第一部 【企業情報】

 

第1 【企業の概況】

 

1 【主要な経営指標等の推移】

(1) 連結経営指標等

 

回次

第3期

第4期

第5期

第6期

第7期

決算年月

2020年12月

2021年12月

2022年12月

2023年12月

2024年12月

売上高

(千円)

2,589,774

2,120,772

経常利益

又は経常損失(△)

(千円)

128,535

373,534

親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)

(千円)

75,672

852,052

包括利益

(千円)

81,586

841,237

純資産額

(千円)

2,495,379

1,654,110

総資産額

(千円)

2,756,688

1,937,399

1株当たり純資産額

(円)

338.58

224.44

1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(△)

(円)

10.59

115.61

潜在株式調整後
1株当たり当期純利益

(円)

10.17

自己資本比率

(%)

90.5

85.4

自己資本利益率

(%)

3.1

株価収益率

(倍)

41.1

営業活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

84,118

136,677

投資活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

505,939

391

財務活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

13,900

31

現金及び現金同等物
の期末残高

(千円)

1,783,367

1,655,024

従業員数

(名)

45

66

〔外、平均臨時雇用者数〕

-〕

-〕

-〕

-〕

-〕

 

(注) 1.第6期より連結財務諸表を作成しているため、それ以前については記載しておりません。

2. 第7期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、1株当たり当期純損失であるため、記載しておりません。

3.第7期の自己資本利益率及び株価収益率については、親会社株主に帰属する当期純損失であるため記載しておりません。

4.従業員数は就業人員数であります。なお、臨時従業員数は、従業員の100分の10未満であるため、記載を省略しております。

 

 

(2) 提出会社の経営指標等

 

回次

第3期

第4期

第5期

第6期

第7期

決算年月

2020年12月

2021年12月

2022年12月

2023年12月

2024年12月

売上高

(千円)

1,248,744

2,187,858

2,806,295

2,589,774

2,029,336

経常利益

又は経常損失(△)

(千円)

300,695

473,954

614,920

151,528

228,281

当期純利益

又は当期純損失(△)

(千円)

197,493

310,825

405,556

98,665

860,102

持分法を適用した場合

の投資利益

(千円)

資本金

(千円)

12,250

12,250

674,650

681,600

681,600

発行済株式総数

(株)

305

610,000

7,100,000

7,370,000

7,370,000

純資産額

(千円)

358,711

669,537

2,399,893

2,512,459

1,652,325

総資産額

(千円)

649,138

1,143,789

2,853,949

2,741,526

1,891,261

1株当たり純資産額

(円)

58.81

109.76

338.01

340.90

224.19

1株当たり配当額

(円)

(1株当たり中間配当額)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(△)

(円)

32.87

50.95

64.51

13.81

116.70

潜在株式調整後
1株当たり当期純利益

(円)

61.21

13.27

自己資本比率

(%)

55.3

58.5

84.1

91.6

87.4

自己資本利益率

(%)

76.6

60.5

26.4

4.0

株価収益率

(倍)

27.4

31.6

配当性向

(%)

営業活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

190,468

316,529

433,117

投資活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

45,995

12,685

5,342

財務活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

4,500

1,324,800

現金及び現金同等物
の期末残高

(千円)

300,886

604,730

2,357,304

従業員数

(名)

16

24

29

37

61

〔外、平均臨時雇用者数〕

-〕

-〕

-〕

-〕

-〕

株主総利回り

(%)

24.7

16.3

(比較指標:東証グロース指数)

(%)

(-)

(-)

(-)

(96.0)

(88.9)

最高株価

(円)

2,425

2,315

514

最低株価

(円)

1,605

400

242

 

(注) 1.第5期以前の持分法を適用した場合の投資利益については、関連会社が存在しないため記載しておりません。

2.1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため記載しておりません。

3.第3期及び第4期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため記載しておりません。また、第5期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、当社株式が2022年10月26日に東京証券取引所グロース市場に上場したため、新規上場日から第5期末までの平均株価を期中平均株価とみなして算定しております。

 

4. 第7期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、1株当たり当期純損失であるため、記載しておりません。

5.第3期及び第4期の株価収益率は当社株式が非上場であるため記載しておりません。

6.第7期の自己資本利益率及び株価収益率については、当期純損失であるため記載しておりません。

7.従業員数は就業人員数であります。なお、臨時従業員数は、従業員の100分の10未満であるため、記載を省略しております。

8.2021年4月20日付で普通株式1株につき2,000株の割合で株式分割を、2022年4月1日付で普通株式1株につき10株の割合で株式分割を行っております。これに伴い、第3期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して1株当たり純資産額、1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益を算定しております。

