第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

    文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1)  会社の経営の基本方針

当社は、1873年の創業以来、国内最大手のシルクメーカーとして「カタクラシルク」のブランドを世界に広めると同時に、わが国近代産業の発展に寄与してまいりました。また、長い歴史の中で培われてきた信頼と有形無形の財産の有効活用により事業の多角化を推進し、カタクラグループとして広く社会に貢献してまいりました。

当社は、2023年に創業150周年を迎えたことを契機に、変化の激しい時代の中で、今後の10年、20年先の未来に向けて、私たちが大切にすべきことを改めて明確化し、役員・全従業員の羅針盤とすること、そして、ステークホルダーの皆様と共有化を図るべく、新たに企業理念を刷新しました。当社グループが目指すべき方向性を「ミッション」、ミッションを実現するために、役員・全従業員が大切にすべき考え方を「わたしたちの価値観」として設定いたしました。

さらに、「ミッション」と「わたしたちの価値観」を、役員・全従業員が正しく運用できるよう、「行動指針」も制定しております。当社の企業理念である「ミッション」、「わたしたちの価値観」、「行動指針」を活用し、企業価値向上に努めて参ります。企業理念の全体像は、当社ホームページで開示しております。

      URL:https://www.katakura.co.jp/company/philosophy/index.html

 

(2)  対処すべき課題

今後のわが国経済は、雇用・所得環境が改善する中で緩やかな回復が期待されますが、アメリカの政権交代に伴う政策変更や欧米の高金利、中国経済の停滞、中東やロシア・ウクライナ情勢等の地政学リスクにより、引き続き不透明な状況が続くものと考えられます。

また、物価や人件費の上昇、為替変動によるコスト増加等により、事業環境が一層厳しさを増しています。当社グループは引き続き構造改革を推進し、事業の安定化と収益性の向上に取り組んでまいります。また、不動産事業を基盤としつつも、成長が期待される機能性繊維分野等では積極的な投資を行うとともに、IT分野等の新たな分野では、M&Aや提携等も活用した事業拡大を図ることで、持続的な成長を実現してまいります。加えて、人的資本戦略を推進し、成長を支える基盤を強化することで、中長期的な企業価値向上を目指してまいります。

さらに、当社グループでは、サステナビリティ委員会の活動を通じて、人権の尊重、環境への配慮、地域社会との共生を推進し、安全・安心な商品・サービスを提供することにより持続可能な社会の構築に貢献します。リスク統括委員会を中心に適切なリスク管理体制を整備し、ガバナンスの維持・向上を図ります。新設したIT企画会議では、IT投資やDX推進、サイバーセキュリティ強化などの課題に迅速に対応し、競争力の向上に努めてまいります。

当社は、人材を競争力の源泉と捉え、年齢・性別・経歴を問わず、能力・専門性・人格を重視した採用と育成を進めています。2025年4月からは新しい人事制度に移行し、当社のミッションである「昨日よりもっと、なくてはならない存在へ。」に基づく行動指針を個々人の目標や人事評価に反映するとともに、従業員のモチベーションと働きがいの創出に努めてまいります。

 

主要な事業の対処すべき課題は次のとおりです。

 

(不動産事業)

 不動産事業は、2025年に開業10周年を迎えるさいたま新都心社有地のコクーンシティにおいて、戦略的なテナントリニューアルや環境整備を実施し、エリア価値の向上を図ってまいります。 

 さいたま新都心社有地再開発計画では、建築費や人件費の上昇やマーケットの動向を踏まえ、最適な事業規模や開発時期を検討してまいります。また、コクーンシティ周辺のグループ会社保有不動産についても、シナジーを活かした開発を進めてまいります。

  その他地方不動産については、老朽化等、ライフサイクルを考慮し、適切な再投資を行い、収益性を維持してまいります。

 

(医薬品事業)

 医薬品事業は、毎年の薬価改定をはじめとする医療費抑制政策により、厳しい事業環境が継続しております。2024年度には、100名を超える希望退職者を募り、全国の支店・営業所を廃止した上で、本社が各エリアを直接管轄する体制へと移行するなど、抜本的な組織改革を実施いたしました。今後も効率的な事業運営を推進し、後発薬の上市や既存薬の剤型追加・適応拡大に注力するとともに、循環器領域にとどまらず、幅広い医薬品の開発を進めてまいります。

