当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
①経営理念
当社グループにおいて、「地域に人を集め、地域に賑わいを創り、地域の人々を元気にする」というミッションのもと様々な地域課題の解決の為、人材ソリューション事業、人材派遣・人材紹介事業、こどもケアサポート事業、地域力創造事業等を展開しております。
②経営基本方針
・お客様に寄り添った商品とサービスを提供し続け、いつも頼りにされる存在となります。
・お客様と感動を共有し、次世代に繋がる関係性を築きます。
・拘った独自の商品、サービスを開発、提案し続けます。
・社員が成長しながら、夢をもってイキイキと働ける職場環境を実現します。
・全社員の生活向上をめざし、魅力ある会社創りを推進します。
・地域に愛され、なくてはならない会社を目指します。
③経営戦略
当社グループの経営計画における目標達成のため、セグメント毎に以下に示す戦略を策定しております。
a.人材ソリューション事業
自社採用メディア『ジョブポストweb』を通じて、多様な人材とのマッチングを実現し、幅広い人材ニーズに応えることを目指しております。当社は、求人募集から採用に至るまでのプロセスをサポートするトータルサポートサービスにより、顧客満足度の最大化を追求しております。さらに、地域社会の活性化と社会貢献を目指してまいります。
b.人材派遣・人材紹介事業
優良な派遣会社を目指すと同時に、地域に特化した人材サービスの提供の経験を生かし人材派遣事業から人材紹介事業の比率を増やすことで、新たな利益を創出する仕組みづくりの強化を目標としております。
c.こどもケアサポート事業
「安心・安全」な管理体制の強化と人材育成を通じて質の高い子育て支援サービスを提供し、「選ばれる保育園」を目指します。また、地域の社会環境や保護者のニーズに応じた多様な子育て支援サービスを開発・展開いたします。放課後等デイサービス事業では、子供たちが自立した日常生活を送るための個別のプログラムを提供いたします。集団の中での共生能力を育てることを重視し、後方支援を実施するとともに、新しい施設の拡大・展開を推進してまいります。
d.地域力創造事業
自治体への移住定住の促進及び関係人口の創出を進めております。地域おこし協力隊や支援対象となる自治体への支援を通じて事業化による課題解決と事業成長を推進しております。また、各自治体と良好な関係を築きながら、地域交流の中心となる施設を数多く運営しております。これらの施設では、優良なテナントの誘致に注力するとともに、地方と首都圏を繋ぐ交流イベントの開催に力を入れることで、収益力の維持と向上を図ってまいります。
(2)経営環境及び優先的に対処すべき課題
当社グループを取り巻く環境としては、世界的なインフレ圧力の緩和を受け、欧米の中央銀行は利下げに転じ、米国では、個人消費の堅調さが続いておりますが、労働市場の緩やかな減速が見られ、連邦準備制度理事会(FRB)が3会合連続で金利を引き下げるなか、物価高を上回る賃金上昇と訪日外国人旅行者数の記録更新が景気回復を支えております。
しかし、為替相場は、日銀の利上げによる一時的な円高後、米国の政策変更により再び円安が進行いたしました。このように、主要国の経済は回復基調にあるものの、依然として外的要因による不確実性が高い状況が続いております。
このような環境下において当社は次の課題に取り組んでまいります。
人材ソリューション事業及び人材派遣・人材紹介事業においては、人材の流動化が活発になったことも影響し、企業における人手不足感が慢性化しており、様々な求人ニーズに迅速に対応していく必要があります。あらゆる手段を講じて応募者数を増やし、マッチング機能をより高めることで業績の向上を目指してまいります。
こどもケアサポート事業においては、園児人数の確保と保育士の定着率向上、保育の質の向上が重要であると認識しております。課題解決に向けて、各施設に対する従来からの組織的な運営管理体制に加え、安全管理体制の強化、保育士へのケア、働き方改革の徹底などを進めながら、現場の様々な課題の対策、業務の見直しを図ることで、安全・安心な運営体制づくりに取り組んでまいります。
地域力創造事業においては、安定的な収益基盤を確保するため、保有施設を競争力あるものに維持し向上させていく事が重要であると認識しております。課題解決に向けて、「Craft Village NISHIKOYAMA」及び「万代テラス ハジマリヒロバ」では、当該事業のモデル的事業に合ったテナントを誘致し、安定収益基盤の構築を図ってまいります。
