当社グループは、前連結会計年度まで10期連続となる営業損失、経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失となり、当第1四半期連結累計期間においても、営業損失160,957千円、経常損失149,284千円、親会社株主に帰属する四半期純損失150,179千円を計上しております。
これにより、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が当第1四半期連結会計期間において存在しておりますが、当該事象を解消するために以下の対応策を講じております。
1.事業構造の改善
(1)受託開発の強化
当社グループのゲーム開発と運営における知見とノウハウを生かして、他社の新規ゲームタイトルの開発受託と開発完了後の運営を一貫して受託することで、長期間にわたり安定した売上と利益の確保が可能な体制構築を進めております。開発・運営の受託にあたっては、社内リソースの状況を見極め、慎重に工数を見積もるとともに、開発スケジュール進捗などの管理を徹底して行うことにより、開発遅延等を防止し、十分な採算性を確保できるように努めてまいります。
また、これに伴い開発における内製化率を引き上げることを目的として、エンジニアを中心とする開発人材の採用を強化しております。
(2)人材マッチング事業の強化
ゲーム会社の開発・運用現場におけるエンジニアやクリエイター等に対する需要は底堅く推移しており、引き続き拡大が見込まれることから、ゲーム会社向けの人材派遣業務及びゲーム会社からの業務受託を注力分野のひとつとし、新規クライアントの獲得、既存クライアントからの新規需要の掘り起し等のセールス強化により人材マッチング数の拡大に力を入れてまいります。
また、人材マッチング事業を通じて、自社運営タイトルの整理や業務繁閑により生じた社内余剰人員を、円滑に他社のゲーム開発・運営現場へ派遣、もしくは業務受託することができるよう子会社を含めた運営体制の変更を進めております。
(3)運営タイトルの選択と集中
これまで当社グループで運営していたゲームタイトルについて一斉に整理を進め、主力タイトルを残してサービス終了もしくは他社への移管を行いました。また、今後新たに獲得する運営タイトルについては、運営体制と採算性を慎重に吟味した上で、安定的に収益が確保できるタイトルに絞って運営を受託する方針としております。
(4)経費の削減
運営タイトルのサービス終了に伴い、サーバー費、外注費、業務委託費用等の原価費目の削減が進んでおり、販管費についても、オフィス移転による賃料の引き下げや税負担の軽減など経常的な費用の削減を進めてまいりました。引き続き支払手数料や業務委託費などの管理系の経費について細かく削減を図り、全社的なコスト削減活動を継続して進めてまいります。
(5)事業領域の拡大
これまで、ゲーム事業に関連して非中核事業や低採算事業の整理・撤退やタイトルの整理等により事業規模が縮小しておりましたが、今後は事業規模の再拡大を目指して、一般の事業会社をクライアントとする、当社の知見やノウハウが活かせるゲーム周辺領域での事業展開を順次進めてまいります。
これに伴い、2023年12月に開示したとおり、新たなサービスや商品等を共同して開発することを目的として、グローバルにロジスティックス事業を展開するジーエフホールディングス株式会社と資本業務提携契約を締結し、具体的な事業化の内容検討を進めております。
2.事業資金の確保
当第1四半期連結会計期間において、第7回新株予約権及び第8回新株予約権(行使価額修正条項付)の一部行使により、159,073千円の資金を調達いたしました。今後、当該第7回新株予約権及び第8回新株予約権(行使価額修正条項付)の未行使分の行使により371,275千円(直近の行使価額(第7回新株予約権:158.1円、第8回新株予約権:140.5円)で行使された場合)の資金を調達することを見込んでおります。引き続き事業資金の確保による財務基盤の安定化を図ってまいります。
以上の対応策を実施するとともに、今後も有効と考えられる施策につきましては、引き続き積極的に実施してまいります。しかしながら、これらの対応策を実施してもなお、開発・運営受託における案件獲得や開発の進捗状況、運営タイトルの売上状況、市場環境等の変化等により期待した収益が確保できない可能性があること、また、発行した新株予約権について、今後の当社の株価推移によっては予定どおりに行使されない、もしくは資金調達額が変動する可能性があり、今後の資金繰りに重要な影響を及ぼす可能性があることから、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。