 

(機械関連事業)

 消防自動車事業は、車載用半導体不足等の影響で遅延していたシャシの納入が回復し、過年度の受注繰越分の販売が進む見込みです。さらに、原材料高騰を反映した販売価格設定により、収益性が改善されます。今後は、仕様を集約したモデルの拡充と販売代理店との協力強化を進めます。また、海外メーカーとの連携を深め、製品ラインナップの拡充を図ってまいります。

 

(繊維事業)

 機能性繊維事業は、耐熱性繊維の需要回復を背景に、業績の堅調な推移を見込んでおります。今後、米国市場の開拓を進めるとともに、生産能力の増強を視野に入れた投資を検討します。水溶性繊維は、アパレル用途を中心に好調が続いていますが、さらなる用途開発により販売拡大に努めてまいります。
 実用衣料事業については、事業構造の見直しと組織体制の再構築を通じて収益性を改善し、機能性インナーの開発・販売拡大を目指してまいります。
 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループは、「昨日よりもっと、なくてはならない存在へ。」というミッションを掲げ、お客様、地域、社会から、愛され、信頼される企業であり続けることを目指し、事業活動に取り組んでおります。私たちは、法令や社会規範の順守はもちろん、人権の尊重、気候変動への対応を含む環境への配慮や地域社会との共生を目指し、施設の整備や生活基盤の充実などに取り組んでいます。安全・安心な商品・サービスの提供に努め、取引先との公正かつ適正な取引を通じて相互に企業価値向上を目指し、持続可能な社会の構築に貢献してまいります。また、職場においては、多様性の重視、従業員が働きやすい安心・安全な環境の実現に努めてまいります。

 

(1)サステナビリティ

①ガバナンス
 持続可能な社会の構築に向けて、サステナビリティ施策の効果的な推進を目指し、2023年10月に社長を委員長とする「サステナビリティ委員会」を設置しました。

 本委員会は、サステナビリティに関する当社グループの方針の立案、共通課題の検討、推進状況のモニタリングを行います。また、これらの活動を取締役会に報告し、そのフィードバックを通じて活動の実効性を高めていきます。

 また、グループ全体のIT関連課題を解決し、情報システムの投資や運用及び情報セキュリティに関連する重要な案件等の方針を決定する会議体として、2024年12月に「IT企画会議」を設置しました。

②リスク管理
 当社グループ各社の事業活動に係る様々なリスクについて、各部門及びグループ各社で管理するとともに、リスク管理規程に従い、社長を委員長とする「リスク統括委員会」を設置しています。

 リスク統括委員会においては、総合的なリスク管理体制の維持・向上を図るとともに、リスク情報を定期的に収集し、緊急性が高い発生リスクについては速やかに役員及び関係部署に共有し、事案が終結するまでリスクをコントロールする体制としています。さらに当社グループの経営に大きな影響を与える可能性がある事業等のリスクについては、担当部署が継続的にモニタリングしています。リスク統括委員会はサステナビリティ委員会とも緊密に連携しており、リスク統括委員会にてすべてのリスクを包括的に捉え、取締役会に報告する体制としています。

 コンプライアンスの推進については、各部門及びグループ各社で実施するとともに、当社はコンプライアンス担当部門を設置し、担当役員を選任することにより、グループ全体の総合的なコンプライアンス体制の維持・向上を図っております。また、コンプライアンスの方針、体制、運用方法等を定めた「コンプライアンス規程」のほか、法令遵守に対する基本的な考え方を理解することを目的として「カタクラグループコンプライアンスマニュアル」を制定し、コンプライアンスの徹底・向上を図っております。

 サイバーセキュリティリスクに対して、情報セキュリティに関する規程を制定し、侵入検知システムの運用、データ保護とバックアップの実行、アクセス権管理、従業員向けのセキュリティ教育と啓発活動の実施などを通じて、取り組みを強化しています。重大なインシデント発生に備え、外部専門機関との協力を含め、迅速な対応が可能な体制を構築するとともに、定期的なモニタリングを行い、第三者機関による検証を実施してまいります。また、万一の損害に備え、サイバー保険にも加入しております。