令和6年3月には、「健康なまちづくり」事業で医療法人社団オレンジと連携協定を締結いたしました。当社と医療法人社団オレンジは、相互連携と協力を通じてお互いの経営資源とノウハウを有効に活用し、全国の地域の健康づくりと元気な生活を支援するための「健康なまちづくり」事業モデルを創出し、展開することを目指してまいります。
この次に、各事業を取り巻く経営環境と優先的に対処すべき課題について詳細にご説明致します。
①人材ソリューション事業における課題
人材ソリューション事業におきましては、デジタル化とイノベーションの推進、人材採用および教育体制の強化は極めて重要です。特に、営業社員の採用と育成に焦点を当てることで、企業の成長を加速させることができます。デジタル化では、AIやデータ分析を駆使し、ターゲット顧客に合わせた効率的かつ効果的な広告戦略を展開することが求められます。
営業社員の採用と育成を強化することで、顧客へのコンサルティング営業の質を向上させ、これにより顧客満足度と業績の向上を実現いたします。優れた人材を確保し、定期的な研修を通じてスキルを継続的に更新することで、市場での競争力を強化してまいります。
採用活動では、人材の多様性に配慮し、広い視野で実施します。また、柔軟な職場環境の提供を目指し、多様な働き方に対応いたします。
②人材派遣・人材紹介事業における課題
人材派遣・人材紹介事業におきましては、質の高いサービスの提供を維持しつつ、継続的な業容拡大を続けていくために、中途・新卒を問わず優秀な人材の積極的な採用が必要であると考えております。また、人員の増加に合わせ、理念教育や階層別研修の実施等、教育制度の一層の充実に努めます。
③こどもケアサポート事業における課題
こどもケアサポート事業におきましては、出生率の低下と待機児童数の減少が進む中、障害児の数が増加しております。これに対応するため、放課後等デイサービスでは多様なニーズに応える専門的な支援を提供し,保育と療育の連携を強化し、さらなる収益向上を目指します。また、職員のキャリアパス支援や離職率低減、集中採用と効率的な配置によるコスト抑制を行い、収益の安定化を図ります。引き続き優秀な人材の採用・育成にも力を入れ、サービスの充実と展開速度の維持に努めます。
④地域力創造事業における課題
地域力創造事業におきましては、日本の最重要課題として、石破内閣総理大臣が所信表明演説に「ふるさと住民登録制度」を初めて盛り込んだように、2拠点居住や関係人口拡大による人口減少、少子高齢化、事業後継者不足などへの対応が必須となっております。これらの課題に対応するため、地域の魅力を創造し、地域経済活性化に結びつけるための戦略を、商工農の各分野で自治体や地域の企業や人と連携しながら地域が活性化する仕組み作りを展開しております。一過性の事業ではなく、地域に根付いた持続的事業にするために、収益化のための新しいビジネスモデルの開発や公民連携事業に積極的に取り組み地域の活性化を進めます。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループのサステナビリティに関する基本的な考え方は、「地域に人を集め 地域に賑わいを創り 地域の人を元気にする」というグループミッションの下、それぞれの地域の歴史や文化を大切にしながら都市と地方が調和する社会を目指すため、顧客、取引先、従業員、株主をはじめとするステークホルダーの課題を解決する商品とサービスを提供することで「お客様の笑顔と感動」を実現すべく、サステナビリティを重視した経営を実践しております。
(1)ガバナンス
当社グループの取締役会は、経営の基本方針等、法令上の専決事項の決定及び取締役の職務執行に対する監督を主な役割としております。取締役会は、サステナビリティに関する知見・経験を含む、多様性を備えた取締役で構成されております。取締役会ではサステナビリティ経営の最終的な監督が行われ、サステナビリティに関するリスク及び機会への対応の観点から審議が行われております。
(2)戦略
(人材の採用及び育成に関する方針)
当社グループは、チャレンジすることで人の能力における可能性の最大化を追い求め、お客様とピーエイグループ企業価値の最大化を目標のもと、国籍や学歴や年齢に関係なく、多様な人材が活躍する環境整備を進めております。また、多様性確保に向けた人材育成のため、育児休業、介護休業制度を整備し、働きやすい環境作りに取り組んでおります。採用・育成に関する具体的な取り組み内容は、下記のとおりです。
<採用>
「組織力」と「人材力」の向上に向けて、人材の確保は非常に重要だと考えております。当社は人材の採用を最重要課題ととらえ、CHRO(最高人事責任者)をおき、採用効率を最大化するための組織と仕組みを構築しております。今後も事業拡大のために積極的な採用活動を行ってまいります。
<育成>
