第一部【企業情報】

第1【企業の概況】

1【主要な経営指標等の推移】

(1)連結経営指標等

回次

第50期

第51期

第52期

第53期

第54期

決算年月

2018年6月

2019年6月

2020年6月

2021年6月

2022年6月

売上高

(百万円)

21,201

21,451

22,826

33,840

45,321

経常利益

(百万円)

3,450

4,484

3,756

10,557

13,297

親会社株主に帰属する当期純利益

(百万円)

2,375

2,709

2,534

6,889

9,142

包括利益

(百万円)

2,385

2,692

2,529

6,872

9,181

純資産額

(百万円)

17,334

14,037

14,429

28,497

36,699

総資産額

(百万円)

22,382

29,793

31,833

55,690

72,662

1株当たり純資産額

(円)

2,404.98

2,255.99

2,499.44

4,051.17

5,224.03

1株当たり当期純利益金額

(円)

330.81

402.61

435.27

1,026.73

1,310.82

潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額

(円)

329.64

400.71

432.73

1,021.53

1,305.43

自己資本比率

(%)

77.2

46.8

45.0

50.7

50.2

自己資本利益率

(%)

13.8

19.4

17.7

32.4

28.3

株価収益率

(倍)

11.88

8.26

14.34

7.12

6.52

営業活動によるキャッシュ・フロー

(百万円)

3,053

2,465

664

3,450

1,225

投資活動によるキャッシュ・フロー

(百万円)

458

748

987

2,109

1,786

財務活動によるキャッシュ・フロー

(百万円)

743

1,889

623

7,682

2,717

現金及び現金同等物の期末残高

(百万円)

3,068

1,748

2,050

4,262

3,857

従業員数

(人)

310

318

339

361

369

(外、平均臨時雇用者数)

(98)

(122)

(121)

(126)

(129)

(注)「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、当連結会計年度に係る各数値については、当該会計基準等を適用した後の数値となっております。

 

(2)提出会社の経営指標等

回次

第50期

第51期

第52期

第53期

第54期

決算年月

2018年6月

2019年6月

2020年6月

2021年6月

2022年6月

売上高

(百万円)

21,046

21,163

22,343

33,648

45,280

経常利益

(百万円)

3,319

4,312

3,676

10,670

13,279

当期純利益

(百万円)

2,274

2,573

2,498

6,995

9,128

資本金

(百万円)

5,445

5,445

5,445

5,445

5,445

発行済株式総数

(株)

7,265,212

7,265,212

7,265,212

7,265,212

7,265,212

純資産額

(百万円)

17,206

13,780

14,139

28,132

36,280

総資産額

(百万円)

22,264

29,510

31,461

55,262

72,200

1株当たり純資産額

(円)

2,387.03

2,214.38

2,448.94

4,024.54

5,187.46

1株当たり配当額

(円)

100

70

80

150

255

(うち1株当たり中間配当額)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

1株当たり当期純利益金額

(円)

316.80

382.46

429.22

1,042.55

1,308.86

潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額

(円)

315.68

380.66

426.72

1,037.28

1,303.48

自己資本比率

(%)

77.0

46.4

44.7

50.7

50.1

自己資本利益率

(%)

13.3

18.8

17.8

33.2

28.4

株価収益率

(倍)

12.41

8.69

14.54

6.84

6.52

配当性向

(%)

31.6

18.3

18.4

14.4

19.5

従業員数

(人)

304

312

331

354

364

(外、平均臨時雇用者数)

(98)

(122)

(121)

(126)

(129)

株主総利回り

(%)

156.8

136.0

252.5

293.0

357.8

(比較指標:配当込みTOPIX)

(%)

(109.7)

(100.6)

(103.8)

(132.1)

(130.3)

最高株価

(円)

8,000

7,930

6,370

10,010

12,960

最低株価

(円)

2,473

3,195

2,906

5,420

6,340

(注)1.第50期の1株当たり配当額100円には、設立50周年記念配当50円を含んでおります。

2.第53期の1株当たり配当額150円には、創業70周年記念配当30円を含んでおります。

3.最高株価及び最低株価は2022年4月4日より東京証券取引所スタンダード市場におけるものであり、それ以前は東京証券取引所(JASDAQ)におけるものであります。

4.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当事業年度の期首から適用しており、当事業年度に係る各数値については、当該会計基準等を適用した後の数値となっております。

2【沿革】

年月

事項

1951年3月

東京都三鷹市に古屋商店を創立し、貴金属地金販売及び貴金属装飾品の製作、販売を開始

1968年8月

資本金5百万円で株式会社を設立、商号を株式会社フルヤ金属に変更

1975年4月

工業用貴金属の分野に参入

1977年3月

本社、工場を東京都豊島区高田一丁目31番2号に移転

1981年10月

イリジウムルツボ国内初の製造に成功

1982年4月

デグサ社(独)とイリジウムについて技術・販売提携(1996年2月29日付で契約は解消しております)

