当社は、Farallon Capital Asia (HK) Limited(以下「Farallon」といいます。)との間で、株主による議決権の行使に制限を定める旨の合意及び株主が当社との間で定めた株式保有割合を超えて当社の株式を保有することを制限する旨の合意を含む契約(以下「本契約」といいます。)を締結いたしました。本臨時報告書は、金融商品取引法第24条の5第4項並びに企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第12号の2及び第12号の3の規定に鑑み、いわゆる実質株主との間の合意として、任意に提出するものであります。
(1) 当該契約を締結した年月日
2025年5月16日
(2) 当該契約の相手方の名称及び住所
名称 |
Farallon Capital Asia (HK) Limited |
住所 |
Two International Financial Centre, Suite 5701 8 Finance Street, Central, Hong Kong |
注: Farallonによれば、Farallonの関係会社であるFarallon Capital Management, L.L.C.が、当社の株式を実質的に保有しているとのことです。
(3) 当該合意の内容
本契約において、当社は、以下の内容を含む合意をしております。
ア 株主による議決権の行使に制限を定める旨の合意
当社が、2025年6月27日開催予定の当社の第84回定時株主総会(以下「本株主総会」といいます。)において、会社提案として合意された内容の取締役(監査等委員である取締役を除く。)選任議案を上程し、また、取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬限度額の増額に係る議案を上程すること、並びに、Farallonが、(i) Farallon、Farallon Capital Management, L.L.C.、Farallon Capital Japan LLC及びこれらのグループ会社、(ii)(i)に定める者が管理、運営又は助言を行うファンド又はその他の者、並びに(iii)(i)又は(ii)に定める者が実質的に支配する会社又はその他の者(以下、(i)乃至(iii)に定める者を「Farallon関係者」と総称します。)をして、本株主総会において、上記各議案について賛成の議決権を行使させること。
イ 株主が当社との間で定めた株式保有割合を超えて当社の株式を保有することを制限する旨の合意
Farallonが、自ら又はFarallon関係者をして、制限期間中(注)、名義の如何を問わず、当社の株券等(金融商品取引法第27条の23第1項に定める意味を有します。)を取得させないこと。
(注)「制限期間」とは、本契約締結日から当社の2026年3月期中間期決算公表日(以下「中間決算公表日」といいます。)又はFarallonから推薦された社外取締役候補者(以下「推薦候補者」といいます。)が当社の取締役を退任した日のいずれかのうち最も早い日までの間をいい、当社が設置する予定の社外取締役(推薦候補者を含む。)のみで構成される特別委員会(以下「本委員会」といいます。)が中間決算公表日までに本委員会の不動産保有・管理・運営方針の見直しに関する検討の結果及び取締役会に対する具体的提言の公表に向けた検討状況について一定の中間報告を公表した場合、当社及びFarallonは、制限期間を2025年12月31日又は推薦候補者が当社の取締役を退任した日のいずれかのうち最も早い日まで延長することについて誠実に協議することとされています(Farallonは、本委員会が実務上合理的な水準の検討を行っている限り、合意を拒絶、留保又は遅滞しないものとされています。)。
(4) 当該合意の目的
当社は、資本効率の改善及び取締役会の機能向上等の観点からスキルマトリクス並びに社外取締役比率の向上を含む取締役会構成の見直しを進めるなかで、本契約における合意は、取締役会が備えるスキルの一層強化並びに望ましい当社の取締役会の構成を実現することを目的としています。
加えて、当社は、2025年5月16日付で、当社グループの中長期的な企業価値の向上に向けた実効性を確保しつつ短期集中的に検討を行うため、社外取締役のみで構成される本委員会を設置し、資本市場の目線も踏まえて当社の不動産保有・管理・運営方針を含む企業価値向上策について議論・検証を行う方針であることを公表しております。本契約における合意は、本委員会における検討のための適切な枠組みを構築することを通じて、本委員会における議論・検証の実効性を確保することも目的としております。
(5) 取締役会における検討状況その他の当該提出会社における当該合意に係る意思決定に至る過程
当社は、以前より、多数の株主との間で対話を重ねるとともに外部の専門家の意見も踏まえながら、資本効率の改善及び取締役会の機能向上等の観点から、望ましい当社の取締役会の構成その他の企業価値向上に向けた検討体制について検討を重ねてまいりました。かかる対話及び検討を重ねるなかで、当社は、本株主総会に向けて更なるガバナンス体制の拡充を目指してスキルマトリクス並びに社外取締役比率の向上を含む取締役会構成の見直しを進め、新たな社外取締役候補者を選定して指名委員会における選任プロセスを進めておりました。そのようななか、今般、Farallonから当社の取締役会が備えるスキルの一層強化の観点から、社外取締役の候補者を別途推薦されたため、当該推薦候補者を含めて指名委員会による面談・協議等の選任プロセスを実施し、当社取締役会において指名委員会の意見を踏まえて議論を行った結果、推薦候補者1名を加えた取締役会構成が当社のガバナンス体制の一層の強化に資すると判断しました。さらに、推薦候補者1名を加えた社外取締役から構成される本委員会において、実効性を確保しつつ短期集中的に当社の企業価値向上のための施策を検討することが、当社グループの企業価値の向上に繋がるとの判断に至ったことから、2025年5月16日付で上記(3)に記載の合意内容に関する本契約を締結することといたしました。
(6) 当該合意が当該提出会社の企業統治に及ぼす影響
本契約に従い、上記の取締役選任議案が本株主総会に上程されて可決された場合、合意の目的のとおり、当社の取締役会が備えるスキルは一層強化され、また、社外取締役が当社取締役会の過半数を占めることとなり、当社が以前より検討を重ねてきた資本効率の改善及び取締役会の機能向上等のガバナンス体制の強化に一層繋がるものと考えております。
以 上