第一部 【企業情報】

 

第1 【企業の概況】

 

1 【主要な経営指標等の推移】

 

回次

第22期

第23期

第24期

第25期

第26期

決算年月

2021年2月

2022年2月

2023年2月

2024年2月

2025年2月

売上高

(千円)

4,893,308

4,950,509

5,865,811

6,739,406

7,822,875

経常利益

(千円)

145,695

219,011

420,766

523,928

465,768

当期純利益

(千円)

102,375

122,806

273,923

360,396

328,348

持分法を適用した
場合の投資利益

(千円)

資本金

(千円)

336,370

30,000

37,865

49,004

58,763

発行済株式総数

(株)

1,771,800

1,788,200

1,811,300

3,640,100

3,664,050

純資産額

(千円)

1,995,862

2,120,486

2,397,572

2,751,299

3,062,843

総資産額

(千円)

3,396,656

3,447,461

3,954,569

4,446,870

5,227,523

1株当たり純資産額

(円)

563.96

593.04

662.60

757.45

838.92

1株当たり配当額
(1株当たり中間配当額)

(円)

6

7

16

10

10

(―)

(―)

(―)

(―)

(―)

1株当たり当期純利益

(円)

28.92

34.47

76.06

99.36

90.09

潜在株式調整後
1株当たり当期純利益

(円)

自己資本比率

(%)

58.8

61.5

60.6

61.9

58.6

自己資本利益率

(%)

5.3

6.0

12.1

14.0

11.3

株価収益率

(倍)

10.27

8.33

11.40

8.08

7.84

配当性向

(%)

10.4

10.2

10.5

10.1

11.1

営業活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

370,599

54,186

191,511

354,603

107,400

投資活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

51,308

188,819

103,280

109,609

758,913

財務活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

68,833

63,639

21,727

725

318,870

現金及び現金同等物
の期末残高

(千円)

1,088,689

909,323

1,019,280

1,265,000

932,359

従業員数
〔外、平均臨時雇用者数〕

(名)

131

125

131

134

181

286

270

272

321

377

株主総利回り
(比較指標:JASDAQ INDEX、STANDARD INDEX)

(%)

110.7

108.5

325.3

305.4

273.2

(%)

(127.6)

(112.5)

(334.0)

(401.5)

(401.4)

最高株価

(円)

1,024

764

1,925

1,468

931

最低株価

(円)

368

540

867

720

619

 

 

(注) 1. 当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については、記載しておりません。

2. 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第24期の期首から適用しており、第24期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

3. 持分法を適用した場合の投資利益は、重要性の乏しい非連結子会社のみのため、記載しておりません。

4. 潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。

5.当社は、2023年3月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を実施しております。第22期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり当期純利益及び1株当たり純資産額を算定しております。

  また、1株当たり当期純利益は自己株式を控除した期中平均発行済株式総数に基づき、1株当たり純資産額は自己株式を控除した期末発行済株式総数に基づき、算出しております。

なお、第22期から第24期までの1株当たり配当額については、当該株式分割前の配当額を記載しております。

6.当社は、2023年3月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を実施しております。第22期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、株主総利回りを算定しております。

7.2022年4月3日以前の最高・最低株価は、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)におけるものであります。2022年4月4日以降の最高・最低株価は、東京証券取引所スタンダード市場におけるものであります。 株価は、当該株式分割前の株価になります。2023年3月1日付で株式分割が行われ、以降の株価は、当該株式分割後の株価になります。

 

 

2 【沿革】

当社は、1961年3月設立の共和商事株式会社から、1999年10月に独立して会社を設立いたしました。設立当初は古物、書籍等、CD、ビデオ及びゲームソフト販売等を目的とする会社であります。

