第一部 【企業情報】

 

第1 【企業の概況】

 

1 【主要な経営指標等の推移】

 

(1) 連結経営指標等

 

回次

国際会計基準

移行日

第6期

第7期

決算年月

2023年10月1日

2024年9月

2025年9月

売上収益

(千円)

16,549,607

16,602,585

税引前当期利益

(千円)

8,249,092

4,773,136

親会社の所有者に
帰属する当期利益

(千円)

5,658,421

2,747,339

親会社の所有者に
帰属する当期包括利益

(千円)

5,658,421

2,749,896

親会社の所有者に
帰属する持分

(千円)

5,544,546

8,913,483

5,104,573

総資産額

(千円)

8,556,061

12,523,996

8,123,119

1株当たり親会社
所有者帰属持分

(円)

96.56

152.70

94.44

基本的1株当たり
当期利益

(円)

96.60

47.97

希薄化後1株当たり
当期利益

(円)

92.46

46.60

親会社所有者
帰属持分比率

(%)

71.2

62.8

親会社所有者帰属持分利益率

(%)

78.3

39.2

株価収益率

(倍)

30.9

27.2

営業活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

5,718,115

1,302,778

投資活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

308,340

351,204

財務活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

2,665,529

7,009,095

現金及び現金同等物

の期末残高

(千円)

10,174,674

4,118,742

従業員数

(名)

258

456

690

 

(注) 1.第7期より国際会計基準(以下「IFRS会計基準」という。)に基づいて連結財務諸表を作成しております。

2.従業員数は就業人員であり、平均臨時雇用者数については、従業員数の100分の10未満であるため、記載を省略しております。

3.当社は従業員等へのインセンティブプランとして信託を通じてストック・オプションを交付する株式報酬制度を導入しております。第6期以降の希薄化後1株当たり当期利益の算定に用いられた期中平均株式数からは、本制度により信託が所有するストックオプションの個数を株式数に換算した当社株式の数を控除しております。

 

 

回次

日本基準

第3期

第4期

第5期

第6期

第7期

決算年月

2021年9月

2022年9月

2023年9月

2024年9月

2025年9月

売上高

(千円)

8,642,517

16,549,607

16,602,585

経常利益

(千円)

4,484,500

8,405,617

4,970,895

親会社株主に帰属する
当期純利益

(千円)

2,646,864

5,788,644

2,894,372

包括利益

(千円)

2,646,864

5,788,644

2,896,928

純資産額

(千円)

5,599,632

9,019,149

5,320,478

総資産額

(千円)

8,327,462

11,999,875

7,292,944

1株当たり純資産額

(円)

96.56

154.42

97.48

1株当たり当期純利益

(円)

45.89

98.82

50.54

潜在株式調整後
1株当たり当期純利益

(円)

41.29

90.44

47.07

自己資本比率

(%)

67.2

75.1

72.2

自己資本利益率

(%)

47.3

79.2

40.5

株価収益率

(倍)

75.0

30.2

25.8

営業活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

3,959,791

5,479,018

976,596

投資活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

400,202

308,340

351,204

財務活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

110,481

2,426,432

6,682,913

現金及び現金同等物
の期末残高

(千円)

7,430,428

10,174,674

4,118,742

従業員数

(名)

258

456

690

 

(注)1.第7期の日本基準に基づく諸数値につきましては、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。

2.第5期より連結財務諸表を作成しているため、それ以前については記載しておりません。

3.第5期の自己資本利益率は、連結初年度であるため、期末自己資本に基づいて計算しております。

4.2023年7月13日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。第5期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して1株当たり純資産額、1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益を算定しております。

5.従業員数は就業人員であり、平均臨時雇用者数については、従業員数の100分の10未満であるため、記載を省略しております。

 

 

(2) 提出会社の経営指標等

 

回次

第3期

第4期

第5期

第6期

第7期

決算年月

2021年9月

2022年9月

2023年9月

2024年9月

2025年9月

売上高及び営業収益

(千円)

