【要約四半期連結財務諸表注記】

1.報告企業

株式会社レノバ(以下、「当社」)は、日本に所在する企業です。登記されている本店及び主要な事業所は東京都中央区京橋二丁目2番1号にあります。当第3四半期連結会計期間(2023年10月1日から2023年12月31日まで)及び当第3四半期連結累計期間(2023年4月1日から2023年12月31日まで)の要約四半期連結財務諸表は、当社及びその子会社(以下「当社グループ」)、並びに当社グループの関連会社及び共同支配企業に対する持分から構成されています。当社グループは再生可能エネルギー発電所を開発し、所有・運営しており、各事業の内容及び主要な活動は、「注記5.セグメント情報」に記載しています。

当社グループの2023年12月31日に終了する四半期の要約四半期連結財務諸表は、2024年2月7日に取締役会によって承認されています。

 

2.作成の基礎

(1) IFRS に準拠している旨

当社は、「四半期連結財務諸表規則」第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を全て満たしているため、同規則第93条の規定により、IAS第34号「期中財務報告」に準拠して作成しています。

要約四半期連結財務諸表は、連結会計年度の連結財務諸表で要求される全ての情報が含まれていないため、前連結会計年度の連結財務諸表と併せて利用されるべきものです。

 

(2) 測定の基礎

当社グループの要約四半期連結財務諸表は、公正価値で測定されている金融商品を除き、取得原価を基礎として作成しています。

 

(3) 機能通貨及び表示通貨

当社グループの要約四半期連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円で表示しています。日本円で表示している財務情報は、特に記載がない限り百万円未満を四捨五入して記載しています。

 

3.重要性がある会計方針

本要約四半期連結財務諸表において適用する重要性がある会計方針は、前連結会計年度の連結財務諸表において適用した会計方針と同一です。

なお、一部の基準書において変更がありましたが、当第3四半期連結累計期間の要約四半期連結財務諸表に重要な影響を与えるものはありません。

また、当第3四半期連結累計期間の法人所得税費用は、見積年次実効税率を基に算定しています。

 

(表示方法の変更)

(要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書)

前第3四半期連結累計期間において、「投資活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に含めていた「投資有価証券の取得による支出」は、金額的重要性が増したため、当第3四半期連結累計期間より独立掲記することとしました。この表示方法の変更を反映させるため、前第3四半期連結累計期間の要約四半期連結財務諸表の組替えを行っています。

この結果、前第3四半期連結累計期間の要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書において、「投資活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に表示していた△106百万円は、「投資有価証券の取得による支出」△18百万円、「その他」△88百万円として組み替えています。

 

 

4.重要な会計上の見積り及び判断

IFRSに準拠した要約四半期連結財務諸表の作成において、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、会計上の見積り及び仮定を用いています。しかし、実際の結果は、これらの見積りとは異なる場合があります。

見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直しています。会計上の見積りの改定は、見積りが改定された会計期間及び影響を受ける将来の会計期間において認識されます。

要約四半期連結財務諸表に重要な影響を与える会計上の判断、見積り及び仮定は、前連結会計年度に係る連結財務諸表と同様です。

 

ロシアによるウクライナ侵攻以降、資源価格・電力市場価格が高騰いたしました。足もとでは価格高騰に一定の落ち着き傾向が見られる状況ではありますが、当第3四半期連結累計期間においては、バイオマス発電事業における売上高燃料費比率の前年対比での増加により収益に影響がありました。

今後の資源価格・電力市場価格の高騰状況やこれに伴う経済環境への影響、例えば、建設中の発電事業における設計・調達・建設工程への影響、運転開始済みのバイオマス発電における燃料調達への影響、開発中の事業における融資契約等組成にあたっての金融市場への影響が重大なものである場合には、翌四半期連結会計期間以降の連結財務諸表において影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5.セグメント情報

(1) 報告セグメントの概要

当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、経営者が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっている事業セグメントを基礎として決定されています。当社グループは太陽光発電、バイオマス発電、陸上風力発電といった再生可能エネルギー発電所を操業することで売電事業を展開する「再生可能エネルギー発電事業」と新たな再生可能エネルギー発電所の設立・開発・開業に至るまでの支援・開業後の運営支援を行う「再生可能エネルギー開発・運営事業」を展開しています。

