文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)当社グループの経営方針
当社グループは、『私たちは、あらゆる人々に感動と喜び溢れる快適空間を提供し、社会に貢献いたします』を経営理念としております。また、当社グループの強みを活かし、「快適空間をプロデュースする最強のプロ集団によるオンリーワングループ企業となる」をビジョンと定め、その実現を目指してまいります。
(2)経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループは、2026年2月期を初年度とする第5次中期経営計画を策定いたしました。
中期経営計画の最終年度である2028年2月期(第18期)は、売上高20,000百万円、営業利益1,000百万円、営業利益率5%以上を目標に設定すると共に、ROE13%以上、PBR1.5倍以上を指標に資本コストと株価を意識した経営を進め、達成に向け取り組んでまいります。
中期経営計画の数値目標 (単位:百万円)
(3)経営環境及び中長期的な経営戦略と対処すべき課題
当社グループを取り巻く経営環境は、引き続き設備投資需要が堅調に推移するものと予想されます。一方で、不安定な国際状況による原材料の調達などの影響や人員不足への対応、時間外労働上限規制への対応が課題となり、先行き不透明感を残しております。2026年2月期を初年度とする第5次中期経営計画では、「持続的な利益成長による企業価値向上を目指し、新たな成長ステージへの基盤を構築する」を基本方針と定め、2030年の大阪IR開業を展望し「NEXT STAGE 2030」をスローガンに、時代の変革に挑み続けて持続的成長を実現してまいります。そのための施策として①新たな成長基盤の構築、②更なる収益性の向上、③ESGの推進の3つの重点戦略を掲げ、中期経営計画の最終年度目標の達成に向けて取り組み、当社グループの成長を実現してまいります。
重点戦略
また、当社グループは、コーポレート・ガバナンス(以下、CGという。)を企業行動の最重要課題として位置付け、CGコードへの対応を進めており、CG報告書への記載の充実やCG基本方針の適宜見直しを図り、ガバナンス体制をより一層強化いたします。加えて、内部統制機能の充実を目指し、内部統制システム、リスク管理体制、コンプライアンス推進体制の見直しと強化を図り、企業価値の向上と当社への投資魅力を高め、中長期的に保有していただける株主様を増やし、あらゆるステークホルダーから信頼され社会に貢献できるグループ経営を追求してまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、コーポレートガバナンス・コードへの対応を重要課題と位置付け、サステナビリティへの課題に対する取り組みとして「サステナビリティ基本方針」を定めております。
また、当社グループは、全従業員の意識改革と具体的な取り組みの推進を徹底すると共に、社内取締役(監査等委員である取締役を除く)で構成される常務会で検討し、適宜取締役会に進捗状況などを報告しております。
当社グループは、中期経営計画(2026年2月期~2028年2月期)の重要戦略である「ESGの推進」では、事業価値向上に向けた取り組むべきマテリアリティ(重要課題)として以下の取り組みを進めてまいります。
① サステナビリティに関する戦略
当社グループは、環境保護のために、関係法令及び各種規制を遵守するだけではなく、積極的かつ自主的な取組みを検討・実行するよう努め、環境保護に対する意識が高く、公私共に省資源・省エネルギーに努める人材の育成を進めております。また、当社グループは、資材調達から製造・流通・使用・リサイクル・廃棄まで、商品のライフサイクル全般にわたり環境への影響を考慮し事業活動を行っております。今後は気候変動などの環境変化が当社グループの業績に与える影響について検討やサステナビリティに関する取り組みに沿った情報開示を行うと共に、社員教育を進めてまいります。
当社グループは、省エネ、環境保護商材である「アトラスボード※(特許取得済)」の開発、施工を進めると共に、LGS(軽量鉄骨下地)端材の有効活用などによる環境負荷低減策への取り組みと、温室効果ガス(GHG)の排出量の算定及び削減に取り組んでおります。
※「アトラスボード(リサイクル紙とアルミ箔のハイブリッドボード)」は、当社の子会社である㈱日商
インターライフ(本社:東京都荒川区)と山田ダンボール㈱(本社:東京都中央区)が共同で開発を進め
て来た商材。曲面加工や高度なデザインに対応できるだけでなく、リサイクル紙を用いた商材であり使用
後にケミカルリサイクルが可能。また、従来の石膏ボードと比べ重さが七分の一と軽く作業面、安全面で
人的負担を軽減できる商材。
② 人的資本に関する戦略
当社グループでは、グループ経営理念を理解し、グループが目指すゴールを達成するため、自己の担当業務に全力を尽くし、社員一人ひとりの創造性とチャレンジ精神や限りない可能性を最大限発揮できる企業文化を育み成長してまいります。
・教育方針
・人材育成目的
当社グループは、各社の特徴を活かした事業展開を行うことが時代の変化への対応やサステナブルな企業環境を構築することにつながると考えております。そのためには、多様な視点を持つ人材が必要であると考え、社員一人ひとりが成長を実感できる働きやすい社内環境を整備する必要があると考えます。