1,328,039

3,911,607

3,131,600

872,254

8,693,976

経常利益

(千円)

557,932

2,082,579

1,343,125

199,990

7,733,458

当期純利益

(千円)

368,164

1,326,616

842,168

133,147

6,444,963

資本金

(千円)

205,565

617,857

629,678

80,569

50,000

発行済株式総数

(株)

 

 

 

 

 

 普通株式

4,950,000

19,153,900

57,983,115

59,312,793

54,101,335

 A種優先株式

550,000

 B種優先株式

660,000

純資産額

(千円)

777,777

2,929,901

3,794,936

1,558,955

1,408,319

総資産額

(千円)

1,353,586

4,228,663

4,664,687

3,639,267

4,334,978

1株当たり純資産額

(円)

6.61

50.97

65.43

26.62

25.10

1株当たり配当額

(円)

5.00

(1株当たり中間配当額)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

1株当たり当期純利益

(円)

6.64

23.76

14.60

2.27

112.53

潜在株式調整後1株当たり当期純利益

(円)

21.55

13.14

2.08

104.82

自己資本比率

(%)

57.5

69.3

81.3

42.7

31.3

自己資本利益率

(%)

62.0

71.6

25.1

5.0

442.9

株価収益率

(倍)

71.5

235.6

1,313.2

11.6

配当性向

(%)

4.4

営業活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

678,965

2,078,416

投資活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

57,286

79,291

財務活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

347

804,889

現金及び現金同等物の期末残高

(千円)

1,177,305

3,981,320

従業員数

(名)

49

110

株主総利回り

(%)

202.4

175.6

77.0

(比較指標:TOPIX)

(%)

(-)

(-)

(126.6)

(144.1)

(170.9)

最高株価

(円)

1,783

(5,350)

4,690

7,500

3,045

最低株価

(円)

615

(1,845)

1,635

2,078

915

 

(注)1.当社は、2023年3月17日付で新設分割によりM&A仲介事業を主体として運営する事業会社「株式会社M&A総合研究所」(現・連結子会社)を設立し、持株会社体制へ移行しております。このため、第5期の経営指標等には、新設した同社の分割後の損益等は含まれておりません。また、これに伴い従来「売上高」としておりました表記を「営業収益」に変更したため、「売上高及び営業収益」として表示しております。

2.第3期の1株当たり純資産額については、優先株主に対する残余財産の分配額を控除して算定しております。

3.2021年1月12日付で株式1株につき500株の割合で、2022年3月16日付及び2023年7月13日付で株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。第3期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益並びに潜在株式調整後1株当たり当期純利益を算定しております。

4.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、第3期においては新株予約権の残高はありますが、当社株式は非上場であったため、期中平均株価を把握できませんので記載しておりません。

5.第3期の株価収益率については、当社株式が非上場であるため記載しておりません。

6.第5期より純粋持株会社になっており、従業員はおりません。

7.株主からの取得請求権の行使を受けたことにより、2022年2月10日付でA種優先株式、B種優先株式の全てを自己株式として取得し、対価として普通株式を交付しております。また、当社が取得したA種優先株式、B種優先株式の全てについて、会社法第178条の規定に基づき、2022年2月14日開催の取締役会決議により、同日付で消却しております。なお、当社は、2022年3月4日開催の臨時株主総会決議により、同日付でA種優先株式、B種優先株式に係る定款の定めを廃止しております。

8.2022年6月27日を払込期日とする有償一般募集増資を、2022年7月26日を払込期日とする第三者割当増資を行っております。

9.第3期及び第4期の株主総利回り及び比較指標は、2022年6月28日に東京証券取引所グロース市場に上場したため、記載しておりません。第5期の株主総利回り及び比較指標は、第4期末の株式分割後の株価及び株価指数を基準として算定しております。