(2)人的資本

①戦略

 当社は、企業価値のさらなる向上を目指し、2019 年から段階的に人材活性化のための各種施策を導入し、継続的に実施しています。「規律を重んじつつも多様性を認め合う組織」の実現を目指し、年齢・性別・経歴にとらわれず、個々の能力・専門性・人格を重視した採用を行っております。また、「人材は競争力の源泉である」との考えのもと、育成にも注力しています。

 具体的には、定期的な階層別研修や管理職研修、内部統制研修等を実施し、個人の成長機会の創出と意欲向上に努めています。さらに、部署間の連携強化や人材の流動性向上を図ることで、各従業員のキャリア形成を支援しています。特に内部統制研修については、ガバナンス体制の強化を目的にグループ全社を対象に定期開催しています。
 また、従業員のマインド面のサポートや柔軟な働き方の促進を目的として、若手社員向けのメンター制度や全社員向けのコミュニケーション支援ツールを導入しています。加えて、スライド勤務制度やテレワーク制度(サテライトオフィスの整備を含む)、業務集中スペースの整備、時間単位の有給休暇制度など、多様な働き方を支援する制度を導入しています。さらには、性別を問わず育児休業を取得しやすい環境の整備や、連続休暇制度・有給取得奨励制度を通じて、従業員の心身のリフレッシュとワークライフバランスの維持を支援しています。

 これらの取り組みに加え、2025年4月からは新たな人事制度を導入します。新制度では、当社企業理念に基づいた目標や課題の設定、より公正な評価・処遇制度の実現を通じて、従業員のモチベーション向上と働きがいの創出を目指します。同時に、優秀な人材の確保と組織の競争力向上を図り、当社の持続的な成長に繋げることを目標としております。

 (注)上記取り組みについては、提出会社のものを記載しております。

 

②指標及び目標

当社は、上記①戦略において記載しました、人材の多様性の確保と人材の育成、ならびに社内環境整備に関する方針に基づき、以下の指標と目標を設定し、これらに取り組んでまいります。

イ.女性社員の採用割合

  新卒採用・中途採用を含む女性社員の採用割合は、現在55%(直近3年間の平均)です。

  採用において性別にとらわれない考え方を重視しておりますので、今後も継続して男女の採用割合50%を目安とすることを目標とします。

ロ.男性社員の育児休業取得率

  現在100%の取得率を達成しており、この水準を維持することを目指します。

ハ.女性社員の職場復帰率

  現在、出産後の育児休業を取得した女性社員の職場復帰率は100%です。この率を継続して確保します(ただし、育児以外の理由による自己都合退職はこの計算から除外します)。

ニ.女性管理職の比率

  現在、管理職に占める女性の比率は16.3%です。

  2030年までにこの比率を30%以上に引き上げることを目指します。

指標

目標

実績

新卒・中途採用を含む女性社員採用割合(直近3年)

50%以上の継続

55%

男性社員育児休業取得率

100%の継続

100%

育児休業後の職場復帰率

100%の継続

100%

管理職に占める女性比率

30%2030年

16.3%

 

(注)本項目は、各連結子会社の業容や規模、人事制度の違いから一律の記載が困難であるため、提出会社の記載としております。

当社は性別等に関わらず、優秀な人材を積極的に採用するとともに、公正な評価のもと、社内制度の整備に努めております。これらの目標を達成するために、当社は継続的な取り組みと改善を行ってまいります。

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のようなものがあります。また、必ずしもリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

また、以下の記載事項は、当社株式への投資に関するリスクの全てを網羅したものではありません。

(1)  自然災害、人的災害

当社グループは、国内に生産工場やショッピングセンターなどの事業所を配置し、海外にも協力工場を持っております。これらの施設は、地震、台風、洪水、火災、停電、感染症の世界的流行(パンデミック)などの自然災害や、テロ、放火、犯罪などの人為的災害により被害を受ける可能性があります。これらの災害によって従業員が被災し、または当社グループが保有、管理、運営する不動産の価値が低下し、生産活動や営業活動に支障が出た場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 市場動向・競争激化等外部環境の変化

