1【提出理由】

 

株式会社リンクアンドモチベーション(以下「当社」又は「LMI」といいます。)は、2025年5月22日開催の取締役会において、Unipos株式会社(以下「Unipos」といい、Uniposと当社を総称して「両社」といいます。)との間で、当社を株式交換完全親会社、Uniposを株式交換完全子会社とする株式交換(以下「本株式交換」といいます。)を行うことを決議し、同日付けで両社の間で株式交換契約(以下「本株式交換契約」といいます。)を締結いたしましたので、金融商品取引法第24条の5第4項及び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第6号の2の規定に基づき、本臨時報告書を提出するものであります。

 

2【報告内容】

 

Ⅰ 本株式交換に関する事項

(1) 本株式交換の相手会社についての事項

① 商号、本店の所在地、代表者の氏名、資本金の額、純資産の額、総資産の額及び事業の内容

商号

Unipos株式会社

本店の所在地

東京都港区虎ノ門三丁目1番1号

代表者の氏名

代表取締役社長 松島 稔

資本金の額

51百万円(2025年3月31日現在)

純資産の額

406百万円(2025年3月31日現在)

総資産の額

1,303百万円(2025年3月31日現在)

事業の内容

HR領域のソフトウェア「ピアボーナス®Unipos」の開発・提供および、組織風土改革のコンサルティング

 

② 最近3年間に終了した各事業年度の売上高、営業利益、経常利益及び純利益

(単位:百万円)

事業年度

2023年3月期

2024年3月期

2025年3月期

売上高

803

930

1,089

営業損失

△983

△510

△91

経常損失

△976

△502

△95

当期純損失

△913

△502

△94

 

③ 大株主の氏名又は名称及び発行済株式の総数に占める大株主の持株数の割合

(2024年9月30日現在)

大株主の氏名又は名称

発行済株式の総数に占める

大株主の持株数の割合(%)

田中弦

34.97

中村崇則

4.38

(株)CARTA HOLDINGS

4.25

Sansan(株)

2.82

上田八木短資(株)

2.51

(注)持株数の割合は、発行済株式総数から自己株式数を除いた株式数に対する所有株式数の割合です。

 

④ 提出会社との間の資本関係、人的関係及び取引関係

資本関係

該当事項はありません。

人的関係

該当事項はありません。

取引関係

該当事項はありません。

 

(2) 本株式交換の目的

LMIは、世界に先駆けて「モチベーション」にフォーカスした経営コンサルティング会社として、2000年3月に設立され、LMIグループは、本日現在、LMI及び子会社19社、持分法適用関連会社1社の合計21社により構成されております。基幹技術である「モチベーションエンジニアリング」を基盤に組織人事の全領域における課題解決を総合的に支援することで、多くの企業変革を実現してきました。2016年7月には、創業以来提供してきた組織診断サービスをクラウド化し、国内初の従業員エンゲージメント向上クラウドとして「モチベーションクラウド」の提供を開始しております。また、2007年12月には株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」といいます。)市場第二部に上場し、2008年12月には東京証券取引所市場第一部に指定変更を行い、2022年4月には東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所市場第一部からプライム市場に移行いたしました。

 

一方で、Uniposは2012年11月に、Uniposの実質的な存続会社であるFringe81株式会社(以下「旧Fringe81」といいます。)の経営陣によるMBOの受け皿会社として、Fringe81ホールディングス株式会社の商号で設立されました。その後、2013年3月に旧Fringe81の既存株主から発行済株式の72%を取得し子会社化した後、2013年7月に旧Fringe81を吸収合併し、同日に商号をFringe81ホールディングス株式会社からFringe81株式会社に変更いたしました。2017年6月には東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場、同月HR(人事)領域の新サービスとして「Unipos」の提供を開始し、成長事業の一つと位置付け育成に努めてまいりました。2021年10月には、事業の中心を祖業である広告事業から成長事業であるUnipos事業へ転換するという抜本的な構造改革を実施し、経営資源をUnipos事業へ集中するとともに、現商号に変更いたしました。2023年10月からは、エンタープライズ企業向けに人的資本経営コンサルティング等の提供も開始いたしました。
 

LMI及びUniposをとりまく事業環境としては、少子高齢化による労働力人口の縮小、産業のサービス化、及び働き手の価値観の多様化が進む中で、企業が「従業員や応募者から選ばれ続ける」ことの重要性と難易度はこれまで以上に高まっています。更に人工知能(AI)の急速な技術的発展は、働き手に求める技能を高度化させると同時に、生産性向上の必要性を一層高め、人材マネジメントの手法そのものの刷新を迫っています。また、2023年3月31日以降に終了する事業年度から義務化された人的資本情報の開示要請により、企業は人材への投資や従業員の愛着心・働きがい(エンゲージメント)の成果を数値で示すことが求められるようになりました。こうした環境下において、企業は既存従業員の能力を最大限に引き出す取り組みと、優秀な人材を呼び込み定着させる施策を両立させることが不可欠となっていることから、HRTech市場(注)は、今後益々の成長が期待できると考えております。その中でも、エンゲージメント市場は今後も成長が見込まれる一方で、人材採用・紹介や人材教育といった既存の人材関連市場に比べると現時点では相対的に市場規模が小さく、市場の拡大が見込まれる領域であるため、市場そのものを拡大・啓発する「市場創造活動」が事業成長の鍵となります。今後、市場拡大の機運が高まるにつれ、同領域に商機を見出した競合サービスの新規参入者との競争の激化が懸念されるため、より充実したサービスラインナップの確立と、強固な顧客基盤の構築・定着を早期に図る必要があると考えております。まずは、エンタープライズ企業を顧客ターゲットの中心として据え、より積極的なマーケティング投資による顧客の獲得と、そのような積極的な投資活動を実現するための安定した財務基盤の確立や、サービス拡充による顧客への付加価値の向上を速やかに実現することが必要であると認識しております。

(注)「HRTech」とはHR(Human Resource)とテクノロジーを組み合わせた概念で、人事業務にテクノロジーを活用することで、業務の効率化や高度化を実現する取組み全般を指します。

 

このような事業環境の下、LMIとUniposは、それぞれ積極的な事業領域の拡大と経営基盤の強化を進めていくにあたり、お互いがエンゲージメント市場に属する事業者同士であり、それぞれが主力の事業領域やサービス提供において培ってきたノウハウやネットワークその他の経営資源を相互に活用し、補完し合うことによって、各社単体での取組み以上に、エンゲージメント市場の更なる発展と両社の更なる中長期的な企業価値の発展を促進することができるものと考え、協議を進めてまいりました。

 

その結果、LMI及びUniposは、UniposをLMIの完全子会社とすることを目的とした一連の取引(以下「本取引」といいます。)により、各社の経営資源を相互に活用し、補完し合うことによって、以下のシナジー効果の実現が期待できるとの判断に至りました。
 

ⅰ.相互補完による既存事業の拡大

LMIは、従業員エンゲージメントの向上を支援する「モチベーションクラウド エンゲージメント」の診断結果に応じた変革サービスとして、組織人事の全領域におけるコンサルティング支援を行っています。加えて、組織風土の活性化を支援する「モチベーションクラウド シェアリング」や人材育成を支援する「モチベーションクラウド ロールディベロップメント」といった変革サービスのクラウド化も自社開発で進めてきましたが、圧倒的な競争優位性を確立するためには、クラウドにおける変革サービスのさらなる拡充が不可欠です。

本取引を通じて、「モチベーションクラウド エンゲージメント」を利用するクライアントにおいて、組織課題に対する解決策のひとつとしてUniposが提供するHR領域のソフトウェア「Unipos」や「組織インサイトサーベイ」を提供することが可能となります。例えば、企業内の組織風土・心理的安全性やコミュニケーションに課題があることが明らかになったLMIのクライアントに対して、変革の手段として「Unipos」を提供していきます。また、組織課題をより深く組織内で明確にしたいLMIのクライアントに対して、「組織インサイトサーベイ」を提供していきます。両社サービスの更なる付加価値の向上及び「Unipos」「組織インサイトサーベイ」の更なる利用層の拡大が実現できるため、両社の企業価値が向上すると考えております。
 

ⅱ.経営基盤の強化

企業の競争力の源泉である、人材(財)の活用・強化、パートナー・ネットワークの活用、財務基盤強化といった、両社が有する経営資源・ノウハウを結集し、経営の効率化を推進することができると考えております。加えて、両社は人的資本経営及び開示に関して高いブランドを有しているため、本取引により両社のブランド資産を融合し、認知度向上及びブランディングの価値向上とコスト削減を図ることで、持続的成長を支える強靭な経営基盤の構築を図ります。
 

ⅲ.管理体制の最適化及び積極的な投資の実行

本取引の完了後、両社の管理部門において重複する業務を見直し、最適な管理体制を構築することによって、コストの削減及び管理能力の向上を実現することができると考えております。また、本取引を通じて、Uniposが上場廃止となり、上場維持のための関連コストを削減することができれば、Uniposの財務基盤をより安定的なものとすることが可能となります。このような経営体制の最適化により管理コストを削減することができ、その分Uniposの中長期的な事業成長のための積極的な事業投資(顧客の更なる拡大のためのマーケティング投資、サービス拡充のための開発投資及び人的資本に対する投資など)を実現できると考えております。

 

