第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社グループは、前連結会計年度末より連結財務諸表を作成しているため、前中間連結会計期間との比較・分析の記載はしておりません。

なお、文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績等の状況の概要

当中間連結会計期間における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 経営成績の分析

 当中間連結会計期間(2024年8月1日から2025年1月31日)における我が国経済は、雇用環境の改善が進むなど緩やかな回復傾向が見られるものの、円安による輸入コストの上昇などの影響で幅広い分野で物価上昇が続いており、実質賃金の伸び悩みや消費者マインドの停滞が経済成長を抑制しております。また、世界経済の動向や地政学リスクなどの外部要因により、先行き不透明な状況が続いております。

 このような中、当社を取り巻く国内AI市場においては、生成AI技術への注目の高まりにより、生産性向上や競争力強化を目的としたDX関連の高い需要が継続しており、引き続き様々な場面においてAI導入の流れが加速しております。

 当社は「データ・AIを駆使した最先端技術とビジネス知見を用いて、未解決の課題に挑み、新しい社会を実現する」をミッションとして掲げ、カスタムAIソリューション事業として顧客の目的から現場のプロセス、課題を理解し、様々なデータに対応したAIを組み合わせた最適なAIソリューションを提案し、実装までを行っており、特に直近では生成AI関連と衛星データ利用のニーズが増加しております。また、AI技術と親和性の高いデジタルマーケティング事業において、SNS広告のプランニングから制作までとプラットフォームの配信や広告等で利用される音楽制作を展開してまいりました。

 これらの結果、当中間連結会計期間における当社グループの経営成績は以下のとおりとなりました。

 売上高については、既存顧客からのAIプロジェクトの継続、人工衛星AI解析プロジェクトの増加、生成AIテーマの案件増により、また、前連結会計年度末より株式会社スターミュージック・エンタテインメントの連結子会社化を行いデジタルマーケティング事業が加わった結果、1,407,065千円となり、売上総利益については、723,385千円となりました。

 営業利益については、上記のとおり売上高の増加に伴い、200,764千円となりました。販売費及び一般管理費は外注利用、積極的な採用活動や生成AI等の新しい技術に対応するために研究開発等を継続しておりますが、売上高の増加が費用増加を上回っており、営業利益率は14.3%と好調に推移しております。

 経常利益については、202,783千円となり、親会社株主に帰属する中間純利益は、法人税等64,862千円及び子会社の株式持分が54%のための非支配株主に帰属する中間純利益38,270千円により、99,649千円となりました。

 当社グループの報告セグメントは、従来「カスタムAIソリューション事業」の単一セグメントでしたが、当中間連結会計期間より、「カスタムAIソリューション事業」と「デジタルマーケティング事業」の2区分に変更しました。

 

 

 セグメント別の業績は次のとおりです。

1.カスタムAIソリューション事業

 カスタムAIソリューション事業におきましては、売上高が673,482千円、セグメント利益が102,367千円となり、そのサービス別の売上高は、前期から継続している大手企業の顧客を中心にしたAIプロジェクトの継続に加えて開始が遅れていた案件やコンサルティングファームとの連携による案件が進捗したことによりAI活用コンサルティング・AI開発の売上高は426,535千円となりました。衛星関連プロジェクトは予定通り案件が大型化してきており人工衛星AI解析の売上高は209,588千円となりました。AIライセンス提供については大型の保守運用が継続しており売上高は37,359千円となりました。

 

2.デジタルマーケティング事業

 デジタルマーケティング事業におきましては、売上高が733,582千円、セグメント利益が98,397千円となり、そのサービス別の売上高は、ソーシャルメディアマーケティングの売上高は547,987千円、音楽制作配信サービスの売上高は185,594千円となりました。

 

 

② 財政状態の分析

(資産の部)

当中間連結会計期間末における流動資産は2,554,006千円となり、前連結会計年度末に比べ85,665千円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が165,472千円減少した一方で継続途中のプロジェクトが増加し売掛金及び契約資産が265,520千円増加したことによるものであります。また、当中間連結会計期間末における固定資産は528,301千円となり、前連結会計年度末に比べ46,585千円減少いたしました。これは主に有形固定資産と無形固定資産の減価償却によるものであります。この結果、総資産は、3,082,308千円となり、前連結会計年度末に比べ39,079千円増加いたしました。

 

(負債の部)

当中間連結会計期間末における流動負債は433,331千円となり、前連結会計年度末に比べ98,910千円減少いたしました。これは主に前受金を受領していたプロジェクトが進捗し売上計上したことにより契約負債が121,406千円減少したことによるものであります。この結果、負債合計は、489,988千円となり、前連結会計年度末に比べ112,911千円減少いたしました。

 

(純資産の部)

当中間連結会計期間末における純資産合計は2,592,319千円となり、前連結会計年度末に比べ151,991千円増加いたしました。これは主に、利益剰余金が増加したことによるものであります。

 

 

③ キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末から165,472千円減少し、1,950,564千円となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況と、その主な要因は次の通りであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により支出した資金は109,266千円となりました。

これは主に、税金等調整前中間純利益202,783千円があった一方で、売上債権及び契約資産の増加265,520千円及び大型プロジェクト完了により収益計上したことによる契約負債の減少121,406千円があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により支出した資金は43,313千円となりました。

これは主に、サーバー購入等により有形固定資産の取得による支出39,958千円があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により支出した資金は12,881千円となりました。

これは主に、新株予約権行使による株式発行による収入14,172千円があった一方で、子会社での長期借入金の返済による支出26,952千円があったことによるものであります。

 

 

(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当中間連結会計期間において、当社が定めている会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について重要な変更はありません。

 

(3)経営方針・経営戦略等

当中間連結会計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

当中間連結会計期間における研究開発費は18,282千円です。なお、当中間連結会計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

 

3 【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。