第一部 【証券情報】

 

第1 【募集要項】

 

1 【新規発行株式】

 

種類

発行数

内容

普通株式

253,300

完全議決権株式であり、株主の権利に何ら制限のない当社における標準となる株式です。

なお、単元株式数は100株となっております。

 

(注) 1.本有価証券届出書に記載する当社普通株式(以下、「本新株式」といいます。)に係る自己株式処分及び新株発行による第三者割当(以下、「本第三者割当増資」といい、特に180,201株の自己株式処分に係る第三者割当増資を「本自己株式処分による第三者割当増資」、73,099株の新株発行に係る第三者割当を「本新株の発行による本第三者割当増資」といいます。)は、2025年3月7日(金)開催の当社取締役会において決議しております。

2.当社は、割当予定先であるHUMEDIT SINGAPORE PTE. LTD.(以下「HUMEDIT SINGAPORE」といいます。)と共通の支配下にある株式会社HUMEDIT(以下「HUMEDIT社」といいます。)とは、2025年3月24日付で「資本業務提携契約」を締結する予定です。

3.本自己株式処分による第三者割当増資は、会社法(平成17年法律第86号)第199条第1項の規定に基づいて、当社の保有する当社普通株式による自己株式処分により行われる予定であり、金融商品取引法第二条に規定する定義に関する内閣府令第9条第1号に定める売付けの申込み又は買付けの申込みの勧誘となります。

4.振替機関の名称及び住所は次のとおりです。

名称:株式会社証券保管振替機構

住所:東京都中央区日本橋兜町7番1号

 

2 【株式募集の方法及び条件】

(1) 【募集の方法】

 

区分

発行数

発行価額の総額(円)

資本組入額の総額(円)

株主割当

その他の者に

対する割当

新株式発行

73,099

144,297,426

46,192,128

自己株式の処分

180,201株

355,716,774

一般募集

計(総発行株式)

253,300

500,014,200

46,192,128

 

(注) 1.第三者割当の方法によります。

2.発行価額の総額は、会社法上の払込金額の総額であり、資本組入額の総額は会社法上の増加する資本金の額の総額であります。また、増加する資本準備金の総額は46,192,128円であります。なお、本自己株式処分による第三者割当増資に係る払込金額の総額は資本組入れされません。

 

(2) 【募集の条件】

 

発行価格(円)

資本組入額(円)

申込株数単位

申込期間

申込証拠金(円)

払込期日

1,974

987

100株

2025年3月24

2025年3月24

 

(注) 1.第三者割当の方法により行うものとし、一般募集は行いません。

2.発行価格は、会社法上の払込金額であります。資本組入額は、会社法上の増加する資本金の額であります。なお、本有価証券届出書の対象とした募集のうち、自己株式処分により行われる払込金額は、資本組入れされません。

3.申込み及び払込み方法は、割当予定先との間で総数引受契約を締結したうえ、払込期日に後記払込取扱場所へ発行価額の総額を払い込む方法によります。

4.申込期日に割当予定先との間で総数引受契約及びHUMEDIT社との間で資本業務提携契約が締結されない場合、株式に係る割当を受ける権利は全て消滅いたします。

 

 

(3) 【申込取扱場所】

 

店名

所在地

ジェイフロンティア株式会社 本店

東京都渋谷区桜丘町9番8号

 

 

(4) 【払込取扱場所】

 

店名

所在地

株式会社みずほ銀行 渋谷中央支店

東京都渋谷区宇田川町23番3号

 

 

3 【株式の引受け】

該当事項はありません。

 

4 【新規発行による手取金の使途】

(1) 【新規発行による手取金の額】

 

払込金額の総額(円)

発行諸費用の概算額(円)

差引手取概算額(円)

500,014,200

22,967,126

477,047,074

 

(注) 1.発行諸費用の概算額には消費税は含まれておりません。

2.発行諸費用の概算額は、紹介手数料及びファイナンシャル・アドバイザリー費用、調査費用、登記費用、弁護士費用等の合計額です。

 

(2) 【手取金の使途】

本第三者割当増資による新株式の発行及び自己株式の処分によって調達する資金の額は合計約477百万円となる予定であり、調達する資金の具体的な使途については、次のとおり予定しています。

 

具体的な使途

金  額(百万円)

支出予定時期

① SOKUYAKUシステムのアップデート

299

2025年3月~2027年5月

② 広告宣伝活動

178

2025年3月~2027年5月

 

