第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社グループは、「フィットする暮らし、つくろう」というミッションを掲げ、当社グループが提案する世界観(ライフカルチャー)に共感する人たちのWell-beingを実現することに貢献します。Well-beingに欠かせない要件の一つとして「自分の生き方を自分らしいと感じ、満足できること」=「フィットする暮らし」だと考え、事業活動を通じて多くの人の「フィットする暮らし」づくりに貢献し、Well-beingな人が大勢いる「心地よい社会」の実現の一助になることを目指しています。

当社グループは、ライフカルチャープラットフォーム事業という、世界観でユーザーと繋がるユニークな事業を展開し、「北欧、暮らしの道具店」「foufou」という2つの報告セグメントを有しております。

 

① 北欧、暮らしの道具店

当社グループでは、「北欧、暮らしの道具店」の提供している世界観に共感するユーザーに対し、商品、記事、動画など様々なコンテンツを提供することによって、多くの人の「フィットする暮らし」づくりに貢献しております。なお、ビジネスラインとして「D2Cドメイン」「ブランドソリューションドメイン」を有しております。

D2Cドメインでは、暮らしにフィットする商品を販売しております。取扱商品は、アパレル、キッチン、インテリア雑貨が主力であり、自社企画のオリジナル商品が売上の約半分を占めております。また、「北欧、暮らしの道具店」のライフカルチャーを表現する記事や動画等のコンテンツを、自社サイトやSNS等の多様なチャネルから配信するコンテンツパブリッシャーとしての側面も有しております。

ブランドソリューションドメインは、「北欧、暮らしの道具店」の強いブランドとコアな顧客基盤に加え、D2Cドメインのコンテンツパブリッシングで培った高い企画制作能力を活用し、クライアント企業のブランディング上の課題に対する総合的なマーケティング・ソリューションを提供する、ブランディングエージェンシーとしての事業ドメインです。ナショナルブランドを中心に、多くのブランドを継続的に支援しております。

 

② foufou

当社グループでは、2016年にデザイナーのマール・コウサカ氏が設立したファッションD2Cブランド「foufou」を展開しております。「健康的な消費のために」というブランドコンセプトを掲げ、「foufou」の世界観を表現するコンテンツをSNSで発信して、ユーザーのエンゲージメントを最大化し、購入につなげ、リピーター化する特徴を持つファッションブランドであり、洋服だけでなく、時計や革製品などのファッション雑貨も取り扱っております。
 

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
 

 

(1) 経営成績の状況

当中間連結会計期間は、円安や天候不順、補助金などの影響で国内消費者物価指数は前年同月を上回る状況が続いております。それを受けて実質賃金は引き続き伸び悩んでおり、家計の購買力の回復には至っていないと判断しております。家計調査によると二人以上の世帯の実質消費支出の合計は前年同月を下回って推移してきましたが2024年12月には2.7%増となるなど状況に変化もありました。当社グループの取扱商品に近いカテゴリである「家具・家事用品」「被服及び履物」は前年同月を上回る月もあるものの、気温等の影響で月によりプラスとマイナスに振れる安定しない状況が続いております。このように国内消費環境は予断を許さない状況にあり、海外の様々な情勢から各国の経済成長や為替相場の見通しも難しく、経済の先行きについては不透明な状況が続いていると捉えております。

このような経済環境のなか「北欧、暮らしの道具店」は、昨年に引き続き新商品を積極的に展開するとともに、新しいカテゴリの開発にも継続的に取り組んでおります。また、新規顧客の獲得などを目的にしたマーケティング投資の拡大に取り組んでおりますが、投資対効果に関する規律を守りながら広告運用が好調に推移しており、結果としてエンゲージメントアカウント数や新規会員数を大きく伸ばすことができました。

以上の理由から、当中間連結会計期間における売上高は4,193,703千円(前中間連結会計期間比17.0%増)、売上総利益は1,870,435千円(前中間連結会計期間比20.4%増)、EBITDA(※)は584,276千円(前中間連結会計期間比14.5%減)、営業利益は548,034千円(前中間連結会計期間比16.3%減)、経常利益は556,866千円(前中間連結会計期間比22.1%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は355,202千円(前中間連結会計期間比23.1%減)となりました。

(※)EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却額

 

セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。

(北欧、暮らしの道具店)