なお、連結財務諸表は継続企業を前提として作成されており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を連結財務諸表に反映しておりません。
(電子記録移転有価証券表示権利等の発行及び保有の会計処理及び開示に関する取扱いの適用)
「電子記録移転有価証券表示権利等の発行及び保有の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第43号 2022年8月26日 企業会計基準委員会)を当第1四半期連結会計期間の期首から適用しております。なお、四半期連結財務諸表に与える影響はありません。
当社は、運転資金の効率的な調達を行うため取引銀行1行と当座貸越契約を締結しております。これらの契約に基づく借入未実行残高は次のとおりであります。
当第1四半期連結累計期間に係る四半期連結キャッシュ・フロー計算書は作成しておりません。なお、第1四半期連結累計期間に係る減価償却費(のれんを除く無形固定資産に係る償却費を含む。)は、次のとおりであります。
Ⅰ 前第1四半期連結累計期間(自 2022年10月1日 至 2022年12月31日)
1.配当金支払額
該当事項はありません。
2.株主資本の金額の著しい変動
該当事項はありません。
Ⅱ 当第1四半期連結累計期間(自 2023年10月1日 至 2023年12月31日)
1.配当金支払額
該当事項はありません。
2.株主資本の金額の著しい変動
当第1四半期連結累計期間において、新株予約権の行使により、資本金及び資本剰余金がそれぞれ80,002千円増加しております。その結果、当第1四半期連結会計期間末において資本金が309,722千円、資本剰余金2,377,102千円となっております。
(収益認識関係)
当社グループは、エンターテインメント&ソリューション事業の単一セグメントであり、主要な顧客との契約から生じる収益を分解した情報は、以下のとおりであります。
(単位:千円)
【セグメント情報】
1株当たり四半期純損失金額及び算定上の基礎は、以下のとおりであります。
(注) 潜在株式調整後1株当たり四半期純利益金額については、潜在株式は存在するものの、1株当たり四半期純損失金額であるため記載しておりません。
(資本金及び資本準備金の額の減少並びに剰余金の処分)
当社は、2023年11月24日開催の取締役会において、2023年12月21日開催の第14回定時株主総会に資本金及び資本準備金の額の減少並びに剰余金の処分についての議案を付議することを決議し、同株主総会において承認可決され、2024年1月31日に効力が発生しております。
1.資本金及び資本準備金の額の減少並びに剰余金の処分の目的
財務戦略の一環として、適切な税制の適用を通じて財務内容の健全化を図るとともに、今後の資本政策の機動性及び柔軟性を確保することを目的として、資本金及び資本準備金の額の減少並びに剰余金の処分を行いました。
2.資本金の額の減少の内容
(1) 減少した資本金の額
2024年1月31日現在の資本金の額310,918,415円のうち、300,918,415円を減少して10,000,000円とし、減少する資本金の額の全額を、その他資本剰余金に振り替えました。
(2) 資本金の額の減少の方法
払い戻しを行わない無償減資とし、発行済株式総数の変更はしておりません。
3.資本準備金の額の減少の内容
(1) 減少した資本準備金の額
2024年1月31日現在の資本準備金の額1,356,533,213円のうち、1,346,533,213円を減少して10,000,000円とし、減少する資本準備金の額の全額を、その他資本剰余金に振り替えました。
4.剰余金の処分の内容
会社法第452条の規定に基づき、資本金及び資本準備金の額の減少の効力発生を条件に、資本金及び資本準備金の額の減少により生じるその他資本剰余金1,485,054,798円全額を繰越利益剰余金に振り替え、欠損填補に充当いたしました。
(1) 減少した剰余金の項目及びその額
その他資本剰余金 1,485,054,798円
(2) 増加した剰余金の項目及びその額
繰越利益剰余金 1,485,054,798円
該当事項はありません。