経営目標の達成には、個人の可能性(Potential)を高めることで企業の価値や可能性を高め、成果(Achievement)を出していくことで個人・企業の可能性を最大化(Maximization)させることが欠かせないと考えております。個人・企業の持続的な成長、継続的な発展のため、スキルアップチームを置き、人材教育を充実させております。
(社内環境整備に関する方針)
当社グループでは、人事制度の整備は非常に重要な事項であると考えております。人事制度・組織風土に関する具体的な取り組み内容は、以下のとおりです。
<人事制度>
人事制度につきましては、持続的な成長を目指し、新たな人事評価制度を改定いたしました。この制度は『社員の満足度向上と報酬アップ』を目標に設定し、会社の理念とビジョンを共有することで、人材を貴重な資産として育成し、成長し続ける組織を実現するために努めてまいります。
新たな人事評価制度においては、四半期ないし半期ごとに考課を行い、グレードごとの基本給に対し、考課による7段階の個人評価により給料が変動いたします。中途採用を意識した競争力のあるグレード設計を行っており、個人のキャリアビジョンもふまえた成長機会やグレード異動に対応できるものとなっております。
またライフスタイルに応じた柔軟な働き方が出来るよう働きやすい環境づくりを推進しており、今後も従業員の待遇改善に繋がる制度変更を積極的に推進してまいります。
<組織風土>
組織風土の形成に向けては、「コミュニケーション」を大切にしております。経営層から現場、部署同士、または全社員をつなぐコミュニケーションの機会を様々なタイミングで展開しております。代表的な施策としては「羅針盤」及び「全体会議」や「ミッション宣言」を実施しております。「羅針盤」については、当社グループの基本方針、グループミッション、グループビジョン、バリュー、行動ビジョン、等を明示・発信しております。「全体会議」は、月2回開催される全社員参加の会議で、各部署の活動状況、他情報共有の場となっております。「ミッション宣言」は、半期ごとに開催され、グループミッションを達成するための個人目標を定め活動内容について、個人表彰・報告を行っております。
(3)リスク管理
会社の事業活動において、多様な人財が集い、3C(Change=変化、Challenge=挑戦、Create=創造)を実現できるよう社員の可能性を最大限発揮できることが重要です。人財の流動性が高まる中、採用競争力が低下して計画通りの人財獲得が進まなくなること、社員の離職により組織の総合力が低下することが最大のリスクと考えております。社員に成長の機会を提供し、活躍しやすい環境を整えることで、リスク低減に努めております。
(4)指標及び目標
当社グループの人材戦略の推進にあたっては人的資本ROIを重要視しており、令和6年12月期の実績は、6.5%となり、前連結会計年度と比較して0.3ポイントの上昇となりました。なお、人的資本ROI=調整後営業利益÷人的資本コストとして算出しております。調整後営業利益は、営業利益から一時的要因を排除した事業の業績を測る利益指標です。人的資本コストとは、従業員の給与や賞与、法定福利費、福利厚生費、その他役員報酬等などを含んだ費用の合計です。
以下において、当社グループの事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業展開上のリスクに該当しない事項についても、投資者の投資判断において重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また、以下の記載は当社株式への投資に関するリスクをすべて網羅するものではありませんので、この点にご留意ください。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①競合に関するリスク
当社の主力事業である人材ソリューション事業では、各地域で同様の事業を展開する求人情報サイト等があり、その中には全国規模で事業展開を行っている大手企業も含まれており競合他社が市場に参入した場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、今後、競合他社が市場に参入した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループにおいては、当該事業リスクを軽減するために、競合他社に対する商品・サービスの差別化を図ることにより対処しております。
②個人情報の漏洩に関するリスク
当社グループは、人材ソリューション事業、人材派遣・人材紹介事業において、大量の個人情報を取り扱っております。個人情報の流失により問題が発生した場合、訴訟・損害賠償の法的責任を負うリスク及びブランドイメージの低下をもたらすリスクがあります。