(注) 1.調達資金を実際に支出するまでは、銀行口座にて管理いたします。

2.資金使途優先順位は①、②の順としますが、各項目の必要なタイミングに応じて柔軟に配分して参ります。なお、資金使途が変更となった場合には、速やかに開示をします。

 

募集の目的及び理由

当社グループは、「人と社会を健康に美しく」を経営理念に掲げ、事業を推進しております。未病・予防→疾病→未病・予防という人々の「ヘルスケアサイクル」において、「疾病期間」の短縮化・「未病・予防期間」の長期化を通じた、健康寿命の伸長による社会保障費の削減に貢献すべく、「ヘルスケアサイクル」のすべてをカバーするサービスの拡充に取り組んでおります。「疾病期間」の短縮化に向けては、オンライン診療・オンライン服薬指導・医薬品の宅配をワンストップで提供するプラットフォーム「SOKUYAKU」の運営を通じ、医療機関のデジタル・トランスフォーメーション(DX)化の推進や、ユーザー(患者)や医師・薬剤師の利便性向上に努めております。「未病・予防期間」の長期化に向けては、人々の健康増進・生活の質向上に資する自社オリジナル医薬品・健康食品・化粧品の販売といったD2C事業(EC・通販事業)と、クライアント企業のヘルスケア商品の販促支援をはじめとするB2B事業の推進に注力しております。これらの「ヘルスケアサイクル」に関連するサービスの強化を通じ、「SOKUYAKUヘルスケア経済圏」を発展させ、超高齢化社会を迎える日本の深刻な社会課題解決の一助となることによって、当社グループの企業価値向上を目指しております。

 

当社グループは、既存事業の深化と持続的な事業拡大を実現するため、さらなる成長投資の実行を検討してまいりました。その中でも、事業シナジーが見込める相手先との提携を重要な戦略と位置付けており、この度、当社は、当社の事業推進を加速させる極めて重要な相手先として、HUMEDIT社との業務提携を決定するとともに、HUMEDIT社のグループにおける資本戦略・経営管理を担うHUMEDIT SINGAPOREを割当予定先とする第三者割当増資を行うことにいたしました。本第三者割当増資による資本業務提携は、単なる資金調達にとどまらず、HUMEDIT社の医療知見・ネットワーク・自由診療市場における強みを最大限に活用し、当社の成長戦略をより強固なものとする重要なステップとなります。

なお、今後の事業成長を加速させ、持続的な成長を支えるために当社単独でのシステム開発や広告投資だけでなく、アライアンスにより経営資源を補完し、事業スピードを加速させるために事業シナジーが見込める相手先との資本業務提携を優先して検討しておりました。

当社グループが本第三者割当増資による資本業務提携により成長投資を進める重点領域として、下記の3領域がございます。

①  医療プラットフォームの強化 – HUMEDIT社が持つ自由診療市場でのノウハウを活かし、SOKUYAKUプラットフォーム上に訪問診療や自由診療オプション等を追加することで、オンラインとオフラインを融合させたシームレスな医療体験を提供。

②  自由診療の多角化と収益構造の最適化 – 上記のほか同プラットフォーム上で美容医療、遺伝子検査、予防・未病医療といった新たな領域への拡張を図り、その収益化も含み、HUMEDIT社の強みを活かして、自由診療市場の拡大を推進。

③  デジタルインフラと業務効率化の推進 – AIを活用した問診システムにより、患者の回答データをもとに適切な問診フローを自動作成し、医師に対して診断支援や治療方針の提案を可能にする自動診断機能の開発や電子カルテ・診療記録・検査データ等との連携により、患者情報を一元管理することで医療従事者の業務負担を軽減し、より効率的な医療提供を実現。

特に、HUMEDIT社の傘下にある医療法人社団福美会ヒロクリニック(理事長:岡浩子、住所:埼玉県川口市栄町三丁目11番27号)(以下「ヒロクリニック」といいます。)との連携を通じ、当社のプラットフォームではカバーしきれなかった自由診療市場における強固な顧客基盤を獲得することができます。これにより、当社がこれまでアプローチできていなかった層へのリーチが可能となり、市場拡大のスピードを加速させることが期待されます。

