当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
継続企業の前提に関する重要事象等
当社グループは、前連結会計年度まで11期連続となる営業損失、経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失となり、当中間連結会計期間においても、営業損失235,105千円、経常損失224,008千円、親会社株主に帰属する中間純損失221,396千円となることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在していると認識しております。
当社グループは、当該状況を解消するために「第4 経理の状況 1 中間連結財務諸表 注記事項(継続企業の前提に関する事項)」に記載の施策を実施することにより、収益構造の改善及び財務基盤の安定化を図り、当該状況の解消、改善に努めております。
しかしながら、これらの対応策を実施してもなお、収益性の改善や資金調達の進展状況等によっては、今後の資金繰りに重要な影響を及ぼす可能性があることから、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
なお、前連結会計年度より「販売費及び一般管理費」に含めておりました資金調達費用及び組織再編費用については、「営業外費用」に組替後の数値を記載しております。詳細は「第4 経理の状況 注記事項 (表示方法の変更)」をご参照ください。
1 経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する分析・検討内容
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の概況
当中間連結会計期間の我が国経済は、一部に足踏みが残るものの、全体的に緩やかに回復しており、各種政策の効果もあって、雇用・所得環境の改善傾向が続くことが期待されています。しかしながら、物価上昇による個人消費に及ぼす影響や、アメリカの政策動向による影響による国内景気の先行きに対する影響については、引き続き警戒する必要があります。
このような状況下で、当社グループは、『笑顔あふれるセカイを増やす』というパーパス(存在意義)のもと、エンターテインメント&ソリューション事業として、スマートフォン向けアプリを中心としたオンラインゲームの企画・開発・運営を行うゲーム事業、主に法人顧客向けにクライアントが提供しているサービスの開発・運営を行うサービス開発事業、ゲーム会社向けに人材サービス等を提供する技術・人材支援事業を展開しております。
ゲームタイトル運営につきましては、前連結会計年度末時点でサービス提供していた『ヒプノシスマイク -Alternative Rap Battle- 』に加えて新たに『プリンセス&ナイト』の運営を受託したことから、当中間連結会計期間末では2タイトル(自社パブリッシング1、運営受託1)を運営しております。
当社グループは、持続的成長基盤の確立を目指して、自社パブリッシングタイトルを拡充すべく、大型の国内IPのゲーム化権を取得し、2年後のリリースに向けて開発に着手するとともに、海外ゲームタイトル『忘却前夜』の国内独占配信権を取得し、今期中のリリースに向けてローカライズ開発を開始、また前連結会計年度よりプラットフォーム事業者からの支援を受けて進めておりましたオリジナルタイトルの開発は、今期中のリリースに向けて開発を進めており、当中間連結会計期間末では、計3件の自社パブリッシングタイトルの開発が進行しております。引き続き提供タイトルの拡充のために有力なIPの獲得を目指してまいります。
受託開発につきましては、1件の開発案件が中止となりましたが、1件の開発が完了し、新たに開発案件を1件受託いたしましたので、当中間連結会計期間末時点で2件の受託開発(ゲーム系1、サービス開発系1)が進行しております。
拡大する「推し活」市場への進出を狙いとして、俳優小説アプリ『KISSMILLe(キスミル)』に係る共同事業を開始し、2024年11月以降、若手俳優をキャストした3本の当社オリジナルコンテンツをリリースいたしましたが、ユーザーの獲得が思うように進まないことを踏まえて、今後はIPの魅力を引き出すコンテンツになるようにビジネススキームの見直しを進めてまいります。
ゲーム開発人材を中心とする技術・人材支援につきましては、引き続き主要取引先であるゲーム会社の開発プロジェクトの見直しや運営中止等の影響を受けて人材稼働数の減少が続いていることから、ゲーム業界での営業活動に加えて、ゲーム業界以外のクライアントの獲得も継続して注力しております。
収入面では、新サービスの展開や受託の増加によりサービス開発事業収入が前年同期比で7,606千円増加したものの、主力の運営タイトルのユーザー課金額の減少やオリジナルタイトル開発の拡大による受託額の減少により、ゲーム事業収入が前年同期比で328,761千円の減少、技術・人材支援事業収入は前年同期比で169,012千円の減少となり、事業全体では前年同期比で490,166千円の減収となりました。
費用面では、ゲーム運営の売上高の減少によるプラットフォーム支払手数料の減少やサーバー費用を中心とする賃借料の減少、外注加工費の減少により売上原価は前年同期比で427,350千円減少し、業務委託費や支払手数料などの削減を細かく積み上げたことにより販売費及び一般管理費についても前年同期比で49,305千円減少いたしました。
以上の結果、当中間連結会計期間における売上高は1,451,381千円(前年同期比25.3%減)、営業損失は235,105千円(前年同期は221,593千円の営業損失)、経常損失は224,008千円(前年同期は201,101千円の経常損失)、親会社株主に帰属する中間純損失は221,396千円(前年同期は201,785千円の親会社株主に帰属する中間純損失)となりました。
(注) IPとは、Intellectual Propertyの略称で、著作物やキャラクター作品等を含む「知的財産」のことを指します。
②財政状態
当中間連結会計期間末における総資産は1,620,189千円となり、前連結会計年度末に比べ78,535千円増加いたしました。流動資産は1,502,394千円(前連結会計年度末は1,422,242千円)となりました。これは主に売掛金及び契約資産16,071千円及び流動資産のその他62,741千円の増加があったことによるものであります。固定資産は117,794千円(前連結会計年度末は119,410千円)となりました。これは主に差入保証金の減少1,056千円があったことによるものであります。
(負債)
当中間連結会計期間末における負債は693,954千円となり、前連結会計年度末に比べ69,814千円減少いたしました。流動負債は693,565千円(前連結会計年度末は759,562千円)となりました。これは未払金の増加17,926千円があった一方で、買掛金37,333千円及び流動負債その他46,590千円の減少があったことによるものであります。固定負債は389千円(前連結会計年度末は4,206千円)となりました。これは繰延税金負債の減少3,816千円があったことによるものであります。
(純資産)
当中間連結会計期間末における純資産は926,234千円となり、前連結会計年度末に比べ148,350千円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する中間純損失金額の計上221,396千円があった一方で、新株予約権の行使により、資本金及び資本剰余金がそれぞれ185,940千円増加したことによるものであります。また、減資及び欠損填補により、資本金219,182千円及び資本剰余金219,182千円の減少があった一方で、利益剰余金が417,321千円増加しております。
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ712千円減少し、765,419千円となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における営業活動による資金の減少は372,093千円(前年同期は143,559千円の減少)となりました。主な増加要因は未払金の増加24,363千円があったことであり、主な減少要因は税金等調整前中間純損失224,008千円の計上及び前払金の増加106,100千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間において、投資活動による資金の増加は19,669千円(前年同期は382千円の減少)となりました。増加要因は敷金及び保証金の回収による収入21,244千円があったことであり、減少要因は有形固定資産の取得による支出1,574千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間において、財務活動による資金の増加は351,710千円(前年同期は168,111千円の増加)となりました。主な増加要因は新株予約権の行使による株式の発行による収入371,878千円があったことであり、主な減少要因は資金調達費用の支払額18,244千円があったことによるものであります。
(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積り用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4) 経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、経営方針・経営戦略等に重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(6) 財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当中間連結会計期間において、財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針に重要な変更はありません。
該当事項はありません。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。