人材不足への対応として多様性の観点を鑑み女性管理職の登用や、通常の定期新卒採用に加え中途及び外国人採用を進めるなど、雇用促進を図ってまいります。
2025年2月末現在、女性管理職は7名、中途採用者の管理職は85名、また、5名の外国籍の従業員が当社グループの一員として在籍しており、今後も人材の多様性確保に向けた採用を進めてまいります。また、現在制定済みの各社の規程類(休暇、テレワークに関するもの等)を適宜見直し、社員一人ひとりが働きやすい環境を創出し、今後も効果的な施策を継続して検討することで社内環境を整備すると共に、年1回のエンゲージメントサーベイを実施し、その結果のフィードバックと対応を進め、働きやすい社内環境を整備してまいります。
当社グループは、気候変動を含む社会的なリスクについて、事業遂行上想定される影響度や可能性を考慮のうえ、リスクの洗い出し、BCP(事業継続計画)の策定を含めて必要な対策について検討を行っております。
当社グループの事業は、工事会社中心であり気候変動がもたらす将来的な影響は僅少であると認識しておりますが、温室効果ガスの排出量削減の取り組みと併せ、今後の気候変動が当社グループの事業に対して与えるリスクについては、取締役会において慎重に検討してまいります。
① サステナビリティに関する指標及び目標
当社グループは、カーボンニュートラル(脱炭素)サーキュラー・エコノミー(資源循環型社会)の実現に向け、以下のような指標を設定し管理いたします。
当社グループは、温室効果ガス(以下、GHGという。)の排出量Scope1、Scope2をGHGプロトコルのスタンダードに基づいて算定し、GHGの排出量削減にできる取組みを継続して社内環境の整備に努めてまいります。なお、当社グループは2025年2月期は社内運送体制の内製化等により、GHGの排出量が増加しましたが、引き続き今後GHGの排出量の削減を目標に取り組んでまいります。一方、省エネ、環境保護商材の開発、施工、資材のリサイクル、リユースに積極的に取り組み環境への対応を進めております。
当社グループの実績
(注) Scope1:敷地内での燃料使用など事業者自らによる温室効果ガスの直接的な排出
Scope2:他から供給された電気、ガス、熱・蒸気の使用に伴う温室効果ガスの間接
的な排出
② 人的資本に関する指標及び目標
各課題を解決するためには、多様な視点を持つ人材の育成と社員一人ひとりが成長を実感できる働きやすい社内環境を整備する必要があると考え、エンゲージメントの向上と人材の採用・育成・定着の仕組みづくりを図ってまいります。また、社員一人ひとりの創造性とチャレンジ精神や限りない可能性を最大限発揮できる企業文化を作り上げるための指標として「管理職に占める女性労働者の割合」「男性の育児休業取得率」「男女の賃金格差」「エンゲージメントサーベイ結果満足度」「有給休暇取得率」を指標としており、前年の実績値を上回ることを目標に今後も継続して効果的な施策を検討し社内環境の整備に努めてまいります。
当社グループの実績
※エンゲージメントサーベイスコアについては、2025年2月期から実施したため2024年2月
期の実績はありません。
(ご参考)
※従業員数及び採用者数は、臨時雇用者数(パートタイマー、人材派遣会社からの派遣社員を
含む。)を除く。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2025年5月28日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 売上高について
当社グループは、国内で展開する工事会社の売上高比率が極めて高く、国内の景気の悪化による取引先の新規出店や設備投資の減少、さらには、国際紛争など地政学的なリスク事象の発生に起因する原材料費の高騰の影響などにより、新たな受注機会が大きく減少した場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 法的規制等について
当社グループは、建設業法、建築基準法、建築士法、消防法等の建設関連の法的規制や、個人情報保護法、宅地建物取引業法などの法的規制を受けております。これら、法的規制の遵守はもとより、公正公平な企業活動の実践のため、当社グループでは独自のグループCSR憲章、行動規範を定めております。しかしながら、これら法的規制や公正公平な企業活動を役職員が遵守できなかった場合、営業停止等の制限がなされて、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 施工物件の品質・安全性及び事故について
当社グループは、施工物件の品質や安全性に十分配慮しておりますが、施工した内容の不備・欠陥等、重大な瑕疵や瑕疵を原因とする重責な事故が発生した場合、また、工事作業中における重大な労働災害事故等が発生した場合、損害賠償等により経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 保有資産の価格変動について