LMI及びUniposは、両社間で更なる協議を進めた結果、上記の各シナジーを実現していくにあたり、LMIがUniposの株式の一部を取得し、Uniposが上場を維持したまま資本業務提携等の提携を行うといった方策も検討したものの、Uniposが上場を維持したままでは、上場企業として独立した事業運営が必要となることや、経営資源の相互活用において、有用性や取引としての客観的な公正性についてUniposの少数株主を含む各ステークホルダーの利益を考慮した慎重な検討を要する等、両社における少数株主の利益相反の可能性を考慮せざるを得ないと考えております。例えば、LMIとUniposにおいて、それぞれが保有するクライアント・ネットワークやパートナー・ネットワークをはじめとした経営資源の相互活用を企図しておりますが、利益の一部がLMI以外のステークホルダーに流出するといった観点から、LMIとしても、Uniposを含むLMIの企業価値向上を図るための機動的かつ効果的な施策を実行することに慎重にならざるを得ず、迅速かつ柔軟な意思決定を行う上での制約が存在する状況となることが想定されます。また、人材の相互活用等においても、LMIとUniposとの相互の独立性を保つ観点から情報の流用や漏洩が生じないようにしなればならないため、経理業務や人事業務などの管理業務を共有できなかったり、相互にノウハウの共有ができなかったりするなど、Uniposの少数株主の利益を慎重に配慮する必要があることで、迅速かつ柔軟な意思決定を行う上での制約が存在する状況となることや、結果としてシナジーの一つである管理コストの削減が図れない状況となることが想定されます。上記のような想定を踏まえると、Uniposが上場を維持したままでは、両社間での経営資源の相互活用に自ずと一定の限界が生じてしまうため、上記の各シナジーを最大限実現していくためには、本株式交換を含む本取引を通じてLMIがUniposを完全子会社化し、株主構成を実質的に一致させることで両社間の利害関係を完全に一致させ、両社がそれぞれの部分最適に陥らないような意思決定の体制を構築する必要があるとの共通認識に至りました。

 

その上で、上記の各シナジーの実現に向けて、両社が本取引を行うにあたっては、各社の事業の枠組みを保持しながら本取引後にシナジーを追求できる体制を構築することが望ましく、かかる観点からは両社の法人格の維持を前提とするスキームを採用することが適切であると考えられること、また、本株式交換の手法を用いることで、両社の株主の皆様に、(a)LMIの普通株式(以下「LMI株式」といいます。)の所有を通じて、本株式交換後に期待されるシナジー効果や、シナジー効果の発現によるLMIの事業発展・収益拡大と、その結果としてのLMI株式の株価上昇の利益等を享受する機会を提供することが可能となるとともに、(b)東京証券取引所プライム市場に上場するLMI株式は、市場で取引することで随時現金化することも可能であり、流動性を提供することも可能となること等、様々な点を勘案した結果、LMI及びUniposは、LMI株式を対価とする本株式交換の方法により本取引を実施することが最適であるとの判断に至りました。

なお、本取引の成立に伴い、2021年5月にSansan株式会社(以下「Sansan」といいます。)とUniposが締結した資本業務提携契約は解消されますが、上記に記載のとおり、LMIとのシナジー効果の実現を見込んでいることから、影響は軽微なものと考えております。

 

(3)本取引の一環としての本株式譲渡の概要

LMIは、本日開催の取締役会において、本取引の一環として、Sansanとの間で、SansanからSansanが保有するUniposのA種優先株式(以下「Unipos優先株式」といいます。)3,800株及びUnipos普通株式(以下「Unipos普通株式」といいます。)366,200株を譲り受ける旨の本株式譲渡契約(以下「本株式譲渡契約」といいます。また、SansanからSansanが保有するUnipos優先株式3,800株及びUnipos普通株式366,200株を譲り受ける取引を、以下「本株式譲渡」といいます。)を締結することを決議し、同契約を締結いたしました。本株式譲渡は本株式交換の効力発生前に実行することを予定しており、本株式交換は本株式譲渡の実行を条件として実行することとなります。

また、本株式譲渡は、①本株式交換契約に係る議案が、2025年6月27日開催予定の2025年3月期定時株主総会(以下「本定時株主総会」といいます。)及び普通株式に係る種類株主総会(以下「本普通株式種類株主総会(本株式交換)」といいます。)において承認されること、及び、②本定款変更(以下で定義します。)に係る議案が、本定時株主総会及びUnipos優先株式に係る種類株主総会(以下「本優先株式種類株主総会(本定款変更)」といいます。)において承認されること等を前提条件として、2025年7月1日に実行することを予定しております。なお、本株式譲渡契約に基づき、Sansanは、LMIとの間で本定時株主総会、本普通株式種類株主総会(本株式交換)及び本優先株式種類株主総会(本定款変更)において、本株式交換の承認議案及び本定款変更の承認議案に賛成の議決権を行使することを合意しております。

本株式譲渡の譲渡対価は総額2,028,014,300円(Unipos普通株式合計:32,958,000円、Unipos優先株式合計:1,995,056,300円)であり、Unipos優先株式に係る取得請求権が行使されUnipos普通株式に全て転換されたものとして計算した場合、本優先株式の転換による希薄化の影響を受けていない現時点のUnipos普通株式の算定基準日(2025年5月21日)の株価終値、算定基準日までの直近1ヶ月間、直近3ヶ月間及び直近6ヶ月間の終値単純平均値のいずれからも一定のディスカウントがされた条件となっており、算定基準日までの1ヶ月平均、3ヶ月平均及び6ヶ月間の終値単純平均値に対してプレミアムが付された本株式交換の方がUniposの株主にとって有利な取引条件となっているため、Sansanのみに有利な価格で売却の機会を与えるものではありません。

なお、本日時点においては、Unipos優先株式3,800株のうち、Sansanが1,900株を、株式会社日本政策投資銀行(以下「DBJ」といいます。)が残りの1,900株を保有しておりますが、Sansanは本株式譲渡の実行前に、DBJから、DBJが保有するUnipos優先株式1,900株を取得(以下「Unipos優先株式譲渡(DBJ)」といいます。)することを予定しております。また、本株式譲渡契約において、Unipos優先株式譲渡(DBJ)が適法かつ有効に実行されていることが、本株式譲渡のクロージングに向けたLMI及びSansanの義務履行の前提条件となっております。

なお、Uniposは、本取引に関して、本日開催の取締役会において、Unipos優先株式の内容の変更に係る定款の一部変更(以下「本定款変更」といいます。)について、本定時株主総会及び本優先株式種類株主総会(本定款変更)に付議することを決議しております。具体的には、Uniposは、Sansan及びLMIから、Unipos優先株式に、Unipos普通株式を対価とする取得請求権の定めが付されているため、Unipos優先株式譲渡(DBJ)及び本株式譲渡について金融商品取引法上の公開買付けの実施が必要となる可能性があるとして、これが不要であることを明確にすべく、当該取得請求権の定めを削除することについて要請を受けたことから、かかる要請を踏まえ、本株式譲渡を含む本取引を実施するため、本定款変更により、当該取得請求権の定めを削除することを予定しております。詳細については、Uniposが2025年5月22日付で公表した「定款一部変更に関するお知らせ」をご参照ください。

 

以上の本取引のストラクチャーを図で表示すると、大要以下のとおりとなります。

 

<本取引のストラクチャー図>

Ⅰ.本取引の実施前(現状)

本日時点においては、Unipos優先株式3,800株のうち、Sansanが1,900株を、DBJが残りの1,900株を保有しており、Unipos普通株式13,005,624株(2025年3月31日現在の発行済普通株式総数(13,017,800株)から、Uniposが2025年5月9日に公表した「2025年3月期 決算短信〔日本基準〕(非連結)」(以下「Unipos決算短信」といいます。)に記載された2025年3月31日現在のUniposが所有する自己株式数(12,176株)を控除した株式数)のうち、Sansanが366,200株を、残りの12,639,424株をその他株主が保有しております。

 

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Ⅱ.本優先株式譲渡(DBJ)

SansanはDBJから、DBJが保有するUnipos優先株式1,900株を取得し、その結果、Sansanは、Unipos優先株式の全てである3,800株と、Unipos普通株式366,200株を保有することとなります。

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Ⅲ.本株式譲渡

LMIは、SansanからUnipos優先株式3,800株及びUnipos普通株式366,200株を取得し、その結果、LMIは、Unipos優先株式の全てである3,800株と、Unipos普通株式366,200株を保有することとなります。

 

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Ⅳ.本株式交換

本株式交換により、その効力発生日である2025年8月1日(予定)をもって、LMIはUniposの完全親会社となります。

 

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(4) 本株式交換の方法、本株式交換に係る割当ての内容その他の株式交換契約の内容

① 本株式交換の方法

本株式交換は、LMIを株式交換完全親会社、Uniposを株式交換完全子会社とする株式交換です。なお、LMIについては、会社法第796条第2項本文の規定に基づく簡易株式交換の手続により、株主総会の承認を受けずに、Uniposについては、本定時株主総会及び本普通株式種類株主総会(本株式交換)において本株式交換契約の承認を受けた上で、2025年8月1日を本株式交換がその効力を生ずる日(以下「効力発生日」といいます。)として、本株式交換を行う予定です。

なお、本株式交換の効力発生日は、両社の合意により変更されることがあります。

 

② 本株式交換に係る割当ての内容

会社名

LMI

(株式交換完全親会社)

Unipos

(株式交換完全子会社)

本株式交換に係る

割当比率

0.35

本株式交換により

交付する株式数

LMI株式:4,423,798株(予定)

(注1)株式の割当比率

Unipos普通株式1株に対して、LMI株式0.35株を割当交付いたします。なお、上記表の本株式交換に係る割当比率(以下「本株式交換比率」といいます。)は、算定の基礎となる諸条件に重大な変更が生じた場合、両社で協議し合意の上、変更することがあります。

(注2)本株式交換により交付するLMI株式の数

本株式交換により交付される予定のLMI株式の数として、Unipos決算短信に記載された2025年3月31日現在の発行済普通株式総数(13,017,800株)から、Unipos決算短信に記載された2025年3月31日現在のUniposが所有する自己株式数(12,176株)及び本株式譲渡によりLMIがSansanから譲り受けるUnipos普通株式の数(366,200株)を控除した株式数(12,639,424株)に、本株式交換比率を乗じた数を記載しております。

LMIは、本株式交換に際して、LMIがUniposの発行済株式の全部を取得する時点の直前時(以下「基準時」といいます。)のUniposの株主の皆様に対して、その所有するUnipos普通株式に代えて、本株式交換比率に基づいて算出した数のLMI株式を割当交付いたします。ただし、Uniposが所有する自己株式、並びに、LMIが所有するUnipos普通株式及びUnipos優先株式に対しては、本株式交換に伴うLMI株式の割当は行いません。割当交付するLMI株式には、LMIが所有する自己株式(2,546,017株)と、新たに発行するLMI株式(1,877,781株)を使用する予定です。