10.最高株価及び最低株価は、2023年8月28日以前は東京証券取引所グロース市場におけるものであり、2023年8月29日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものであります。なお、当社株式は2022年6月28日付で東京証券取引所に株式を上場したため、それ以前の株価については記載しておりません。

11.2022年3月16日付で株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。第4期の株価については株式分割後の最高株価及び最低株価を記載しており、()内に株式分割前の最高株価及び最低株価を記載しております。

12.収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第4期の期首から適用しており、第4期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

13.第5期より連結財務諸表を作成しているため、第5期以降のキャッシュ・フローに係る各項目は記載しておりません。

 

 

2 【沿革】

 

年月

概要

2018年10月

東京都渋谷区桜丘町において、M&A仲介業務を事業目的として当社設立

2019年1月

本社を東京都港区赤坂に移転

2019年4月

M&Aに関するメディアを運営するコンタクト株式会社の全株式を取得し、同社を子会社化

2019年5月

子会社であるコンタクト株式会社を吸収合併

2019年6月

本社を東京都港区六本木に移転

2019年9月

M&Aマッチングプラットフォームの提供を開始

2020年11月

大阪府大阪市北区に近畿地区の拠点として大阪オフィスを開設、愛知県名古屋市中村区に東海地区の拠点として名古屋オフィスを開

2021年1月

AIアルゴリズムの開発において株式会社PKSHA Technologyと業務提携

2021年2月

本社を東京都千代田区丸の内に移転

2022年6月

東京証券取引所グロース市場に株式を上場

2023年2月

株式会社資産運用コンサルティングを設立(現連結子会社)

2023年3月

持株会社体制移行に伴い、株式会社M&A総研ホールディングスへ商号変更

 

M&A仲介事業を新設分割により設立した株式会社M&A総合研究所に承継

2023年8月

東京証券取引所プライム市場への市場区分変更

2023年10月

株式会社M&Aファイナンシャル(現株式会社M&Aプライムグループ)を設立(現連結子会社)

 

株式会社M&Aエグゼクティブパートナーズを設立(現連結子会社)

 

株式会社クオンツ・コンサルティングを設立(現連結子会社)

2024年10月

M&A Research Institute Singapore Pte. Ltd.を設立(現連結子会社)

2025年1月

株式会社総研リースを設立(現連結子会社)

 

 

 

3 【事業の内容】

当社グループは、当社、連結子会社10社(株式会社M&A総合研究所、株式会社資産運用コンサルティング、株式会社クオンツ・コンサルティング、M&A Research Institute Singapore Pte. Ltd.、株式会社総研リース、他5社)で構成されており、M&A仲介事業、コンサルティング事業の他、オペレーティング・リース事業を展開しております。

なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については、連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。

以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。

なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」をご参照ください。

区分

概要

M&A仲介事業

・テクノロジーを用いたM&A仲介サービスの提供

コンサルティング事業

・戦略/IT/DX等の総合コンサルティング事業

その他

・資産運用コンサルティング事業及びオペレーティング・リース事業

 

 

(M&A仲介事業)

(1)事業の特徴

当社グループのM&A仲介事業は、「M&A Techにより未来のM&A市場を創造する」を企業理念に掲げ、AIを中心としたテクノロジーとM&AアドバイザーのサポートによるハイブリッドなM&A仲介サービスを提供しております。

従来のM&A仲介サービスにテクノロジーを組み込み、効率化を推し進めることでマッチング相手を探索するスピードや成約までのスピードを短縮化し、1社でも多くの企業のM&Aの成約をサポートすることを目標としております。

M&A仲介サービスは、譲渡希望企業もしくは買手候補企業との間でアドバイザリー契約を締結し、マッチング相手探索や、マッチング後のディール進行過程における利害関係者との各種調整業務等のサポートを行い、両者が円満に成約できるよう取引をリードするものであります。M&A成約時に仲介手数料を収受することが主な収益となります。