「北欧、暮らしの道具店」は、2025年7月期より、売上成長率の再加速を目指す3カ年の中期成長戦略を掲げ、マーケティング投資の拡大を推進しております。当中間連結会計期間は、アプリダウンロードを訴求するオンライン広告等のマーケティング投資を積極的に行い、アプリダウンロード数が伸び新規会員が増えたことで、購入者数及び売上高はいずれも第2四半期(11月~1月)として過去最高となりました。また、当中間連結会計期間において、マス広告のテストとして関西圏限定でのTVCMも実施するなどマーケティング戦略の基盤づくりのための検証を着実に進めてまいりました。現時点ではアプリダウンロード訴求のためのオンライン広告が、エンゲージメントアカウントの獲得効率が最も高く、売上貢献とそれによる投資回収が確認できているため、当該オンライン広告に投資を集中する方針としております。カテゴリの花束戦略においては、120年以上の歴史を誇る老舗テーブルウェアブランドとコラボした限定復刻商品等の新たな展開で雑貨カテゴリが好調だったほか、新規顧客の増加もあいまって主力のアパレルカテゴリも前年を超えて好調に推移しました。また、10月に発売した初のオリジナル基礎スキンケアが好調で、当中間連結会計期間におけるコスメカテゴリの売上高構成比は5%を超える規模に成長しました。

これらの取り組みやエンゲージメントチャネルへの継続投資によって、エンゲージメントアカウント数は順調に増加し、公式スマートフォンアプリ(iOS/Android)は、当中間連結会計期間末日現在、累計約434万ダウンロードとなりました。当中間連結会計期間におけるアプリ経由の注文数は既に「北欧、暮らしの道具店」全体の約71%を占めております。

以上の結果、当中間連結会計期間における「北欧、暮らしの道具店」セグメントの売上高は4,079,367千円(前中間連結会計期間比20.8%増)、EBITDAは589,882千円(前中間連結会計期間比8.5%減)となりました。

 

(foufou)

「foufou」は、昨年のPMIで健全な運営体制の構築が完了し、2年目となる今期は中長期的な成長に向けた取り組みを具体的に進めております。価格戦略の見直しと商品ラインナップの戦略的な計画を同時に進めながら、新規顧客や販売チャネルの開拓を見据えたポップアップショップは今期複数の開催を予定しており、2025年2月に行った伊勢丹新宿店でのポップアップは大盛況となりました。また、「北欧、暮らしの道具店」と「foufou」による初のグループ内でのコラボ商品となった「hopeと名付けた、ジレにもなるワンピース / with foufou」は半日で完売いたしました。これからも商品販売におけるシナジーも模索して参ります。

以上の結果、当中間連結会計期間における「foufou」セグメントの売上高は115,036千円(前中間連結会計期間比44.1%減)、EBITDAは△5,606千円(前中間連結会計期間は38,303千円のプラス)となりました。

 

(2) 財政状態の分析

(資産)

当中間連結会計期間末における資産総額は、前連結会計年度末に比べ281,508千円増加し、5,878,298千円となりました。これは主に、現金及び預金が86,729千円減少したものの、売掛金が271,164千円、商品が133,605千円増加したことによるものであります。

 

(負債)

当中間連結会計期間末における負債総額は、前連結会計年度末に比べ51,601千円増加し、921,547千円となりました。これは主に、未払法人税等が31,783千円減少したものの、買掛金が137,946千円増加したことによるものであります。

 

(純資産)

当中間連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べ229,906千円増加し、4,956,751千円となりました。これは主に、剰余金の配当125,296千円を実施したものの、親会社株主に帰属する中間純利益355,202千円を計上したことにより利益剰余金が229,906千円増加したことによるものであります。

自己資本比率は84.3%と財務的健全性を維持しております。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、4,108,980千円となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、82,696千円(前中間連結会計期間は334,151千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前中間純利益の計上551,124千円、仕入債務の増加額137,946千円等による増加要因と、法人税等の支払額227,705千円、売上債権の増加額271,164千円、棚卸資産の増加額140,262千円等による減少要因によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果支出した資金は、17,463千円(前中間連結会計期間は349,445千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出9,866千円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果支出した資金は、151,962千円(前中間連結会計期間は363,331千円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額125,296千円によるものであります。

 

(4) 経営方針・経営戦略等

当中間連結会計期間において、当社グループの経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。