  設立以後の主な経緯は、次のとおりであります。

年  月

概  要

1999年10月

愛知県小牧市常普請において株式会社マルス(現当社)を資本金20,000千円で設立。

2003年1月

本社を名古屋市中村区名駅南へ移転、商号を株式会社買取王国に変更。

2003年3月

共和商事株式会社より、愛知県一宮市において買取王国一宮店(1号店)を譲り受ける。

2003年6月

買取王国港店(2号店)を名古屋市港区に開店。

2003年10月

買取王国小牧店(3号店)を愛知県小牧市に開店。

2007年3月

共和商事株式会社より、2店舗について小売事業を譲り受ける。

2008年9月

共和商事株式会社より、6店舗について小売事業を譲り受ける。

2009年6月

マイシュウサガール一宮店を愛知県一宮市に開店。

2009年9月

本社を名古屋市港区(買取王国港店3階)に移転。

2013年2月

大阪証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場。

2013年7月

東京証券取引所と大阪証券取引所の証券市場統合に伴い、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場。

2016年3月

WHY NOT栄店を名古屋市中区に開店。(WHY NOT1号店)

2017年3月

工具買取王国西春店を愛知県北名古屋市に開店。(工具買取王国1号店)

2018年8月

工具買取王国四條畷店を大阪府四條畷市に開店。(工具買取王国関西進出)

2020年10月

工具買取王国西岐阜店を譲渡(工具フランチャイズ店舗1号店として再スタート)

2021年3月

買取王国公式アプリリリース

2021年6月

おたから買取王国イオンタウン本巣店を岐阜県本巣市に開店。(おたから買取王国1号店)

2021年10月

寄付事業(モノドネ)(品物で寄付できるサービス)本格始動

2021年12月

買取王国髙辻店リニューアルオープン

 

 

年  月

概  要

2022年4月

東京証券取引所の市場区分の見直しによりJASDAQ(スタンダード)からスタンダード市場へ移行

2022年12月

買取王国植田店店内に ふるいち(テイツー)が出店(一体運営)

2023年2月

フランチャイズ加盟店買取王国多治見店を直営化

2023年9月

工具買取王国金沢鞍月店を石川県金沢市に開店。(石川県1号店)

2023年11月

工具買取王国白山福留8号店を石川県白山市に開店。(石川県2号店)

2023年12月

工具買取王国鈴鹿白子店を工具・釣具の複合店舗としてリニューアルオープン

2024年2月

工具買取王国大口41号店を愛知県大口町に開店。

2024年3月

買取王国岐南店を岐阜県羽島郡岐南町に開店。

(総合リユースショップ買取王国業態として6年ぶりの直営新規出店)

2024年3月

工具買取王国大津1号店を滋賀県大津市に開店。(滋賀県1号店)

2024年4月

買取王国松原店を大阪府松原市に開店。

2024年5月

米国法人ReIG corp.設立

2024年6月

工具買取王国高岡8号店を富山県高岡市に開店。(富山県1号店)

2024年6月

マイシュウサガール春日井店を愛知県春日井市に開店。

2024年8月

工具買取王国鳴海店を愛知県名古屋市緑区に開店。

2024年8月

工具買取王国新瑞橋店を愛知県名古屋市瑞穂区に開店。

(6店舗目の工具買取王国フランチャイズ加盟店)

2024年8月

株式会社ベストバイより、良品買館事業9店舗、プロ工具専門店ツールマン事業1店舗、商品センターを事業譲受。

2024年9月

工具買取王国松原天美店を大阪府松原市に開店。

2024年11月

工具買取王国刈谷1号店を愛知県刈谷市に開店。

 

 

3 【事業の内容】

当社は、事業ドメインを価値再生感動追求業(注)と定義し、「夢ある商品とサービスを通して、喜びと心の満足を創りだしていきます。」という経営理念のもと、総合リユース小売業として、買取王国、マイシュウサガール、工具買取王国、おたから買取王国及びその他業態を運営しております。

  当社事業における店舗の形態は、次のとおりであります。

(注)価値再生感動追求業:「もったいない」の精神に基づき地球に優しい循環型社会づくりに貢献するため、不要と必要の懸け橋となり、変化し続ける品揃えや世界観の提案を通じ、お客様が新しいライフスタイルや商品との出会いに感動していただける業界です。

 

(1)買取王国

衣料品・服飾雑貨・ホビー・雑貨・工具・トレーディングカード・高級ブランド品等を取り扱う当社の主力業態であります。各売場ごとに様々な顧客ターゲットを設定しておりますが、20~50代の男女が中心であります。