当社は、HUMEDIT社との連携を最大限に活用し、医療サービスの質をさらに向上させるとともに、より強固な経営基盤を築き、事業の持続的な発展を実現してまいります。本第三者割当増資による資本業務提携を通じて、HUMEDIT社と当社の技術・プラットフォームを統合することで以下のようなシナジーが期待できます。

 

 

① 医療サービスの拡充と提供効率の向上

HUMEDIT社が有する医療分野の専門知識、当社が有するオンライン医療および薬配送プラットフォームを積極的に共有し、質の高い医療サービスを提供します。

② 海外事業領域の拡大

当社が足元より注力しているインバウンド対応機能の強化により訪日外国人にとってのSOKUYAKU の利便性を高め、ヒロクリニックを含むHUMEDIT社グループと共に健康サポート等の新規サービスの拡充を図った上で、将来的には日本国内だけでなく海外市場においても、日本の質の高い医療サービスを提供し、両社の市場シェアを拡大します。

③ 収益基盤と企業価値の向上

資本とノウハウの共有により、持続可能な収益基盤を構築し、企業価値を高めます。

④ ユーザー体験の向上

オンライン診療、健康診断、サプリメント提供を一体化したシームレスなサービスをユーザーに提供します。

 

調達する資金の使途の詳細は以下のとおりです。

当社グループの提供するSOKUYAKUプラットフォームについては、2021年2月のサービスローンチ後、順調に提携クリニック・薬局、ユーザー数を拡大して参りました。今後は更なる成長に向けて、これまでメインであった保険診療領域のみならず、自由診療領域やインバウンド領域の強化を1つの重点施策として掲げております。そのような中、当社グループは、HUMEDIT社との事業提携を通じて、保険診療および自由診療領域の事業拡大を推進し、相互の顧客基盤を活かした市場最適化を進めることで、持続的な成長を実現する方針です。HUMEDIT社は、当社グループと高いシナジーを生み出すことが期待できる企業であり、同社との協力を通じて、SOKUYAKUプラットフォームのさらなる発展と医療サービスの向上を目指します。

この方針のもと、総額477百万円を投資し、保険診療および自由診療領域の最適化を目的としたSOKUYAKUシステムのアップデート、広告宣伝活動を推進してまいります。

①SOKUYAKUシステムのアップデート

システムアップデートには2025年3月から2027年5月までに299百万円を充当します。AIを活用した問診システムにより、患者の回答データをもとに適切な問診フローを自動作成し、医師に対して診断支援や治療方針の提案を可能にする自動診断機能の開発等や、訪問診療の展開および効率化を図るため、診療予約や移動ルートを最適化し、オフライン診療を強化すること等も視野に推進します。加えて、既に実装済みのインバウンド対応機能を強化し、HUMEDIT社の海外患者とのシームレスな医療提供の実現を目指します。さらには、自由診療を含む診療データを蓄積し、ビッグデータ解析を活用した医療の個別最適化を推進する医療データベースを構築します。ここでは、地域医療と連携することで希少疾患の診療体制を強化し、先進的な医療データを活用した研究と治療の発展に貢献することも想定しております。一方で、保険診療領域においては、専門診療・高度医療とのリアルタイム連携を強化し、電子カルテや診療記録・検査データのスムーズな共有の実現を目指します。

上記を推進するために、具体的には外注費として210百万円を充当しつつ、並行して内製化を進めるべく、2027年5月期の上期を目途に、開発責任者1名、開発担当者5名、運用保守担当者3名の体制を構築するための採用費用および人件費として89百万円を充当する予定です。

②広告宣伝活動

広告宣伝費として2025年3月から2027年5月までに178百万円を充当します。 自由診療領域では、SNS・SEO(検索エンジン最適化)・インフルエンサーを活用したターゲット広告を展開し、Eコマースとの連携やキャンペーン施策を通じて購入率の向上を図ります。さらに、HUMEDIT社傘下のヒロクリニックとの連携により、互いの顧客層を補完し、市場拡大とコスト最適化を推進します。広告宣伝活動を通じて自由診療と保険診療の両領域での認知拡大を図り、より多くの患者に高品質な医療サービスを提供できる環境を整えてまいります。具体的には、足元から2026年5月期までで78百万円、2027年5月期にて100百万円を充当する予定です。

これらの取り組みにより、当社グループはHUMEDIT社との連携をさらに深化させ、保険診療および自由診療領域の成長を加速させるとともに、持続可能な収益基盤の構築と、高品質な医療サービスの提供を実現してまいります。