当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
(継続企業の前提に関する重要事象等)
当社は2024年7月1日付で連結子会社である株式会社サマンサタバサジャパンリミテッド(以下「STJ」という。)の救済を目的に、当社を株式交換完全親会社、STJを株式交換完全子会社とする株式交換を実施したことにより、借入金を含む資金について親会社及び子会社一体で運用することとなりました。また、当社グループは、前連結会計年度において、5期連続で営業損失及び経常損失を、7期連続で親会社株主に帰属する当期純損失を計上しました。当中間連結会計期間末時点で流動比率は127.1%と流動資産の額が流動負債の額を上回っているものの、財務制限条項に抵触した金融機関借入金が存在しております。このような状況を踏まえ、当社グループは、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在していると認識しております。
当該状況を解消するために、当社においては、一人当たりの生産性の向上とビジネスウェアの再定義による新たな客層の開拓に注力してまいります。子会社の事業構造改革につきましては経営統合により、これまでにも増して迅速かつ効率的な意思決定の下、当社のリソースを活用することによるSTJ本部系の業務効率化の促進と、全方位的かつ抜本的な構造改革施策を速やかに断行し、最速で収益力の改善を達成いたします。
資金面においても資金繰りの検討を行い、手元資金を充実させるべく、あらゆる施策を検討しております。
また、取引金融機関と定期的に協議を行い良好な関係を維持することで、今後も継続的な支援を得られる見通しであることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当中間連結会計期間における我が国経済は、雇用や所得環境の改善による個人消費の持ち直しやインバウンド需要の拡大により、底堅く推移しております。一方で、世界各地での長期化している紛争に加え、米国の関税の引き上げや中国経済の減速、金融資本市場の変動など不透明な状態が続いており、世界経済の不確実性は増加しております。
このような状況のもと、ファッション事業につきましては、前年よりもさらに立ち上がりが早期化した新入学・入社を迎えるフレッシャーズの取り込みに注力いたしました。
「コナカ・フタタ」では、フレッシャーズ向けのプロモーションを活用して、ベスト、コートや礼服を同時にお求めいただくお客様が増え、客単価が前年を上回りました。「SUIT SELECT」では、株式会社サマンサタバサジャパンリミテッドとのコラボプロジェクト『SUIT SELECT×Samantha Thavasa』のレディーススーツだけではなく、ブラウス、パンプスやバッグ等コーディネートアイテムの新商品もフレッシャーズのお客様からご好評いただき、一人当たりのお買上げ点数が前年を上回りました。「DIFFERENCE」では、中心価格帯生地とプレミアム生地の取り扱い品番数を増やしたことが、新規、既存顧客両方のお客様からご支持をいただき、客単価を押し上げました。
「サマンサタバサグループ」では一層の経営の効率化を推し進めると共に、インバウンド需要の取り込みやEC事業の改善、人気キャラクターとのコラボ企画等により、業績回復に努めました。
この結果、客単価の向上や利益構造の強化、また新たな女性のお客様の獲得には、ある程度の成果が見え始めましたが、「サマンサタバサグループ」の不採算店舗の撤退や不安定な天候の影響により、主力であるファッション事業の売上高は307億21百万円(前年同期比11.8%減)となりました。
フードサービス事業につきましては、「かつや」を中心とした価格改定や新たな販促活動が客数と客単価を押し上げ、売上高は10億83百万円(前年同期比7.7%増)となりました。
教育事業につきましては、「Kids Duo」の生徒数増加により、売上高は4億95百万円(前年同期比2.4%増)となりました。
グループの店舗数につきましては、サマンサタバサグループを含め、合計5店舗を新規に出店する一方、22店舗を退店し、当社が416店舗、グループ全体で627店舗となりました。
以上の結果、当中間連結会計期間における売上高は323億円(前年同期比11.1%減)、営業利益は15億82百万円(前年同期比43.0%増)、経常利益は17億63百万円(前年同期比25.7%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は16億29百万円(前年同期比129.2%増)となりました。
なお、当社グループは事業の性質上、売上高に季節的変動があり、第1四半期から第3四半期に比し第4四半期の売上高の割合が低くなります。
(2)財政状態の状況
(資産)
当中間連結会計期間末における流動資産は234億70百万円となり、前連結会計年度末に比べ41億円増加いたしました。これは主に現金及び預金が32億4百万円、売掛金が14億34百万円増加したことによるものであります。固定資産は237億6百万円となり、前連結会計年度末に比べ13億82百万円減少いたしました。これは主に投資有価証券の売却等により投資その他の資産が11億46百万円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は471億76百万円となり、前連結会計年度末と比べ27億18百万円増加いたしました。
(負債)
当中間連結会計期間末における流動負債は184億70百万円となり、前連結会計年度末と比べ25億29百万円増加いたしました。これは主に支払手形及び買掛金が10億55百万円、電子記録債務が12億3百万円増加したことによるものであります。固定負債は114億41百万円となり、前連結会計年度末と比べ8億42百万円減少いたしました。
この結果、負債合計は299億11百万円となり、前連結会計年度末と比べ16億87百万円増加いたしました。
(純資産)
当中間連結会計期間末における純資産合計は172億65百万円となり、前連結会計年度末に比べ10億30百万円増加いたしました。これは主に、欠損補填を目的とする減資により資本金が52億5百万円減少、資本剰余金が5億45百万円増加、利益剰余金が46億59百万円増加、また親会社株主に帰属する中間純利益16億29百万円計上したことによるものであります。この結果、自己資本比率は36.6%(前連結会計年度末は36.5%)となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、53億80百万円となり前連結会計年度末と比べ32億4百万円増加いたしました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は32億82百万円(前年同期は21億円の獲得)となりました。これは主に売上債権の増加14億31百万円があったものの、仕入債務の増加21億43百万円、税金等調整前中間純利益17億67百万円の計上等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は3億24百万円(前年同期は4億76百万円の獲得)となりました。これは主に投資有価証券の売却及び償還による収入5億37百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は4億3百万円(前年同期は21億32百万円の使用)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出5億28百万円によるものであります。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
特記事項はありません。
(8)主要な設備
主要な設備の新設について、当中間連結会計期間に完成したものは次のとおりであります。
|
セグメント |
業態(ブランド) |
設備の内容 |
店舗数 |
|
ファッション事業 |
SUIT SELECT |
店舗設備他 |
2店舗 |
|
DIFFERENCE |
店舗設備他 |
1店舗 |
|
|
Samantha Thavasa |
店舗設備他 |
2店舗 |
(注)上記「Samantha Thavasa」の店舗数には、株式会社サマンサタバサジャパンリミテッドのグループ内における新設店舗数を記載しております。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。