当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、今後、個人情報の流出が発生した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループにおいては、当該事業リスクをヘッジするために、外部データセンターのサーバーを活用することにより、データを厳重に保管し、データへのアクセス権限の制限を厳密に行うなど万全の方策を講じております。
③法的規制に関するリスク
当社グループが行う人材派遣・人材紹介事業に適用される労働者派遣法、労働基準法、職業安定法、労働者災害補償保険法、健康保険法、厚生年金保険法及び建築基準法その他の関係法令が、労働市場を取り巻く社会情勢の変化等に伴って、改正ないし解釈の変更等が実施される場合、その内容によっては、当社グループが行う事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、今後、当社の事業に関連する法的規制の改正ないし解釈の変更等が実施された場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループにおいては、当該事業リスクを軽減するために、法令の改正等があった場合の事業に与える影響度合を検討するための体制を作っております。
④不動産収入の減少に関するリスク
当社グループが行う地域力創造事業において、商業施設からの賃借料収入が主要収入としております。ただし、新規テナントの確保が困難であったり、既存テナントが撤退した場合、不動産収入が減少するという機会損失のリスクが生じます。
当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、今後、不動産収入が減少した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社は、当該事業リスクをヘッジするために、魅力のある各種イベントの実施により、集客数の増加、維持を図り、さらに優良なテナントを誘致できる好循環を創出、維持する努力をしております。
⑤固定資産の減損に関するリスク
当社グループが行う地域力創造事業では、先行投資により固定資産を大量に保有することとなります。当該固定資産は事業計画の未達成により、固定資産の減損処理を行う可能性があります。
当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、今後、施設の事業計画が未達成となった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社は、当該事業リスクを軽減するために、事業計画を策定する際の徹底とした市場調査や専門家の利用による事前対策及び定例会議等における業績のモニタリングの実施による対策を講じております。
⑥少子化や待機児童の減少に関するリスク
当社グループが行うこどもケアサポート事業においては、少子化が急速に進行し、市場が著しく縮小した場合には、運営する施設への入所児童数の減少により、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、今後、想定以上に少子化が進行した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社は、当該リスクを軽減するために、新規施設に関しては、事前に慎重に需要を確認し、既存施設に関しては、充足率のモニタリングによる対策を講じております。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度現在において判断したものであります。
(1)経営成績
当社グループは売上高1,877百万円(前年同期比5.1%増)、営業利益67百万円(前年同期比12.7%増)、経常利益68百万円(前年同期比0.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益73百万円(前年同期比63.3%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より報告セグメントの名称を変更しており、変更後の名称で記載しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。この変更はセグメント名称の変更であり、セグメント情報に与える影響はありません。
人材ソリューション事業
人材ソリューション事業の当連結会計年度の売上高は981百万円(前年同期比2.6%減)、営業利益は269百万円(前年同期比12.0%減)となりました。
