当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。
なお、重要事象等は存在しておりません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当中間連結会計期間(2024年10月1日~2025年3月31日)におけるわが国経済はインバウンド需要や雇用環境の改善などを背景に緩やかな回復基調が見られましたが、一方で米国の政策動向による影響や中東・ウクライナ情勢の長期化、為替変動、資源・原材料価格の高騰などによる物価上昇が景気に与える影響も懸念され、依然として先行きは不透明な状況が続いています。また、企業経営を取り巻く環境は、人件費や物流費、エネルギーコストの上昇など引き続き厳しい状況となっています。
当連結会計年度は、近年推進し成果を上げている施策を継続し、さらなる成長を目指します。具体的には、NB(ナショナルブランド)ビジネスではメイクツール、キャラクターコスメ、キッズコスメなど「粧美堂と言えば」の商品カテゴリーに注力し、自社企画商品の総合的な商品力を強化することで「粧美堂」ブランドの価値向上を図ります。PB(プライベートブランド)ビジネスでは、新たな協力生産拠点の開拓により、コスト削減・品質向上・商品カテゴリーの拡充を進め、重点販売先のニーズに応えることで「モノづくりのパートナー」としてのシェア拡大を推進します。
また新しい取組みとして、当社が得意とするキャラクタービジネスを昇華させ、キャラクターの版権をお持ちで新たな収益源の創出を希望される企業とタイアップし、当社が仲介役となりキャラクターの商品化を希望する企業との調整や監修、契約などを行い手数料を受取るライセンスビジネスをスタートいたしました。
組織面では、ECチームを商品企画部に移管し、消費者ニーズに迅速に対応できる体制としたことで魅力ある商品の企画・開発を加速し、EC経由の売上拡大と利益率向上を目指します。また、前年度に発足した全社横断のDX推進室を中心に社内DX化を加速し、生産性向上と商品開発力の強化に取り組んでいます。
当中間連結会計期間の売上高は、対前年同期比1.1%増の10,737,418千円と増収となり売上総利益額は 3,271,433千円で対前年同期比17.4%増となりました。円安により売上原価は上昇したものの、前述のように商品力アップにより自社企画商品全般が好調だったことやインバウンド向け、ECが好調に推移した結果、同利益率は30.5%と対前年同期比4.2%増と大幅に上昇することができました。販売費及び一般管理費は、自社企画商品の売上が増加したことに伴い販売促進費、物流費などが増加し対前年同期比18.5%増の2,535,615千円となりましたが、売上総利益の増加で吸収し営業利益は対前年同期比13.7%増の735,817千円、経常利益は対前年同期比9.6%増の694,202千円となりました。親会社株主に帰属する中間純利益は、前期に発生した中国のコンタクトレンズ関連の連結子会社(孫会社)の出資持分の一部を売却したことによる売却益97,814千円を計上した特殊要因が剥落した結果、対前年同期比10.5%減の459,481千円となりました。
2024年12月20日付けで適時開示を行った株式会社ピコモンテ・ジャパンの株式を2025年1月10日に取得し子会社化したことから、当中間連結会計期間の実績には子会社化以降の同社の業績も含まれています。
当社グループの事業セグメントは、「第4 経理の状況 1 中間連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおり、単一の事業セグメントでありますが、取扱い商品を区分した売上高の概況は次のとおりであります。
①化粧品
当分類には、メイク関連化粧品、ネイル関連化粧品、ヘアケア関連化粧品などの売上が含まれます。当中間連結会計期間の売上高は、重点販売先への営業強化により、スキンケア用品、キッズコスメなどが前期に引き続き好調に推移したことに加え、株式会社ピコモンテ・ジャパンの化粧品売上の寄与もあり4,136,376千円(対前年同期比2.7%増)と増収となりました。
②化粧雑貨
当分類には、メイク関連雑貨、ネイル関連雑貨、ヘアケア関連雑貨などの売上が含まれます。当中間連結会計期間の売上高は、キャラクターをあしらった雑貨類などは好調に推移しましたが全体としては3,384,643千円(対前年同期比0.4%増)と横ばいとなりました。
③コンタクトレンズ関連
当分類には、コンタクトレンズ、コンタクトレンズケア用品の売上が含まれます。当中間連結会計期間の売上高は、中国孫会社におけるコンタクトレンズECビジネスの撤退の影響で1,072,704千円(対前年同期比24.1%減)と大幅減となりました。
④服飾雑貨
当分類には、バッグ、ポーチ・ケース、サイフ類、その他服飾小物などの売上が含まれます。当中間連結会計期間の売上高は、キャラクターをあしらった一部販売先向けPBがバッグ、ポーチ類を中心に好調に推移し1,454,494千円(対前年同期比16.6%増)となりました。
⑤その他
当分類には、ペット用品を含む生活雑貨、文具、行楽用品、ギフト商品などの売上が含まれます。当中間連結会計期間の売上高は、ペット関連商材が引き続き好調に推移した効果もあり689,200千円(対前期比24.1%増)と大幅な増収となりました。
(2)財政状態の状況
①資産
当中間連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて2,025,447千円増加し、16,452,920千円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べて1,986,794千円増加し、12,318,629千円となりました。
これは主に、営業活動によるキャッシュ・フローの獲得及び2025年1月10日付で株式会社ピコモンテ・ジャパンを連結子会社化したこと等により現金及び預金が1,215,896千円、受取手形及び売掛金が180,159千円、商品及び製品が454,429千円増加したこと等によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて38,653千円増加し、4,134,290千円となりました。
これは主に、無形固定資産が50,098千円、その他に含まれている繰延税金資産が48,677千円増加したことに対し、有形固定資産が34,388千円、投資有価証券が25,612千円減少したこと等によるものであります。
②負債
当中間連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて1,267,334千円増加し、9,119,289千円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べて727,674千円増加し、6,213,734千円となりました。
これは主に、短期借入金が350,000千円、未払法人税等が288,079千円増加したこと等によるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて539,660千円増加し、2,905,554千円となりました。
これは主に、長期借入金が457,491千円増加したこと等によるものであります。
③純資産
当中間連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて758,112千円増加し、7,333,631千円となりました。
これは主に、利益剰余金が300,963千円、繰延ヘッジ損益が116,839千円、株式会社ピコモンテ・ジャパンの連結子会社化により非支配株主持分が336,655千円増加したこと等によるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況の分析
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、期首残高に比べて1,072,095千円増加し、4,797,976千円となりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は、643,534千円(対前年同期比552.6%増)となりました。
これは主に、税金等調整前中間純利益を694,202千円計上するとともに、減価償却費108,262千円、仕入債務の増加145,823千円があったこと、棚卸資産の増加△223,262千円、未払金の減少△119,508千円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、獲得した資金は、275,443千円(前年同期は16,669千円の獲得)となりました。
これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入329,902千円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、獲得した資金は、157,755千円(対前年同期比69.9%減)となりました。
これは主に、長期借入れによる収入1,200,000千円があったこと、長期借入金の返済による支出△783,152千円、配当金の支払額△158,388千円があったこと等によるものであります。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当中間連結会計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動
記載すべき重要な事項はありません。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。