当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当社グループは、ミッションである「人に人らしい仕事を。」の実現を目指し、日本、北米、東アジア及び東南アジアを中心に、グローバルに事業を展開しております。
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果もあり、緩やかな回復が見られました。一方で、物価上昇の高止まりに加え、急激な為替変動や金利動向、地政学リスクなど不安定な国際情勢の影響により、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような状況のもと、当中間連結会計期間における当社の経営成績は、以下のような内容となりました。
まず、広告事業(日本)においては、プレミアム媒体を対象とした広告プラットフォーム「Scarlet」及び高度なブランドセーフティ機能を搭載した動画コンテクスチュアルターゲティングを可能とする次世代型YouTube広告枠買付システム「GP」が順調に推移いたしました。また、2024年10月にHigh Impact 広告ソリューションの導入支援を行っている株式会社VAASを連結子会社化し、当中間連結会計期間より収益貢献しております。
次に、広告事業(海外)では、米国法人Playwire, LLCにおいて、外部パートナーを通じたProgrammatic Salesが好調だった一方で、Direct Salesが依然として回復途上にあることなどが影響し、前年同期比で営業利益およびEBITDAが減益となりました。また、東アジア・東南アジアは堅調に推移しております。
UUUM株式会社では、前期から取り組んでいた構造改革の成果が現れ始めており、EBITDAベースで利益貢献しております。
持分法適用会社では、タクシー内のデジタルサイネージを提供するIRIS社が、順調に利益貢献いたしました。
以上の結果、当中間連結会計期間の業績は、売上高25,352百万円(前年同期比1.6%増)、営業利益120百万円(前年同期比27.7%減)、経常利益344百万円(前年同期比29.1%減)、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額+持分法による投資利益+株式報酬費用+M&Aに関する株式取得・売却関連費用)996百万円(前年同期比15.5%減)、親会社株主に帰属する中間純利益206百万円(前年同期は親会社株主に帰属する中間純損失3,026百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(広告事業)
広告事業(日本)では、プレミアム媒体支援事業が順調に成長し、株式会社フリークアウトの主力プロダクトの1つである「Scarlet」が順調に推移したほか、「GP」も順調に推移しております。
また、広告事業(海外)では、米国法人Playwire, LLCにおいて、外部パートナーを通じたProgrammatic Salesが好調だった一方で、Direct Salesが依然として回復途上にあることなどが影響し、前年同期比で営業利益およびEBITDAが減益となりました。
この結果、広告事業の外部顧客への売上高は15,491百万円(前年同期比7.1%増)、セグメント利益は389百万円(前年同期比45.8%減)、EBITDAは936百万円(前年同期比20.1%減)となりました。
(投資事業)
投資事業では、Global展開のポテンシャルを有する製品/ソリューションを開発するITベンチャー企業を主たる投資対象として、投資リターンによる企業価値の向上を図るための事業を行っております。
当中間連結会計期間においては、投資先に対する管理報酬の売上計上および配当金収入の計上を行った一方で、一部投資銘柄については減損損失を計上しております。
この結果、投資事業の外部顧客への売上高は45百万円(前年同期比18.4%増)、セグメント損失は10百万円(前年同期はセグメント損失4百万円)、EBITDAは△16百万円(前年同期は△10百万円)となりました。
(インフルエンサーマーケティング事業)
インフルエンサーマーケティング事業では、クリエイターの多様な活動をサポートし、クリエイターを活用したプロモーションや番組制作、チャンネル運営等を行っております。当中間連結会計期間においては、前期から取り組んでいた構造改革の成果が現れ、収益性が向上しております。
この結果、インフルエンサーマーケティング事業の外部顧客への売上高は9,600百万円(前年同期比7.5%減)、セグメント損失は9百万円(前年同期はセグメント損失184百万円)、EBITDAは284百万円(前年同期比11.2%減)となりました。
(その他事業)
その他事業では、主に国内外のグループにおける経営管理機能の提供および新規事業の推進等を実施しております。当中間連結会計期間においては、グループに対する管理体制の強化に加え成長領域に向けた取り組みを推進いたしました。
この結果、その他事業の外部顧客への売上高は214百万円(前年同期比256.6%増)、セグメント損失は249百万円(前年同期はセグメント利益110百万円)、EBITDAは△207百万円(前年同期は168百万円)となりました。
(2)財政状態の状況
(資産)
当中間連結会計期間末における総資産は41,344百万円となり、前連結会計年度末と比べ272百万円減少しました。これは主に、有形固定資産が354百万円、投資有価証券が232百万円増加した一方で、現金及び預金が751百万円減少したことによるものであります。
(負債)
当中間連結会計期間末における負債は29,327百万円となり、前連結会計年度末と比べ4,662百万円増加しました。これは主に、未払金が616百万円、一年以内返済長期借入金が780百万円、長期借入金が3,300百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
当中間連結会計期間末における純資産は12,017百万円となり、前連結会計年度末と比べ4,934百万円減少しました。これは、資本剰余金が2,427百万円、非支配株主持分が2,600百万円減少したことによるものであります。資本剰余金及び非支配株主持分の減少は、主にUUUM株式会社の完全子会社化によるものです。
(3)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より751百万円減少し、19,069百万円となりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローとそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動においては、244百万円の資金流出(前年同期は3,151百万円の資金流出)となりました。これは主に、償却前営業利益を計上した一方で、UUUM株式会社の株式追加取得に係る関連費用181百万円の発生や運転資本が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動においては、538百万円の資金流出(前年同期は88百万円の資金流出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出149百万円、無形固定資産の取得による支出184百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出135百万円が発生したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動においては、498百万円の資金流出(前年同期は4,171百万円の資金流入)となりました。これは主に、長期借入れによる収入5,000百万円が発生した一方で、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出4,415百万円、長期借入金の返済による支出928百万円が発生したことによるものであります。
(4)優先的に対処すべき課題
当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
(子会社株式の追加取得)
当社は、2024年11月14日開催の取締役会において、当社の連結子会社であるUUUM株式会社の完全子会社化を目的として、金融商品取引法に基づく公開買付けにより株券等を取得することを決議し、本公開買付けを実施いたしました。本公開買付けは2024年12月26日をもって終了し、その後、会社法第179条第1項及び第2項に基づく株式売渡請求を行い、2025年2月19日付でUUUM株式会社を完全子会社としております。詳細は、「第4 経理の状況 1 中間連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。