【注記事項】
(重要な会計方針)
1.資産の評価基準及び評価方法

(1)有価証券の評価基準及び評価方法

①子会社株式及び関連会社株式

 移動平均法による原価法

②その他有価証券

市場価格のない株式等以外のもの

  時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)

市場価格のない株式等

 移動平均法による原価法

ただし、投資事業組合等については、投資事業組合等の事業年度の財務諸表に基づいて、当社の持分相当額を純額で計上しております。

 

(2)棚卸資産の評価基準及び評価方法

貯蔵品

先入先出法による原価法(収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)

 

2.固定資産の減価償却の方法
(1)有形固定資産

定率法を採用しております。ただし、建物については定額法を採用しております。

なお、主な耐用年数は次のとおりであります。

 建物         10~15年

 工具、器具及び備品  3~10年

(2)無形固定資産

定額法を採用しております。

なお、主な償却年数は次のとおりであります。

 ソフトウエア(自社利用) 3年

 

3.引当金の計上基準

  (1)貸倒引当金

売上債権等の債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。

  (2)賞与引当金

従業員に対して支給する賞与の支出に充てるため、支給見込額に基づき計上しております。

  (3)株式報酬引当金

業績連動型株式報酬制度による当社株式の交付に備えるため、当事業年度末における株式等の交付見込額に基づき計上しております。

  (4)債務保証損失引当金

債務保証等に係る損失に備えるため、被保証者の財政状態等を勘案し、損失負担見込額を計上しております。

  (5)関係会社事業損失引当金

関係会社の事業損失に備えるため、関係会社の財務状態等を勘案し、損失負担見込額を計上しております。

 

4.重要な収益及び費用の計上基準

(1)Chatworkセグメント

a.アカウント事業

アカウント事業における主要な履行義務は、ビジネスチャットツール「Chatwork」のサービス提供であります。当該サービス提供において、顧客との契約期間においてサービスを提供する履行義務を負っており、当該履行義務は時の経過につれて充足されるため、当該契約期間に応じて契約に基づく取引価格を按分し、収益を認識しております。取引の対価は履行義務を充足してから1年以内に受領しており、重要な金融要素は含まれておりません。

 

b.プラットフォーム事業

プラットフォーム事業における主要な履行義務は、顧客が「Chatwork」をビジネスインフラとして活用するための、ビジネスチャットをかけ合わせた周辺サービスの提供や、広告サービスの提供であります。当該サービス提供において、履行義務が一時点で充足されるものはサービス提供時点で収益を認識し、履行義務が時の経過につれて充足されるものは、当該契約期間に応じて契約に基づく取引価格を按分し、収益を認識しております。また、顧客へのサービス提供において、当社グループの役割が代理人に該当する取引については、当該対価から第三者に対する支払額を差し引いた純額で収益を認識しております。取引の対価は履行義務を充足してから1年以内に受領しており、重要な金融要素は含まれておりません。

 

(2)セキュリティセグメント

セキュリティセグメントにおける主要な履行義務は、セキュリティ対策ソフトウエアの仕入販売であります。当該履行義務においては、顧客にソフトウエアの販売を行った時点で収益を認識しております。また、顧客へのサービス提供において、当社グループの役割が代理人に該当する取引については、当該対価から第三者に対する支払額を差し引いた純額で収益を認識しております。取引の対価は履行義務を充足してから1年以内に受領しており、重要な金融要素は含まれておりません。

 

5.その他財務諸表作成のための基本となる重要な事項

a.繰延資産の処理方法

株式交付費 ……… 支出時に全額費用として処理しております。

 

b.外貨建の資産及び負債の本邦通貨への換算基準

外貨建金銭債権債務は、決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しています。

 

c.ヘッジ会計の方法

(1)ヘッジ会計の方法

繰延ヘッジ処理によっております。また、為替変動リスクのヘッジについて振当処理の要件を充たしている場合には振当処理を採用しております。

(2)ヘッジ手段とヘッジ対象

ヘッジ手段・・・為替予約

ヘッジ対象・・・外貨建債務及び外貨建予定取引

(3)ヘッジ方針

外貨建取引の為替相場の変動リスクを回避する目的でデリバティブ取引を行っており、投機目的のデリバティブ取引は行っておりません。

 

(重要な会計上の見積り)

(前事業年度)

1.固定資産の減損

  (1)当事業年度の財務諸表に計上した金額

 

(千円)

 

当事業年度

有形固定資産

6,128

無形固定資産

818,624

 

  (2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報

 連結財務諸表「注記事項(重要な会計上の見積り)(前連結会計年度)2.固定資産の減損」に記載した内容と同一であります。

 

2.投資有価証券の評価

  (1)当事業年度の財務諸表に計上した金額

 

(千円)

 

当事業年度

投資有価証券(非上場株式)

170,662

投資有価証券(投資事業組合への出資)

19,722

投資有価証券評価損

24,000

 

  (2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報

連結財務諸表「注記事項(重要な会計上の見積り)(前連結会計年度)3.投資有価証券の評価」に記載した内容と同一であります。

 