なお、Uniposは、本株式交換の効力発生日の前日までに開催する取締役会の決議により、Uniposが基準時の直前の時点において所有している自己株式(本株式交換に際して会社法第785条第1項の規定に基づいて行使される株式買取請求に係る株式の買取りによってUniposが取得する自己株式を含みます。)の全部を、基準時の直前の時点をもって消却する予定です(そのため、Unipos決算短信に記載された、2025年3月31日現在のUniposが所有する自己株式数(12,176株)は、上記の本株式交換により交付する株式数の算出において、LMI株式を交付する対象から除外しております。)。

本株式交換により割当交付するLMI株式の総数については、Uniposの新株予約権の行使、及びUniposによる自己株式の取得・消却等の理由により、今後修正される可能性があります。

(注3)単元未満株式の取扱い

本株式交換により、1単元(100株)未満のLMI株式の割当てを受けるUniposの株主の皆様につきましては、その所有する単元未満株式を東京証券取引所その他の金融商品取引所において売却することはできません。そのような単元未満株式を所有することとなる株主の皆様は、会社法第192条第1項の規定に基づき、LMIに対し、自己の所有する単元未満株式を買い取ることを請求することが可能です。

(注4)1株に満たない端数の処理

本株式交換に伴い、LMI株式1株に満たない端数の割当交付を受けることとなるUniposの株主の皆様に対しては、会社法第234条その他の関連法令の規定に基づき、その端数の合計数(合計数に1株に満たない端数がある場合は、これを切り捨てるものとします。)に相当する数のLMI株式を売却し、かかる売却代金をその端数に応じて当該株主の皆様にお支払いいたします。

 

③ 本株式交換に伴う新株予約権及び新株予約権付社債に関する取扱い

Uniposが既に発行している、2016年9月2日開催のUniposの臨時株主総会、B種種類株主総会及びC種種類株主総会の決議に基づき発行された第3回新株予約権(残存する新株予約権の数:2,000個、目的株式数:Unipos普通株式8,000株)、並びに、2022年4月20日開催のUniposの定時取締役会の決議に基づき発行された第7回新株予約権(残存する新株予約権の数:917個、目的株式数:Unipos普通株式91,700株。以下、第3回新株予約権及び第7回新株予約権を総称して「本新株予約権」といいます。)については、それぞれUniposの業務委託先及び従業員を対象とするストック・オプションとして発行されたものであり、本定時株主総会及び本普通株式種類株主総会(本株式交換)において本株式交換に係る議案が承認された場合には、本新株予約権の行使条件を充足しなくなるとともに、本新株予約権の取得条項として定められた無償取得事由(Uniposが完全子会社となる株式交換について、法令上必要となる株主総会の承認決議が行われたとき)に該当することから、当該決議の日から本株式交換の効力発生日の前日までに、当該取得条項に基づき、Uniposが無償で取得し、消却する予定です。

また、Uniposは、新株予約権付社債を発行しておりません。

 

④ その他の株式交換契約の内容

当社とUniposの間で締結した本株式交換契約の内容は次のとおりです。

 

株式交換契約

 

株式会社リンクアンドモチベーション(以下「甲」という。)及びUnipos株式会社(以下「乙」という。)は、2025年5月22日(以下「本契約締結日」という。)、以下のとおり株式交換契約(以下「本契約」という。)を締結する。

 

第1条(本株式交換)

甲及び乙は、本契約の規定に従い、甲を株式交換完全親会社とし、乙を株式交換完全子会社とする株式交換(以下「本株式交換」という。)を行い、甲は、本株式交換により、乙の発行済普通株式(甲が有する乙の株式を除く。以下同じ。)の全部を取得する。

 

第2条(株式交換完全親会社及び株式交換完全子会社の商号及び住所)

甲及び乙の商号及び住所は、以下のとおりである。

甲(株式交換完全親会社)

商号:株式会社リンクアンドモチベーション

住所:東京都中央区銀座四丁目12番15号 歌舞伎座タワー

乙(株式交換完全子会社)

商号:Unipos株式会社

住所:東京都渋谷区桜丘町1番1号渋谷サクラステージ

 

第3条(本株式交換に際して交付する株式及びその割当て)

1. 甲は、本株式交換に際して、本株式交換により甲が乙の発行済株式の全部を取得する時点の直前時(以下「基準時」という。)における乙の株主(第9条に基づく乙の自己株式の消却後の株主をいうものとし、甲を除く。以下本条において同じ。)に対して、乙の株式に代わり、その有する乙の普通株式の数の合計に0.35を乗じて得た数の甲の普通株式を交付する。

2. 甲は、本株式交換に際して、基準時における乙の株主に対して、その有する乙の普通株式1株当たり、甲の普通株式0.35株の割合(以下「本株式交換比率」という。)をもって、甲の普通株式を割り当てる。

3. 前二項の規定に従い甲が乙の株主に対して割り当てるべき甲の普通株式の数に1株に満たない端数がある場合には、甲は会社法第234条その他の関連法令の規定に従い処理する。

 

第4条(甲の資本金及び準備金の額)

本株式交換により増加すべき甲の資本金及び準備金の額は以下のとおりとする。

(1) 資本金の額    0円

(2) 資本準備金の額  会社計算規則第39条に従い甲が別途定める額

(3) 利益準備金の額  0円

 

第5条(本効力発生日)

本株式交換がその効力を生ずる日(以下「本効力発生日」という。)は、2025年8月1日とする。但し、本株式交換の手続の進行上の必要性その他の事由により必要な場合には、甲及び乙は協議し合意の上、これを変更することができる。

 

第6条(株主総会の承認)

1. 甲は、会社法第796条第2項本文の規定により、本契約につき株主総会の承認を受けない。但し、同条第3項の規定により、本契約につき株主総会の承認が必要となった場合、甲は、本効力発生日の前日までに、本契約につき株主総会の承認を求める。

2. 乙は、本効力発生日の前日までに、本契約の承認及び本株式交換に必要なその他の事項に関する株主総会及び普通株式に係る種類株主総会の決議による承認を求める。

 

第7条(事業の運営等)

1. 甲及び乙は、本契約締結日から本効力発生日までの間、それぞれ善良な管理者の注意をもって自らの業務の遂行並びに財産の管理及び運営を行うものとする。

2. 甲及び乙は、本契約締結日から本効力発生日までの間、本契約において別途定める場合を除き、自らをして、本株式交換の実行又は本株式交換比率に重大な影響を及ぼす具体的なおそれのある行為を行い又は行わせる場合は、事前に相手方当事者と協議し、書面合意の上、これを行い又は行わせるものとする。

 

第8条(剰余金の配当)

1. 甲は、①2025年3月31日の最終の株主名簿に記載又は記録された株主又は登録株式質権者に対して、1株当たり3.90円を限度として、②2025年6月30日の最終の株主名簿に記載又は記録された株主又は登録株式質権者に対して、1株当たり3.90円を限度として、③2025年9月30日の最終の株主名簿に記載又は記録された株主又は登録株式質権者に対して、1株当たり3.90円を限度として、剰余金の配当を行うことができる。

2. 甲及び乙は、前項に定めるものを除き、本契約締結日以降、本効力発生日以前の日を基準日とする剰余金の配当の決議を行ってはならない。

 

第9条(自己株式の消却)

乙は、本効力発生日の前日までに開催される取締役会の決議により、基準時において保有する自己株式(本株式交換に際して行使される会社法第785条第1項に定める反対株主の株式買取請求に応じて取得する自己株式を含む。)の全部につき基準時をもって消却するものとする。

 

第10条(本新株予約権の処理)

乙は、本契約の承認に係る乙の株主総会決議が可決された場合、当該決議日後速やかに(遅くとも2週間以内に)、乙が発行している、2016年9月2日開催の乙の臨時株主総会の決議並びに乙のB種種類株主総会及びC種種類株主総会の決議に基づき発行された第3回新株予約権、及び2022年4月20日開催の乙の定時取締役会の決議に基づき発行された第7回新株予約権(以下「本新株予約権」と総称する。)のうち、基準時において残存している全てについて、本契約の承認に係る乙の株主総会決議が行われたことを取得事由として、本新株予約権の取得条項に基づいて無償取得(以下「本新株予約権無償取得」という。)する旨の取締役会決議を行うとともに、基準時をもって本新株予約権無償取得を行う。

 

第11条(本株式交換の条件変更等)

本契約締結日以降、本効力発生日に至るまでの間において、本株式交換の実行に重大な支障となる事態が生じ又は明らかとなった場合その他本契約の目的の達成が困難となった場合には、甲及び乙は、協議し合意の上、本株式交換の条件その他の本契約の内容を変更し、若しくは本株式交換を中止し、又は本契約を解除することができる。

 

第12条(本契約の効力)

本契約は、以下の場合には、その効力を失う。

(1) 本効力発生日の前日までに、乙の株主総会及び普通株式に係る種類株主総会において、本契約の承認が得られない場合

(2) 甲において、会社法第796条第3項の規定により本契約に関して株主総会の承認が必要となったにもかかわらず、本効力発生日の前日までに甲の株主総会において本契約の承認が得られない場合

(3) 本効力発生日の前日までに、①乙の発行するA種優先株式(以下「本優先株式」という。)に係る普通株式を対価とする取得請求権を削除する旨の定款変更につき、乙の株主総会及び本優先株式に係る種類株主総会の承認が得られない場合、又は②上記定款変更の効力が生じていない場合

(4) 甲の責めに帰すべき事由がないにもかかわらず、本効力発生日の前日までに、甲が本優先株式の全て(3,800株)を取得していない場合(なお、甲は、甲が本優先株式の全てを取得できないおそれを具体的に認識した場合には直ちに乙に通知し、乙の要請に応じて説明するものとする。)

(5) ①本効力発生日の前日までに、第10条に基づく本新株予約権無償取得に係る乙の取締役会決議が行われなかった場合、又は②本新株予約権無償取得が基準時において実行されなかった場合

(6) 前条に基づき本契約が解除された場合

 

第13条(準拠法及び管轄)

(1) 本契約は、日本法に準拠し、かつ同法に従い解釈されるものとする。

(2) 甲及び乙は、本契約に関する一切の紛争について、東京地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。

 

第14条(誠実協議)

甲及び乙は、本契約に定めのない事項については、本契約の趣旨に従い、誠実に協議の上これを決するものとする。

 