当社グループは、グループ各社における市場動向の把握及び競合他社の状況の理解に努めております。しかし、同業他社の新規参入や既存事業との価格競争の激化、政治・社会情勢の変化による市場シェアの急速な減少、政府の規制変更による製品開発や販売、サービス提供への影響などが生じる場合、これらの事象は当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 金融市況の影響

当社グループは、市場性の高い株式を保有しております。しかし、株式市場が下落し、保有している株式の価値が大幅に減少した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、為替予約を通じて為替レートの変動リスクを管理しておりますが、為替変動が予想を超えた場合、同様に当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。さらに、将来の大規模な不動産開発や新規事業への投資資金を調達する際に、金利が大幅に上昇すれば、支払うべき金利が大きく増加し、これも当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの退職給付制度は、主に確定給付型制度を採用しており、長期金利の変動や株式市場の下落は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(4)  人材の確保・育成、労務

当社グループは、企業価値のさらなる向上を目指し、優秀な人材の確保と育成を重要な課題と考えております。個々の能力、専門性、及び人格を重視した採用を行い、階層別研修や管理職研修を通じて、将来の会社を担う人材の育成に力を入れております。しかし、想定を超える退職者が出た場合や、事業展開に必要な人材の確保と育成が順調に進まない場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、適正な労務管理を法令に基づいて実施し、労務関連リスクの低減に努めておりますが、労務関連のコンプライアンス違反(雇用問題、ハラスメント、人権侵害など)が発生した場合、訴訟の発生や会社イメージの低下を招き、これも同様に当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 投資・新規事業展開、事業再編

当社グループは、さらなる成長を目指し、不動産開発や新たな工場・設備への投資を進めております。しかし、景気動向の悪化、需要の減少、建築費の上昇などにより投資の収益性が低下し、予定した収益を得られない場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、既存事業とのシナジー効果や事業計画を慎重に分析した上で、将来の業績向上に寄与すると判断した際にはM&Aを実施しております。しかし、市場や競争環境の急激な変化により期待したシナジー効果が得られず、予期せぬ偶発債務が発生したり、計画通りに事業が展開できない場合、減損損失が生じるなど、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。さらに、経営の効率化や競争力の強化のために不採算事業の構造改革や事業再構築を進めた場合、その過程で費用が増加することや、一時的な損失が発生することもあり、これらも当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 不動産事業および固定資産

当社グループの不動産事業では、景気動向などにより大型テナントが退店し、その後の建物利用が困難となる場合、多額の解体費用が生じ、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。特に、ショッピングセンター事業では、特定の取引先が複数のショッピングセンターで核テナントとして出店しているため、その取引先が退店する事態に至った場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。さらに、当社グループが所有する固定資産に環境問題や土壌汚染が判明した場合、追加の費用が発生すること、開発スケジュールの変更が必要となること、減損が生じることなどがあり、これらも当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 医薬品事業

医薬品の開発には多額な研究開発費用と長い期間が必要とされますが、開発過程で期待された効果が証明されない場合や、重篤な副作用が発生したなどの理由で開発を中止する必要が生じることがあり、その結果、製品の上市や事業の成功には不確実性が伴います。さらに、医薬品事業は医療政策の影響を受けるほか、薬事規制の下で運営されております。医療費の抑制策や医薬品の開発、製造、販売に関する規制が強化された場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(8) 製品の品質・開発

機械関連事業などにおける製品は、独自の厳しい規格に基づき製造を行っておりますが、製造物責任賠償につながる製品の欠陥が発生した場合、また、予期せぬ事態により製造スケジュールが遅延した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(9) サプライチェーン

当社グループが製造する製品の原材料および製品は、基本的に多数の供給元から調達しておりますが、一部の特殊な材料については、供給源が限られており、特定の供給元に依存しております。これらの供給元が操業停止やサプライチェーンの中断など、予期せぬ事態に見舞われた場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。さらに、為替レートの変動、原材料の価格高騰、エネルギーコストの上昇などによるコスト増加が、安定した経営コストを維持できない場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(10) 内部統制・コンプライアンス