3.関係会社投融資の評価

  (1)当事業年度の財務諸表に計上した金額

 

(千円)

 

当事業年度

関係会社株式

1,199,083

関係会社短期貸付金

350,000

関係会社長期貸付金

120,000

 

  (2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報

関係会社株式及び関係会社貸付金は、連結子会社であるChatworkストレージテクノロジーズ株式会社並びに株式会社ミナジンに対するものであります。
 関係会社株式は市場価格のない株式であり、超過収益力等を反映した取得原価をもって貸借対照表価額とし、実質価額が著しく下落した場合には、回復可能性が十分な証拠によって裏付けられる場合を除いて減損処理を行うこととしております。関係会社貸付金については、関係会社の財政状態が悪化し、債権の回収に重大な問題が発生する可能性が高い場合には、個別に貸倒引当金を計上することとしております。
 実質価額の著しい下落及び貸倒引当金の計上の判断については、関係会社の事業計画を基礎とした将来の成長性、財政状態を考慮しており、新規顧客獲得数、解約率、販売単価、将来費用の予測等の重要な仮定を用いております。関係会社の財政状態等を総合的に判断した結果、関係会社株式の減損処理、関係会社貸付金に対する貸倒引当金の計上は不要と判断しております。
 関係会社の業績の悪化等により、関係会社株式の減損処理、関係会社貸付金に対する貸倒引当金の計上が必要となった場合は、翌事業年度以降の財務諸表に影響を与える可能性があります。

 

4.繰延税金資産の回収可能性

  連結財務諸表「注記事項(重要な会計上の見積り)(前連結会計年度)4.繰延税金資産の回収可能性」に記載した内容と同一であります。

 

(当事業年度)

繰延税金資産の回収可能性

  連結財務諸表「注記事項(重要な会計上の見積り)(当連結会計年度)株式会社kubellに関する繰延税金資産の回収可能性」に記載した内容と同一であります。

 

(会計方針の変更)

該当事項はありません。

 

(貸借対照表関係)

※1 担保に供している資産及び担保に係る債務

1.担保に供している資産

 

前事業年度
(2023年12月31日)

当事業年度
(2024年12月31日)

長期預金

350,000千円

350,000千円

 

(注)※3財務制限条項1.に記載の借入金にかかる担保資産であります。

2.担保に係る債務

 

前事業年度
(2023年12月31日)

当事業年度
(2024年12月31日)

1年以内返済予定の長期借入金

102,000千円

162,000千円

長期借入金

161,500千円

199,500千円

263,500千円

361,500千円

 

 

※2  関係会社に対する金銭債権及び金銭債務(区分表示したものを除く)

 

 

前事業年度
(2023年12月31日)

当事業年度
(2024年12月31日)

短期金銭債権

21,629千円

94,315千円

短期金銭債務

3,970千円

2,767千円

 

 

※3 財務制限条項

1.当社は、株式会社kubellストレージの株式取得のため、株式会社三井住友銀行と2021年6月29日付(借入実行日:2021年7月1日)で「金銭消費貸借契約」を締結しており、この契約に基づく借入金残高は次のとおりであります。

 

 

前事業年度
(2023年12月31日)

当事業年度
(2024年12月31日)

借入金残高

263,500千円

161,500千円

 

 

なお、当該契約には、下記の財務制限条項が付されております。

・株式会社三井住友銀行の事前の書面による承諾なしに、当社の株式会社kubellストレージに対する出資比率を51.0%(間接保有を含み、潜在株式等を含む)より下回らせないこと。

 

2.当社は、株式会社ミナジンの株式取得のため、株式会社三井住友銀行と2023年3月29日付(借入実行日:2023年3月31日)で「金銭消費貸借契約」を締結しており、この契約に基づく借入金残高は次の通りであります。

 

 

前事業年度
(2023年12月31日)

当事業年度
(2024年12月31日)

借入金残高

260,000千円

200,000千円

 

 

なお、当該契約には、下記の財務制限条項が付されております。

(1)四半期毎の業績資料にて、連結貸借対照表に記載される現金及び預金の金額を有利子負債以上維持すること。

(2)株式会社三井住友銀行の事前の書面による承諾なしに、当社の株式会社ミナジンに対する出資比率を100%(間接保有を含み、潜在株式等を含む)より下回らせないこと。

 

 4 保証債務

株式会社ミナジンの金融機関からの下記借入債務に対し、保証を行っております。

 

 

前事業年度
(2023年12月31日)

当事業年度
(2024年12月31日)

借入金残高

166,060千円

121,624千円

 

 

 5  当社は、運転資金の効率的な調達を行うため取引銀行3行と当座貸越契約及び貸出コミットメント契約を締結しております。

当事業年度末における当座貸越極度額及び貸出コミットメントの総額は800,000千円であります。なお、当事業年度末において借入実行残高はありません。

 

(損益計算書関係)

※1 関係会社との取引高

 

 

前事業年度

(自  2023年1月1日

至  2023年12月31日)