 

(2) 報告セグメントごとの売上収益、セグメント利益、その他の項目の金額に関する情報

報告セグメントの会計処理の方法は、「注記3. 重要性がある会計方針」で記載している当社グループの会計方針と同一です。報告セグメントの利益は、売上収益から燃料費、外注費、人件費を差し引き、持分法による投資損益、並びにその他の収益・費用を加算したEBITDA(Non-GAAP指標)にて表示しています。なお、燃料費は、要約四半期連結損益計算書における燃料費より、当社が企業結合したバイオマス発電事業SPCが保有する為替予約について、企業結合時点の包括利益累計額が消去された影響額を調整しています。

 

第3四半期連結累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年12月31日

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

調整額
(注1)

連結

再生可能
エネルギー発電事業

再生可能
エネルギー
開発・運営
事業

売上収益

 

 

 

 

 

外部顧客への売上収益

24,020

781

24,801

24,801

セグメント間の売上収益
(注2)

2,156

2,156

2,156

売上収益合計

24,020

2,937

26,957

2,156

24,801

セグメント利益

14,113

3,099

17,212

1,899

15,313

減価償却費及び償却費

 

 

 

 

6,986

オプション公正価値評価益

 

 

 

 

384

金融収益

 

 

 

 

253

金融費用

 

 

 

 

2,244

税引前四半期利益

 

 

 

 

6,720

 

(注1)セグメント利益の調整額△1,899百万円には、セグメント間取引消去が含まれています。

(注2)セグメント間の売上収益は実勢価格に基づいています。

 

当第3四半期連結累計期間(自 2023年4月1日 至 2023年12月31日

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

調整額
(注1)

連結

再生可能
エネルギー発電事業

再生可能
エネルギー
開発・運営
事業

売上収益

 

 

 

 

 

外部顧客への売上収益

29,508

319

29,827

29,827

セグメント間の売上収益
(注2)

2,496

2,496

2,496

売上収益合計

29,508

2,815

32,323

2,496

29,827

セグメント利益(△損失)

18,369

2,201

16,168

2,126

14,042

燃料費

 

 

 

 

116

減価償却費及び償却費

 

 

 

 

7,551

企業結合に伴う再測定による利益

 

 

 

 

3,364

オプション公正価値評価損

 

 

 

 

31

金融収益

 

 

 

 

1,461

金融費用

 

 

 

 

2,243

税引前四半期利益

 

 

 

 

8,925

 

(注1)セグメント利益(△損失)の調整額△2,126百万円には、セグメント間取引消去が含まれています。

(注2)セグメント間の売上収益は実勢価格に基づいています。

 

6.売上収益

顧客との契約から生じる売上収益の分解と報告セグメントの売上収益との関連

分解した収益と報告セグメントの売上収益との関連は次のとおりです。

 

前第3四半期連結累計期間 (自  2022年4月1日  至  2022年12月31日)

(単位:百万円)

 

報告セグメント

内部取引

調整

合計

再生可能

エネルギー

発電事業

再生可能

エネルギー

開発・運営事業

収益認識時点

 

 

 

 

 

一時点で充足

24,020

2,083

26,103

△1,581

24,523

一定の期間にわたり充足

854

854

△575

278

合計

24,020

2,937

26,957

△2,156

24,801

 

 

当第3四半期連結累計期間 (自  2023年4月1日  至  2023年12月31日)

(単位:百万円)

 

報告セグメント

内部取引

調整

合計

再生可能

エネルギー

発電事業

再生可能

エネルギー

開発・運営事業

収益認識時点

 

 

 

 

 

一時点で充足

29,508

1,910

31,418

△1,909

29,508

一定の期間にわたり充足

905

905

△587

318

合計

29,508

2,815

32,323

△2,496

29,827

 

 

 

7.企業結合等

前第3四半期連結累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年12月31日

(1) 支配喪失の概要

① 譲渡先企業の名称

SMFLみらいパートナーズ株式会社

 

② 譲渡した事業の内容

会社名  :四日市ソーラー匿名組合事業

事業の内容:太陽光発電事業

 