上記合意の成立を証するため、本書2通を作成し、各当事者記名押印の上、各自1通を保有する。

 

2025年5月22日

 

甲 東京都中央区銀座四丁目12番15号 歌舞伎座タワー

株式会社リンクアンドモチベーション

代表取締役会長 小笹 芳央

 

乙 東京都渋谷区桜丘町1番1号渋谷サクラステージ

Unipos株式会社

代表取締役社長 松島 稔

 

 

(5) 本株式交換に係る割当ての内容の算定根拠

 割当ての内容の根拠及び理由

LMIは、2024年12月上旬に、本取引を通じてUniposの株主をLMIのみとするUniposの完全子会社化を実施することが最善と判断いたしました。そして、上記「(2)本株式交換の目的」に記載のメリット及びシナジーの創出を目指し、Uniposに対し、2025年1月31日に「貴社の完全子会社化に関する初期的なご提案」(以下「一次意向表明書」といいます。)を提出し、Uniposに対して、本取引の実施に向けた検討・協議を開始したい旨の意向を伝えました。これを受け、Uniposからは、かかる要請に応じる旨の意向が示されたことから、両社間での協議・検討を開始するに至りました。

その後、LMIは、2025年3月下旬から同年5月上旬まで、Uniposは2025年4月上旬から同年5月上旬まで、相互にデュー・ディリジェンスを行いました。

また、LMIは、かかるデュー・ディリジェンスの開始と並行して、Uniposの完全子会社化のスキームについて検討を進めました。当初、LMIは、Uniposの完全子会社化の方法として、Unipos優先株式を取得するための公開買付けと株式交換を組み合わせたスキームを検討しており、2025年3月12日、LMIは、Uniposに対し、当該スキームにより、Uniposを完全子会社化することを提案いたしました。具体的には、SansanがDBJから、Unipos優先株式譲渡(DBJ)によりDBJが保有するUnipos優先株式1,900株を取得した上で、LMIがSansanの保有する全てのUnipos優先株式及びUnipos普通株式を公開買付けの手法により一定のディスカウントを行った価格で取得し、最終的にLMIが、Uniposを株式交換の手法により完全子会社化する方法を提案いたしました。しかし、当該スキームの実施について、金融庁への事前相談及び法令照会を実施したところ、Unipos優先株式にUnipos普通株式を対価とする取得請求権の定めが付されていると、Unipos優先株式譲渡(DBJ)及び本株式譲渡の双方について金融商品取引法上の公開買付けの実施が必要となる可能性があるとのことであったため、これが不要であることを明確にした上で、Unipos優先株式譲渡(DBJ)及び本株式譲渡を実施する必要があるとして、LMI及びSansanは、当該取得請求権の定めを削除することをUniposに要請いたしました。当該取得請求権の定めを削除することで、Unipos優先株式譲渡(DBJ)及び本株式譲渡のいずれについても公開買付けの実施が不要となることから、Unipos優先株式及びUnipos普通株式を取得するための公開買付けは行わず、Sansanから公開買付けの方法によらない相対取引によりこれらを取得することとしております。また、LMI及びUniposによる相互へのデュー・ディリジェンスの結果等を踏まえて、真摯に協議・交渉を重ねた結果、LMI及びUniposは、本株式交換を用いた本取引によって、LMIがUniposを完全子会社化及び非公開化することが、LMI及びUniposの企業価値向上にとって最善の判断であると考えるに至りました。

また、LMI及びUniposは、上記「(4)本株式交換の方法、本株式交換に係る割当ての内容その他の株式交換契約の内容」の「② 本株式交換に係る割当ての内容」に記載の本株式交換比率の公正性・妥当性を担保するため、それぞれ個別に、LMI、Sansan及びUniposから独立した第三者算定機関に株式交換比率の算定を依頼すること、並びに、LMI、Sansan及びUniposから独立したリーガル・アドバイザーから法的助言を受けることといたしました。そして、LMIは、山田コンサルティンググループ株式会社(以下「山田コンサル」といいます。)をファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として、TMI総合法律事務所(以下「TMI」といいます。)をリーガル・アドバイザーとして、それぞれ選定し、Uniposは、株式会社AGSコンサルティング(以下「AGSコンサルティング」といいます。)をファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として、アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業(以下「アンダーソン・毛利・友常法律事務所」といいます。)をリーガル・アドバイザーとして、それぞれ選定いたしました。

LMI及びUniposは、それぞれ、自らが選定した第三者算定機関による株式交換比率の算定結果や、リーガル・アドバイザーからの助言を参考に、相手方に対して実施したデュー・ディリジェンスの結果等をも踏まえて慎重に検討し、それぞれの財務の状況、資産の状況、将来の見通し等の要因を総合的に勘案した上で、LMI及びUniposの間で、本株式交換比率について慎重に協議・交渉を重ねてまいりました。

そして、LMIにおいては、下記「④公正性を担保するための措置(利益相反を回避するための措置)」に記載のとおり、第三者算定機関である山田コンサルから取得した株式交換比率に関する算定書、リーガル・アドバイザーであるTMIからの助言及びLMIがUniposに対して実施したデュー・ディリジェンスの結果等を踏まえて、慎重に協議・検討した結果、本株式交換比率は妥当であり、LMIの株主の皆様の利益に資すると判断いたしました。

また、Uniposにおいては、下記「④公正性を担保するための措置(利益相反を回避するための措置)」に記載のとおり、第三者算定機関であるAGSコンサルティングから取得した株式交換比率に関する算定書、リーガル・アドバイザーであるアンダーソン・毛利・友常法律事務所からの助言、UniposがLMIに対して実施したデュー・ディリジェンスの結果、並びにLMI、Sansan及びUniposとの間で利害関係を有しない独立した委員から構成される特別委員会(詳細については、下記「④公正性を担保するための措置(利益相反を回避するための措置)」の「ⅲ 特別委員会の設置及び答申書の取得」に記載のとおりです。以下「本特別委員会」といいます。)から受領した答申書等を踏まえ、慎重に協議・検討いたしました。その結果、Uniposは、AGSコンサルティングから取得した株式交換比率算定書における算定結果のレンジの中央値を超える水準であることから、本株式交換比率は妥当であり、Uniposの少数株主の皆様の利益に資すると判断いたしました。

このように、LMI及びUniposは、本株式交換比率はLMI及びUniposのそれぞれの株主の皆様の利益に資するものであるとの判断に至ったため、それぞれ本日開催の取締役会において、本株式交換比率により本株式交換を行うことを決定いたしました。

なお、本株式交換比率は、算定の根拠となる諸条件に重大な変更が生じた場合、LMIとUniposが協議した上で、合意により変更されることがあります。(ただし、本株式譲渡の譲渡対価よりも不利な条件とならない株式交換比率を設定いたします。)。

 

② 算定に関する事項

(ⅰ) 算定機関の名称及び両社との関係

LMIの第三者算定機関である山田コンサル及びUniposの第三者算定機関であるAGSコンサルティングはいずれも、LMI、Sansan及びUniposから独立した算定機関であり、LMI、Sansan及びUniposの関連当事者には該当せず、本株式交換に関して記載すべき重要な利害関係を有しておりません。

 

(ⅱ) 算定の概要

山田コンサルは、LMIについては、同社が東京証券取引所プライム市場に上場しており、市場株価が存在することから、市場株価基準法(算定基準日である2025年5月21日を基準日として、東京証券取引所プライム市場におけるLMI株式の算定基準日の株価終値、2025年4月22日から算定基準日までの直近1ヶ月間の終値単純平均値、2025年2月25日から算定基準日までの直近3ヶ月間の終値単純平均値、2024年11月22日から算定基準日までの直近6ヶ月間の終値単純平均値を採用しております。)を採用して算定を行いました。

Uniposについては、同社が東京証券取引所グロース市場に上場しており、市場株価が存在することから、市場株価基準法(算定基準日である2025年5月21日を基準日として、東京証券取引所におけるUnipos普通株式の算定基準日の株価終値、2025年4月22日から算定基準日までの直近1ヶ月間の終値単純平均値、2025年2月25日から算定基準日までの直近3ヶ月間の終値単純平均値、2024年11月22日から算定基準日までの直近6ヶ月間の終値単純平均値を採用しております。)を、また、将来の事業活動の状況を評価に反映するためディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法(以下「DCF法」といいます。)を、採用して算定を行いました。

なお、LMI株式の1株当たりの株式価値を1とした場合のUnipos普通株式の評価レンジは、以下のとおりです。

LMI

Unipos

株式交換比率の算定結果

市場株価法

市場株価法

0.271 ~ 0.403

DCF法

0.270 ~ 0.417

 

山田コンサルは、株式交換比率の算定に際して、両社から提供を受けた情報及び一般に公開された情報等を原則として採用し、それらの資料及び情報等が、全て正確かつ完全なものであることを前提としており、独自にそれらの正確性及び完全性の検証は行っておりません。また、両社の資産及び負債(簿外資産及び負債、その他偶発債務を含みます。)については、独自に評価、鑑定又は査定を行っておらず、第三者機関への評価、鑑定又は査定の依頼も行っておりません。加えて、Uniposから提出された財務予測(利益計画その他の情報を含みます。)に関する情報については、Uniposの経営陣により、当該提出時点で得られる最善の予測と判断に基づき合理的に作成されたことを前提としております。山田コンサルの算定は、2025年5月21日までに同社が入手した情報及び経済条件を反映したものとなります。

なお、山田コンサルがDCF法による算定の前提とした事業計画においては、Uniposの直近までの業績の動向、一般に公開された情報、LMIがUniposに対して行ったデュー・ディリジェンスの結果及び本取引の実行により想定されるシナジー効果等の諸要素を考慮してLMIが見積もった、2026年3月期から2030年3月期までの5期分のUniposの事業計画案には、大幅な増益を見込んでいる事業年度が含まれております。具体的には、エンタープライズ企業を中心とした顧客層の拡大に伴うストック売上高の増加及び人的資本経営コンサルティング事業の伸長による売上高の増加を要因として、2026年3月期、2027年3月期、2028年3月期、2029年3月期及び2030年3月期において、それぞれ前営業年度と比較して15.0%、11.9%、11.7%、11.6%、11.6%以上の増加を見込んでおります。営業利益においては、上記の各年度の売上高の増加の影響に加え、営業赤字であった2024年3月期から2025年3月期にかけて実施した地代家賃や広告宣伝費などの経費の削減等の効果により、2026年3月期においては営業黒字化を見込んでおり、加えて、2027年3月期及び2030年3月期において、それぞれ前営業年度と比較して55.0%、32.3%以上の増加を見込んでおります。なお、山田コンサルがDCF法に用いた2026年3月期から2030年3月期までの5期分のUniposの事業計画案は、本取引の実行を前提としております。

