3 【評価結果に関する事項】

(訂正前)

上記の評価の結果、当事業年度末日時点において、当社の財務報告に係る内部統制は有効であると判断致しました。

 

(訂正後)

下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告の適正性に重要な影響を及ぼすものであり、開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。したがって、2024年3月31日現在における当社の財務報告に係る内部統制は有効でないと判断いたしました。

 

 

当社は、当社の連結子会社であり、且つ、当社連結子会社であるシダックス株式会社の完全子会社であるエス・ロジックス株式会社(以下「対象会社」といいます。)のSDC事業部において棚卸資産の過大計上が行われている疑義を認識したため、2024年12月26日に原因究明・内部統制強化チーム(以下「調査チーム」といいます。)を設置し、調査チームによる対象会社に対する調査を実施いたしました。

2025年3月26日に受領した調査チームの調査報告書の内容を確認した結果、2014年以降、対象会社のSDC事業部において、同事業部の従業員により、棚卸資産が過大に計上される不適切な会計処理が行われていたことが判明しました。

これを踏まえ、当社は、過年度の決算を修正し、2024年3月期有価証券報告書及び2025年3月期半期報告書について、訂正報告書を提出することといたしました。

本件の発生原因及び内部統制上の不備として以下を認識しております。

(1)決算・財務報告プロセスにおける発生原因及び内部統制上の不備

・対象会社における事業部別の棚卸資産残高がモニタリングの対象外となっていた

・シダックス株式会社の管理部門において、棚卸資産に関する連結決算手続につき、異常値を発見すべき増減分析の深度が不足していたため、異常値を発見できなかった

(2)業務プロセスにおける発生原因及び内部統制上の不備

・対象会社における職務分掌が適切に運用されず、また、実地棚卸結果をシダックス株式会社の管理部門が検証する仕組みが十分に整備されていなかったため実地棚卸結果の改ざんに対する牽制が働かず、また、その発見が困難となった

 

以上を踏まえ、当社は、決算・財務報告プロセス及び業務プロセスが有効に機能しておらず、これらの不備による財務報告に与える影響が大きく重要性が高いと判断し、開示すべき重要な不備として認識いたしました。

なお、開示すべき重要な不備の識別が2024年3月31日以降となったため、当事業年度末日までに是正することができませんでした

 

当社は、財務報告に係る内部統制の重要性を強く認識しており、財務報告に係る内部統制の開示すべき重要な不備を是正するために、以下の再発防止策を実施し、適切な内部統制の整備及び運用を図ってまいります。

(1)決算・財務報告プロセスにおけるモニタリングの再整備

・事業部門及び管理部門による棚卸資産に対する定期的な監視

・管理部門及び内部監査部門による継続的な増減分析等の実施による財務諸表および財務諸表の信頼性に重要な影響を及ぼす事項等の早期検知と是正措置の推進

(2)棚卸管理プロセスにおける運用の整備

・棚卸管理に関する実施・報告ルールの対象会社従業員への再教育

・棚卸資産の正確且つ網羅的な把握が可能な証憑管理ルールの整備

以上