 

M&A仲介事業では、AIの活用とDXの推進によりM&Aの効率化を図っており、それぞれ以下のように業務に組み込んでおります。

   AIの活用

M&Aを実施する際には無数に存在する企業の中から譲渡希望企業もしくは買手候補企業と親和性の高い企業を探す必要があり、従来はM&Aアドバイザーの属人的な知見によるところが大きかったため、候補先が自然と限定されてしまうおそれや抜け漏れの発生、マッチングに時間を要することがありました。このような問題を解消すべく、当社は候補先企業のリストアップにAIを導入し、提案スピード及び質の向上、また、ヒューマンエラーの防止に活かしております。

 

   DXの推進

M&Aをスピーディーに進めるため、自社内でシステム開発を行うことで徹底的に社内業務の効率化を進めております。自社開発環境を整えることにより、システムベンダーに外注する際とは異なり、日々タイムリーにマイナーバージョンアップを繰り返すことが可能となっており、効率化の速度を高めております。各業務における主なDX事例は以下のとおりとなります。

 

ⅰソーシング(案件探索)

ダイレクトメールや手紙を送付してアプローチする企業を選定する際に、これまでは各M&Aアドバイザーが手作業で選定していましたが、様々な切り口での検索を可能にしたソーシング機能を社内システムに組み込んでおります。これにより企業選定にかかる時間を短縮しております。

 

ⅱアドバイザリー契約受託・案件化

譲渡希望企業もしくは買手候補企業と秘密保持契約やアドバイザリー契約を締結する際には社内での稟議が必要となりますが、当社グループでは稟議決裁システムも自社開発しており、従来は各担当者が手入力して作成していた契約書ドラフトが即座に作成、ワークフローに添付される仕組みを構築しております。これにより日々生じる各種稟議申請にかかる時間を短縮することを実現しました。

 

ⅲその他

M&Aアドバイザー各個人のアポイント数、アドバイザリー契約締結数、営業経費金額等を社内システムで随時集計しており、全社員の営業活動が社内システムの画面上で把握できる状態となっております。これにより効率的な営業活動が行われているか、常にマネジメント可能にしております。

また、営業日報に記載される営業情報や入手した名刺情報等を社内システム内の企業データベースに自動で紐づけ、リアルタイムで企業情報をアップデートすることにより、効率的な営業活動のモニタリングが可能となっております。

 

(2)事業フロー

①ソーシング(譲渡希望企業の探索からアドバイザリー契約締結まで)

当社グループではアウトバウンド、インバウンドという2種類のソーシングルートから案件を獲得しております。

 

ⅰアウトバウンド

企業に対し当社グループからダイレクトメールや手紙を送付し、反応があった企業について、M&Aアドバイザーが面談を行いM&Aに対するニーズや財務状況等をヒアリングします。当社グループではダイレクトメールや手紙の文面や封筒のデザイン等についても徹底して改良を続けており、開封率や返信率を向上させるべく種々のテストを繰り返し実施しております。

 

ⅱインバウンド

当社グループWEBサイトからお問合せを頂く、もしくは直接お電話にてお問合せを頂いた企業に対し、M&Aアドバイザーが面談を行いM&Aに対するニーズや財務状況等をヒアリングします。当社グループはWEBサイトからの集客に強みをもっており、当社グループが運営するM&A情報サイトのオーガニック検索数は国内M&A仲介事業者の中でも高水準であります。WEBサイトへの流入がそのまま問い合わせに繋がるケースも多く、インバウンドでの案件獲得に寄与しております。

 

譲渡希望企業と秘密保持契約を締結し、譲渡希望企業の事業内容や財務内容、M&Aを希望する経緯等を確認し、企業価値評価を行ったうえで譲渡可能性等を検討します。譲渡可能性が高い場合には当該企業とのアドバイザリー契約受託の可否について社内で審査を行います。

