)

当部門はラーメンを主体とした外食事業の直営店で構成されます。

当期間の新規出店は「有楽家」1店舗(今池広小路通店)で、中華部門より1店舗(東海店)を「一刻魁堂」へと業態転換し、「一刻魁堂」5店舗(四日市インター店・大垣南店・緑店・稲沢店・可児店)を改装しました。また、「一刻魁堂」1店舗(各務原店)および「有楽家」1店舗(津島店)を直営店からフランチャイズ店へ切換えた結果、前掲の表のとおり当期間末の当部門の店舗数は53店舗(前年同期比2店舗減少)となりました。なお、退店はありませんでした。

 

主力の「一刻魁堂」では、タレント起用したテレビCMの継続等で来店動機の拡大を図りつつ、売価の見直しも進めました。「有楽家」では、初の駐車場を持たない都心型路面店舗を名古屋市千種区の繁華街に出店しました。「ロンフーエアキッチン」は、中部国際空港の就航便数の増加に伴った回復がみられました。

 

以上の結果、当部門の既存店売上高は前年同期比109.9%となり、客数は同107.9%となりました。

また、部門合計の売上高は3,384百万円(前年同期比6.5%の増収)となり、連結売上高全体に占める割合は59.5%(同0.8ポイントの減少)となりました。

 

(中華部門)

当部門は、業態の統合や撤収を推進した結果、当期間末時点では、直営店の「ロンフーダイニング」業態のみとなりました。

当期間に、「ロンフーキッチン加木屋中華」(東海店)をラーメン部門の業態へと転換し業態撤収しました。他に出退店はありませんでしたが、前連結会計年度中の退店等があり、前掲の表のとおり当期間末の当部門の店舗数は17店舗(前年同期比2店舗の減少)となりました。

 

中華部門の店舗は、全17店舗が大商圏型ショッピングセンターおよび駅ビル内立地の店舗であり、コロナ禍収束に伴う集客増が顕著となり、売価見直しも功を奏しました。

 

以上の結果、当部門の既存店売上高は前年同期比114.3%となり、客数は同111.1%となりました。

また、部門合計の売上高は1,110百万円(前年同期比6.6%の増収)となり、連結売上高全体に占める割合は19.5%(同0.2ポイントの減少)となりました。

 

(その他部門)

当部門は、ラーメン・中華以外の直営店外食事業として、当社グループがフランチャイジーとして運営する喫茶店の「コメダ珈琲店」および直営の洋食店「ドン・キホーテ」、「ドンキカフェ」、「鯱ひげ」、また直営の中食事業として無人販売所「50年餃子」および製造食材の「卸売り事業」、ならびに当社直営ブランドの「フランチャイズ事業」からの収益等により構成され、期中に撤収した丼ファストカジュアル業態「猪の上」の業績も含まれます。

 

当期間の当部門外食事業直営店舗では、新業態「鯱ひげ」1店舗(セントレア店)を新規出店し、「ドン・キホーテ」1店舗(平田店)を退店しました。また、中食事業で「50年餃子」2店舗(DCM春日井西店・清水屋小牧店)を出店する一方、同6店舗(中区新栄店・安城緑店・四条大宮店・伏見大手筋店・草津西大路店・可児広見店)を退店し、同1店舗(大垣大垣インター南店)を改装しました。「フランチャイズ事業」では、「50年餃子」2店舗(尼崎武庫川店・銚子諸持店)を新規に出店し、同1店舗(枚方山之上店)を退店した他、初の「プロデュース店」1店舗(愛知県)を出店しました。

これらの結果、前掲の表のとおり当期間末の当部門の店舗数は56店舗(前年同期比10店舗の増加)となりました。

 

新規に出店した「鯱ひげ」は、「ドン・キホーテ」および「ドンキカフェ」業態の主力商品でもある名古屋B級グルメ「あんかけスパ」を中心に品ぞろえする業態として開発しました。また、「猪の上」は収益性改善が見込めず撤収しました。それらの結果、当部門の直営店外食事業の既存店売上高は前年同期比108.8%となり、客数は同105.1%となりました。

また、中食事業「50年餃子」は、店舗数が増加しましたが売上高は前年同期比85.2%と伸びず、「卸売り事業」は、不採算商材の終売を進めた結果同78.2%と減少し、「フランチャイズ事業」は、外食フランチャイズ店およびプロデュース店の増加に伴い同192.4%と大幅に伸長しました。

 

以上の結果、当部門合計の売上高は1,196百万円(前年同期比13.3%の増収)となり、連結売上高全体に占める割合は21.0%(同1.0ポイントの増加)となりました。

 

(2)財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末における流動資産は1,914百万円となり、前連結会計年度末に比べ262百万円減少しました。主な要因は現金及び預金182百万円、「その他」のうち未収入金133百万円がそれぞれ減少した一方で、売掛金が37百万円増加したためです。

固定資産は3,134百万円となり、前連結会計年度末に比べ22百万円増加しました。主な要因は出店および改装等により有形固定資産が30百万円増加したためです。

流動負債は1,861百万円となり、前連結会計年度末に比べ50百万円減少しました。主な要因は1年内返済予定の長期借入金が87百万円減少した一方で、買掛金が48百万円増加したためです。

固定負債は2,044百万円となり、前連結会計年度末に比べ236百万円減少しました。主な要因は長期借入金が234百万円減少したためです。

 

(3)会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の中の会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上および財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上および財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

該当事項はありません。

 

(6)生産、受注および販売の実績

当第3四半期連結累計期間における販売実績は、コロナ禍からの需要回復、新型コロナウイルス感染症が5類感 染症に移行した影響等を受け増加しています。

なお、詳細については、「第2 事業の状況 2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績の状況」および「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表(2)四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書」をご参照ください。

 

3【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。