人材ソリューション事業では、自社採用メディア「ジョブポストweb」を提供し、多様な人材のマッチングを通じてお客様の採用代行として顧客企業の課題解決をサポートしております。採用需要が緩やかに回復するなか、特に正社員領域で企業の採用意欲が高まっております。この機会に営業力の強みを活かし、既存顧客の深耕と新規開拓を進めておりますが、顧客基盤の拡大が思うように進まず、売上が減少いたしました。
今後は、大手求人メディアとのさらなる連携を推進し、新サービスを提供する一方で、積極的な採用活動や人材投資を通じて、サービス提案力と営業力の向上を図り、顧客基盤の一層の拡大を目指します。
人材派遣・人材紹介事業
人材派遣・人材紹介事業の当連結会計年度の売上高は332百万円(前年同期比19.8%増)、営業利益は20百万円(前年同期比146.7%増)となりました。
人材派遣・人材紹介事業では、主として新潟県と長野県を中心に展開しており、地域に特化したサービスを提供しております。派遣需要が緩やかに回復しているなか、積極的な営業活動が奏功し、特にサービス業や小売店を中心に大型受注や人材紹介事業が堅調に推移した結果、売上が増加いたしました。
今後も既存顧客との関係をさらに強化し、特定の需要を取り込むとともに、営業人員の増加による対応力を高め、顧客ニーズに柔軟に対応しながらさらなる売上向上を図ってまいります。
こどもケアサポート事業
こどもケアサポート事業の当連結会計年度の売上高は501百万円(前年同期比27.1%増)、営業利益6百万円(前年同期は0百万円の営業赤字)となりました。
令和6年12月現在、小規模認可保育園を7施設、放課後等デイサービス施設を5施設運営しております。新たな放課後等デイサービス事業所「ココカラLIFE七ツ池教室」(令和6年1月、福島県郡山市)、「ココカラLIFE西ノ内教室」(令和6年5月、福島県郡山市)、「ココカラLIFE新島教室」(令和6年7月、新潟県新潟市)、「ココカラLIFE南光台教室」(令和6年11月、宮城県仙台市)の開所に伴い、売上が増加いたしました。
放課後等デイサービス事業は、利用者数の増加に伴い堅調に推移しております。子どもたちが自立した日常生活を送れるよう、個々の特性に合わせたプログラムを提供し、集団での共生能力を育成するとともに、地域社会への積極的な参加を促しております。さらに、新たな施設の拡大展開に向けた積極的な投資も進めております。
保育事業では、「安心・安全・成長」を柱に管理体制を一層強化し、人材育成を通じて高品質な子育て支援サービスを提供することで、選ばれる保育園を目指しております。これらの事業を通じて、地域社会の変化や保護者のニーズに応じた多様な子育て支援サービスを開発・展開し、保護者が地域で安心して働けるよう支援しております。
地域力創造事業
地域力創造事業の当連結会計年度の売上高は71百万円(前年同期比23.4%減)、営業損失25百万円(前年同期は15百万円の営業赤字)となりました。
地域力創造事業では、政府のデジタル田園都市構想を背景に、自治体への移住定住の促進及び関係人口の創出を目指し、地域おこし協力隊や支援対象となる自治体への支援を通じて、事業化による課題解決と事業成長を推進しております。
令和2年11月にオープンした東急目黒線西小山駅前の「Craft Village NISHIKOYAMA」は、地域の活性化及び東京と地方自治体を結びコミュニティ施設として独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)との連携事業である「西小山駅前地区地域まちづくり支援事業」を展開しております。
新潟市の万代島地区では、令和3年6月から「万代テラスにぎわい創出事業」を受託し、国の重要文化財である萬代橋および大河信濃川という絶好のロケーションを活かし、地域交流の中心地及び新潟の新規観光拠点としての空間づくりを目指しております。このプロジェクトは、令和6年12月に新潟県から「万代テラス賑わい創出のための公共還元型民間活力導入事業」の事業予定者として選定され、港湾緑地の一部である「万代テラス」において、港湾法改正によって新設された港湾環境整備計画制度(みなと緑地PPP)を活用し、長期的な貸付による収益施設と公共部分の一体的な整備及び管理運営を行う計画です。
さらに、令和4年から地域創生事業の一環として「地域おこし協力隊支援事業」を実施し、都市部から人口減少地域への移住を促進するサポートを提供しています。この事業では、地元特産品の開発や地域ブランドの強化を通じて地域活性化を推進しており、令和5年からは「地方創生インターンシップ支援事業」を開始し、地域企業や地域の仕事への理解を深め、地域企業への就職をサポートしております。この取り組みにより、学生の新しい視点を活用して地域課題を解決し、移住・定住の促進と共に、地域経済の再活性化と持続可能な発展を支援しております。
