第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

<経営成績の状況>

当中間連結会計期間におけるわが国経済は、各国の通商政策等の影響を受けて一部に弱めの動きもみられるが、企業収益は改善傾向にあり、業況感は良好な水準を維持しており、景気は緩やかに回復しております。

当社グループを取り巻く事業環境については、コロナ禍を契機として普及したテレワークが新たな働き方として定着し、ボイスチャットやWeb会議ツールなどオンラインコミュニケーションツールの活用は常態化しております。また、モビリティ業界においては、SDV(Software Defined Vehicle)の開発が注目を集めており、ゲーム業界でミドルウェアを開発し培ってきた当社の技術と知見が、モビリティ業界におけるSDVの開発に対しても貢献できるものと考えております。

これらの状況下、当社グループは、オンラインコミュニケーションミドルウェア「CRI TeleXus(シーアールアイ テレクサス)」の開発を行うとともに、モビリティなど今後成長が見込める事業、市場を見据えた研究開発体制を整備し、事業基盤の拡大、グループシナジーの創出に注力いたしました。

当中間連結会計期間の業績は、売上高1,855,904千円(前年同期比23.8%増)、営業利益387,520千円(前年同期比108.8%増)、経常利益390,883千円(前年同期比104.8%増)、親会社株主に帰属する中間純利益271,464千円(前年同期比78.2%増)となりました。

 

セグメント毎の経営成績は、次のとおりであります。

① ゲーム事業

当社製ミドルウェア「CRIWARE(シーアールアイウェア)」等の国内許諾売上は、当第2四半期が好調に推移したことにより、増加いたしました。海外向けは、中国において第3のOSがローンチされた効果と、欧米圏で引き続き新規の許諾売上を複数獲得したことにより、増加いたしました。株式会社ツーファイブが行う音響制作は、第1四半期に引き続き、当第2四半期でも大型の音声収録業務を受注したことにより、大きく増加いたしました。なお、「CRI TeleXus」への研究開発投資は当セグメントにおいて継続して行っております。当セグメントの売上高は948,867千円(前年同期比20.8%増)、セグメント利益は128,795千円(前年同期比90.2%増)となりました。

② エンタープライズ事業

組込み分野の売上は、カラオケ案件で第1四半期に大型の許諾売上があったことに加え、当第2四半期でリアルカジノ向けの新規許諾売上が計上されたことにより、大きく増加いたしました。モビリティ分野の売上は、新製品となる車載メーターグラフィックソリューション「CRI Glassco」が本格的に立ち上がったことに加え、車載サウンドソリューション「CRI ADX Automotive」の採用も順調に増加したことにより、大きく増加いたしました。クラウドソリューション分野の売上は、R&Dフェーズへのシフトのため、受託業務量を計画的に減らしたことにより、減少いたしました。当セグメントの売上高は907,037千円(前年同期比27.0%増)、セグメント利益は258,724千円(前年同期比119.4%増)となりました。

 

 

 

<財政状態の状況>

 ① 資産の部

当中間連結会計期間末の資産の部は、前連結会計年度末に比べて386,181千円増加し、5,746,382千円となりました。これは主に、「現金及び預金」の増加(前連結会計年度末に比べて300,193千円の増加)、「売掛金及び契約資産」の増加(前連結会計年度末に比べて108,160千円の増加)及び「その他流動資産」の増加(前連結会計年度末に比べて25,205千円の増加)並びに「投資その他の資産」の増加(前連結会計年度末に比べて23,654千円の増加)があった一方、「仕掛品」の減少(前連結会計年度末に比べて13,322千円の減少)及び「ソフトウエア」の減少(前連結会計年度末に比べて52,915千円の減少)によるものであります。

② 負債の部

当中間連結会計期間末の負債の部は、前連結会計年度末に比べて211,933千円増加し、1,804,070千円となりました。これは主に、「未払法人税等」の増加(前連結会計年度末に比べて50,086千円の増加)及び「賞与引当金」の増加(前連結会計年度末に比べて30,500千円の増加)並びに「その他流動負債」の増加(前連結会計年度末に比べて157,063千円の増加)があった一方、「買掛金」の減少(前連結会計年度末に比べて30,851千円の減少)によるものであります。

③ 純資産の部

当中間連結会計期間末の純資産の部は、前連結会計年度末に比べて174,248千円増加し、3,942,312千円となりました。これは主に、「親会社株主に帰属する中間純利益」の計上による「利益剰余金」の増加(前連結会計年度末に比べて166,961千円の増加)及び「非支配株主持分」の増加(前連結会計年度末に比べて9,306千円の増加)によるものであります。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ298,083千円増加し、3,927,583千円となりました。

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況は以下の通りです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間において営業活動により獲得した資金は422,236千円(前年同期は258,981千円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前中間純利益の計上390,883千円、減価償却費の計上65,218千円、売上債権の減少額31,709千円及び賞与引当金の増加額30,500千円並びにその他の流動負債の増加額41,268千円の資金の増加要因があった一方、仕入債務の減少額30,851千円及びその他の流動資産の増加額27,288千円並びに法人税等の支払額111,657千円の資金の減少要因があったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間において投資活動により支出した資金は22,954千円(前年同期は37,434千円の獲得)となりました。これは主に、敷金及び保証金の差入による支出14,785千円及び有形固定資産の取得による支出7,563千円の資金の減少要因があったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間において財務活動により支出した資金は104,503千円(前年同期は77,824千円の支出)となりました。これは、配当金の支払いによる支出104,503千円の資金の減少要因があったことによるものであります。

 

(3) 経営方針・経営戦略等

当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当中間連結会計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(5) 研究開発活動

当中間連結会計期間における研究開発費総額は、86,850千円であり、うちゲーム事業セグメントで33,690千円、エンタープライズ事業セグメントで53,160千円を計上しております。

なお、当中間連結会計期間において、当社グループ全体の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。