投資有価証券等の保有資産の時価が著しく下落した場合には、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5) М&A及び新規事業開拓について
当社グループは、M&Aによる事業拡大を成長戦略の重要課題としており、M&Aに伴う多額の資金が必要となる場合、また、M&Aにより子会社化等を実施した後の事業計画の進捗遅延などにより減損損失が発生した場合には当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、事業領域の拡大を目指し、新規事業開拓を進める場合がありますが、コストが増大するなど不確定要因があることから、当初の想定と比べ収益の獲得が出来なかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 新型感染症、災害について
当社グループは、感染防止策の徹底や在宅勤務を可能にする規程を導入し、感染機会の抑制策を講じております。また、安否確認システムを導入し災害時における従業員の安否を確認できる仕組みを整えております。しかしながら、想定を超える感染症の拡大や流行、また大規模な自然災害等が発生し事業活動の停止や生活様式に変化をもたらすような事態が発生した場合は、当社グループの業績及び事業活動の継続に影響を及ぼす可能性があります。
(7)資金調達環境について
当社グループは、営業活動によるキャッシュ・フロー、銀行等の金融機関からの借入及び資本市場からの資金調達により、当社グループの事業活動やその他の流動資金の需要を充足できると考えています。しかしながら、国内外の経済が悪化した場合には、当社グループの営業活動によるキャッシュ・フロー、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8)情報の取り扱いについて
当社グループは、事業上の機密情報や個人情報などの重要情報を保有しており、当社グループの情報セキュリティ基本理念の他、情報セキュリティ基本方針、管理ポリシーに沿った対応に努めております。しかしながら、重要情報の適正な取り扱いを欠いた場合、当社グループに対する信用や信頼を損ねるだけでなく、事業活動の継続に影響を及ぼす可能性があります。
(9)サイバーセキュリティについて
当社グループは、情報ネットワークは欠くことのできないものと考えており、その構築・運用に当たっては十分なセキュリティの確保に努めております。しかしながら、不正侵入、情報の改ざん・盗用・破壊、システムの利用妨害などにより、業務の停滞が生じた場合や高度化を続けるサイバー攻撃によって事業の停止が余儀なくされた場合、あるいは故意・過失を問わず機密情報が社外に流出した場合等には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(10)人的資本について
当社グループは、ステークホルダーとより良い関係を築くことで、健全な経営の実現と社会的な責任を果せるものと考えております。そのために従業員の労務環境の整備やワークライフインテグレーションなど「働き方」の改善に努めております。しかしながら、ハラスメント等労務環境の健全性が損なわれた場合や、過重労働などの対策を怠った場合には重大な労働災害の発生や離職率の増加だけでなく、人材の確保への影響も出ることから、当社グループの成長に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2024年3月1日~2025年2月28日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の拡大、企業の設備投資の増加もあり、緩やかに回復基調で推移いたしましたが、地政学的リスクに伴う原材料及び燃料価格の高止まりなどにより、依然として先行きが不透明な状況が続いております。
当社グループは、第4次中期経営計画において「新たなイノベーションでビジネスモデルを進化更新させて、次の成長に繋げるポジションを獲得する」を基本方針とし、中期経営計画の推進タイトルを「Ex Position(エクスポジション)」と定め、3つの重点施策である①新たな成長の実現(Engine)、②グループの生産性の向上(Efficiency)、③社会的要請への対応(ESG)への対応を進めてまいりました。2025年2月期は、中期経営計画の最終年度の方針「Action For The Future」に基づき、①資本コストと株価を意識した経営の推進、②収益力の強化、③M&Aを含めた新たな事業の開発を重点課題として、工事会社主体の体制で次の成長に繋げるポジションの獲得に向け取り組んでまいりました。特に内装工事事業及び音響・照明設備事業の主力事業において、大阪・関西万博関連工事や再開発に伴う大型案件の完工などが進み、売上高、利益ともに前年同期を大幅に上回りました。
この結果、当連結会計年度の売上高は16,940百万円(前年同期比34.2%増)、営業利益は875百万円(前年同期比223.7%増)、経常利益は875百万円(前年同期比256.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は705百万円(前年同期比83.2%増)となりました。
第4次中期経営計画の経営指標の推移(連結) (単位:百万円)