当社は趣味性やコレクション性の高い商品の品揃えを重視しており、単に価格が安い中古品を販売するのではなく、「わくわく・ドキドキ・大発見!」を店舗コンセプトとし、「わくわく」の来店動機・「ドキドキ」の店内探索・ライフスタイルの「大発見」の提供に努め、専門的な商品知識を持った担当者を各店に配置し、店頭販売価格や買取価格(一部商品を除く)、陳列、演出方法などを権限委譲する形で店舗展開を行っております。

権限委譲するにあたり、人財(注)育成に注力し、当社の理念やビジョン、戦略などを社内研修等において従業員全員が共有する環境を整えております。また、当社独自の店舗管理システムに蓄積されるデータから様々な情報をフィードバックすることにより、効果的な商品構成や人員配置、価格帯ごとの販売・在庫構成・適正な原価率に対する値入などの指導と教育を担当者毎に行っております。

現在、東海地方(愛知県、岐阜県)と大阪府に直営27店舗を展開しております。

(注)人財:当社では、「人を育成し会社の宝と成す」意味として、人財という用語を用いております。

 

(2)マイシュウサガール

買取王国業態において、一定期間以上売れ残った商品を移動し販売するアウトレット業態であります。日本国内での三次流通を可能にし、さらに海外での四次流通を行い資源の有効活用を実現した業態です。

8種類の絵札が価格と対応し、毎週一段階安い価格に変わることが特徴で、ファッションへのこだわりより、低価格志向のお客様に支持をいただいております。

また、買取王国業態において、流行遅れなどの理由から買取をお断りをしていた低単価の衣料品等についても、マイシュウサガール業態があることで買取(または引き取り)をすることが可能となり、お客様の「買取王国は敷居が高い」というイメージを払拭し、低単価衣料品等の買取の間口(客層)を広げることが可能となりました。衣料品以外に一部ホビー雑貨類なども提供しております。

現在、愛知県に直営3店舗を展開しております。

 

(3)工具買取王国

取扱商材を工具(電動工具、エア工具、油圧工具、ハンドツール、電材、建材、農機具)に絞った工具買取王国業態であります。
 『職人さんにとっていちばんへ』を事業部ビジョンとして掲げており、工具で困ったときは工具買取王国と言っていただけるために、中古だけどきれいで安心して使えることを目指して運営しております。

当たり前のサービスを一つずつ積み上げていくことに努め、多くのお客様から支持を頂いております。

現在、東海地方(愛知県、岐阜県、三重県)に直営店14店舗、関西地方(大阪府、京都府、滋賀県)に直営店舗6店舗、北陸地方(石川県、富山県)に直営店舗3店舗、FC店舗として6店舗(愛知県、岐阜県、奈良県にそれぞれ1店舗、大阪府に3店舗)を展開しております。

 

(4)おたから買取王国

郊外に展開する買取専門店業態であります。第23期にスタートした新業態で、貴金属、ブランド、高級時計、金券、骨董品、切手、お酒などを中心に取扱い、店頭持ち込みだけでなく、 お客様のご要望に応じてご自宅へ伺い、地域のお客様にとって身近の相談相手になることをめざしております。遺品整理や生前整理のご相談も承っております。自社内の遠隔査定技術を用いて、効率的な運営を目指しております。現在、愛知県に1店舗、岐阜県に2店舗、静岡県に3店舗の直営店を展開しております。

 

(5)良品買館

家電・家具・生活用品・衣料品・服飾雑貨・ホビー・高級ブランド品等を取り扱う関西エリアの総合リユース業態であります。2024年8月31日に株式会社ベストバイから事業譲受いたしました。

買取王国業態との違いは、家具・家電、生活用品も豊富に取り揃えている点です。

店舗コンセプトは、買取王国業態と同様に「わくわく・ドキドキ・大発見!」を策定し、お客様にご愛顧いただける店舗を目指しております。

現在、取り扱う商材を家具・家電に絞った良品買館業態のアウトレット店舗としてリニューアルオープンした良品買館アウトレット寝屋川店を含め、大阪府に6店舗、兵庫県に1店舗、奈良県に1店舗の直営店を展開しております。