③ 支配喪失の主な理由

当社は、「グリーンかつ自立可能なエネルギー・システムを構築し枢要な社会的課題を解決する」という「ミッション/経営理念」を掲げ、日本及びアジア等において、太陽光、バイオマス、風力、地熱及び水力といった地域に根ざした再生可能エネルギー資源による発電事業を進めています。今後も日本及びアジア等における積極的な事業開発を計画しており、本件は当社の個別事業におけるパートナーシップ戦略の一環として、また更なる成長に向けた経営資源の再配分を目的として実施するものです。
 

④ 支配喪失日

2022年4月22日

 

⑤ 法的形式を含むその他取引の概要に関する事項

受取対価を現金等の財産のみとする出資持分の譲渡

譲渡前の出資持分比率 100.0%

譲渡した出資持分比率  80.0%

譲渡後の出資持分比率  20.0%

 

(2) 支配喪失に伴う損益

支配喪失に伴う売却益3,134百万円をその他の収益として計上しています。

また、当社が引き続き保有する出資持分に係る公正価値評価益700百万円をその他の収益として計上しています。

 

当第3四半期連結累計期間(自 2023年4月1日 至 2023年12月31日

(1) 企業結合の概要

① 被取得企業の名称及び事業の内容

被取得企業の名称:合同会社杜の都バイオマスエナジー

被取得企業の事業の内容:木質バイオマス専焼発電事業

② 企業結合を行った主な理由

 当社は、2020年8月に共同スポンサーとの間で、一部の共同スポンサーが保有する合同会社杜の都バイオマスエナジーの出資持分を当社が取得する権利(以下、「追加取得権」)に関する契約を締結しました。当社は、本事業運営により一層コミットし、また、本発電事業を通じて更なる地域活性化の取り組みを図っていくことを目的として2023年12月に追加取得権の行使による合同会社杜の都バイオマスエナジーの出資持分の譲受を実施し、子会社化しました。

③ 取得日

2023年12月8日(出資持分取得日)

 

④ 被取得企業の支配獲得の経緯及び取得した議決権割合

被取得企業の支配を獲得した方法:出資持分取得

追加取得前の出資比率 29.0%

追加取得した出資比率 31.0%

追加取得後の出資比率 60.0%

 

(2) 企業結合日に受入れた資産及び負債の公正価値、非支配持分、取得対価及びのれん

有形固定資産

41,441 百万円

無形資産

93

その他資産

29,503

借入金(非流動)

△40,077

その他負債

△16,301

純資産

14,659

非支配持分

△5,863

支払対価の公正価値

△1,628

既保有持分の公正価値

△9,767

オプションの公正価値

2,600

のれん

 

 

非支配持分は、被取得企業の識別可能な純資産に対する非支配株主の持分割合で測定しています。

受入れた資産及び負債については、当第3四半期連結会計期間末において取得原価の配分が完了していないため、現時点で入手可能な情報に基づいて暫定的に算定しています。

当該企業結合に係る取得関連費用は、要約四半期連結損益計算書の「その他の費用」に計上しています。金額の重要性はありません。

 

(3) 支払対価及びその内訳

支払対価の公正価値(現金)

1,628 百万円

被取得会社が保有していた現金及び現金同等物

子会社の取得による支出

1,628

 

 

(4) 企業結合に伴う再測定による利益

当社が企業結合日に保有していた持分を、企業結合日の公正価値で再測定した結果3,364百万円の差益を認識しています。当該差益は要約四半期連結損益計算書の「企業結合に伴う再測定による利益」に含まれています。公正価値に関する情報は「注記10 金融商品」に記載のとおりです。また、当該差益には、持分法適用会社に対する持分相当額の組替調整額△1,159百万円が含まれています。

 

(5) 当社グループの業績に与える影響

被取得企業は2023年11月に運転を開始しており、運転開始前に発生する損益取引は軽微です。そのため、企業結合前の被取得企業の損益が当社グループの業績に与える影響は極めて限定的であり、プロフォーマ情報の開示は省略しています。

 

 

8.1株当たり四半期利益

当社の普通株主に帰属する基本的1株当たり四半期利益及び希薄化後1株当たり四半期利益の算定基礎は次のとおりです。

 