AGSコンサルティングは、LMIについては、同社が東京証券取引所プライム市場に上場しており、市場株価が存在することから、市場株価基準法(算定基準日である2025年5月21日を基準日として、東京証券取引所プライム市場におけるLMI株式の算定基準日の株価終値、2025年4月22日から算定基準日までの直近1ヶ月間の終値単純平均値、2025年2月25日から算定基準日までの直近3ヶ月間の終値単純平均値、2024年11月22日から算定基準日までの直近6ヶ月間の終値単純平均値を採用しております。)を採用して算定を行いました。

Uniposについては、同社が東京証券取引所グロース市場に上場しており、市場株価が存在することから、市場株価基準法(算定基準日である2025年5月21日を基準日として、東京証券取引所におけるUnipos普通株式の算定基準日の株価終値、2025年4月22日から算定基準日までの直近1ヶ月間の終値単純平均値、2025年2月25日から算定基準日までの直近3ヶ月間の終値単純平均値、2024年11月22日から算定基準日までの直近6ヶ月間の終値単純平均値を採用しております。)を、また、将来の事業活動の状況を評価に反映するためDCF法を、採用して算定を行いました。

なお、LMI株式の1株当たりの株式価値を1とした場合のUnipos普通株式の評価レンジは、以下のとおりです。

 

LMI

Unipos

株式交換比率の算定結果

市場株価法

市場株価法

0.271 ~ 0.403

DCF法

0.270 ~ 0.417

 

AGSコンサルティングは、株式交換比率の算定に際して、両社から提供を受けた情報及び一般に公開された情報等を原則として採用し、それらの資料及び情報等が、全て正確かつ完全なものであることを前提としており、独自にそれらの正確性及び完全性の検証は行っておりません。また、両社の資産及び負債(簿外資産及び負債、その他偶発債務を含みます。)については、独自に評価、鑑定又は査定を行っておらず、第三者機関への評価、鑑定又は査定の依頼も行っておりません。加えて、Uniposから提出された財務予測(利益計画その他の情報を含みます。)に関する情報については、Uniposの経営陣により、当該提出時点で得られる最善の予測と判断に基づき合理的に作成されたことを前提としております。AGSコンサルティングの算定は、2025年5月21日までに同社が入手した情報及び経済条件を反映したものとなります。

なお、AGSコンサルティングがDCF法による算定の前提としたUniposの財務予測はUniposが作成した事業計画に基づいており、当該財務予測には、大幅な増益を見込んでいる事業年度が含まれております。具体的には、営業利益については、2026年3月期は主にソフトウェアの資産計上による原価の減少、広告費及び地代家賃の削減により2026年3月期の業績予想どおり前期比プラス305百万円、2029年3月期及び2030年3月期は売上高の増加に比して販売費及び一般管理費の増加率を抑えることにより、それぞれ前期比プラス30.6%、プラス38.6%となることを見込んでおり、EBITDAは上記要因により、2026年3月期、2030年3月期はそれぞれ前期比プラス351.4%、プラス34.8%となることを見込んでおります。また、フリー・キャッシュ・フローについては、2027年3月期、2028年3月期、2029年3月期及び2030年3月期において、営業利益の増加と運転資本の減少に伴いそれぞれ前期比プラス151百万円、プラス30.1%、プラス34.1%、プラス41.4%となることを見込んでおります。

なお、本取引の実行により実現することが期待されるシナジー効果については、現時点において具体的に見積もることは困難であるため、当該財務予測には加味されておらず、当該財務予測を基礎としたAGSコンサルティングによる算定にも盛り込まれておりません。なお、当該財務予測については、本特別委員会が、その内容及び作成経緯等についてUniposとの間で質疑応答を行い、Uniposの少数株主の利益に照らして不合理な点がないことを確認しております。

 

③ 上場廃止となる見込み及びその事由

本株式交換により、その効力発生日である2025年8月1日(予定)をもって、LMIはUniposの完全親会社となり、完全子会社となるUnipos普通株式は東京証券取引所グロース市場の上場廃止基準に従って、2025年7月30日付で上場廃止(最終売買日は2025年7月29日)となる予定です。上場廃止後は、東京証券取引所グロース市場においてUnipos普通株式を取引することはできません。

Unipos普通株式が上場廃止になった後も、本株式交換の対価として交付されるLMI株式は、東京証券取引所プライム市場に上場しており、本株式交換の効力発生日以降も、東京証券取引所プライム市場において取引が可能であることから、Uniposの株主の皆様のうち、本株式交換によりLMIの単元株式数である100株以上のLMI株式の割当交付を受ける株主の皆様は、Unipos普通株式の所有数に応じて一部LMIの単元未満株式の割当てを受ける可能性はあるものの、1単元以上の株式については引き続き東京証券取引所市場プライム市場において取引が可能であり、株式の流動性を確保できるものと考えております。

一方、Uniposの株主の皆様のうち、本株式交換によりLMIの単元株式数である100株未満のLMI株式の割当交付を受ける、相当数の株主の皆様においては、単元未満株式について東京証券取引所プライム市場において売却することはできませんが、そのような単元未満株式を所有することとなる株主の皆様のご希望により、LMIの単元未満株式の買取制度をご利用いただくことが可能です。これらの取扱いの詳細については、上記「(4) 本株式交換の方法、本株式交換に係る割当ての内容その他の株式交換契約の内容」の「②本株式交換に係る割当ての内容」の「(注3)単元未満株式の取扱い」をご参照ください。

また、本株式交換に伴い、1株に満たない端数が生じた場合における取扱いの詳細については、上記「(4) 本株式交換の方法、本株式交換に係る割当ての内容その他の株式交換契約の内容」の「②本株式交換に係る割当ての内容」の「(注4)1株に満たない端数の処理」をご参照ください。

なお、Uniposの株主の皆様は、最終売買日である2025年7月29日(予定)までは、東京証券取引所グロース市場において、その所有するUnipos普通株式を従来どおり取引することができます。

 

④ 公正性を担保するための措置(利益相反を回避するための措置)

上記「(3)本取引の一環としての本株式譲渡の概要」のとおり、LMIは、本日現在、及び本定時株主総会に係る基準日においても、Unipos優先株式及びUnipos普通株式を所有しておりません。しかし、LMIは、Unipos優先株式1,900株(Unipos優先株式譲渡(DBJ)実行後は3,800株)及びUnipos普通株式366,200株を所有するSansanとの間で本株式譲渡契約を締結する意向を有していたことから、SansanとUniposの一般株主の利害が必ずしも一致しない可能性があることを踏まえ、LMI及びUniposは、本株式交換に際して公正性を担保する必要があると判断し、以下の措置を実施しております。

 

(ⅰ) 両社における独立した第三者算定機関からの算定書の取得

LMIは、ファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関である山田コンサルより、2025年5月21日付で、株式交換比率算定書を取得いたしました。算定書の概要は、上記「②算定に関する事項」をご参照ください。なお、LMIは、山田コンサルより、本株式交換比率の妥当性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)を取得しておりません。

一方、Uniposは、ファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関であるAGSコンサルティングより、2025年5月21日付で、株式交換比率算定書)を取得いたしました。算定書の概要は、上記「②算定に関する事項」をご参照ください。なお、Uniposは、AGSコンサルティングより、本株式交換比率の妥当性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)を取得しておりません。

なお、山田コンサル及びAGSコンサルティングは、いずれもLMI、Sansan及びUniposから独立しており、当該三社との間で重要な利害関係を有しておりません。

 

(ⅱ) 両社における独立した法律事務所からの助言

LMIは、本株式交換を含む本取引のリーガル・アドバイザーとして、TMIより、デュー・ディリジェンスの実施並びに本株式交換を含む本取引の諸手続及び取締役会の意思決定の方法・過程等について法的な観点から助言を得ております。

一方、Uniposは本取引に係る意思決定に慎重を期し、Unipos取締役会の意思決定における公正性及び適正性を確保するために、リーガル・アドバイザーとして選任したアンダーソン・毛利・友常法律事務所から、2025年1月下旬以降、本取引に関する諸手続を含むUnipos取締役会の意思決定の方法及び過程その他の留意点について、必要な法的助言を受けております。

なお、本特別委員会において、アンダーソン・毛利・友常法律事務所の独立性及び専門性に問題がないことが確認されております。

 

なお、TMI及びアンダーソン・毛利・友常法律事務所は、いずれもLMI、Sansan及びUniposから独立しており、当該三社との間で重要な利害関係を有しておりません。

 

(ⅲ)特別委員会の設置及び答申書の取得

 Uniposは、2025年1月22日の取締役会において、企業価値の向上及び一般株主利益の確保を図る観点から、本取引の是非や取引条件の妥当性についての交渉及び判断が行われる過程全般にわたってその公正性を担保するため、LMI、Sansan及びUniposから独立性を有する委員の3名(Unipos独立社外監査役である鷲野泰宏氏(丸の内綜合法律事務所パートナー弁護士)、Unipos独立社外取締役である菅原敬氏(株式会社アイスタイル取締役副会長 CFO)、及び、Unipos独立社外取締役である高橋理人氏(株式会社HBIP代表取締役))から構成される本特別委員会を設置することを決議いたしました(なお、本特別委員会の委員は、設置当初から変更しておらず、また、委員の互選により、本特別委員会の委員長として鷲野泰宏氏を選定しております。)。また、これらの者を本特別委員会の委員に選任することについて、田中弦氏、富岡圭氏、及び橋本宗之氏を除く取締役の承認を得ており、監査役全員が上記決議に異議がない旨の意見を述べております。