当社グループでは、コンプライアンスの強化、及び財務報告に係る内部統制を含めた整備を進めております。しかし、従業員による不正行為があった場合や、当社グループが適時に信頼できる財務報告を作成できない場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(11) 情報セキュリティ

当社グループは、個人情報を含む情報資産の漏洩防止策を講じるとともに、情報システムの管理を徹底し、第三者機関によるセキュリティ評価を実施するなど、情報セキュリティの維持・向上に努めております。しかし、業務上の人為的ミスや災害、日々高度化するサイバー攻撃などにより、システムの障害やデータの改ざん、情報漏洩などの被害が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(12) 知的財産

当社グループは、知的財産権の第三者からの侵害について継続的に注意を払っております。しかし、第三者が当社グループの技術を利用して当社グループ製品の市場ないしは関連する市場において知的財産権が侵害を受けた場合、また、当社グループの事業活動が他社製品の知的財産に抵触した場合、その結果次第では、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

① 経営成績の状況

  当連結会計年度(以下「当期」という。)におけるわが国経済は、政府の各種政策の効果やインバウンド需要に支えられ、企業収益の堅調さと雇用・所得環境の改善を背景に、個人消費が持ち直しの動きを見せるなど、緩やかな回復基調で推移いたしました。しかしながら、今後の国内景気については、物価や人件費の上昇、日米の金融政策に起因する市場の不安定さに加えて、中国の不動産市場の停滞や中東、ロシア・ウクライナ情勢等の地政学リスクといった国際情勢の不確実性が不安材料となっています。さらに、米国の今後の政策動向が大きな影響を及ぼす可能性が高く、先行きは依然として不透明な状況にあります。

このような環境の中、当社グループの業況は、次のとおりとなりました。

当期の売上高は、前期に比べ5億48百万円減収394億24百万円前期比1.4%減)、営業利益は前期に比べ3億21百万円増益41億24百万円同8.4%増)となり、経常利益は54億83百万円同8.2%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、35億24百万円同15.7%増)となりました。

 

セグメント毎の経営成績は、次のとおりであります。

<売上高の内訳>

 

2023年12月

(百万円)

2024年12月

(百万円)

増減

(百万円)

(%)

不動産事業

10,833

11,139

305

2.8

医薬品事業

13,059

12,403

△656

△5.0

機械関連事業

5,972

6,147

175

2.9

繊維事業

7,481

6,981

△499

△6.7

その他

2,625

2,751

126

4.8

合計

39,972

39,424

△548

△1.4

 

 

イ. 不動産事業

不動産事業では、中核不動産であるさいたま新都心社有地のコクーンシティにおいて、積極的にテナント入替や環境整備に取り組み、集客魅力と施設鮮度の維持向上に努めてまいりました。また、その他地方不動産では、物件ごとに老朽化等のライフサイクルを考慮した維持管理を実施することで、収益物件としての価値の持続を図ってまいりました。

この結果、不動産事業の売上高は111億39百万円前期比2.8%増)、営業利益は42億69百万円同7.1%増)となりました。

ロ. 医薬品事業

医薬品事業では、毎年の薬価改定をはじめとする医療費抑制政策に加え、ジェネリック医薬品市場における品質や安定供給に関する様々な問題に直面し、これまでにない厳しい事業環境にあります。このような環境に適応するため、構造改革に加えて希少疾病医薬品の開発や海外展開への取り組み等を推進してまいりました。しかし、現在開発中の希少疾病医薬品の臨床試験の状況等を踏まえ、将来に向けて持続的に安定した収益を確保するためには、さらなる抜本的な組織体制の見直しが必要不可欠と判断し、希望退職者の募集を実施いたしました。

この結果、医薬品事業の売上高は124億3百万円同5.0%減)、営業益は固定費の減少等もあり2億8百万円同3.1%増)となりました。

 

 

ハ. 機械関連事業

機械関連事業では、車載用半導体不足の解消が進む中、法規制に伴うモデルチェンジの影響でシャシ入庫の遅延が未だ解消されておらず、過年度受注分の繰越生産が継続している状況です。そのため、シャシの確保に努めるとともに、営業体制を強化し原材料費高騰を反映した販売価格への見直しを進めてまいりました。