9.第3期から第5期の株主総利回り及び比較指標は、2022年10月26日に東京証券取引所グロース市場に上場したため、記載しておりません。なお、第6期以降の株主総利回り及び比較指標は、第5期末を基準として算出しております。

10.最高株価及び最低株価は、東京証券取引所グロース市場におけるものであります。

なお、2022年10月26日付をもって同取引所に株式を上場いたしましたので、それ以前の株価については記載しておりません。

11.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第5期の期首から適用しており、第5期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

12.第6期より連結財務諸表を作成しているため、第6期以降の持分法を適用した場合の投資利益、営業活動によるキャッシュ・フロー、投資活動によるキャッシュ・フロー、財務活動によるキャッシュ・フロー及び現金及び現金同等物の期末残高は記載しておりません。

 

 

2 【沿革】

 

年月

概要

2018年1月

東京都調布市において、Fintech(注1)コンサルティング事業の展開を目的として、資本金500千円で当社を設立

2018年11月

資本金を3,000千円に増資

本社を東京都渋谷区に移転

2019年8月

資本金を10,000千円に増資

2020年6月

ISO/IEC27001及びJIS Q 15001認証取得

2020年9月

本社を東京都千代田区に移転

2020年11月

資本金を12,250千円に増資

2022年1月

シンガポール支店を設置

2022年10月

東京証券取引所グロース市場に株式を上場

資本金を674,650千円に増資

2023年8月

本社を東京都千代田区平河町から東京都千代田区霞が関に移転

Kapronasia Singapore Pte. Ltd.(現連結子会社)の全株式を取得し、完全子会社化

 

(注)1.Fintechとは、金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた言葉で、従来の金融サービスと情報技術を結びつけた領域のことを意味しております。

 

 

3 【事業の内容】

当社グループは、当社及び連結子会社2社(Kapronasia Singapore Pte. Ltd. 、KAPRONASIA LIMITED)で構成されており、「人と産業の可能性を、解き放つ」をビジョンに、「あらゆる産業とFintechの融合」をミッションとして掲げ、事業を運営しております。国内外の顧客が抱える多様な課題を解決するため、Fintech領域の決済・銀行・証券・保険分野においてコンサルティング及びプロジェクト実行支援サービスを提供しております。また、2025年12月期よりITリスク・PMO支援分野のサービス提供を開始しており、コンサルティングのサービスポートフォリオを着実に拡大しております。


当社グループは、Fintech領域の独立系コンサルティング・グループとして、プロジェクトマネジメントに特化して顧客の戦略立案から事業構築、サービスイン後の事業運営までを一気通貫で支援します。具体的には、「戦略策定・事業企画」などの上流フェーズから、その後の「要件定義」、「システム設計」、「業務構築」などのプロジェクト実行フェーズに至るまで、顧客企業のデジタルソリューション・パートナーとして課題解決に向けて伴走します。さらにサービスイン後のシステム・業務運用や、データの利活用、セキュリティ運用支援など多様なソリューションを提供しております。


 

当社グループのサービスの特徴は、下記のとおりであります。

(1) Fintech領域に特化した高付加価値サービス

決済・銀行・証券・保険分野において「新規事業立案」「業務改革」「システムのグランドデザイン」「規制対応」など、顧客企業は多様な課題を抱えております。当社グループはこれまでのFintech領域におけるプロジェクト支援実績から得たノウハウ・ナレッジを最大限活用し、専門性に富んだ高付加価値サービスを提供することで、顧客の課題解決を支援します。


(2) 戦略立案から実行まで一気通貫でプロジェクトをマネジメント

顧客のプロジェクトにおけるプロセスの分断を引き起こすことなく、「戦略立案・事業企画」から「要件定義」、「設計・開発・テスト」、「運用・保守」まで、当社グループの高い専門性と多様なバックグラウンドを持つコンサルタントが、一気通貫でソリューションを提案し、支援を行っております。

この一気通貫のプロジェクトマネジメントを強みとして継続・追加受注を獲得し、顧客及びプロジェクトのポートフォリオを積み上げていくことで、提供するサービスから継続的に収益が発生するビジネスモデルとなっております。