(1) 基本的1株当たり四半期利益及び希薄化後1株当たり四半期利益

 

 

 

 

前第3四半期連結累計期間

(自 2022年4月1日

至 2022年12月31日

当第3四半期連結累計期間

(自 2023年4月1日

至 2023年12月31日

基本的1株当たり四半期利益(円)

54.66

75.91

希薄化後1株当たり四半期利益(円)

54.31

75.65

 

 

 

 

 

 

前第3四半期連結会計期間

(自 2022年10月1日

至 2022年12月31日

当第3四半期連結会計期間

(自 2023年10月1日

至 2023年12月31日

基本的1株当たり四半期利益(△は損失)(円)

△6.69

40.13

希薄化後1株当たり四半期利益(△は損失)(円)

△6.69

40.00

 

(注)前第3四半期連結会計期間においては、ストック・オプションの行使が1株当たり四半期損失を減少させるため、潜在株式は希薄化効果を有していません。

 

(2) 基本的1株当たり四半期利益及び希薄化後1株当たり四半期利益の算定上の基礎

 

 

 

 

前第3四半期連結累計期間

(自 2022年4月1日

至 2022年12月31日

当第3四半期連結累計期間

(自 2023年4月1日

至 2023年12月31日

基本的1株当たり四半期利益及び希薄化後1株
当たり四半期利益の計算に使用する四半期利益

 

 

親会社の所有者に帰属する四半期利益

(百万円)

4,294

5,984

四半期利益調整額(百万円)

希薄化後1株当たり四半期利益の計算に使用
する四半期利益(百万円)

4,294

5,984

基本的1株当たり四半期利益及び希薄化後1株
当たり四半期利益の計算に使用する普通株式の
加重平均株式数

 

 

普通株式の加重平均株式数 (千株)

78,565

78,821

希薄化効果を有する潜在的普通株式の影響

 

 

ストック・オプションによる普通株式増加数
(千株)

495

272

希薄化後1株当たり四半期利益の計算に使用
する普通株式の加重平均株式数 (千株)

79,061

79,092

 

(注)役員等向け株式交付信託制度により、日本カストディ銀行(信託口)が保有する当社株式は、基本的1株当たり四半期利益及び希薄化後1株当たり四半期利益の算定上、期中平均普通株式数の計算において控除する自己株式に含めています。控除した当該自己株式の期中平均株式数は、前第3四半期連結累計期間において423千株、当第3四半期連結累計期間において349千株です。

 

 

 

 

 

前第3四半期連結会計期間

(自 2022年10月1日

至 2022年12月31日

当第3四半期連結会計期間

(自 2023年10月1日

至 2023年12月31日

基本的1株当たり四半期利益及び希薄化後1株
当たり四半期利益の計算に使用する四半期利益

 

 

親会社の所有者に帰属する四半期利益(△は損失)(百万円)

△526

3,166

四半期利益調整額(百万円)

希薄化後1株当たり四半期利益の計算に使用
する四半期利益(△は損失)(百万円)

△526

3,166

基本的1株当たり四半期利益及び希薄化後1株
当たり四半期利益の計算に使用する普通株式の
加重平均株式数

 

 

普通株式の加重平均株式数 (千株)

78,589

78,895

希薄化効果を有する潜在的普通株式の影響

 

 

ストック・オプションによる普通株式増加数
(千株)

246

希薄化後1株当たり四半期利益の計算に使用
する普通株式の加重平均株式数 (千株)

78,589

79,141

 

(注1)役員等向け株式交付信託制度により、日本カストディ銀行(信託口)が保有する当社株式は、基本的1株当たり四半期利益及び希薄化後1株当たり四半期利益の算定上、期中平均普通株式数の計算において控除する自己株式に含めています。控除した当該自己株式の期中平均株式数は、前第3四半期連結会計期間において431千株、当第3四半期連結会計期間において297千株です。

(注2)前第3四半期連結会計期間における普通株式432千株相当のストック・オプションは、希薄化後1株当たり四半期損失に対して逆希薄化効果を有するため、希薄化後1株当たり四半期損失の計算から除外しています。

 

9.その他の資本の構成要素

その他の資本の構成要素の内容は次のとおりです。

 