この結果、機械関連事業の売上高は61億47百万円同2.9%増)、営業利益は88百万円前期は83百万円の損失)となりました。

ニ. 繊維事業

繊維事業の機能性繊維部門では、素材特性を生かした用途開発を進めるほか、海外市場も含む新規顧客の獲得に努め、さらなる収益力の拡大に取り組んでまいりました。また、実用衣料部門では、機能性インナーの開発及び営業活動の強化に加え、組織統合による共通機能の集約化を進め、一層の収益性改善に取り組んでまいりました。

この結果、繊維事業の売上高は69億81百万円前期比6.7%減)、営業利益は6億52百万円同7.6%減)となりました。

ホ. その他

その他の区分は、ビル管理サービス、ITサービス、印刷紙器の製造・販売及び訪花昆虫の販売等により構成しております。

その他の売上高は27億51百万円同4.8%増)、営業利益は1億19百万円同17.6%減)となりました。

 

②  財政状態の状況

  当期末の総資産額は、前期末に比べ11億75百万円増加1,407億86百万円前期末比0.8%増)となりました。

  当期末における負債総額は、前期末に比べ8億8百万円増加510億54百万円同1.6%増)となりました。

  当期末における純資産額は、前期末に比べ3億66百万円増加897億31百万円同0.4%増)となりました。

 

③  キャッシュ・フローの状況

当期末における連結ベースの「現金及び現金同等物」(以下「資金」という。)は、92億14百万円となり、前期末に比べ16億22百万円の減少前期末比15.0%減)となりました。

イ. 営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動の結果得られた資金は、56億43百万円前期は35億76百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益(73億98百万円)や非資金項目である減価償却費(28億22百万円)があった一方、法人税等の支払額(13億5百万円)や割増退職金の支払額(7億74百万円)などの支出が影響したためです。

ロ. 投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動の結果使用した資金は、11億94百万円前期は6億6百万円の収入)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入(29億89百万円)があったものの、定期預金の純増加額(23億円)、有形固定資産の取得による支出(18億26百万円)があったためです。

ハ. 財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動の結果使用した資金は、62億66百万円前期は40億62百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入れによる収入(45億40百万円)があったものの、長期借入金の返済による支出(59億15百万円)、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出(22億8百万円)、自己株式の取得による支出(16億1百万円)があったためです。

 

④  生産、受注及び販売の状況

イ. 生産実績

当期における生産実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

医薬品事業

12,058

80.5

機械関連事業

5,313

99.0

繊維事業

3,139

106.2

その他

1,406

98.1

合計

21,917

88.6

 

(注) 金額は、販売価格ベースで表示しております。

ロ. 受注実績

当社グループは、「機械関連事業」及び「その他」の一部を除き、原則として受注生産ではなく見込生産であります。

なお、受注生産を行っている「機械関連事業」及び「その他」の当期の受注高及び当期末の受注残高は、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

機械関連事業

7,816

107.0

8,019

121.0

その他

1,147

98.4

 合計

8,963

105.8

8,019

121.0

 

ハ. 販売実績

当期における販売実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

不動産事業

11,139

102.8

医薬品事業

12,403

95.0

機械関連事業

6,147

102.9

繊維事業

6,981

93.3

その他

2,751

104.8

合計

39,424

98.6

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当期末現在において判断したものであります。

①  財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 a. 経営成績の状況

    当期における経営成績の概要については、「第2事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッ

    シュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」をご参照ください。連結損

    益計算書の主要項目毎の前期との主な増減要因は次のとおりであります。

 

イ. 売上高

当期の売上高は、前期に比べ5億48百万円減収394億24百万円前期比1.4%減)となりました。

(不動産事業)

不動産事業は、当社運営のショッピングセンター「コクーンシティ」におけるテナントからの賃料収入の増加等により増収となりました

(医薬品事業)

医薬品事業は、2024年2月に発売した「ベプリジル塩酸塩錠」が売上に寄与したものの、薬価改定の影響により減収となりました。

(機械関連事業)