当事業年度

(自  2024年1月1日

至  2024年12月31日)

営業取引による取引高

 

 

売上高

9,669千円

36,683千円

その他の営業取引高

39,001千円

50,628千円

営業取引以外の取引による取引高

3,341千円

 6,447千円

 

 

※2  販売費に属する費用のおおよその割合は前事業年度40%、当事業年度45%、一般管理費に属する費用のおおよその割合は前事業年度60%、当事業年度55%であります。

  販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額は次のとおりであります。

 

 

前事業年度
 (自 2023年1月1日
  至 2023年12月31日)

 

当事業年度
 (自 2024年1月1日

  至 2024年12月31日)

 

給料手当

1,557,643

千円

1,592,599

千円

広告宣伝費

615,125

 

485,790

 

支払手数料

454,090

 

537,793

 

減価償却費

23,281

 

3,144

 

業務委託費

357,301

 

345,070

 

賞与引当金繰入

43,627

 

33,227

 

株式報酬費用

77,674

 

255,815

 

 

(表示方法の変更)

前事業年度において主要な費目として表示していなかった「株式報酬費用」は、金額的重要性が増したため、当事業年度においては主要な費目として表示しております。この表示方法の変更を反映させるため前事業年度においても主要な費目として表示しております。

 

※3 固定資産売却益の内容は次のとおりであります。

 

 

前事業年度

(自  2023年1月1日

至  2023年12月31日)

当事業年度

(自  2024年1月1日

至  2024年12月31日)

工具、器具及び備品

-

2,122千円

-

2,122千円

 

 

※4 関係会社株式評価損

前事業年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)

該当事項はありません。

 

当事業年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)

当社が保有する連結子会社株式会社kubellパートナー及び株式会社kubellストレージの株式の実質価額が著しく低下したため、関係会社株式評価損1,590,311千円を計上いたしました。

 

※5 関係会社貸倒引当金繰入額、債務保証損失引当金繰入額、関係会社事業損失引当金繰入額

前事業年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)

該当事項はありません。

 

当事業年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)

当社の連結子会社の財政状況や今後の見通しを精査し、債権にかかる将来の回収可能性等を考慮した結果、関係会社貸倒引当金繰入額773,923千円、債務保証損失引当金繰入額121,624千円、及び関係会社事業損失引当金繰入額35,077千円を計上いたしました。

 

(有価証券関係)

子会社株式は、市場価格のない株式のため、子会社株式の時価を記載しておりません。

なお、市場価格のない子会社株式の貸借対照表計上額は次のとおりです。

 

 

(単位:千円)

区分

前事業年度
2023年12月31日

当事業年度
2024年12月31日

子会社株式

1,199,083

0

1,199,083

0

 

 

 

(税効果会計関係)

1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳

 

 

前事業年度

(2023年12月31日)

 

当事業年度

(2024年12月31日)

繰延税金資産

 

 

 

 

 

 減価償却費

137,448

千円

 

133,526

千円

 資産除去債務

212

千円

 

 

 未払事業税

10,252

千円

 

21,440

千円

 未払事業所税

1,636

千円

 

1,843

千円

株式報酬費用

40,945

千円

 

89,686

千円

退職給付費用

 

 

2,676

千円

貸倒引当金

59

千円

 

59

千円

賞与引当金

5,080

千円

 

4,966

千円

投資有価証券

7,348

千円

 

20,913

千円

関係会社株式評価損

 

 

486,953

千円

関係会社貸倒引当金

 

 

236,975

千円

関係会社債務保証損失引当金

 

 

37,241

千円

関係会社事業損失引当金

 

 

10,740

千円

商標権

1,766

千円

 

2,662

千円

繰延ヘッジ損益

 

 

2,192

千円

その他有価証券評価差額金

 

 

1,275

千円

繰越欠損金

655,072

千円

 

487,060

千円

繰延税金資産小計

859,823

千円

 

1,540,214

千円

税務上の繰越欠損金に係る評価性引当額

△534,278

千円

 

△276,704

千円

将来減算一時差異等の合計に係る評価性引当額

△148,854

千円

 

△975,652

千円

評価性引当額小計

△683,133

千円

 

△1,252,356

千円

繰延税金資産合計

176,689

千円

 

287,857

千円

 

 

 

 

 

 

繰延税金負債

 

 

 

 

 

繰延ヘッジ損益

 

 

4,403

千円

その他有価証券評価差額金

 

 

1,057

千円

繰延税金負債合計

 

 

5,461

千円

繰延税金資産純額

176,689

千円

 

282,396

千円

 

 

 

2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因と

  なった主要な項目別の内訳

税引前当期純損失であるため注記を省略しております。

 

 

(企業結合等関係)

連結財務諸表「注記事項(企業結合等関係)」に同一の内容を記載しているため、注記を省略しております。

 

(収益認識関係)

 顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報は、連結財務諸表「注記事項(収益認識関係)」に同一の内容を記載しておりますので、注記を省略しております。

 

(重要な後発事象)

該当事項はありません。