 

(6)その他

① WHY NOT(ホワイノット)

今までのイメージを一新するファッション、ブランド品を主な取扱品とする業態です。現在、名古屋市に直営店2店舗運営しております。

② 寄付事業(モノドネ)

品物で寄付できるサービスを提供する事業です。2021年10月にモノドネサイトをリリースすると同時に本格的にスタートしました。当社の提携先となる大学や非営利団体の中から、お客様が自由に寄付先を選べます。お客様が寄付を通じて社会貢献やSDGsに参加できる仕組みを提供しております。

 

2025年2月28日現在における店舗の状況は次のとおりであります。

業  態

店   舗   名

総合リユースショップ買取王国

(直営店27店舗)

愛知県 :一宮店、港店、小牧店、高辻店、藤が丘店、緑店、

     春日井店、植田店、高畑店、守山大森店、豊橋牛川店、

     豊田インター店、豊橋神ノ輪店、半田インター店、

     岡崎南店、岡崎大樹寺店、豊山店、甚目寺店

岐阜県 :可児店、岐阜河渡店、大垣店、岐阜長良店、多治見店、岐南店

大阪府 :枚方国道1号店、松原店

兵庫県 :宝塚インター店

工具買取王国
(直営23店舗、

 FC6店舗)

愛知県 :西春店、蟹江店、春日井19号店、岡崎大樹寺店、豊川店、
     長久手店、守山大森インター店、大口41号店、鳴海店、

     FC新瑞橋店、刈谷1号店
岐阜県 :大垣258号店、多治見店、FC西岐阜店
三重県 :桑名店、鈴鹿白子23号店
大阪府 :四條畷店、摂津店、松原天美店

     FC堺浜寺26号店、FC津守店、FC東大阪308号店、
奈良県 :FC天理店

京都府 :京都久世171号店、京都八幡1号店

滋賀県 :大津1号店

石川県 :金沢鞍月店、白山福留8号店

富山県 :高岡8号店

総合リユースショップ良品買館

(直営8店舗)

大阪府 :茨木店、千里丘店、長吉長原店、アウトレット寝屋川店、

     東大阪店、松原店

兵庫県 :三田店

奈良県 :奈良押熊店

マイシュウサガール

(直営3店舗)

愛知県 :一宮店、みよし店、春日井店

おたから買取王国

(直営6店舗)

岐阜県 :イオンタウン本巣店、バロー土岐店

静岡県 :イオンタウン浜岡店、イオンタウン大須賀店、
     ザ・ビッグ湖西店

愛知県 :バロー城山店

WHY NOT

(直営2店舗)

愛知県 :栄店、緑店

 

 

※  事業系統図は、次のとおりです。


 

4 【関係会社の状況】

当社の関係会社は、子会社3社となっております。

(注)重要性が乏しいため、社数のみ記載しております。

 

 

5 【従業員の状況】

(1) 提出会社の状況

2025年2月28日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

181

377

388ヵ月

66ヵ月

4,314

 

(注) 1. 従業員数は就業人員数であります。

2. 当社は、総合リユース小売業単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。

3. 平均年間給与は、賞与、基準外賃金及び譲渡制限が解除された譲渡制限付株式報酬を含んでおります。なお、勤続期間が1年未満の従業員に関しては、計算対象に含まれておりません。

4. 従業員数欄の〔外書〕は、臨時従業員の年間平均雇用人員(1日8時間換算)であります。

5.前事業年度末に比べ従業員数が47名、臨時従業員数が56名増加しておりますが、これは事業譲受、新規出店及び店舗繁忙による増員であります。

 

 

(2) 労働組合の状況

当社には労働組合はありませんが、労使関係は円満に推移しております。

 

(3) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

当事業年度

管理職に占める

女性労働者

の割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業取得率

(%)

(注2)

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注1、3)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

11.5

0.0

85.1

86.4

99.6

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3.「労働者の男女の賃金の差異」について、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しております。

4.労働者の人員数について、時給制労働者は労働時間を基に換算し算出しております。