1982年6月

東京都豊島区高田一丁目25番5号に高田工場を新設

1983年4月

広島市東区に広島営業所を設置

1986年4月

大阪市淀川区に大阪営業所を設置

1986年7月

信越化学工業株式会社製PBN(焼成窒化ボロン)ルツボ等の代理販売開始

1987年3月

大阪営業所に広島営業所を併合

1987年10月

デグサ社(独)とFKS(デグサ社開発の強化型白金材料)について技術・販売提携(1996年2月29日付で契約は解消しております)

1987年11月

本社を東京都豊島区南大塚三丁目に移転

1989年7月

新日本製鐵株式会社・旭硝子株式会社と共同で溶銑・溶鋼・連続測温用温度計を開発

1990年10月

茨城県下館市(現筑西市)につくば工場を設置し、本社工場、高田工場を集約

1991年12月

科学技術庁(現文部科学省)航空宇宙技術研究所とIrアロイ(イリジウム合金)素材を使用した高温用温度センサーを共同開発(産学官提携助成事業助成金を受ける)

1992年4月

ガスタービン燃焼器の測温プローブを開発

1993年6月

鉱山会社ウエスタンプラチナム社(南アフリカ共和国)製貴金属地金の販売開始

1998年4月

本社を東京都豊島区南大塚二丁目に移転

1998年10月

茨城県下館市(現筑西市)のつくば工場敷地内に、つくば研究開発センターを開設

2000年2月

つくば工場において国際品質保証規格「ISO9001」の認証を取得

2001年4月

三菱商事株式会社と共同出資でイプシロン株式会社を設立

2001年6月

三菱商事株式会社及び英国ロンミン社(Lonmin Plc(現Lonmin Limited))が資本参加

2002年7月

イプシロン株式会社を吸収合併

2002年10月

仙台市青葉区に仙台営業所を設置

2003年5月

茨城県下館市(現筑西市)のつくば工場敷地内に、工場B棟を新設

2005年2月

茨城県下館市(現筑西市)のつくば工場敷地内に、工場C棟を新設

2005年11月

ロンドン・プラチナパラジウムマーケット(LPPM)に登録認証

2006年1月

つくば工場において国際環境規格「ISO14001」の認証を取得

2006年9月

株式会社ジャスダック証券取引所に上場

2007年2月

茨城県土浦市に第二工場用地を取得

2007年3月

名古屋営業所及び九州出張所を開所

2007年6月

茨城県筑西市(旧下館市)のつくば工場敷地内に、工場D棟を新設

2007年12月

土浦工場に工場棟を建設し、貴金属回収・精製ラインを増設

2009年1月

土浦工場において国際環境規格「ISO14001」の承認を取得

2009年3月

つくば工場において計量法及び国際規格「ISO17025」の要求に基づき校正事業者「JCSS」として登録、JCSS国際MRA対応認定事業者として認定

2010年4月

ジャスダック証券取引所と大阪証券取引所の合併に伴い、大阪証券取引所JASDAQ市場に上場

2010年10月

北海道千歳市に千歳工場を新設

2011年2月

田中貴金属工業株式会社と資本業務提携契約を締結

2011年4月

土浦工場に新棟を増設

2011年9月

株式会社韓国フルヤメタルを設立

 

 

年月

事項

2013年4月

株式会社米国フルヤメタルを設立

2013年7月

土浦工場に乾式精製装置棟を新設

2013年7月

東京証券取引所と大阪証券取引所の市場統合に伴い、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場

2013年12月

仙台営業所を廃止

2014年3月

土浦工場に触媒棟新設

2014年3月

経済産業省認定グローバルニッチトップ企業100選に選定

2014年9月

大阪営業所を名古屋営業所に統合、西日本ビジネスユニットに名称変更

2017年6月

西日本ビジネスユニットを廃止

2020年5月

株式会社Furuya Eco-Front Technologyを設立

2020年6月

2020年版経済産業省認定グローバルニッチトップ企業100選に選定

2020年7月

Anglo Platinum Marketing Limitedと株式会社Furuya Eco-Front Technologyの合弁契約締結

2021年5月

株式会社Furuya Eco-Front Technology上海を設立

2022年4月

東京証券取引所の市場区分の見直しにより、JASDAQ(スタンダード)市場からスタンダード市場に移行

 

3【事業の内容】

当社グループは、株式会社フルヤ金属(当社)、連結子会社3社、非連結子会社1社及びその他の関係会社2社で構成されており、工業用貴金属製品の製造及び販売を主たる業務としております。

