第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による社会活動への行動制限がなくなり、経済活動が正常化したため、緩やかながらも回復傾向を示しております。政府による各種の経済対策等の動きや、個人消費の活発化など、明るい材料が出てくる一方で、世界的な原材料価格の高騰、地政学リスクの悪化や円安などの影響により、世界的に物価上昇は続いており、景気回復に向けたリスクも依然として存在している状況です。

 

 当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)が属する情報サービス業界においては、ニューノーマル時代における非接触・非対面への対応、クラウドコンピューティングの普及拡大、ビッグデータやAI(人工知能)の活用拡大、IoTの推進、及び業務効率化等、デジタルトランスフォーメーション(DX)への取り組みが継続しております。特に、生成AIの活用が進んでおり、社会の在りようにも大きな影響を与えつつあります。

 

 このような状況の中、当社グループは、中期経営計画(2022年4月-2025年3月)における2年目を迎えております。最終年度となる2025年3月期の計数目標である「売上高40,000百万円、営業利益3,200百万円、営業利益率8.0%、ROE10%以上」を達成すべく、グループ一丸となり、業容拡大に努めております。

 

 当第3四半期連結累計期間の業績について、売上高は28,213百万円(前年同期比10.6%増)、営業利益2,233百万円(同65.1%増)、経常利益2,291百万円(同65.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,501百万円(同76.5%増)となりました。

 

 売上高は、クラウドサービスやサービスステーション(SS、ガソリンスタンド)向けに受託計算等を提供している情報処理サービスが好調に推移した上、金融業向けシステム開発案件の売上が想定以上に順調だったことにより、前年同期比増収となりました。営業利益について、高止まりしている電気料金等の影響により原価高が続いておりますが、データセンター向けに省エネ投資等を行うことで損益への影響を低減させたこと、及び好調な売上に伴う増収効果により、前年同期を大きく上回ることができました。その結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期比で増益を確保することができました。

 

 当第3四半期連結累計期間におけるサービス別売上高、売上総利益の状況は以下のとおりです。

 

[情報処理サービス]

 売上高は11,034百万円(前年同期比9.9%増)、売上総利益は2,338百万円(同33.8%増)となりました。前年同期比で増収増益となった要因は、以下のとおりです。

 ①社会全体のシステム化の進展に伴い、データセンター、クラウドサービスの利用が着実に増加しているこ

  と、及び電気料金の高騰に伴う原価上昇への対応力を高めて、取引採算の改善に努めた結果、粗利益率が改

  善したこと

 ②当社グループの祖業であり、強みを持つ、サービスステーションからの受託計算サービス(事務処理、代金

  決済等)が堅調に推移していたこと

 ③メーリングを中心としたBPOサービスが増収基調となり、好調に推移したこと

 

[システム開発サービス]

 売上高は15,939百万円(前年同期比10.8%増)、売上総利益は3,591百万円(同12.4%増)となりました。前年同

期比で増収増益となった要因は、以下のとおりです。

 ①当社グループが以前より強みを持つ、金融業や流通業向けのシステム開発案件が、引き続き順調に推移して

  いること

 ②大手顧客から受託する運用保守ビジネスが安定収益として拡大していること

 ③システム開発子会社2社の業績が好調に推移したこと

 

[システム機器販売]

 売上高は1,239百万円(前年同期比14.3%増)、売上総利益は278百万円(同43.8%増)となりました。

 システム更新に伴う開発機器の入れ替えなど、新規に機器を導入する動きが活発となり、増収増益を確保しました。

 

サービス別売上高、売上総利益

 

2023年3月期

第3四半期

累計期間

2024年3月期

第3四半期

累計期間

前年同期比

増減額

増減率

情報処理サービス

 

売上高

百万円

10,044

百万円

11,034

百万円

990

9.9

売上総利益

1,747

2,338

590

33.8

システム開発サービス

売上高

14,391

15,939

1,547

10.8

売上総利益

3,195

3,591

395

12.4

システム機器販売

売上高

1,084

1,239

155

14.3

売上総利益

193

278

84

43.8

合計

売上高

25,520

28,213

2,692

10.6

売上総利益

5,137

6,209

1,071

20.9

 

営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益

 

2023年3月期

第3四半期

累計期間

2024年3月期

第3四半期

累計期間

前年同期比

金額

利益率

金額

利益率

増減額

増減率

 

営業利益

百万円

1,352

5.3

百万円

2,233

7.9

百万円

880

65.1

経常利益

1,386

5.4

2,291

8.1

904

65.2

親会社株主に帰属する四半期純利益

850

3.3

1,501

5.3

650

76.5

 

(2)財政状態の状況

 当第3四半期連結会計期間末における総資産は35,019百万円となり、前連結会計年度末比2,389百万円の増加となりました。その主な要因は「受取手形、売掛金及び契約資産」の減少等があったものの、「現金及び預金」、「ソフトウエア」及び「投資有価証券」が増加したこと等によるものであります。

 なお、純資産は18,688百万円となり、自己資本比率は53.4%となりました。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は販売費及び一般管理費に52,333千円計上しております。

 なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。