なお、Uniposの取締役6名のうち、Uniposの代表取締役会長である田中弦氏については、Unipos普通株式4,549,400株(所有割合:34.98%)(注)を所有しており、LMIが一次意向表明書を提出した時点においては同氏との間で公開買付けに応募しないことを内容とする契約を締結する意向を有していたことから、Uniposの社外取締役である富岡圭氏及び橋本宗之氏については、Sansanの取締役を兼任していることから、それぞれ、Uniposの一般株主との利害が一致しない可能性があることを踏まえて、利益相反の疑義を回避する観点から、上記のUnipos取締役会における本取引に係る議案の審議及び決議には一切参加しておらず、また、本取引に関し、Uniposの立場においてLMIとの協議及び交渉にも一切参加しておりません。

(注)Unipos決算短信に記載された2025年3月31日現在のUniposが所有する自己株式数(12,176株)を控除した株式数(13,005,624株)に対する所有株式数の割合(小数点以下第三位を四捨五入)をいいます。以下同じとします。

 

Uniposは、取締役会決議に基づき、本特別委員会に対して、(a) 本取引の目的の合理性(本取引がUniposの企業価値向上に資するかを含む。)に関する事項について検討し、Unipos取締役会に勧告を行うとともに、(b) 本取引の手続の公正性に関する事項、(c) 本取引の取引条件の公正性・妥当性に関する事項、(d) 本取引を行うことがUniposの少数株主にとって不利益なものでないかに関する事項等について検討し、Unipos取締役会に意見を述べること(以下、総称して「本諮問事項」といいます。)について諮問しております。なお、上記本諮問事項の検討に際しては、①Uniposの企業価値の向上に資するか否かの観点から、本取引の是非について検討・判断するとともに、②Uniposの一般株主の利益を図る観点から、取引条件の妥当性及び手続の公正性について検討・判断するものとしています。

また、Unipos取締役会は、本特別委員会の判断内容を最大限尊重して本取引に関する意思決定を行うものとし、本特別委員会が本取引の取引条件が妥当でないと判断した場合には、Unipos取締役会は当該取引条件による本取引の承認をしないことを決議しております。更に、本特別委員会に対しては、(i)本諮問事項について検討するに当たり、必要に応じ、財務若しくは法務等に関する独自のアドバイザーをUniposの費用で選任し、又は、Uniposの財務若しくは法務等に関するアドバイザーを指名若しくは承認(事後承認を含む。)すること(なお、特別委員会は、Uniposのアドバイザーの独立性及び専門性に問題がないことを確認した場合には、Uniposのアドバイザーに対して専門的助言を求めることができる。)、(ⅱ)Uniposの役職員及びアドバイザーから本取引に関する検討及び判断に合理的に必要な情報を受領すること、並びに、Uniposの役職員、本取引の関係者その他特別委員会が必要と認める者から必要な事項を聴取すること、(ⅲ)UniposがLMIらとの間で行う交渉の過程に実質的に関与すること(Unipos及びUniposのアドバイザーに事前に方針を確認し、適時にその状況の報告を受け、重要な局面で意見を述べ、指示又は要請を行うこと、及び、自らLMIらと交渉を行うことを含む。)、並びに(ⅳ)その他本取引に関する検討及び判断に際して必要と特別委員会が認める事項を実施することに係る権限を付与する旨を決議しております。

さらに、Unipos取締役会は、本特別委員会事務局はLMIとの間で特別の利害関係を有しない者から選ぶものとし、その指名及び変更は特別委員会の承認を経て行うことを決議するとともに、本特別委員会事務局を務める従業員において、本特別委員会における本取引の検討に係る情報についてはUnipos社内においても厳に秘密管理すべきことを併せて決議しております。

なお、本特別委員会の各委員に対しては、固定報酬が支払われることとされており、本取引の公表や成立等を条件とする成功報酬は含まれておりません。

本特別委員会は、2025年1月29日より2025年5月21日まで合計21回、計約19.5時間にわたって開催され、本諮問事項について、慎重に検討及び協議を行いました。

具体的には、まず、Uniposが選任したファイナンシャル・アドバイザー兼第三者算定機関であるAGSコンサルティング及び法務アドバイザーであるアンダーソン・毛利・友常法律事務所につき、いずれも独立性及び専門性に問題がないことを確認し、その選任を承認いたしました。その上で、Uniposからは、本取引の目的、本取引に至る背景·経緯、株式交換比率の算定の前提となるUniposの事業計画の策定手続及び内容、本取引の検討体制·意思決定方法等について説明を受けたほか、LMIに対して本取引の目的等に関する質問状を送付した上で、LMIから本取引の目的、本取引に至る背景·経緯、本取引後の経営方針や従業員の取扱い、本取引の手法等について説明を受け、質疑応答を行いました。また、Uniposの法務アドバイザーであるアンダーソン・毛利・友常法律事務所から本取引に係るUniposの取締役会の意思決定方法、本特別委員会の運用その他の本取引に係る手続面の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置に関して助言を受けるとともに、LMIに対する法務デュー·ディリジェンスの結果について説明を受け、質疑応答を行いました。更に、Uniposは、LMI及びSansanとの間に重要な利害関係を有しない株式会社AGS FAS(以下「AGS FAS」といいます。)に対してLMIに対する財務·税務デュー·ディリジェンスの実施を依頼し、本特別委員会は、AGS FASより財務·税務デュー·ディリジェンスの結果について説明を受け、質疑応答を行いました。加えて、AGSコンサルティングから株式交換比率の算定方法及び算定結果の説明を受け、質疑応答を行い、その合理性の検証を行いました。なお、本特別委員会は、AGSコンサルティングによる株式交換比率の算定の基礎となるUniposの事業計画につき、Uniposより事業計画案の作成方針及びその内容の説明を受けた上で、Uniposが作成した事業計画案を承認しております。また、本特別委員会は、AGSコンサルティング及びアンダーソン・毛利・友常法律事務所の助言を受け、株式交換比率等の交渉方針を定めるとともに、その交渉内容について随時報告を受け、必要に応じて指示したり、本特別委員会が自らLMIとの直接交渉を実施したり、LMIに対して複数回に亘り書面で株式交換比率の提案を行う等、LMIとの交渉に実質的に関与いたしました。

本特別委員会は、以上のような経緯の下、上記諮問事項について慎重に検討・協議した結果、2025年5月22日に、Uniposの取締役会に対し、委員全員の一致で、大要以下の内容の本答申書を提出いたしました。

      A)答申内容

① 本株式交換は、Uniposの企業価値の向上に資するものと評価でき、その目的は合理的であると認められる。

② 本株式交換に係る手続の公正性が確保されていると考えられる。

③ 株式交換比率を含む本株式交換の条件は公正性・妥当性が確保されていると考えられる。

④ Uniposが本株式交換の実施を決定することは、Uniposの少数株主にとって不利益なものでないと考えられる。

 

      B)答申理由

① 本株式交換の目的は合理的と認められるか(本株式交換がUniposの企業価値の向上に資するかという点を含む。)

本特別委員会は、本株式交換に至る背景・経緯、本株式交換の目的及び本株式交換により得られるメリット等について、Unipos及びLMIに対するヒアリングを行い確認し、以下の理由により、本株式交換に至る経緯、Uniposの経営課題、本株式交換の目的及び本株式交換により得られるメリット及びデメリットについての説明内容については、いずれも特段不合理な点はなく、合理的な検討の結果と認められ、ひいては本株式交換はUniposの企業価値の向上に資するものと評価でき、その目的は合理的であると認められると判断した。

・ UniposとLMIは、それぞれ積極的な事業領域の拡大と経営基盤の強化を進めていくにあたり、お互いがHRtechエンゲージメント市場に属する事業者同士であり、それぞれが主力の事業領域やサービス提供において培ってきたノウハウやネットワークその他の経営資源を相互に活用し、補完し合うことによって、各社単体での取組み以上に、エンゲージメント市場の更なる発展と両社の更なる中長期的な企業価値の発展を促進することができるものと考えていること。

・ また、UniposとLMIは、両社間のシナジーを最大限実現していくためには、本株式交換を含む一連の取引を通じてLMIがUniposを完全子会社化し、株主構成を実質的に一致させることで両社間の利害関係を完全に一致させ、両社がそれぞれの部分最適に陥らないような意思決定の体制を構築する必要があるとの共通認識に至ったこと。

・ Unipos及びLMIによれば、本株式交換のメリットとして、相互補完による既存事業の拡大、経営基盤の強化、管理体制の最適化及び積極的な投資の実行が挙げられる一方で、本株式交換によりUniposが上場廃止になることのデメリットは限定的であること。また、本取引はUniposとSansanとの間の資本業務提携の解消を前提とするものであるが、Sansanとの間の業務提携について当初想定していた事業上の連携による成長が十分に実現されていない状況に鑑みると、LMIとの相互補完の方が既存事業の拡大によるメリットを見込めるものであることから、かかる資本業務提携の解消による影響は限定的であると考えられること。

 

② 本株式交換に係る手続の公正性が確保されているか

以下の理由から、本株式交換に係る手続の公正性が確保されていると考えられる。

          (a)本特別委員会の設置

本特別委員会は、以下のとおり、独立性を有し、かつ、特別委員会としての実効性を高めるための実務上の措置が採られた上で、企業価値の向上及び一般株主の利益を図る立場から、本株式交換の是非や取引条件の妥当性、手続の公正性について検討・判断を行っている。

・ Uniposは、2025年1月下旬にLMIから本取引に係る初期的な提案を受けたことから、本取引の公正性を担保するため、本取引の検討に当たり必要となる独立した検討体制を検討・構築した上、同年1月下旬以降、本取引に係る具体的検討を開始することとした後に、2025年1月22日開催のUnipos取締役会において本特別委員会の設置を決議しており、実務上合理的な範囲で速やかに設置したものといえる。

・ 本特別委員会の各委員は、Uniposの社外取締役兼独立役員2名及び社外監査役兼独立役員1名により構成されているところ、当該各委員は、LMI及びSansanから独立しており、また、その報酬については、本取引の成否にかかわらず支払われる固定報酬のみであり、本株式交換の公表や成立等を条件とする成功報酬は含まれていないため、本特別委員会の各委員について、①LMI及びSansanからの独立性、並びに②本取引の成否からの独立性はいずれも認められるものと考えられる。