当社グループ製品のコアとなるプラチナグループメタル(略称=PGM:プラチナ・イリジウム・パラジウム・ロジウム・ルテニウム)を中心とする貴金属は、耐熱性、化学的安定性、良導電性、触媒活性等の優れた特性から、エレクトロニクス・光学ガラス・クリーンエネルギー・環境・医療等各分野の発展を支える極めて重要な素材といえます。当社グループは、貴金属の中でも特に優れた性質を有するプラチナグループメタルに特化し、ルツボ(耐熱性容器)、薄膜素材、熱電対(測温計)等の工業用貴金属製品を製造販売しております。当社グループの製品はその用途ごとに、「電子」「薄膜」「サーマル」「ケミカル」に大別されます。なお、セグメントの区分と同一であります。

また第1四半期連結会計期間より事業内容をより適正に表示するため報告セグメントの名称をセンサーからサーマルに変更しております

当該変更はセグメント名称のみの変更であるためセグメント情報に与える影響はありません

(1)電子

携帯電話のSAWフィルター(必要な周波数信号を取り出すデバイス)、光ファイバ増幅器内で使用される光アイソレーター(通信機器内の異常な反射電波を阻止する電子部品)、LED用基板、癌診断に用いられるポジトロン放射断層撮像法装置のシンチレーター等の製造用に使用される酸化物単結晶(一定の光や電波を通し易い等の機能を持った人工宝石)の育成に用いられるルツボやディスプレイ、各種レンズ等の光学ガラス溶解・成形に用いられる工業用貴金属製品等を製造販売しております。

(2)薄膜

超LSIをはじめとする電子部品や、携帯電話の電子部品、HD等磁気記録媒体、EUV向けターゲット、半導体製品向けターゲット、各種ディスプレイの薄膜形成に使用される貴金属スパッタリングターゲット(高純度ないし合金の貴金属板材)、蒸着材料等の製造販売を行っております。また、つくば研究開発センターの最新鋭スパッタリング装置を使用し、他社の薄膜製造プロセスの受託を行っております。

(3)サーマル

シリコン半導体製造、化合物半導体製造、ファインセラミックス製造等、高温工程における継続的な温度の測定・制御に使用される熱電対や半導体製造措置の熱効率向上・温度管理関連製品を製造販売しております。

(4)ケミカル

各種触媒向け貴金属化合物や有機EL燐光材向高純度化合物・触媒・電極向け貴金属化合物の製造販売、工業用貴金属のリサイクル・精製受託を行っております。

 

以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

 

 

0101010_001.png

 

 

 

4【関係会社の状況】

名称

住所

資本金

(百万円)

主要な事業の内容

議決権の所有割合又は被所有割合

(%)

関係内容

(連結子会社)

㈱韓国フルヤメタル

大韓民国

ソウル特別市

29

当社製品の販売サポート

直接

製品販売業務等の委託先。

役員の兼任あり。

100.00

(連結子会社)

㈱米国フルヤメタル

アメリカ合衆国

ニューハンプシャー州マンチェスター

59

当社製品の販売サポート

直接

製品販売業務等の委託先。

役員の兼任あり。

100.00

(連結子会社)

㈱Furuya Eco-Front Technology

東京都豊島区

250

貴金属地金の加工及び販売

直接

貴金属地金の販売先。

役員の兼任あり。

60.00

(非連結子会社)

㈱Furuya Eco-Front Technology 上海

中華人民共和国

上海市

54

(株)Furuya Eco-Front Technology 製品の現地販売

間接

製品販売業務等の委託先、役員の兼任あり。

(60.00)

(その他の関係会社)

田中貴金属工業㈱

 

東京都千代田区

500

貴金属地金及び各種産業用貴金属製品の製造・販売、輸出入及び貴金属の回収・精製

(被所有)

貴金属地金の仕入先、製品の販売先。

役員の兼任なし。

直接

20.32

(その他の関係会社)

TANAKAホールディングス㈱

(注)1、2

東京都千代田区

500

田中貴金属グループの中心となる持株会社として、グループの戦略的かつ効率的運営とグループ各社への経営指導

(被所有)

田中貴金属工業㈱の親会社。

役員の兼任あり。

(20.32)

(注)1.その他の関係会社である田中貴金属工業株式会社がTANAKAホールディングス株式会社の100%出資子会社であり、実質的な影響力を持っているため、その他の関係会社としております。

2.「議決権の所有割合又は被所有割合」の欄の( )は間接所有の割合であります。

5【従業員の状況】

(1)連結会社の状況

 

2022年6月30日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

全社

369

(129)

合計

369

(129)

(注)1.従業員数は就業人員(当社グループから社外への出向者を除き、社外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員、季節工を含む。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

2.セグメント別の従業員の状況につきましては、各セグメントに跨って従事する従業員がいるため、セグメント別による従業員の記載を省略しております。

 

(2)提出会社の状況

 

 

 

 

2022年6月30日現在

従業員数(人)

平均年齢(才)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

364

(129)

35.1

8.3

6,491,735

(注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員、季節工を含む。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.セグメント別の従業員の状況につきましては、各セグメントに跨って従事する従業員がいるため、セグメント別による従業員の記載を省略しております。

 

(3)労働組合の状況

労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。