当社グループは譲渡希望企業とのアドバイザリー契約の締結時に着手金を収受しておらず、ディールの進行時にも中間報酬を収受しない完全成功報酬制を採っております。競合他社ではこれらの報酬を収受するケースが一般的であり、当社グループは料金体系において競合優位性を築いております。

 

②マッチング(案件化から買手候補企業と譲渡希望企業がトップ面談を行うところまで)

譲渡希望企業とアドバイザリー契約を締結した後、買手候補企業に対する提案書となる企業概要書を作成します。この業務は「案件化」といわれます。譲渡希望企業の事業内容や財務内容、事業エリア等、複数の情報をAⅠマッチングアルゴリズムに登録することにより、親和性の高い買手候補企業をAⅠが自動で抽出し、ロングリストを作成します。

AIマッチングアルゴリズムは当社グループのAI事業部にて開発し、主に以下の項目を用いて企業間の親和性を推定し、ランク付けを行っています。

(a) 過去の買収実績

(b) 商流や販路の拡大可能性、商材

(c) 所在地

(d) 売上規模

なお、精度向上のため、買収実績のアップデートや商流や商材に関する情報の精緻化を続けております。

M&Aアドバイザーは自動作成されたロングリストに加え、社内に蓄積されたM&A情報等を鑑みアプローチ先を100件程度に絞り込み、メール、電話、訪問等による営業活動を実施しております。買手候補企業が興味を示し、譲渡希望企業と正式にM&Aに関する話を進めることになった場合、当社グループと買手候補企業の間でアドバイザリー契約を締結します。当社グループではAIマッチングアルゴリズムを利用することにより、マッチング業務の効率化、品質の底上げに取り組んでおります。

従来のM&A仲介業務におけるマッチングは属人性が高く、担当者の経験に基づいて買手候補企業をピックアップしていました。この場合、適切なマッチングが行われないおそれや、ヒューマンエラーによりピックアップ時に漏れが生じるおそれがありますが、全員が同じAIマッチングアルゴリズムを利用しシステマチックに買手候補企業を抽出し、アプローチすることにより、それらの課題を改善しました。M&A仲介の経験者と未経験者の間に生じる提案品質の差を埋めることも可能となっております。

買手候補企業と当社グループの間でアドバイザリー契約を締結した後は買手候補企業と譲渡希望企業との間でトップ面談や条件交渉が行われます。

 

③エグゼキューション(意向表明の提出から成約まで)

買手候補企業から譲渡希望企業に対し買収の意向表明書が提出された時点、もしくは基本合意の締結、買収監査の実施時点で、買手候補企業から中間報酬を収受します。中間報酬額は、原則として買手候補企業が当社グループに支払う仲介手数料想定額の10%になります。この際においても譲渡希望企業からは中間報酬は収受いたしません。

買手候補企業と譲渡希望企業の間で株式譲渡契約が締結され、クロージング条項等が全て満たされた時点で仲介手数料が発生し、双方から収受します。これらを表で示すと以下のようになります。

 

アドバイザリー契約締結

以下のいずれかの時点

・意向表明書の提出

・基本合意の締結

・買収監査の実施

クロージング

譲渡希望企業

成功報酬

買手候補企業

中間報酬

成功報酬

 

 

(3)各種指標の推移

当社グループにおけるM&A仲介での2020年10月以降の成約件数、1件あたりの平均成約手数料、及び合計成約手数料の推移は以下のとおりであります。

年月

成約件数

(件)

1件あたり

平均成約手数料

(百万円)

合計成約手数料

(百万円)