① その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産の認識が中止されるまでに生じた当該資産の公正価値の純変動額の累積額です。

 

② キャッシュ・フロー・ヘッジ

キャッシュ・フロー・ヘッジにおけるヘッジ手段の公正価値の純変動額のうち有効な部分からなります。

 

③ 在外営業活動体の外貨換算差額

在外営業活動体の財務諸表の換算から生じた為替換算差額からなります。

 

④ 持分法適用会社に対する持分相当額

持分法適用会社が保有する、キャッシュ・フロー・ヘッジにおけるヘッジ手段の公正価値の純変動額のうち有効な部分からなります。

 

 

その他の資本の構成要素の各項目の増減は次のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

前第3四半期連結累計期間

(自 2022年4月1日

至 2022年12月31日)

当第3四半期連結累計期間

(自 2023年4月1日

至 2023年12月31日)

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する
資本性金融資産

 

 

期首残高

77

119

期中増減

期末残高

77

119

キャッシュ・フロー・ヘッジの有効部分

 

 

期首残高

786

4,659

期中増減

5,276

3,873

期末残高

6,062

8,532

在外営業活動体の外貨換算差額

 

 

期首残高

4

△2

期中増減

△1

△1

期末残高

3

△2

持分法適用会社に対する持分相当額

 

 

期首残高

5,435

9,915

期中増減

6,591

7,991

期末残高

12,026

17,906

その他の資本の構成要素合計

 

 

期首残高

6,301

14,692

期中増減

11,866

11,863

期末残高

18,167

26,555

 

 

 

 

10.金融商品

公正価値

① 公正価値及び帳簿価額

要約四半期連結財政状態計算書上、公正価値で測定されていない金融商品の帳簿価額と公正価値は次のとおりです。帳簿価額が公正価値の合理的な近似値となっている金融商品は以下の表には含めていません。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度末
2023年3月31日

当第3四半期連結会計期間末
2023年12月31日

帳簿価額

公正価値

帳簿価額

公正価値

金融資産

償却原価で測定される金融資産

 

 

 

 

その他の金融資産

負債性金融資産

1,215

1,249

1,573

1,670

金融負債

償却原価で測定される金融負債

 

 

 

 

長期借入金

183,839

179,669

221,366

211,043

社債

13,956

13,776

13,966

13,829

合計

197,795

193,445

235,332

224,872

 

上記には1年以内に返済予定の残高を含めています。

負債性金融資産に含まれる長期貸付金の公正価値は、同程度の信用格付を有する貸付先に対して、同一の残存期間で同条件の貸付を行う場合の利率で将来キャッシュ・フローを割り引いて算定する方法によっています。

長期借入金及び社債の公正価値は、元利金の合計額を同様の新規借入を行った場合に想定される利率で割り引いて算定する方法によっています。

負債性金融資産、長期借入金及び社債の公正価値ヒエラルキーはレベル2に該当します。

 

② 公正価値のヒエラルキー

金融商品の公正価値のヒエラルキーは、次のとおり分類しています。

レベル1:活発な市場における相場価格により測定された公正価値

レベル2:レベル1に含まれる相場価格以外で、直接又は間接的に観察可能な価格により測定された公正価値

レベル3:観察可能でないインプットを含む、評価技法を用いて測定された公正価値

金融商品のレベル間の振替は、連結会計年度末において認識しています。前連結会計年度及び当第3四半期連結累計期間において、レベル間の重要な振替が行われた金融商品はありません。

公正価値ヒエラルキーのレベルごとに分類された、経常的に公正価値で測定する金融資産及び金融負債の内訳は、次のとおりです。

 

 

前連結会計年度末(2023年3月31日

 

 

(単位:百万円)

 

レベル1

レベル2

レベル3

合計

金融資産

 

 

 

 

純損益を通じて公正価値で測定する金融資産:

 

 

 

 

デリバティブ資産(注)1

20,848

4,888

25,736

出資金(注)2

699

699

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する

金融資産:

 

 

 

 

株式

260

260

合計

20,848

5,847

26,695

金融負債

 

 

 

 

純損益を通じて公正価値で測定する金融負債:

 

 

 

 