機械関連事業は、車載用半導体不足等によるシャシ入庫遅延が改善傾向にあり、大口受注の一般車や、高単価である特殊車等の過年度受注分の販売が進んだことにより増収となりました。

(繊維事業)

繊維事業は、耐熱性繊維等の機能性繊維で需要回復の遅れや実用衣料の肌着で一部商流の変更があったこと等により減収となりました。

(その他)

2023年4月に連結子会社化した株式会社カタクラ・クロステクノロジーが通年で寄与したこと等により増収となりました。

ロ. 売上原価、販売費及び一般管理費、営業利益

売上原価は、前期に比べ76百万円増加246億78百万円同0.3%増)となりました。売上原価率は前期に比べ1.1ポイント上昇して62.6%となりました。

売上総利益は、減収のため、前期に比べ6億24百万円減益147億46百万円同4.1%減)となりました。

販売費及び一般管理費は、前期に比べ9億46百万円減少106億21百万円同8.2%減)となりました。

なお、売上高販管費率は、前期に比べ2.0ポイント低下し、26.9%となりました。

以上の結果、営業利益は、前期に比べ3億21百万円増益41億24百万円同8.4%増)となりました。

営業利益の増益は、不動産事業における当社運営のショッピングセンター「コクーンシティ」のテナントからの賃料収入の増加、機械関連事業での大口受注による一般車や高単価である特殊車等の過年度受注分の販売が進んだこと、さらに医薬品事業における固定費の減少等が寄与したものであります

ハ. 営業外収益(費用)、経常利益

営業外収益(費用)は、前期・当期とも純額で収益となり、当期は受取配当金の増加があったこと等により、前期に比べ93百万円増益の13億58百万円(同7.4%増)となりました。

以上の結果、経常利益は、営業利益の増益に加え営業外損益が純額で増益となったことにより前期に比べ4億14百万円増益54億83百万円同8.2%増)となりました。

 

ニ. 特別利益(損失)、税金等調整前当期純利益

特別利益(損失)は、当期、純額で19億14百万円の利益計上(前期は5億5百万円の損失)となりました。当期は、投資有価証券売却益の計上により、前期に比べ純額で24億20百万円増益となりました。

以上の結果、税金等調整前当期純利益は、前期に比べ28億34百万円増益73億98百万円(前期比62.1%増)となりました。

ホ. 法人税等、非支配株主に帰属する当期純利益、親会社株主に帰属する当期純利益

法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を合計した税金費用は、前期に比べ23億22百万円増加の36億53百万円(同174.4%増)となりました。

非支配株主に帰属する当期純利益は、前期に比べ33百万円増加の2億19百万円の利益(同17.9%増)となりました。

以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に比べ4億78百万円増益35億24百万円同15.7%増)となりました。

 b. 財政状態の状況

イ. 資産の部

流動資産は、前期末に比べ12億85百万円増加584億37百万円前期末比2.3%増)となりました。増減の主要な項目は、現金及び預金、その他であり、それぞれ6億76百万円、3億63百万円増加しました。

固定資産は、前期末に比べ1億10百万円減少823億48百万円同0.1%減)となりました。増減の主要な項目は、建物及び構築物、投資有価証券、退職給付に係る資産であり、建物及び構築物、投資有価証券はそれぞれ11億99百万円、27億69百万円減少し、退職給付に係る資産は30億77百万円増加しました。

上記により総資産額は、前期末に比べ11億75百万円増加1,407億86百万円同0.8%増)となりました。

ロ. 負債の部

流動負債は、前期末に比べ23億69百万円増加200億95百万円同13.4%増)となりました。増減の主要な項目は、支払手形及び買掛金、未払法人税等であり、それぞれ5億6百万円、22億39百万円増加しました。

固定負債は、前期末に比べ15億60百万円減少309億59百万円同4.8%減)となりました。増減の主要な項目は、長期借入金、繰延税金負債、退職給付に係る負債であり、長期借入金、退職給付に係る負債はそれぞれ10億65百万円、9億1百万円減少し、繰延税金負債は8億53百万円増加しました。

