1【提出理由】

 当社及び帝人グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に著しい影響を与える事象が発生しましたので、金融商品取引法第24条の5第4項及び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第12号及び第19号の規定に基づき、本臨時報告書を提出するものです。

 

2【報告内容】

(1)当該事象の発生年月日

 2025年5月12日

 

(2)当該事象の内容

 ①非金融資産の減損損失の計上(連結)

当社の連結子会社である帝人ファーマ株式会社が2021年4月に武田薬品工業株式会社より取得した2型糖尿病治療剤の日本における販売権について、対象となる製品の販売価格、シェア等が継続して下落した結果、想定されていた収益が見込めなくなったことから、当連結会計年度に減損テストを実施しました。収益予測の見直しを行った結果、回収可能価額がその帳簿価額を下回ったため、IAS第36号「資産の減損」に従い、帳簿価額を回収可能価額まで減額しました。なお、回収可能価額は使用価値により測定しており、使用価値は将来キャッシュ・フローを6.5%(税引前)で割り引いて算定しています。

 ②関係会社株式譲渡の決議に関連する損益の計上(個別)

当社の連結子会社であるTeijin Holdings USA, Inc. (以下、THUS)が所有するTeijin Automotive Technologies NA Holdings Corp.(以下、TAT)株式をStork BidCo Inc.へ譲渡することを決議しました。この決議に伴い、TAT社の株式を保有するTHUS社の財政状態の悪化が見込まれるため、THUS社に対する関係会社株式評価損、貸倒引当金繰入額、債務保証損失引当金繰入額をそれぞれ計上しました。また、TAT社に対する保証債務の履行に伴う損失の発生可能性が著しく低下したため、TAT社に対する債務保証損失引当金を取り崩し、債務保証損失引当金戻入額を計上しました。

 

(3)当該事象の損益および連結損益に与える影響額

 当該事象の発生により、2025年3月期の連結決算において、減損損失280億円を「販売費及び一般管理費」として計上し、また個別決算においては債務保証損失引当金戻入額124億円を特別利益として、関係会社株式評価損658億円、貸倒引当金繰入額854億円、債務保証損失引当金繰入額65億円を特別損失としてそれぞれ計上しました。

 なお、当該債務保証損失引当金戻入額、関係会社株式評価損、貸倒引当金繰入額、債務保証損失引当金繰入額は連結決算では消去されるため、連結損益への影響はありません。

 

以 上