多くの企業では社内のリソースや知見等が不足しており、企業単独でのFintech事業の立ち上げ・運営は難易度の高いものとなっています。当社グループは、それぞれの実態に合わせて全体最適となるよう顧客と協働しながら、事業構築から運営まで一連のプロセスにおいてサービスを提供することが可能です。


(3) クロスボーダー案件への対応

当社グループでは、これまで日本とのクロスボーダー案件を受注するとともに、連結子会社や当社支店の拠点としているシンガポールを中心とした海外事業を推進し、アジア太平洋地域を中心にグローバルな大企業や金融機関、国際機関とのプロジェクト実績を多数有しております。国内顧客が海外プレイヤーと協業するプロジェクトや、海外顧客の日本国内における事業展開の支援などボーダーレスなサービス提供が可能です。グローバルレベルの専門知識と経験を組み合わせ、現地商習慣・日本と異なる競合環境・ローカル消費者理解などクロスボーダー案件特有の課題をスピーディーに解決しプロジェクトを柔軟に支援します。

 

 

なお、当社グループは、デジタルソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しておりますが、各サービスの概要は、下記のとおりであります。

 

<コンサルティング>

当社グループのコンサルティングサービスは、独立系の強みである中立性と、Fintech領域に特化したプロジェクト遂行により蓄積した高い専門性を活かし、顧客企業の上流フェーズにおける戦略立案等を共創・支援します。さらに、各業界におけるリーディングカンパニーとの先進的プロジェクトを通じて獲得したナレッジ等も活用することで、高付加価値なサービスを提供するとともに、海外事情に精通したグローバルレベルの専門知識と経験を組み合わせ、クロスボーダー案件でも柔軟なサービス提供を行っております。

 

<プロジェクト実行支援>

戦略策定後のプロジェクト実行段階においても、当社グループのチームが顧客企業の現場で課題解決に向けて伴走しており、プロジェクトに最適なシステム・オペレーションを構築するためのビジネスパートナーの選定を支援するなど、顧客固有のニーズに合わせて多様なソリューションを提供しております。これにより顧客企業の事業効率・生産性向上の両面にアプローチしながらプロジェクトの全体最適を実現します。


 

[事業系統図]

当社の事業系統図は、次のとおりであります。


(注)1.ビジネスパートナーは、当社グループのコンサルタントとともにプロジェクトの一部業務を担ってもらう企業です。プロジェクトの特性や顧客ニーズを見極め必要に応じてビジネスパートナーを選定し、当社グループとの協業によって顧客へサービスを提供します。

 

 

4 【関係会社の状況】

 

名称

住所

資本金

主要な

事業の

内容

議決権の

所有割合(%)

関係内容

(連結子会社)

Kapronasia Singapore Pte. Ltd.

シンガポール共和国

SGD

50,000

デジタルソリューション事業

100.0

役員1名兼任

KAPRONASIA LIMITED

中華人民共和国

香港特別行政区

USD

1,282

デジタルソリューション事業

100.0

(100.0)

Kapronasia Singapore Pte. Ltd.が100%出資する連結子会社(孫会社)

 

(注)1.「主要な事業の内容」欄には、セグメントの名称を記載しております。

2.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。

3.「議決権の所有割合」欄の()内は、間接所有割合で内数であります。

4.特定子会社に該当する会社はありません。

 

 

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

 

2024年12月31日現在

事業部門の名称

従業員数(名)

デジタルソリューション事業

59

全社(共通)

7

合計

66

 

(注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数はその総数が従業員の100分の10未満であるため記載を省略しております。

2.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。

3.当社グループは、単一セグメントであるため、事業部門別の従業員数を記載しております。

4.前連結会計年度末に比べ、従業員数が21名増加しておりますが、これは主に事業拡大のための積極的な人員採用によるものであります。

 

(2) 提出会社の状況

 

 

 

2024年12月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

61

41.2

1.6

10,192

 

 

事業部門の名称

従業員数(名)

デジタルソリューション事業

54

全社(共通)

7

合計

61

 

(注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数はその総数が従業員の100分の10未満であるため記載を省略しております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。

4.当社は、単一セグメントであるため、事業部門別の従業員数を記載しております。

5.前事業年度末に比べ、従業員数が24名増加しておりますが、これは主に事業拡大のための積極的な人員採用によるものであります。

 

 

(3) 労働組合の状況

労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。

 

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

提出会社及び連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。