第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生、又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

① 経営成績の分析

日本においては、企業収益や雇用・所得環境が改善する中で社会・経済活動の正常化が進み、景気は緩やかな回復傾向にあります。一方、米国の新政権における今後の政策変更や、長期化するロシア・ウクライナ情勢および中東情勢等の背景から、原材料価格やエネルギー価格の上昇等、依然として先行き不透明な状況が続くことが見込まれます。

このような状況下であるものの、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」という。)より受託したバイオファウンドリ事業やグリーンイノベーション基金事業等、また、同機構より交付を受けているバイオものづくり革命推進事業や、国内外のパートナー企業等との大型のパイプラインを含む研究開発を進捗させております。

なお、ロシア・ウクライナ情勢や中東情勢については、海外企業との取引において為替相場の影響は受けるものの、当社の現在の事業展開地域に当該各国は含まれておらず、現段階において、当該情勢による直接的な事業影響はございません。

 

以上の結果、当中間会計期間は売上高239,897千円(前年同期比44.0%増)、営業損失133,870千円(前年同期は営業損失225,402千円)、経常損失132,837千円(前年同期は経常損失226,020千円)、中間純損失134,147千円(前年同期は中間純損失226,995千円)となりました。

当事業年度については、国策としての業務の受託が多く発生していることから、売上高が第4四半期会計期間に集中するため、四半期会計期間別の業績には変動があります。

なお、当社はバイオものづくり事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。

 

注1.バイオファウンドリ事業は、日本における大学や企業等が保有する、バイオリファイナリー技術の商用化のための生産プロセスの開発、実証等を実施するプラットフォーム(バイオファウンドリ拠点)を構築、運用する事業(2021年度より6年間総額54億円、このうち建屋及び設備分(25億円程度の予定)は売上高には計上されません。)であります。

2.グリーンイノベーション基金事業は、「2050年カーボンニュートラル」を実現するため、経済と環境の両面の目標達成に繋がるような、野心的な2030年目標(性能、コスト、生産性、導入量、CO2削減量等)を設定した研究開発、実証から社会実装までを継続して支援する事業であります。

3.バイオものづくり革命推進事業は、未利用資源の収集・原料化、微生物等の改変技術、生産・分離・精製・加工技術、社会実装に必要な制度や標準化等のバイオものづくりのバリューチェーン構築に必要となる技術開発及び実証の一貫した支援を行う事業であります。

 

 

② 財政状態の分析
a 資産

当中間会計期間末における流動資産は2,684,910千円となり、前事業年度末に比べ48,847千円増加いたしました。これは主に仕掛品が164,586千円の増加、バイオファウンドリ事業における設備投資のうちNEDOの所有分含む立替金が158,591千円の増加等があったものの、現金及び預金が279,621千円減少したことによるものであります。固定資産は207,469千円となり、前事業年度末に比べ107,240千円増加いたしました。これは主に機械及び装置が109,282千円増加したことによるものであります。この結果、総資産は2,892,379千円となり、前事業年度末に比べ156,088千円増加いたしました。

 

b 負債

当中間会計期間末における流動負債は1,005,285千円となり、前事業年度末に比べ396,730千円増加いたしました。これは主にバイオファウンドリ事業における設備投資等費用の概算額の入金等により仮受金が282,074千円増加、長期借入金からの振替等により一年内返済予定長期借入金が100,100千円増加したことによるものであります。固定負債は46,119千円となり、前事業年度末に比べ106,494千円減少いたしました。これは主に一年内返済予定長期借入金への振替により長期借入金が104,020千円減少したこと等によるものであります。

 

c 純資産

当中間会計期間末における純資産合計は1,840,974千円となり、前事業年度末に比べ134,147千円減少いたしました。これは利益剰余金が134,147千円減少したことによるものであります。この結果、自己資本比率は63.6%(前事業年度末は72.2%)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当中間会計期間末における現金及び現金同等物(以下、本項目において「資金」という。)については、前事業年度末より279,621千円減少し、1,994,628千円となりました。当中間会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

a 営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動の結果、支出した資金は155,856千円(前年同期は696千円の支出)となりました。これは主にバイオファウンドリ事業における設備投資等費用の概算額の入金等による仮受金の増加額282,074千円、未払金の増加額24,443千円等の増加要因があったものの、主として売上高に紐づく研究開発活動にかかる仕掛品を含む棚卸資産の増加額165,299千円、バイオファウンドリ事業における設備投資のうちNEDOの所有分等による立替金の増加額158,591千円、税引前中間純損失132,849千円等の減少要因によるものであります。

 

b 投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動の結果、支出した資金は117,397千円(前年同期は46,557千円の支出)となりました。これは有形固定資産の取得による支出115,079千円等の減少要因によるものであります。

 

c 財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動の結果、支出した資金は6,366千円(前年同期は4,559千円の支出)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出3,920千円、リース債務の返済による支出2,415千円等の減少要因によるものであります。

 

(3) 経営方針、経営戦略等

当中間会計期間において、当社が定めている経営方針、経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間会計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

当中間会計期間における研究開発活動の金額は、137,342千円であります。

なお、当中間会計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当中間会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。