・ Unipos取締役会は、本特別委員会の設置を決議するに際し、本特別委員会に対して、本特別委員会が自らLMIと交渉を行う権限、及び、LMIとの交渉をUniposやアドバイザー等が行う場合でも適時にその状況の報告を受け、重要な局面で意見を述べ、指示や要請を行うこと等により本取引の取引条件に関する交渉過程に実質的に関与することができる権限を付与している。

・ Unipos取締役会は、本特別委員会の設置の決議に際し、本特別委員会に対し、必要に応じてUniposが選任する財務又は法務等のアドバイザーから専門的助言を受けるとともに、必要に応じて本特別委員会独自の財務又は法務等のアドバイザーを選任した上で専門的助言を受けることができる権限(この場合の費用はUniposが負担するものとされている。)を付与しており、これを受けて、本特別委員会は、Uniposが選任したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関であるAGSコンサルティング、並びにリーガル・アドバイザーであるアンダーソン・毛利・友常法律事務所につき、両者へのヒアリングを通じて、いずれも独立性に問題がないことを確認した上で、各アドバイザーから専門的助言を受けた。

・ Unipos取締役会は、本特別委員会の設置を決議するに際し、本特別委員会に対し、答申を行うにあたって必要な情報をUniposの役職員から受領することについて判断できる権限を付与しており、本特別委員会は、かかる権限に基づき、Uniposの関係者に対するヒアリングを実施するなど、必要な事項の確認を行った。

・ Unipos取締役会は、本特別委員会の設置を決議するに際し、本取引に関する意思決定については、本特別委員会の判断内容を最大限尊重するものとし、本特別委員会が本取引に関する取引条件を妥当でないと判断した場合には、当該取引条件による本取引に賛同しない旨を決議している。

          (b)Uniposにおける外部専門家からの独立した専門的助言等の取得

・ 第三者算定機関からの株式交換比率算定書の取得

Uniposは、本株式交換に対する意思決定の公正性を担保するために、LMI、Sansan及びUniposから独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関としてAGSコンサルティングを選任の上、同社に対して本株式交換に係る株式交換比率の算定を依頼し、株式交換比率算定書を取得している。

・ リーガル・アドバイザーからの法的助言等の取得

Uniposは、本株式交換に係るUnipos取締役会の意思決定の公正性及び適正性を担保するため、LMI、Sansan及びUniposから独立したリーガル・アドバイザーとしてアンダーソン・毛利・友常法律事務所を選任し、本株式交換に関するUnipos取締役会の意思決定の過程、方法、その他の本株式交換に関する意思決定にあたっての留意点に関する法的助言を受け、また、LMIに対する法務デュー・ディリジェンスの結果として法務デュー・ディリジェンス報告書を受領し、その説明を受けた。

・ 財務・税務アドバイザーからのデュー・ディリジェンス結果の取得

Uniposは、本株式交換に係るUnipos取締役会の意思決定の公正性及び適正性を担保するため、LMI、Sansan及びUniposとの間で需要な利害関係を有しないAGS FASを選任し、LMIに対する財務・税務デュー・ディリジェンスの結果として財務税務デュー・ディリジェンス報告書を受領し、その説明を受けた。

          (c)交渉過程におけるLMI関係者の関与による不当な影響の不存在

・ Uniposの取締役のうち、Sansanの役職員を兼任・兼務する富岡圭氏及び橋本宗之氏は、本株式交換においてSansanとUniposの一般株主の利害が必ずしも一致しない可能性があることを踏まえ、本株式交換に係る取締役会における審議及び決議に一切参加しておらず、その他本株式交換に係る協議・交渉・検討の過程に一切参加・関与しておらず本株式交換に係る2025年5月22日開催の取締役会決議についても審議及び決議に参加しない予定である。

・ Uniposの代表取締役会長である田中弦氏については、LMIが一次意向表明書を提出した時点においては同氏との間で公開買付けに応募しないことを内容とする契約を締結する意向を有していたことから、Uniposの一般株主の利害が必ずしも一致しない可能性があることを踏まえ、本株式交換に係る協議・交渉・検討の過程には参加・関与していない。なお、同氏については、会社法に定める特別の利害関係を有していない可能性があり、その場合、本株式交換に係る取締役会決議について定足数を満たしていない可能性があるため、確実に会社上の定足数を満たす有効な決議を行うため、本株式交換に係る取締役会議案については、富岡圭氏、橋本宗之氏及び田中弦氏の3名を除いて審議及び決議を行った後に、田中弦氏を加えて、改めて当該議案について、審議・決議を行う予定である。

・ 上記のほか、LMIの利害関係者が本株式交換に係る協議・交渉・検討の過程に直接又は間接に関与し、本株式交換に不当な影響を与えたことを推認させる事実は特段認められず、手続の公正性に疑義を与える事実関係は認められない。

          (d)Uniposによる協議・交渉

・ Uniposは、本特別委員会が事前に承認した交渉方針に従い、本株式交換に係る株式交換比率について、少数株主の利益保護の観点からその公正性を確保するための実質的な協議·交渉をLMIとの間で複数回にわたって行い、株式交換比率の引上げに成功している。具体的には、UniposはLMIから2025年4月11日付で1:0.253の株式交換比率の提案を受けた後、LMIに対して継続して同年5月8日までに3回にわたり株式交換比率の引上げを要請し、その結果、同日までに3回にわたって株式交換比率が引き上げられ、LMIから1:0.315の株式交換比率の提案を受けるに至った。また、LMIのかかる提案に対して更に引上げを求め、株式交換比率を1:0.350とするよう要請していたが、同年5月9日のUniposの2025年3月期の通期決算の公表後にUniposの市場株価が大きく変動したことを踏まえて、同年5月16日付で、LMIに対して要請する株式交換比率を1:0.4に引き上げることとした。Uniposは、同年5月8日以降も継続して4回にわたり株式交換比率の引上げを要請し、同年5月8日にLMIから提案された1:0.315の株式交換比率から更に2回の引上げに成功した結果、同年5月21日、1:0.350の株式交換比率にてLMIと合意するに至ったものである。

なお、かかる協議・交渉にあたっては、本特別委員会は、Unipos及びAGSコンサルティングから協議・交渉の経緯及び内容等について適時に報告を受け、本特別委員会を通じて方針等を協議し、意見を述べるなどした上で行うなど、本特別委員会がLMIとの交渉過程に実質的に関与する形で行われた。

以上に鑑みると、Unipos及び特別委員会は、LMIとの間で株式交換比率を引き上げるための方策を十分に講じたものと評価できる。

          (e)マーケットチェックに関する事項

・ Unipos及びLMIとの間において、UniposがLMI以外の買収提案者と接触することを制限するような内容の合意は存在しない。

・ Uniposは、本株式交換の公表から本株式交換契約を承認するためのUnipos株主総会までの期間を26営業日としており、これによりUniposの株主が本株式交換の是非や取引条件の妥当性について熟慮し、適切な判断を行う期間を確保するとともに、LMI以外の潜在的な買収者が買収提案を行う機会を確保している。

・ なお、Uniposは、本取引の検討を行う過程でSansanとの間で資本業務提携の解消に関する協議を行った際に、SansanがLMI以外の複数の第三者に対してSansanが保有するUnipos株式の売却を打診している旨の説明を受け、Uniposとしても、少数株主保護の観点からLMI以外の第三者との間でも非公開化を伴う取引を検討することが望ましいと考えたことから、かかる打診に対して関心を示した候補先から秘密保持に関する誓約書の提出を受けた上で買収提案を求めたものの、その後、法的拘束力の有無を問わず、Uniposに対して買収価格を含む具体的な提案がなされるには至らなかった。

・ 以上を踏まえると、Uniposは、実務上合理的に可能な範囲においてLMI以外の潜在的な買収者による買収提案が行われる機会を確保したものと評価できる。

          (f)少数株主への情報提供の充実とプロセスの透明性の向上

・ 本株式交換に係るプレスリリースにおいては、法令や東京証券取引所の適時開示規制に沿った開示が予定されているほか、①本特別委員会に関する情報(委員の独立性・属性等に関する情報、特別委員会に付与された権限の内容に関する情報、特別委員会における検討経緯や取引条件の交渉過程への関与状況に関する情報、特別委員会の判断の根拠・理由、答申書の内容に関する情報、委員の報酬体系に関する情報等)、②本株式交換に係る株式交換比率の算定結果の内容に関する情報、③その他の情報(本株式交換を実施するに至ったプロセス等に関する情報、当該時期にM&Aを行うことを選択した背景・目的等に関する情報、Uniposの取締役等が本株式交換に関して有する利害関係に関する情報、UniposとLMIとの間で行われた取引条件等に関する協議・交渉の具体的な経緯に関する情報等)について、それぞれ一定の開示が予定されており、Uniposの一般株主による取引条件の妥当性等についての判断のために相当な情報が開示される予定であることが認められる。

 

③ 本株式交換の条件(株式交換比率を含む。)の公正性・妥当性が確保されているか

以下の理由から、株式交換比率を含む本株式交換の条件は公正性・妥当性が確保されていると考えられる。

          (a)株式交換比率

以下の理由から、本株式交換に係る株式交換比率である1:0.350には妥当性が認められる。

・ 本特別委員会は、AGSコンサルティングから株式交換比率の算定に用いられた算定方法等について詳細な説明を受けるとともに、AGSコンサルティング並びにUniposに対して評価手法の選択や算定の基礎となるUniposの事業計画に基づく財務予測を含む前提条件等に関する質疑応答を行った上で検討した結果、一般的な評価実務に照らして不合理な点は認められなかった。

・ 本株式交換に係る株式交換比率は、過去1ヶ月間の終値単純平均値に対して14.4%(小数点以下第二位を四捨五入。以下、プレミアム率及びディスカウント率の計算において同じ。)、過去3ヶ月間の終値単純平均値に対して17.5%、過去6ヶ月間の終値単純平均値に対して29.2%のプレミアムがそれぞれ加算されたものであると評価できるところ、近年の上場会社による他の上場会社の完全子会社化を目的とした他の株式交換事例39件におけるプレミアムの水準の中央値(過去1ヶ月間の終値単純平均値に対して16.8%、過去3ヶ月間の終値単純平均値に対して16.9%、過去6ヶ月間の終値単純平均値に対して20.8%)と比較しても遜色のないプレミアムが付されているといえる。

