第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

当中間連結会計期間における我が国経済は、不安定な世界情勢が続き原材料価格やエネルギー価格が高騰し、物価上昇が止まらないなど、先行きは不透明な状況となっております。

医療用医薬品業界におきましては、社会保障費の増加に伴う薬価抑制は続くなか、毎年薬価改定が実施されるなどその事業環境はますます厳しくなっております。当社製品につきましては、不採算品再算定による一部製品における薬価引上げの影響により、薬価改定率は全体でマイナス1.1%に留まりました。

このような状況のもと、富士製薬工業グループが経営理念である「成長」と「貢献」のサイクルをより一層循環させ、将来にわたって価値を生み出し続ける姿として、「長期ビジョン2035」を策定し、長期ビジョン2035を実現するために、これからの5年間で、「女性医療での貢献拡大」「バイオシミラー事業による貢献拡大」「グローバルCMO 事業による収益貢献」「次の成長ドライバーの仕込み・見極め」の4つの成長戦略とそれを支える経営基盤の強化として「人財の強化」「組織機能の高度化」「デジタルの推進」の3つの施策を中期経営計画として進めております。

当中間連結会計期間の売上高は、24,095百万円(前年同期比12.7%増)となりました。

「女性医療」は、順調に推移し、その主なものは2024年12月に販売を開始した新薬の月経困難症治療薬アリッサ配合錠、エフメノカプセル100mg、ファボワール錠です。「バイオシミラー」は、2024年5月に販売を開始した乾癬治療薬ウステキヌマブBS皮下注45mg「F」の注力するとともに、2024年9月に1製品、10月に2製品を新たに製造販売承認申請し、さらなるバイオシミラー事業拡大に向け歩みを進めております。「グローバルCMO」では、OLIC社の受託売上が伸長しました。その他の領域としましては、主に2024年7月に田辺三菱製薬から承継した2製品と前期に販売を開始したジェネリック3製品の伸長が貢献しました。

利益面については、売上高の増加に加え、販管費として人件費や減価償却費などが増加した一方、研究開発費は前中間連結会計期間に計上した新製品の契約一時金等が当中間連結会計期間は発生しなかったことにより営業利益は2,305百万円(同59.7%増)となり、前中間連結会計期間に計上したデリバティブ評価益が当中間連結会計期間は発生しなかったことにより経常利益は2,209百万円(同2.0%増)、前中間連結会計期間の投資有価証券の売却等による一過性の利益がなかったことから親会社株主に帰属する中間純利益は1,287百万円(同69.8%減)となりました。

なお、当社グループは、医薬品事業の単一セグメントであるため、セグメント情報は記載しておりません。

 

(2) 財政状態の状況

当中間連結会計期間末における総資産額は92,672百万円となり、前連結会計年度末比2,672百万円の増加、純資産は45,734百万円と前連結会計年度末に比べ171百万円の増加となり、自己資本比率は49.3%となりました。

(資 産)

資産の部においては、流動資産については、棚卸資産が増加したこと等により5,090百万円の増加、固定資産については、投資有価証券の時価評価による減少等により2,418百万円減少しております。

(負 債)

負債の部においては、流動負債については、1年内返済予定の長期借入金の減少等により5,588百万円減少しております。固定負債については、長期借入金が増加したこと等により8,090百万円増加しております。

(純資産)

純資産の部においては、利益剰余金の増加等により、171百万円増加しております。

 

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間末の現金及び現金同等物は6,695百万円となりました。

当中間連結会計期間におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

税金等調整前中間純利益1,751百万円に、減価償却費1,900百万円及び売上債権の減少1,556百万円等を加える一方、棚卸資産の増加額4,538百万円等により、営業活動による収入は2,131百万円(前年同期は445百万円の支出)となりました。

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

有形固定資産の取得による支出665百万円及び無形固定資産の取得による支出1,732百万円があったこと等により、投資活動による支出は2,764百万円(前年同期は1,457百万円の収入)となりました。

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

長期借入金の返済による支出6,300百万円及び社債の償還による支出300百万円等があった一方、長期借入による収入9,000百万円があったこと等により、財務活動による収入は2,750百万円(前年同期は1,998百万円の支出)となりました。

 

(4) 経営方針・経営戦略等

当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題に重要な変更はありません。

 

(6) 研究開発活動

当中間連結会計期間における研究開発費の総額は、1,363百万円であります。なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。