2021年9月期

第1四半期

5

43

218

第2四半期

3

64

192

第3四半期

7

40

280

第4四半期

10

51

515

通期

25

48

1,207

2022年9月期

第1四半期

17

58

992

第2四半期

9

78

702

第3四半期

17

59

1,004

第4四半期

18

58

1,050

通期

61

61

3,749

2023年9月期

第1四半期

33

61

1,958

第2四半期

29

62

1,674

第3四半期

43

53

2,295

第4四半期

31

68

2,120

通期

136

60

8,048

2024年9月期

第1四半期

66

 ※ 74

4,892

第2四半期

57

63

3,590

第3四半期

64

65

4,189

第4四半期

55

66

3,629

通期

242

67

16,301

2025年9月期

第1四半期

65

61

3,956

第2四半期

49

64

3,139

第3四半期

61

59

3,629

第4四半期

59

75

4,422

通期

234

65

15,146

 

※ 同業他社との比較を可能にするために、2024年9月期第1四半期から成約単価の計算方法を変更し、M&A仲介事業売上高÷成約件数で算定しております。

 

(用語の解説)

本書記載内容に対する理解を容易にするため、また、正しく理解していただくために、本書で使用する用語の解説を以下に記載しております。

M&Aアドバイザー

顧客の相談に乗って適切なM&Aの相手を探し、提携条件等に関する必要なアドバイスや契約書類の起案を行うことを通して、顧客のM&Aを支援するアドバイザー。

アドバイザリー契約

M&A仲介会社と譲渡先企業(買収先企業)との間でM&Aに関するアドバイスや手続きの支援を実施することを目的として締結する契約。一般的には専任契約であり、アドバイザリー契約書において、業務範囲、秘密保持、仲介手数料、免責等に関する事項が記載される。

秘密保持契約(NDA)

公開情報ではない情報を入手した場合に、当該秘密情報の守秘義務を遵守することを約する契約。

M&A仲介上、譲渡希望企業及び買収先企業の経営戦略等に関する機密情報が第三者に漏洩することを防止する目的で秘密保持契約を締結する。

Non Disclosure Agreementの頭文字からNDAと表記することが多い。

企業概要書

譲渡希望企業の事業内容、財務内容、非財務内容や希望する譲渡条件等を要約した資料。

ロングリスト

譲渡希望企業に対するM&Aを検討している買手候補企業を列挙したリスト。

トップ面談

譲渡先企業と買収先企業双方の経営者(トップ)が面談を実施すること。経営者の価値観や経営理念等、書類では確認できない部分に関して、相互理解を深める目的で実施される。

基本合意書

買収監査前のタイミングで提携条件の大枠を譲渡先企業と買収先企業が相互に確認するために締結する契約書。一般的には取引金額、役員の処遇等の基本的な条件、M&A実行までのスケジュール、独占交渉権、守秘義務などの条項が盛り込まれる。

買収監査(デューデリジェンス)

買収先企業が公認会計士や弁護士に依頼し、譲渡先企業の財務情報の正確性や法的なリスクを確認することを目的とした調査。

成功報酬

M&Aが実現した際に、アドバイザリー契約に基づきM&A仲介会社へ支払う報酬。

 

 

(事業系統図)


 


 

(コンサルティング事業)

(1)事業の特徴

株式会社クオンツ・コンサルティングは、戦略/IT/DX等の総合コンサルティング事業を行っております。「テクノロジーにより、未来の日本を創造する」をスローガンに、徹底した現場・現物・現実主義で、日本企業の歴史と旧き良き組織風土を重んじながらも、クライアントが自ら変革を断続的に起こせるように、実益を伴う施策の提案・実行力をもって徹底的に伴走支援を行います。テクノロジーの力を最大限に活用し、柔軟かつ適切に多様に変革を続け、不確実・リスクの時代を生き抜く経営の実現に寄与しています。

①テクノロジーコンサルティング

DX/IT戦略、AI等の最先端技術活用、PMOやリスク・ITガバナンス変革、サイバーセキュリティ対策等のサービスを提供しています。

②経営戦略コンサルティング

M&A戦略~PMI、全社/事業戦略策定、事業ポートフォリオ見直し、全社BPRやESG、知財/無形資産ガバナンス等のサービスを提供しています。

 