・ 本株式交換に係る株式交換比率は、AGSコンサルティングのDCF法の算定結果のレンジの中央値を上回ると認められる。

・ なお、Uniposが2025年5月9日に2025年3月期の通期決算を公表した後、Uniposの市場株価が大きく変動したことから、2025年5月21日を算定基準日として、LMI株式の算定基準日の株価終値(559円)に本株式交換に係る株式交換比率(0.350)を乗じた価格(196円)は、Uniposの普通株式の算定基準日の株価終値(225円)に対して13.2%のディスカウントとなっている。この点については、上記のとおり、①過去1ヶ月間、過去3ヶ月間及び過去6ヶ月間の終値単純平均値に対する合理的なプレミアムが付されていると言えること、②本源的価値を示すとされるDCF法の算定結果のレンジの中央値を上回っていること、③本株式交換の対価は現金ではなく、株式を対価として実施されるため、Uniposの少数株主は、本株式交換により交付されるLMI株式の保有を通じて本株式交換後のシナジー効果を享受できると考えられること、④株式交換比率に関するLMIとの協議・交渉において合計7回にわたり株式交換比率の引上げを要請し、うち合計5回にわたって株式交換比率の引上げに成功し、その結果としてLMIの初回提案である1:0.253から大幅な増加を実現したもので、その過程においても通期決算発表後の株価の推移を踏まえてLMIに要請する株式交換比率自体を引き上げるなど十分の方策を講じた結果として合意に至ったものであると評価できることなどを総合的に勘案すると、本株式交換に係る株式交換比率の妥当性が否定されるものではないと考えられる。

          (b)交渉過程の手続の公正性

上記「②. 本株式交換に係る手続の公正性が確保されているか」に記載のとおり、本株式交換に至る交渉過程の手続は公正であると認められるところ、本株式交換に係る株式交換比率は、かかる交渉の結果も踏まえて決定されたものであると認められる。

          (c)本株式交換に係るスキームの妥当性

・ 本株式交換に係るスキームは、Uniposの普通株主に対して、LMIの普通株式を割当交付するものであるところ、Uniposの普通株主は、LMI株式の保有を通じて、本株式交換後に想定されている各種施策の実行を通じて期待されるシナジー効果や、シナジー効果の発現によるLMIの事業発展・収益拡大、その結果としてのLMI株式の株価上昇等を享受することができるという点において、Uniposの株主にとってもメリットのある手法であると評価できる。

・ LMIの株式は、東京証券取引所プライム市場に上場されており、流動性が高いと考えられ、本株式交換あるいはその後の事業展開等に納得いかない場合は、本株式交換により取得するLMI株式を市場で売却し、現金化することもできる。

・ なお、本株式交換の実施により約1,400名のUniposの株主がLMIの単元未満株主となる可能性があるところ、かかるUniposの株主はその保有することとなるLMIの単元未満株式を金融商品取引市場において売却することはできないものの、単元未満株式の買取制度を利用することによって投資を回収する機会が保障されていることを踏まえると、本株式交換に係るスキームについて不合理な点は認められず、適切なものと考えられる。

・ また、本株式交換に関連して、Uniposは、UniposのA種優先株式に関して普通株式を対価とする取得請求権の定めを削除するための定款変更を行うことを予定しているが、本株式譲渡の譲渡対価は一定のディスカウントがされた条件となっており、Sansanのみに有利な価格で売却の機会を与えるものではないとのことであり、また、上記のとおりプレミアムが付された本株式交換の方がUniposの株主にとって有利な取引条件となっているといえるため、本株式譲渡について公開買付け規制が適用されないことを明確にすることは特段不合理な点は認められない。

・ その他の取引条件においても特殊·特段不合理な点は見受けられない。

 

④ Uniposが本株式交換の実施を決定することはUniposの少数株主にとって不利益なものでないと考えられるか

以上のとおり、(ⅰ)本株式交換はUniposの企業価値の向上に資するものと評価でき、その目的は合理的であると考えられ、(ⅱ)本株式交換に係る手続の公正性が確保されていると考えられ、また、(ⅲ)株式交換比率を含む本株式交換の条件には公正性・妥当性が確保されていると考えられる。そして、上記の検討事項以外の点において、Uniposが本株式交換の実施を決定することについてUniposの少数株主にとって不利益なものであると考えるべき特段の事情は認められないため、Uniposが本株式交換の実施を決定することは、少数株主にとって不利益なものではないと考えられる。

 

(ⅳ)独立した検討体制の構築

上記「④公正性を担保するための措置(利益相反を回避するための措置)」の「(ⅱ)両社における独立した法律事務所からの助言」に記載のとおり、Uniposは、2025年1月下旬に、アンダーソン・毛利・友常法律事務所から受けた本取引に関する意思決定の過程、方法その他の本取引に関する意思決定に関する留意点等についての法的助言を踏まえ、LMIから独立した立場で、Uniposの企業価値の向上及びUniposの少数株主の利益の確保の観点から、本取引に係る検討、交渉及び判断を行うための体制の構築を開始しました。

具体的には、Uniposは、本特別委員会の指示を受け、LMIに対するデュー·ディリジェンスの対応及び実施、事業計画の策定、本取引後のUniposの経営方針の検討といったUniposにおける本取引の検討、交渉及び判断に関しては、Sansanの役職員を兼任・兼務する富岡圭氏、橋本宗之氏が含まれないよう留意して体制の構築を行いました。また、上記「(ⅲ)特別委員会の設置及び答申書の取得」に記載の理由から、田中弦氏は、当該体制からは外れており、本日に至るまでかかる取扱いを継続しており、本取引に係る検討、交渉及び判断に関して当該体制に対する指示等を行った事実はありません。

これらの取扱いを含めて、Uniposにおける本取引の検討体制(本取引の検討、交渉及び判断に関与するUniposの役職員の範囲及びその職務を含みます。)の構築に際してはアンダーソン・毛利・友常法律事務所の助言を踏まえており、かつ、独立性及び公正性の観点から問題がないことについて、本特別委員会から承認を得ております。

 

(ⅴ)Uniposにおける利害関係を有しない取締役全員の承認及び監査役全員の異議がない旨の意見

Uniposは、本日開催の取締役会において、上記「(2)本株式交換の目的」に記載の根拠及び理由に基づき、(1)LMIの完全子会社になることで、LMIグループと一般株主の間の利益相反や独立性確保のための制約を回避しつつ、両社のブランド資産の統合を図るため、更なる認知度向上及びブランディングの価値向上に伴う契約数の増加や、人的資本経営の需要に合わせた支援サービスの更なる拡張により、Uniposを含むLMIグループの中長期的な企業価値向上に資することができると考えられることから、本取引はUniposの企業価値向上に資するものであると判断するとともに、(2)本株式交換比率は、AGSコンサルティングから取得した株式交換比率算定書における算定結果のレンジの中央値を超える水準であるため、妥当なものであると判断し、本株式交換を承認する旨の決議をいたしました。

上記の取締役会においては、Uniposの取締役6名のうち、Uniposの代表取締役会長である田中弦氏については、Unipos普通株式4,549,400株(所有割合:34.98%)を所有しており、LMIが一次意向表明書を提出した時点においては同氏との間で公開買付けに応募しないことを内容とする契約を締結する意向を有していたことから、Uniposの社外取締役である富岡圭氏及び橋本宗之氏については、Sansanの取締役を兼任していることから、それぞれ、Uniposの一般株主との利害が一致しない可能性があることを踏まえて、それぞれ利益相反の疑義を回避する観点から、審議及び決議に参加しておらず、かかる取締役3名を除く利害関係を有しない3名の取締役の全員一致により決議いたしました。

また、上記取締役会においては、Unipos監査役全員が上記決議に異議がない旨の意見を述べております。

また、Uniposは、確実に会社法上の定足数を満たす有効な決議を行うため、上記取締役会の審議及び決議に参加しなかった取締役3名のうち、Sansanの取締役を兼任していない田中弦氏を加えた4名の取締役において改めて審議の上、改めて当該議案について採決を行い全員一致により決議いたしました。また、上記取締役会においては、Unipos監査役全員が上記決議に異議がない旨の意見を述べております。

 

(ⅵ)他の買収者による買収提案の機会の確保(マーケット・チェック)

LMIとUniposとは、UniposがLMI以外の買収提案者と接触することを制限するような内容の合意は一切行っておりません。

また、SansanがLMI以外の複数の第三者に対して、Sansanが保有するUnipos株式の売却を打診している旨の説明を受け、Uniposとしても、少数株主保護の観点からLMI以外の第三者との間でも非公開化を伴う取引を検討することが望ましいと考え、関心を示した複数の候補先から秘密保持に関する誓約書の提出を受けた上で買収提案を求めましたが、その後、法的拘束力の有無を問わず、Uniposに対して買収価格を含む具体的な提案を受けるには至りませんでした。

また、Uniposは、本株式交換の公表から本株式交換契約を承認するための本定時株主総会までの期間を26営業日としており、これによりUniposの株主の皆様が本株式交換の是非や取引条件の妥当性について熟慮し、適切な判断を行う期間を確保するとともに、LMI以外の潜在的な買収者が買収提案を行う機会を確保しております。

 

(6) 本株式交換の後の株式交換完全親会社となる会社の商号、本店の所在地、代表者の氏名、資本金の額、純資産の額、総資産の額及び事業の内容

商号

株式会社リンクアンドモチベーション

本店の所在地

東京都中央区銀座四丁目12番15号歌舞伎座タワー

代表者の氏名

代表取締役会長 小笹 芳央

資本金の額

1,380百万円(2024年12月31日現在)

純資産の額

14,384百万円(2024年12月31日現在)

総資産の額

33,178百万円(2024年12月31日現在)

事業の内容

組織開発Division(コンサル・クラウド事業、IR支援事業)

個人開発Division(キャリアスクール事業、学習塾事業)

マッチングDivision(ALT配置事業、人材紹介事業)

ベンチャー・インキュベーション

 

 

以 上