デリバティブ負債(注)4

1,931

1,931

条件付対価(注)5

795

795

合計

1,931

795

2,727

 

 

当第3四半期連結会計期間末(2023年12月31日

 

 

(単位:百万円)

 

レベル1

レベル2

レベル3

合計

金融資産

 

 

 

 

純損益を通じて公正価値で測定する金融資産:

 

 

 

 

デリバティブ資産(注)1

43,056

2,257

45,312

出資金(注)2

686

686

債券(注)3

2,746

2,746

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する

金融資産:

 

 

 

 

株式

292

292

合計

43,056

5,982

49,037

金融負債

 

 

 

 

純損益を通じて公正価値で測定する金融負債:

 

 

 

 

デリバティブ負債(注)4

1,192

1,192

合計

1,192

1,192

 

(注)1.当社は、共同出資者との出資者間合意の定めにより一定期間の経過後に一定の価格にて当社が他共同出資者の出資持分を買い取る権利(コール・オプション)を有している場合があります。当社グループのデリバティブ資産には、割引キャッシュ・フロー・モデルにより算定された当社の持分法適用会社の他共同出資者持分に関するコール・オプションの報告日時点の公正価値が含まれており、レベル3に区分しています。また、上記コール・オプションに加え、先物為替予約及び金利スワップに係るデリバティブ資産が含まれ、レベル2に区分しています。デリバティブ資産は、要約四半期連結財政状態計算書上、「その他の金融資産」に計上されています。

(注)2.出資金に含まれる匿名組合出資金の公正価値はレベル3に区分しています。出資金は、要約四半期連結財政状態計算書上、「その他の金融資産」に計上されています

(注)3.債券に含まれる社債の公正価値はレベル3に区分しています。債券は、要約四半期連結財政状態計算書上、「その他の金融資産」に計上されています

(注)4.デリバティブ負債に含まれる金利スワップの公正価値はレベル2に区分しています。デリバティブ負債は、要約四半期連結財政状態計算書上、「その他の金融負債」に計上されています

(注)5.当社グループは、事業開発の一定のマイルストーン達成を条件に他の株主に対して取得対価を追加的に支払う契約を有している場合があります。条件付対価の公正価値は、契約に基づく将来支払額をもとに割引キャッシュ・フロー・モデルにより算定しており、レベル3に区分しています。条件付対価は、要約四半期連結財政状態計算書上、「その他の金融負債」に含めています。

 

③ レベル3に区分される公正価値測定に関する情報

(ⅰ)評価プロセス

当社グループはレベル3の金融商品に係る公正価値測定にあたっては、適切な権限者に承認された公正価値測定に係る評価方法を含む評価方針及び手続きに従い、対象となる金融商品の性質、特徴及びリスクを最も適切に反映できる評価技法及びインプットを用いて評価方法を決定し、公正価値を測定しています。重要な金融商品については必要に応じて外部の評価専門家を利用し、その評価結果は評価者がレビューしています。公正価値測定の結果は外部者評価結果を含め、適切な権限者がレビュー、承認しています。

 

(ⅱ)レベル3に区分される経常的な公正価値測定の評価技法及びインプット並びに経営者による仮定及び見積りの不確実性

レベル3に区分される主な金融商品は全て割引キャッシュ・フロー法により公正価値を算定しています。その公正価値算定においては、将来キャッシュ・フロー予想に加え、割引率の構成要素についての前提条件を決定しています。これらの前提条件は、経営者による最善の見積りに基づいて決定されていますが、重要な観察不能なインプットを含みます。これら観察不能なインプットが変動した場合、公正価値に重要な影響を与える可能性があります

将来キャッシュ・フロー予想については、持分法適用会社の他共同出資者持分に関するコール・オプションについては、固定価格買取制度(FIT)又は再生可能エネルギー発電所導入促進のための各制度等に基づいた事業期間、売電価格、発電事業に必要な設備投資及び発電設備の利用率を経営者による最善の見積りに基づいて決定しています。当社グループは、リスクプレミアムやリスクフリーレート等を適切に反映した約7%の割引率を使用しています。コール・オプションの公正価値は、割引率の上昇(下落)により減少(増加)します。

 

 

11.後発事象

  該当事項はありません。