上記により負債総額は、前期末に比べ8億8百万円増加510億54百万円同1.6%増)となりました。

ハ. 純資産の部

純資産は、前期末に比べ3億66百万円増加897億31百万円同0.4%増)となりました。増減の主要な項目は、資本剰余金、退職給付に係る調整累計額、非支配株主持分であり、資本剰余金及び退職給付に係る調整累計額はそれぞれ88億92百万円、24億13百万円増加し、非支配株主持分は109億48百万円減少しました。

また、自己資本比率は前期末に比べ7.6ポイント上昇し、61.1%となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 a. キャッシュ・フローの状況

当期のキャッシュ・フローの分析については、「第2事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 b. 経営成績に重要な影響を与える要因

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2事業の状況 3事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 c. 資本の財源及び資金の流動性

当社グループの資金需要の主なものは、不動産事業における商業施設等の運営費用や、医薬品事業、機械関連事業、繊維事業における製品製造のための原材料の購入、製造費、販売費等の運転資金に加えて、設備投資や研究開発活動費、社有地における開発、またM&A等による事業拡大のための戦略的投資資金であります。
 これらの資金需要については、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、金融機関からの借入で資金調達を行っております。
 運転資金は自己資金と金融機関からの短期借入金を基本とし、効率的な調達を行うために、金融機関と当座貸越契約及び貸出コミットメントライン契約を締結しております。
 また、当社及び連結子会社ではグループファイナンス制度を導入しており、資金効率の向上と金融収支の改善に努めております。
 開発資金の調達については、金融機関からの長期借入金を基本としております。

また、キャッシュ・フロー関連指標の推移は以下のとおりです。

(キャッシュ・フロー関連指標の推移)

 

2022年12月

2023年12月

2024年12月

自 己 資 本 比 率(%)

50.6

53.5

61.1

時価ベースの自己資本比率(%)

41.7

38.7

45.6

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

3.5

1.9

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

34.8

57.2

 

(注)  1.各指標の算出方法は次のとおりであります。

(1) 自己資本比率:自己資本/総資産

(2) 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

(3) キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

(4) インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

2.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

3.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

4.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。

5.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象

としております。

6.利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

7.2022年12月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは、

  営業キャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。

 

③  重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者は、会計方針の選択・適用、期末日における資産・負債及び会計期間における収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計上の見積りは、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループでは、医薬品事業、機械関連事業及び繊維事業の各事業領域で、新しい製・商品の開発、既存製・商品の品質の向上、新しい技術の発見等を目的とした研究開発活動を行っております。

セグメントにおける主な研究開発活動は、次のとおりであります。

(1)  医薬品事業

医薬品事業を営むトーアエイヨー㈱では、循環器領域及びその周辺領域を中心に資源を集中させ、新薬のみならず、後発品を含めた付加価値製剤の開発、他社とのライセンス提携、共同開発や製品導入等を積極的に展開しております。

海外におきましては、ビソノ®テープ(経皮吸収型・β1遮断剤)の中国での第Ⅲ相臨床試験を実施しております。

当事業に係る研究開発費は、2,039百万円であります。

(2)  機械関連事業

消防自動車事業を営む日本機械工業㈱では、大型車の市場ニーズにマッチした仕様へのモデルチェンジの検討、及び既存製品の事業性と機能性の向上に関する研究開発を進めてまいります。

当事業に係る研究開発費は、17百万円であります。

(3)  繊維事業

繊維事業では、機能性繊維で㈱ニチビが、実用衣料でオグランジャパン㈱が、それぞれ研究開発活動を行っております。

機能性繊維では、アルミナ長繊維の付加価値向上や機能性向上に繋がる開発に取り組んでおり、また、アルミナ長繊維に続く新たな高性能無機繊維の研究開発を進め、多様なニーズに対応できるよう取り組んでおります。
 実用衣料では、着用者の視点に立ち、高機能・高感度・高付加価値を追求した機能性インナー(アクティブシニア向け、フェムテック等)の開発に取り組んでおります。

当事業に係る研究開発費は、82百万円であります。

 

これらの結果、当連結会計年度の研究開発費は、2,139百万円となりました。