事業別の営業概況は次のとおりであります。
前連結会計年度において、2023年11月30日付で当社の連結子会社であった㈱アヴァンセ・アジルの全株式を譲渡したため連結の範囲から除外しております。これに伴い、前第4四半期連結会計期間より人材サービス事業を報告セグメントから除外しております。
(内装工事事業)
内装工事事業は、㈱日商インターライフが展開しており、主に下地工事などの請負いを主業務とする専業工事部門と、元請けを主業務とする商環境工事部門で構成しております。
専業工事部門は、受注案件の大型化や新規取引先からの受注拡大が進んだことに加え、大型案件を中心に利益率の改善が進み堅調に推移いたしました。商環境工事部門は、都市部の再開発案件や学校法人等の改修工事などの完工が進み堅調に推移いたしました。また、大阪・関西万博関連工事や大阪周辺地域の再開発に伴う工事の完工が進んだことなどから売上高及び利益面ともに前年同期を大きく上回る結果となりました。
この結果、売上高は9,728百万円(前年同期比53.6%増)、セグメント利益は529百万円(前年同期比278.8%増)となりました。
(音響・照明設備事業)
音響・照明設備事業は、㈱システムエンジニアリング、㈱サンケンシステムが展開しております。
㈱システムエンジニアリングは、大阪・関西万博関連工事の完工に加えホテル等の新規受注が進んだことなどにより、売上高及び利益面ともに前年同期を上回る結果となりました。今期の期初から取り込むことになった㈱サンケンシステムは、受注済案件の完工に加え新規受注も堅調に推移する結果となりました。
この結果、売上高は5,784百万円(前年同期比30.0%増)、セグメント利益は494百万円(前年同期比83.7%増)となりました。
(設備・メンテナンス事業)
設備・メンテナンス事業は、ファシリティーマネジメント㈱、玉紘工業㈱が展開しております。
ファシリティーマネジメント㈱及び玉紘工業㈱においては、新規案件の受注、協業による案件の受注、公共工事の完工などがあり売上高は前年同期を上回りました。しかしながら、玉紘工業㈱において一部工事の採算悪化により損失を計上することになりました。
この結果、売上高は1,427百万円(前年同期比23.8%増)、セグメント損失は8百万円(前年同期は41百万円の利益)となりました。
セグメント別の実績 (百万円)
(注)2023年2月期及び2024年2月期の売上高及びセグメント利益の合計には、通信・人材サービス事業、不動産事業、その他の売上高及びセグメント利益を含んでおりません。
工事会社主体の体制
また、当連結会計年度における財政状態の概況は次のとおりであります。
(資産)
当連結会計年度の資産合計は9,438百万円であり、前連結会計年度に比べ1,302百万円増加いたしました。
これは現金及び預金が93百万円、受取手形、完成工事未収入金及び契約資産等が181百万円、電子記録債権が572百万円、未成工事支出金が338百万円増加したことなどによるものであります。
(負債)
当連結会計年度の負債合計は5,223百万円であり、前連結会計年度に比べ725百万円増加いたしました。
これは工事未払金が147百万円、短期借入金が200百万円、未払法人税等が107百万円、契約負債が231百万円、賞与引当金が133百万円増加した一方、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が240百万円減少したことなどによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度の純資産合計は4,214百万円であり、前連結会計年度に比べ577百万円増加いたしました。
これは親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が705百万円増加した一方、配当金の支払いにより利益剰余金が130百万円減少したことなどによるものであります。なお、自己株式543百万円の消却により、利益剰余金が529百万円、資本剰余金が13百万円の減少を含んでおります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ137百万円増加し、当連結会計年度末には1,492百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は484百万円(前年同期622百万円の使用)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益が852百万円、減価償却費が79百万円、株式給付引当金の増加額が31百万円、賞与引当金の増加額が133百万円、のれん償却額が34百万円、仕入債務の増加額が93百万円、契約負債の増加額が231百万円、未払金の増加額が86百万円あった一方、売上債権及び契約資産の増加額が753百万円、棚卸資産の増加額が342百万円あったことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は150百万円(前年同期57百万円の使用)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出が79百万円、無形固定資産の取得による支出が25百万円、貸付による支出が30百万円あったことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は196百万円(前年同期261百万円の獲得)となりました。