京都駅前では、平成31年2月から地域活性化のためコミュニティ施設「るてん商店街」の企画運営を行っておりましたが、令和6年3月に京都市からの土地賃借期間満了により終了し、これにより一時的に売上が減少いたしました。
その他事業
その他事業の当連結会計年度の売上高は0百万円(前年同期比96.9%減)、営業損失7百万円(前年同期は8百万円の営業赤字)となりました。
その他事業では、主に新興市場であるベトナムに特化した事業を展開しておりましたが、事業環境や業績等を勘案した結果、新興市場であるベトナムに特化した事業から撤退したため、売上が減少いたしました。
生産、受注及び販売の実績は、以下のとおりであります。
①生産実績
当社グループの業務には、生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。
②受注状況
当社グループは受注生産を行っておりませんので、受注生産に関する記載はしておりません。
③販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 令和6年1月1日 至 令和6年12月31日) |
前年同期比(%) |
|
|
人材ソリューション事業 |
(千円) |
981,608 |
△2.6 |
|
人材派遣・人材紹介事業 |
(千円) |
332,029 |
19.8 |
|
こどもケアサポート事業 |
(千円) |
501,682 |
27.1 |
|
地域力創造事業 |
(千円) |
61,236 |
△29.4 |
|
報告セグメント計 |
(千円) |
1,876,557 |
6.3 |
|
その他の事業 |
(千円) |
633 |
△96.9 |
|
合計 |
(千円) |
1,877,190 |
5.1 |
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)財政状態
当連結会計年度末における総資産の残高は、1,337百万円(前連結会計年度末1,356百万円)となり、前連結会計年度と比較して18百万円の減少となりました。これは主に現金及び預金54百万円の減少によるものであります。
当連結会計年度末における総負債の残高は、871百万円(前連結会計年度末957百万円)となり、前連結会計年度と比較し85百万円の減少となりました。これは主に長期借入金の返済による減少55百万円によるものであります。
当連結会計年度末における純資産の残高は、465百万円(前連結会計年度末398百万円)となり、67百万円増加いたしました。その主な要因としては、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金73百万円の増加によるものであります。
(3)キャッシュ・フロー
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローにつきましては、現金及び現金同等物は前連結会計年度末より53百万円減少し、824百万円となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、21百万円の収入(前年同期は111百万円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益68百万円、法人税等の支払額39百万円等によるものであります。投資活動によるキャッシュ・フローは、19百万円の支出(前年同期は1百万円の支出)となりました。これは有形固定資産の取得による支出10百万円、投資有価証券の取得による支出30百万円、投資有価証券の売却による収入22百万円等によるものであります。財務活動によるキャッシュ・フローは、55百万円の支出(前年同期は55百万円の支出)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出55百万円等によるものであります。
当社グループ資本の財源及び資金の流動性については、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金につきましては、自己資金を基本としており、自己資金で補うことができない場合は金融機関からの短期借入を行い、長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なることがあります。
なお、重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
該当事項はありません。
該当事項はありません。