(2)組織・育成体制の特徴

①ワンプール制による多様な成長機会の創出

特に若手のコンサルタントの多様なキャリア形成や、案件特性およびスキルに応じて柔軟にプロジェクトにアサインできるよう、部門や業界ごとに固定せず、全社的に一元管理された人材プールを設けています。

②多種多様な研修プログラムによる人材育成

コンサルタントのランクに応じた階層型研修に加え、メンター制度、360度評価、金融知見を活かして本質的に企業価値向上に資する仕組みや経営効率の向上を志向する勉強会や各種研修を定期的に実施しています。 

③自社開発システムによる効率化

稼働率・案件・ナレッジを一元的に管理し、全社員が再現性ある形で効率的に成果創出に集中できる環境を実現しています。

 

(その他)

その他の事業として、株式会社総研リースがオぺレーティング・リース事業を行っております。

 

当社グループの事業の系統図は、次のとおりであります。


 

 

4 【関係会社の状況】

 

名称

住所

資本金

(千円)

主要な事業

の内容

議決権の所有割合(%)

関係内容

(連結子会社)

 

 

 

 

 

株式会社M&A
総合研究所
(注)2

東京都千代田区

100,000

M&A仲介事業

100

当社役員の兼任9名

経営サポート

株式会社M&Aエグゼクティブパートナーズ
(注)2

東京都千代田区

10,000

M&A仲介事業

100

株式会社M&Aプライムグループ
(注)2

東京都千代田区

10,000

M&A仲介事業

100

M&A Research Institute Singapore Pte. Ltd.
 (注)2

シンガポール

千シンガポールドル
100

M&A仲介事業

100

当社役員の兼任1名

株式会社資産運用
コンサルティング
(注)2

東京都千代田区

150,000

資産運用コンサルティング事業

100

当社役員の兼任2名

経営サポート

株式会社クオンツ・コンサルティング
  (注)2

東京都千代田区

225,000

コンサルティング事業

100

当社役員の兼任1名

経営サポート

株式会社総研リース
 (注)2

東京都千代田区

150,000

オペレーティング・リース事業

100

当社役員の兼任1名

経営サポート

その他3社

 

 

 

 

 

 

(注)1.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。

2.特定子会社であります。

3.株式会社M&A総合研究所については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上収益に占める割合が10%を超えております。同社の当連結会計年度における主要な損益情報等(日本基準)は次のとおりです。

主要な損益情報等

① 売上高

15,067,908

千円

 

② 経常利益 

5,724,888

 

③ 当期純利益

3,695,033

 

④ 純資産額

3,807,737

 

⑤ 総資産額

5,548,060

 

 

 

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

2025年9月30日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

M&A仲介事業

484

コンサルティング

146

その他

2

全社(共通)

58

合計

690

 

(注)1.従業員数は就業人員であり、平均臨時雇用者数については、従業員数の100分の10未満であるため、記載を省略しております。

2.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。

 

(2) 提出会社の状況

提出会社は純粋持株会社であり、業務を委託しているため、従業員はおりません。

 

(3) 労働組合の状況

労働組合は結成されておりませんが、労使関係は安定しております。

 

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

① 提出会社

当社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。

 

② 連結子会社

当事業年度

補足説明

名称

管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)

男性労働者の育児休業
取得率(%)(注2)

労働者の男女の賃金の
差異(%)(注1)

正規雇用
労働者

パート・
有期労働者

全労働者

正規雇用
労働者

パート・
有期労働者

(株)M&A総合研究所

0.0

0.0

41.1

42.0

122.2

(注3)

 

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。上記以外の連結子会社につきましては「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規程による公表義務の対象ではないため記載を省略しております。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3.男女ともコンサルタント職の平均給与が高いことに加え、女性コンサルタントに比べて男性コンサルタントの比率が高いことから、男女の賃金差異が生じております。

4.「―」は、対象となる労働者がいないことを示しております。