第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生または前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営成績の概況

当中間連結会計期間(2024年10月1日から2025年3月31日まで)における我が国の経済は、雇用・所得環境に改善が見られ、政府による各種政策の効果もあり国内景気は緩やかな回復傾向にて推移しました。一方、欧米における高い金利水準の継続に伴う影響やアメリカの通商政策の影響など、海外景気の下振れが国内景気を下押しするリスクがあり、先行きは不透明な状況が続いております。また、物価上昇の継続、金融資本市場の変動等の影響には十分注視する必要があります。

当社グループが属する人材サービス業界におきましては、2025年3月の有効求人倍率(季節調整値)は1.26倍で前期末より0.02ポイント上昇、完全失業率(季節調整値)は2.5%で前期末と同水準でした。

このような市場環境のもと、当社グループにおきましては、主力の人材派遣紹介事業における継続的な労働力の提供に加え、業務効率化の支援を行うことを目的に、人材派遣紹介事業にて培ったナレッジを活かした採用支援・BPOなどの各種代行事業やDXソリューション事業を行っており、少子高齢化に伴う人手不足という課題を解決するためのトータルサポートを提供してまいりました。近年では、これまで以上に期待されているシニア、女性、グローバル人材の活用や、障がいをお持ちの方の雇用機会の創出や処遇の確保・改善にも注力することに加え、専門人材による通訳・翻訳サービスの提供を開始するなど事業領域を拡大させております。

当中間連結会計期間におきましては、主力の人材派遣紹介事業において、豊富な顧客基盤を活用した派遣先職種やサービス内容の拡充によるクロスセルの推進や事業展開における共通費用の効率化による各種経費の抑制に努めてまいりました。また、障がい者雇用支援サービスの充実や製造業の本格的な稼働など、主力の人材派遣紹介事業の立て直しに加え、今後の業容の拡大を図るためにその他事業の強化に継続して取り組んでまいりました。

以上の結果、当中間連結会計期間における売上高は8,522百万円(前年同期比6.0%減)、営業利益は182百万円(前年同期比185.7%増)、経常利益は152百万円(前年同期比288.5%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は84百万円(前年同期は12百万円の損失)となりました。

 

セグメント別の概況は次のとおりとなります。

当社グループは、従来「人材派遣紹介関連事業」のみの単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しておりましたが、「人材派遣紹介関連事業」としていたセグメント名称を「HR関連事業」へ変更したことに加え、前第3四半期連結会計期間において株式会社クレイリッシュを連結の範囲に含めたことに伴い、ビジネスモデル等の異なる事業ごとに、事業展開に即した経営管理・情報開示を行うべく、新たに「フィナンシャル事業」を追加し、2区分によるセグメントごとの概況を開示することといたしました。また、従来「人材派遣紹介関連事業」に含めておりましたM&A・投資事業につきましては「フィナンシャル事業」の区分へ変更しております。

なお、前中間連結会計期間のセグメント情報は、当中間連結会計期間の報告セグメントの区分に基づき作成したものを開示しております。

 

①HR関連事業

HR関連事業は、顧客企業の人材に係る課題解決のため、人材派遣・人材紹介・製造請負・その他BPO・障がい者雇用サポート・通訳翻訳などの幅広いサービスを展開しております。当中間連結会計期間においては、人材派遣紹介サービスを提供する3社の合併によるシナジー効果の創出により顧客への高い付加価値の提供による派遣単価の交渉、提供サービスのシェア拡大、派遣先職種の拡充を図ることに加え費用効率の改善に努めてまいりました。障がい者雇用支援サービスではサテライトオフィス事業の新規顧客獲得施策の強化に加え、就労移行支援事業においては事業譲受により7拠点拡大し、サービス提供エリアは全国に拡大いたしました。定着率の改善など継続してサービス品質の向上に努めてまいります。また、2024年9月に竣工した千葉県東金工場においては、ペットケア関連製品の本格製造に向けて試験運転を行ってまいりました。

以上の結果、売上高は8,212百万円(前年同期比9.4%減)、セグメント利益は90百万円(前年同期比6.1%増)となりました。

 

②フィナンシャル事業

フィナンシャル事業は、事業者向け金融業やM&A仲介・投資サービスを展開しております。当中間連結会計期間におきましては、優良な融資先への貸付が継続したことにより、業績は堅調に推移いたしました。

以上の結果、売上高は309百万円(前年同期は0円)、セグメント利益は132百万円(前年同期は△1百万円)となりました。

 

(2) 資産、負債及び純資産の状況

(資産)

当中間連結会計期間末における総資産は13,629百万円となり、前連結会計年度末に比べ375百万円増加いたしました。これは主に、流動資産その他が257百万円、現金及び預金が44百万円減少したものの、営業貸付金が284百万円、受取手形及び売掛金が161百万円増加したこと等によるものであります。

 

(負債)

当中間連結会計期間末における負債は10,785百万円となり、前連結会計年度末に比べ298百万円増加いたしました。これは主に、流動負債その他が152百万円、未払法人税等が97百万円減少したものの、短期借入金が399百万円、1年内返済予定の長期借入金及び長期借入金が純額で141百万円増加したこと等によるものであります。

 

(純資産)

当中間連結会計期間末における純資産は2,843百万円となり、前連結会計年度末に比べ77百万円増加いたしました。これは主に、非支配株主持分が9百万円減少したものの、親会社株主に帰属する中間純利益の計上により利益剰余金が85百万円増加したこと等によるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

 当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は2,418百万円となり、前連結会計年度末に比べ44百万円減少いたしました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、使用した資金は331百万円となりました。これは主に、その他の増加が286百万円、減価償却費が65百万円あったものの、営業貸付金の増加が284百万円、売上債権の増加が161百万円、未払法人税等の減少が97百万円あったこと等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、使用した資金は239百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が210百万円あったこと等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、獲得した資金は526百万円となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出が108百万円あったものの、短期借入れによる収入が399百万円、長期借入れによる収入が250百万円あったこと等によるものであります。

 

(4) 経営方針・経営戦略等

当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(6) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

 

(7) 経営成績に重要な影響を与える要因

当中間連結会計期間において、経営成績に重要な影響を与える要因はありません。

 

(8) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当中間連結会計期間において、当社グループの資本の財源及び資金の流動性について重要な変更はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。