これは主に、長期借入金の返済による支出が純額で240百万円、配当金の支払額が130百万円、短期借入金による収入が純額で200百万円あったことなどによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は販売価格によっております。
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
① 経営成績の分析
当連結会計年度は、2023年2月期を初年度とする中期経営計画の推進タイトル「Ex Position(エクスポジション)」の下、3つの重点施策である①新たな成長の実現(Engine)、②グループの生産性向上(Efficiency)、③社会的要請への対応(ESG)への対応を進めてまいりました。中期経営計画の3年目となる2025年2月期の経営目標を連結業績において、売上高15,500百万円、営業利益600百万円、営業利益率3.87%を目標に取り組み、個人消費やインバウンド需要の増加や増加する設備投資需要などに支えられ、景気は緩やかな回復基調で推移したこともあり、売上高16,940百万円、営業利益875百万円、営業利益率5.16%の結果となりました。また、中期経営計画の3年目の重点課題として資本コストと株価を意識した経営の推進、収益力の強化、M&Aを含めた新たな事業の開発を重点課題として、工事会社主体の体制で次の成長に繋げるポジションの獲得に向け取り組み、当社グループは、当社及び㈱日商インターライフ(内装工事事業)、㈱システムエンジニアリング、㈱サンケンシステム(音響・照明設備事業)、ファシリティーマネジメント㈱、玉紘工業㈱(設備・メンテナンス事業)の3事業6社体制となりました。
売上高等の詳細な状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」の欄に記載のとおりであります。
重点施策の取り組み
なお、当社グループは、2026年2月期を初年度とする中期経営計画を策定しており、2026年2月期(第16期)の連結業績の見通しは、売上高16,500百万円(当期比2.6%減)、営業利益800百万円(当期比8.6%減)、経常利益790百万円(当期比9.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益600百万円(当期比14.9%減)を見込んでおります。
詳細につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標 (3)経営環境及び中長期的な会社の経営戦略」の欄に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」の欄に記載のとおりであります。
当社グループは、事業の特性から通常は多額の設備投資等を必要とせず、当社グループの資金需要は、主に運転資金に係るものであります。この運転資金は、主に工事を遂行するための外注費、経費の支払い並びに販売費及び一般管理費等の営業費用の支払いに要するものであります。
現状、これらの資金需要につきましては、当社グループ各社の余剰資金を当社へ集中し、一元管理を行うため「グループファイナンス」を導入し資金の効率化を図っております。また、必要に応じて金融機関からの借入を行う等、柔軟に対応することとしております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたって、連結貸借対照表上の資産、負債の計上額及び連結損益計算書上の収益、費用の計上に影響を与える会計上の見積りを行う必要があります。
当該見積りは、その時点の状況として適切であると考えられる様々な仮定に基づいて行っております。しかしながら、事業環境等に変化がある場合には、当該見積りと将来の実績が異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(連結子会社株式の譲渡)
当社は、2025年3月25日開催の取締役会において、当社の連結子会社であるファシリティーマネジメント㈱が保有する玉紘工業㈱の全株式を譲渡することを決議いたしました。
詳細は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」の(重要な後発事象)をご参照ください。
(連結子会社間の合併)
当社は、2025年3月25日開催の取締役会において、経営資源の集中、人材の共有化による業務の効率化、事業環境の変化などへの対応を図る目的として、内装工事事業に属している連結子会社の㈱日商インターライフと設備・メンテナンス事業に属しているファシリティーマネジメント㈱を合併(2025年6月1日予定)することを決議し、2025年3月25日付で合併契約を締結いたしました。
詳細は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」の(重要な後発事象)をご参照ください。
該当事項はありません。